- 英
- inhalation anesthesia
- 関
- 吸入麻酔薬、気管内麻酔
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/04/16 13:19:30」(JST)
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吸入麻酔薬(きゅうにゅうますいやく)は、呼吸器から吸収され作用を発現する麻酔薬である。主に呼吸器から排出される。現在存在する吸入麻酔薬はすべて全身麻酔薬である。
笑気以外は標準状態で液体であり、使用するには専用の気化器が必要である。また揮発させて使用することから揮発性麻酔薬と呼ばれる。
目次
- 1 吸入麻酔薬の種類
- 1.1 現在主に使用されているもの
- 1.2 過去に主流であったもの・日本で使用されていないもの
- 2 吸入麻酔薬の特徴
- 3 吸入麻酔薬使用の実際
- 4 導入速度に影響を与える因子
- 5 吸入麻酔薬を特徴づけるパラメータ
- 6 吸入麻酔薬の利点
- 7 吸入麻酔薬の問題点
- 8 吸入麻酔薬の各論
- 8.1 ガス麻酔薬
- 8.2 揮発性麻酔薬
- 8.3 各種データ
- 9 関連項目
吸入麻酔薬の種類
歴史については麻酔#初期の吸入麻酔薬を参照。
現在主に使用されているもの
- 亜酸化窒素(笑気ガス)
- セボフルラン
- イソフルラン
- デスフルラン
過去に主流であったもの・日本で使用されていないもの
- ハロタン(肝毒性のため使われなくなった)
- エンフルラン
- ジエチルエーテル(引火性のため使われなくなった)
- クロロホルム
- シクロプロパン(引火性のため使われなくなった)
- フルロキセン(引火性のため使われなくなった)
- メトキシフルラン(腎毒性のため使われなくなった)
吸入麻酔薬の特徴
肺から吸入され、血液を介し脳へ作用するのが吸入麻酔である。吸入濃度、肺胞濃度、血中濃度という順に変化するため一般的に導入が遅い。しかし、人工呼吸器を用いる場合は管理が非常に簡単なので麻酔維持によく用いられる。現在、小児など特別な麻酔を除き、導入は静脈麻酔薬で行われることが多い。
吸入麻酔薬使用の実際
映画等の誘拐シーンでは「白い布を口と鼻に当てると気体を吸い込んで眠ってしまう」というイメージで描かれているが、実際には全身麻酔を導入するときに吸入麻酔薬を用いると眠りに落ちるまで時間がかかること、その間体動がおこることなどの理由で通常はこのような方法は採らない。そのかわり静脈から麻酔薬を投与し吸入麻酔薬は手術中の麻酔維持に用いられることが多い。点滴に協力的でない小児の麻酔導入には吸入麻酔薬が用いられる。
手術中は酸素に混合して投与される。亜酸化窒素は麻酔作用が弱いので単独で全身麻酔に用いることはできない。
導入速度に影響を与える因子
- 肺胞換気量
- ガスを吸入できる量のことになるので大きいほど導入は早くなる。
- 機能的残気量
- 肺内に含まれる空気の量になるので大きいほど導入は遅くなる。肥満者、妊産婦、仰臥位では横隔膜が挙上し、機能的残気量が減少するため導入が早いと考えられる。
- 換気血流分布の不均等
- 肺気腫、気管支喘息、無気肺の患者では血流への麻酔薬の移行が遅れるといわれている。
- 心拍出量
- 心拍出量が多いと肺胞内濃度が上がりにくく、濃度勾配が作りにくく導入が遅くなると考えられている。
- 血液/ガス分配係数
- 37℃、760mmHgにおいて血液1mlに溶けるガスのml数のこと。大きいほど大量のガスが血液中に溶け込まなければならないので導入が遅くなる。あくまで麻酔の完成は、肺胞内濃度と血中濃度が等しくなったときと考えられている。
- 2次ガス効果
- 血液/ガス分配係数の低いガスを併用すると併用されている吸入麻酔薬の肺胞内濃度が上昇し吸収が速くなる現象のことである。これは吸収の速いガスが吸収された結果、他のガスが肺内に補充されるためにおこると考えられている。2007年現在、笑気はこの用途に用いられることが多い。酸素は血液/ガス分配係数に従わないため2次ガス効果はないと考えられている。
吸入麻酔薬を特徴づけるパラメータ
- 血液/ガス分配係数
- 最小肺胞内濃度(MAC)
- 1気圧下で100人に皮膚切開を加えて、このうち50人が体動を示さない吸入麻酔薬の肺胞濃度。鎮痛作用とは相関しない。およそ1.3MACで95%の人で体動を示さないといわれている。これをAD95ということもある。脂溶性の高い物質ほどMACが低い傾向がある。
