- 54歳の女性。手指のしびれと脱力とを主訴に来院した。3か月前から右母指、示指および中指にしびれを感じ、特に朝、目を覚ました時に強い。裁縫の針を持つ指に力が入らない。右母指球筋に萎縮があり、右母指と示指とに表在覚の低下を認める。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G043]←[国試_101]→[101G045]
★リンクテーブル★
[★]
- 36歳の女性。腰痛と右下肢のしびれとを主訴に来院した。3週前、掃除中に急に強い腰痛が出現し、その後も持続している。1週前から右足部のしびれも自覚している。腰椎には前屈制限があり、Lasegue徴候は右下肢で陽性である。膝蓋腱反射とアキレス腱反射とに異常を認めない。徒手筋力テストで右長母趾伸筋と右長趾伸筋とが4(good)、他の筋は5(very good)である。右下腿外側と足背とに触覚の低下を認める。腰椎単純MRIのT2強調矢状断像とT1強調横断像とを以下に示す。
- 障害されている可能の高い神経根はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G044]←[国試_101]→[101G046]
[★]
- 12歳の男児。意識消失を主訴に来院した。2年前から熱いものを食べる時やリコーダを吹く時に、ボーとして立ち上がれなくなる発作が10回あった。症状は2~3分間持続する。神経学的に異常はない。頭部単純MRIのT1強調像とT2強調像とを以下に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G042]←[国試_101]→[101G044]
[★]
- 英
- carpal tunnel syndrome, CTS
- 関
- 正中神経麻痺、手根管
概念
病因
- REU.354
- 反復性外傷(仕事、手の過度使用)
- 手首骨折後
- 良性腫瘍
- 痛風
診断
- 橈側3本半(母指・示指・中指・環指橈側)の知覚障害、
- 母指球橈側の筋萎縮
- ティネル徴候:(手根管症候群を診る場合には)手関節屈側で正中神経をハンマーでたたくと指先に痛みが放散する(BET.406)
- ファレン徴候:手関節を強く屈曲位にして1-2分保つと、指のしびれが増強し、正常にすると戻る。
- 逆ファレン徴候
- 電気診断 ← 確定診断
治療
- 参考3
- 手関節の装具固定(wrist splinting):軽度の例であれば装具固定でよい。糖質コルチコイド注射と組み合わせると症状の出現期間を短縮できる。
- 糖質コルチコイド注射
- 経口コルチコイド
- ヨガ ← really???
- 手根骨の移動(carpal bone mobilization)
- 神経の移動(nerve gliding)
- 超音波療法
- NSAIDsやその他の経口薬物
- 電気、磁気、およびレーザー療法
- 保存的治療
- 手術:重症例では屈筋支帯を切除し手根管の開放を行う。
参考
- 1. [charged] 手根管症候群の病因 - uptodate [1]
- 2. [charged] 手根管症候群の臨床症状および診断 - uptodate [2]
- 3. [charged] 手根管症候群の治療 - uptodate [3]
- 4. [charged] 手根管症候群に対する外科手術 - uptodate [4]
国試