- 最小肺胞内濃度(MACawake)
- 麻酔覚醒時に1気圧下で100人に呼名応答・自発開眼を試し、このうち50人が応答・開眼を示す吸入麻酔薬の肺胞濃度。(MACより実用的なパラメーター)
吸入麻酔薬の利点
吸入麻酔薬の麻酔標的部位への結合はvan der Waals力による分子間力であるため、結合・解離が可逆的である。 肺から血中に直接吸収排出されるため血中濃度が臓器代謝影響されにくく麻酔導入・覚醒が確実。 麻酔ガスの呼気終末肺胞濃度の測定から血中濃度が推定でき、標的臓器での麻酔薬濃度を確実にコントロールできる。
吸入麻酔薬の問題点
- 使用中手術室の大気中に漏れることで微量ながら医療従事者が吸入してしまう。
- 温室効果ガスであり、地球温暖化への悪影響が指摘されている。
これらの問題点を持たない全身麻酔の方法として、'完全静脈麻酔' (TIVA) がある。
吸入麻酔薬の各論
ガス麻酔薬
- 亜酸化窒素(笑気)
- 現在用いられている唯一のガス麻酔薬である。常温でガスであるので当然、気化器は不要である。呼吸、循環に対する作用は殆どないが長期連用(3日位)で骨髄抑制が起こることが知られている。MACが105と高値であり、麻酔作用は弱いものの、血液/ガス分配係数は極めて小さく導入は極めて早い。鎮痛作用は強く、無痛分娩、歯科麻酔への応用がある。通常、単独で麻酔をかけることはできないので、他の麻酔薬と組み合わせて用いる。50%程度の濃度で用いて手術終了まで投与を続ける。近年は亜酸化窒素不要論が展開されている。その根拠は2次ガス効果の存在までも否定する意見が近年出つつあるからである。
-
- 閉鎖腔に対する効果
- 体内の窒素と置換されて麻酔作用を持つと考えられている。体内に閉鎖腔が存在すると窒素より亜酸化窒素の方が拡散が速いため閉鎖腔の拡大を招く。イレウスや気胸、副鼻腔炎、中耳炎などでは注意して用いる必要がある。
-
- 拡散性低酸素症
- 亜酸化窒素終了時、大量の亜酸化窒素が肺胞内に出てくることで肺胞内酸素分圧が低下する。そのため亜酸化窒素終了後は5分以上の純酸素投与が必要と考えられている。
- 環境での半減期は130年程度
- キセノン
- 血液/ガス分配係数は0.47、環境負荷ほぼない。
揮発性麻酔薬
- エーテル(物質名としてはジエチルエーテルであるが、慣習的にエーテルといわれる)
- 爆発性があるため、電気メスと併用ができないため現在は用いることがない吸入麻酔薬である。逆に電気メスといった器具が登場する以前は、愛用する医師が多かった。血圧、脳圧の上昇、血糖値の上昇といった交感神経刺激作用があるものの不整脈は起こしにくい。気管支拡張作用はあるものの気道刺激性が強く喉頭痙攣をおこすことがある。非脱分極性筋弛緩薬の作用を増強することが知られている。クロロホルムと同様、ドラマでハンカチにしみこませて意識を失わせるという場面で登場するが、他の吸入麻酔薬と同様、導入は遅いためそのような使い方はできない。現在は実験動物の麻酔で用いられるくらいである。
- ハロタン(ハロタン、フローセン)
- 爆発性のない吸入麻酔薬である。気管支拡張作用が吸入麻酔薬の中で最も高い。アドレナリンとの併用によって不整脈が起こることが知られている。ハロタン肝炎と呼ばれる肝毒性が知られることとなり、使用されなくなった。また悪性高熱症の発生頻度が多いことも知られている。
- メトキシフルラン(ペントレン)
- 非爆発性のエーテルと形容される吸入麻酔薬である。非爆発性であるため電気メスとの併用が可能であり大いに期待された麻酔薬であったが腎毒性が明らかとなり発売中止となった。
- エンフルラン(エトレン)
- ハロタンとよく似た性質をもち、肝毒性を克服した吸入麻酔薬である。イソフルラン、セボフルランの出現で使用されなくなってきた。非脱分極性筋弛緩薬との共同作用だけでなく、単独で筋弛緩作用をもつ。
- イソフルラン(フォーレン)
- エンフルランの構造異性体であり、エンフルラン同様、ハロタンの欠点を補うようにデザインされた吸入麻酔薬である。血液/ガス分配係数が高く、また刺激臭を有するため導入には使いづらい。麻酔維持の目的で亜酸化窒素併用化で0.5~1.5%で用いられることが多い。脳圧、脳代謝抑制作用を持つため、脳神経外科の領域では非常に好まれる。ハロタンと比べ、肝毒性は極めて低くなったものの肝障害の患者には使わない方が良いとされている。ハロタン同様に悪性高熱症をおこすことがあるといわれている。頻脈をおこすことがセボフルランと対照的である。
- セボフルラン(セボフルレン)
- 2007年現在、導入が早く、覚醒も早いといわれる揮発性麻酔薬である。血液/ガス分配係数は0.63であり、亜酸化窒素の0.47にかなり近い。エンフルランより強い筋弛緩薬との共同作用をもち、気管支拡張作用を持つため、気管支喘息の患者にも使いやすい。一部が麻酔回路中のソーダライム(ソーダ石灰)と反応し腎障害をおこすとされているコンパウンドAを生成することが知られている。このため腎障害の患者には使わない方が良いとされている(腎障害は殆どないとされているが)。イソフルランのような刺激臭もなく、導入にも維持にも用いることができる。緩徐に2~3呼吸ごとに0.5%ずつ濃度をあげていき5~8%まで上げていく緩徐導入(5~8分)やいきなり5~8%の高濃度を吸入させる急速導入のどちらでも使用可能である。刺激の少なさと合わせて、小児領域の麻酔では非常に好まれる。徐脈をおこすことがイソフルランと対照的である。環境での分解半減期は1.1年程度。
- デスフルラン(スープレン)
- 日本でも使用される吸入麻酔薬である。血液/ガス分配係数は0.42で亜酸化窒素よりも低い。沸点が23.5度。セボフルランより時間にすると数分だが覚醒が速い。3時間以上継続使用しても、覚醒が遅くなることはない。(長時間麻酔に有利)覚醒後の喉頭・咽頭反射の回復が速い。ソーダーライムとの反応はほとんどない。気道刺激が強く、麻酔導入には使えない。半減期14年、環境負荷大きい。閉鎖麻酔、極低流量麻酔により環境負荷を減らして使用が望ましい。
各種データ
|
MAC |
血液ガス分配係数 |
相 |
亜酸化窒素 |
105 |
0.47 |
気体 |
ジエチルエーテル |
1.92 |
15.2 |
液体 |
クロロホルム |
0.9 |
不明 |
液体 |
ハロタン |
0.75 |
2.3 |
液体 |
メトキシフルラン |
0.16 |
13 |
液体 |
エンフルラン |
1.68 |
1.9 |
液体 |
イソフルラン |
1.15 |
1.41~2.11 |
液体 |
セボフルラン |
1.71 |
0.63 |
液体 |
デスフルラン |
7.25 |
0.42 |
中間 |
キセノン |
64~71 |
0.115 |
気体 |
出典は[1]、[2]、[3]、[4]。
関連項目
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- P21 新しい吸入麻酔薬デスフルランの使用経験(ポスター7,第39回福岡歯科大学学会総会抄録)
- 山添 淳一,林田 悠,今村 美奈子,砥上 京子,牧 貴子,野上 堅太郎,冨永 晋二,谷口 省吾
- 福岡歯科大学学会雑誌 38(増補), 42, 2012-11-12
- NAID 110009554248
- 山村記念賞 麻酔薬や血管作動薬が血管平滑筋細胞と膵臓β細胞のATP感受性Kチャネルに及ぼす影響 (日本麻酔科学会第59回学術集会講演特集号) -- (2012年度学会賞記念講演)
- 若手奨励賞 イソフルランによる心筋保護効果におけるO-linked β-N-acetylelucosamineの役割 (日本麻酔科学会第59回学術集会講演特集号) -- (2012年度学会賞記念講演)
Related Links
- 吸入麻酔薬(きゅうにゅうますいやく)は、呼吸器から吸収され作用を発現する麻酔薬で ある。主に呼吸器から排出される。現在存在する吸入麻酔薬はすべて全身麻酔薬である 。 笑気以外は標準状態で液体であり、使用するには専用の気化器が必要である。
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
セボフルラン吸入麻酔液「マイラン」
組成
成分・含量(1mL中)
- 日局 セボフルラン 1mL
(本剤は化学的に安定なため、安定剤は添加されていない。)
禁忌
- 以前にハロゲン化麻酔剤を使用して、黄疸又は原因不明の発熱がみられた患者〔同様の症状があらわれるおそれがある。〕
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
導入
- セボフルランと酸素もしくは酸素・亜酸化窒素混合ガスとで導入する。また、睡眠量の静脈麻酔剤を投与し、セボフルランと酸素もしくは酸素・亜酸化窒素混合ガスでも導入できる。本剤による導入は、通常、0.5〜5.0%で行うことができる。
維持
- 患者の臨床徴候を観察しながら、通常、酸素・亜酸化窒素と併用し、最小有効濃度で外科的麻酔状態を維持する。通常、4.0%以下の濃度で維持できる。
慎重投与
- 肝・胆道疾患のある患者〔肝・胆道疾患が増悪するおそれがある。〕
- 腎機能障害のある患者〔腎機能がさらに悪化するおそれがある。〕
- 高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
- スキサメトニウム塩化物水和物の静注により筋強直がみられた患者〔悪性高熱があらわれることがある。〕
- 血族に悪性高熱がみられた患者〔悪性高熱があらわれることがある。〕
- てんかんの既往歴のある患者〔痙攣があらわれるおそれがある。〕
- 心疾患及び心電図異常のある患者〔心停止、完全房室ブロック、高度徐脈、心室性期外収縮、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動があらわれるおそれがある(「重大な副作用」6.の項参照)。〕
- セントラルコア病、マルチミニコア病、King Denborough症候群のある患者〔悪性高熱があらわれるおそれがある(「重大な副作用」1.の項参照)。〕
- 筋ジストロフィーのある患者〔悪性高熱、横紋筋融解症があらわれるおそれがある(「重大な副作用」1.、2.の項参照)。〕
- アドレナリン含有製剤を投与中の患者〔併用により心筋のアドレナリンに対する感受性が亢進することが知られており、頻脈、不整脈等を起こすおそれがある(「相互作用」の項参照)。〕
重大な副作用
悪性高熱:
(頻度不明)
- 原因不明の終末呼気二酸化炭素濃度上昇・頻脈・不整脈・血圧変動、過呼吸、二酸化炭素吸収剤の異常加熱・急激な変色などの初期症状、急激な体温上昇、筋強直、血液の暗赤色化(チアノーゼ)、発汗、アシドーシス、高カリウム血症、心停止、ミオグロビン尿(ポートワイン色尿)等を伴う重篤な悪性高熱があらわれることがある。本剤を使用中、悪性高熱に伴うこれらの症状を認めた場合は、直ちに投与を中止し、ダントロレンナトリウムの静脈内投与、全身冷却、純酸素での過換気、酸塩基平衡の是正など適切な処置を行うこと。なお、本症については麻酔後にもみられることがあるので、患者の状態に注意すること。また、本症は腎不全を続発することがあるので、尿量の維持を図ること。
横紋筋融解症:
(頻度不明)
- 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って高カリウム血症、心停止、また急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシー様症状:
(頻度不明)
- ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、頻脈、皮膚発赤、蕁麻疹、気管支喘息様発作、全身紅潮、顔面浮腫等異常があらわれた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
痙攣、不随意運動:
(頻度不明)
- 周術期に痙攣、不随意運動(主としてミオクロヌス様)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の減量又は中止、あるいは他剤を併用するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸:
(頻度不明)
- AST(GOT)、ALT(GPT)等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
重篤な不整脈:
(頻度不明)
- 心停止、完全房室ブロック、高度徐脈、心室性期外収縮、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動があらわれることがあるので、異常が認められた場合には本剤の減量又は中止、除細動、心肺蘇生等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 吸入麻酔薬であり、中枢神経系を可逆的に抑制して、意識の喪失や鎮痛、筋弛緩などを起こす。吸入麻酔薬の中では、麻酔の導入・覚醒が早く、麻酔調節性に優れている。吸入麻酔薬の作用機序は確定していないが、最近では、グルタミン酸受容体機能抑制やGABAA受容体機能促進が麻酔効果と関連すると考えられている。2)
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
化学名:
- 1,1,1,3,3,3-Hexafluoro-2-(fluoromethoxy)propane
分子式:
分子量:
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- inhalation alanesthetic agent, inhaled anesthetic
- 同
- ガス吸入麻酔薬、ガス麻酔薬
- 関
- 薬理学、全身麻酔薬
吸入麻酔薬の身体影響
- YN.M7 SAN.40
- 中枢神経系:意識消失、酸素消費量減少、脳血管拡張、頭蓋内圧上昇、(亜酸化窒素のみ)鎮痛作用
- 呼吸器系:用量依存的にコキュを抑制、一回換気量減少、呼吸回数増加、気管拡張作用、線毛運動抑制、気道分泌抑制、低酸素性肺血管収縮抑制
- 循環器系:用量依存的に血圧低下(血管拡張or心筋抑制)、内臓血流減少、脳・筋肉・皮膚血流増加
- 筋肉:(揮発性吸入麻酔薬のみ)
吸入麻酔薬
- SAN.39
化合物名
|
分子式
|
小さいほど強力
|
小さいほど効きが早い
|
特徴
|
麻酔に必要な条件
|
|
|
|
MAC
|
血液ガス分配係数
|
意識消失
|
鎮痛
|
筋弛緩
|
反射抑制
|
笑気
|
N2O
|
101
|
0.47
|
|
△ 低MAC
|
○
|
×
|
?
|
イソフルラン
|
F3C-CH(Cl)-O-CHF
|
1.15
|
1.48
|
|
○
|
×
|
○
|
?
|
セボフルラン
|
FH2C-O-CH(CF3)2
|
1.71
|
0.63
|
|
○
|
×
|
○
|
?
|
ハロタン
|
F3C-CHClBr
|
0.76
|
2.3
|
- 肝障害(3万例に1例)
- アドレナリン感受性↑(不整脈リスク)
- 生体内分解20%
|
○
|
×
|
△
|
?
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
麻酔薬と脳に及ぼす影響
- 参考4
参考
- http://www.geocities.co.jp/Colosseum-Acropolis/6786/Inhaled.html
- http://www.med.akita-u.ac.jp/~doubutu/ouu/Inhalation.html
- http://www.shinshu-masui.jp/information/2011/06/22/%E5%90%B8%E5%85%A5%E9%BA%BB%E9%85%94%E8%96%AC%E3%81%AE%E8%96%AC%E7%90%86.pdf
- http://www.shinshu-masui.jp/information/2010/05/26/%E5%90%B8%E5%85%A5%E9%BA%BB%E9%85%94%E8%96%AC.pdf
[★]
- 英
- volatile anesthetic
- 関
- 揮発性麻酔薬、吸入麻酔薬
- 関
- 吸入麻酔薬
[★]
- 英
- gaseous anesthetic
- 関
- 吸入麻酔薬
[★]
- 英
- halogenated inhalational agents
[★]
- 英
- anesthesia
- 関
- 麻酔機、術前準備
全身麻酔
1. Semi-rapid induction (成人の場合の基本)
目的別の麻酔方法
- 心臓手術:on-pump CAB, off-pump CAB
- 肺手術:一側肺換気
- 産科麻酔:筋弛緩薬以外は胎盤を通過すると考えて良いと思われる。硬膜外麻酔でオピオイドを投与するのは分娩後。
参考
- 1. 研修医用のマニュアル - 神戸大学大学院医学系研究科 外科系講座 麻酔科学分野
- http://www.med.kobe-u.ac.jp/anes/manual.html
- 2. 麻酔科レジデントマニュアル 麻酔応用編 筑波大学附属病院麻酔科 2011 年ver.1.4
- http://www.md.tsukuba.ac.jp/clinical-med/anesthesiology/tsukuba_new_anesthesiology/pdf/manual3advanced110325.pdf
[★]
- 英
- inhalation、inhaling、inhale、inhalational、suctorial
- 関
- 吸引、吸息、吸入性