- 英
- cyclic adenosine monophosphate、cyclic AMP、cAMP
- 同
- 環状アデノシン3'、5'-一リン酸 サイクリックアデノシン3',5'一リン酸 cyclic adenosine 3',5'-monophosphate。環状AMP、サイクリックAMP
- 関
- 副甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能低下症。環状ヌクレオチド
概念
臨床検査
- 血漿のサイクリックAMPは細胞内のサイクリックAMP濃度を反映している。肝硬変の重症度判定に用いられている。
- 尿中のサイクリックAMPは副甲状腺疾患の病型の鑑別に用いられている。
- Ellsworth-Howard試験(PTH負荷試験)による副腎甲状腺機能低下症の病型鑑別
血漿
- 肝;肝硬変、閉塞性黄疸
- 心;心筋梗塞、心不全
- 腎;腎不全、
尿
- 高値:甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能亢進症
- 低値:
- アルコール常飲者
- 内分泌;偽性副甲状腺機能低下症、甲状腺機能低下症
- 腎;腎不全
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/05/08 00:49:09」(JST)
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環状アデノシン一リン酸 |
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
60-92-4 |
PubChem |
6076 |
ChemSpider |
5851 |
UNII |
E0399OZS9N |
DrugBank |
DB02527 |
KEGG |
C00575 |
MeSH |
Cyclic+AMP |
ChEBI |
CHEBI:17489 |
ChEMBL |
CHEMBL316966 |
IUPHARリガンド |
2352 |
- c1nc(c2c(n1)n(cn2)[C@H]3[C@@H]([C@H]4[C@H](O3)COP(=O)(O4)O)O)N
|
- InChI=1S/C10H12N5O6P/c11-8-5-9(13-2-12-8)15(3-14-5)10-6(16)7-4(20-10)1-19-22(17,18)21-7/h2-4,6-7,10,16H,1H2,(H,17,18)(H2,11,12,13)/t4-,6-,7-,10-/m1/s1
Key: IVOMOUWHDPKRLL-KQYNXXCUSA-N
InChI=1/C10H12N5O6P/c11-8-5-9(13-2-12-8)15(3-14-5)10-6(16)7-4(20-10)1-19-22(17,18)21-7/h2-4,6-7,10,16H,1H2,(H,17,18)(H2,11,12,13)/t4-,6-,7-,10-/m1/s1
Key: IVOMOUWHDPKRLL-KQYNXXCUBU
|
特性 |
化学式 |
C10H12N5O6P |
モル質量 |
329.206 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
環状アデノシン一リン酸(かんじょうアデノシンいちリンさん; cyclic AMP, cAMP (さいくりっくエーエムピー), 環状AMP, 3'-5'-アデノシン一リン酸)は、アデノシン三リン酸 (ATP) から合成され、リボースの 3', 5' とリン酸が環状になっている分子。
cAMPは、グルカゴンやアドレナリンといったホルモン伝達の際の細胞内シグナル伝達においてセカンドメッセンジャーとして働く。細胞膜を通り抜ける事はできない。その主な作用はタンパク質リン酸化酵素(タンパク質キナーゼ)の活性化で、これはイオンチャネルを通して、Ca2+の通過を調節する事にも使われる。
目次
- 1 cAMPの合成と分解
- 2 cAMPの作用
- 2.1 タンパク質キナーゼ活性化
- 2.2 グリコーゲン分解調節
- 2.3 微生物におけるcAMPの役割
- 3 関連項目
- 4 外部リンク
cAMPの合成と分解
cAMPはアデニル酸シクラーゼ(adenylate cyclase; アデニレートサイクレース)によってATPから合成される。アデニル酸シクラーゼは細胞膜に位置する。これはホルモンのグルカゴンとアドレナリンやGタンパク質により活性化される。肝臓アデニル酸シクラーゼはグルカゴンにより強く反応し、筋肉アデニル酸シクラーゼはアドレナリンへより強く反応する。
AMPへのcAMP分解は、ホスホジエステラーゼという酵素により触媒されている。この酵素は、カフェインによって抑制され、カフェイン様薬物による刺激作用によって細胞内cAMP濃度の上昇が引き起こされる。
cAMPの作用
タンパク質キナーゼ活性化
環状AMPは幾つものタンパク質キナーゼと関係している。例えば、PKA(タンパク質キナーゼA、cAMP依存タンパク質リン酸化酵素としても知られる)は普通は四量体ホロ酵素として不活性で、それは2つの触媒ユニットと2つの調節ユニットからなり(C2R2)、調節ユニットが触媒ユニットの触媒中心をブロックしている。
環状AMPはそのタンパク質リン酸化酵素の調節ユニットの特定の部位へ結合して、調節ユニットと触媒ユニットの分離を行って、これにより触媒ユニットはその基質タンパク質のリン酸化ができるようになる。
グリコーゲン分解調節
cAMPはグリコーゲンのグルコースへの分解や脂肪分解など多くの生物学的過程をコントロールする。
微生物におけるcAMPの役割
微生物では、cAMPはグルコースの細胞内濃度の少ない時に産生される。これがグルコースを供給する酵素やグルコース以外の糖を異化する酵素の産生を活性化する。
ラクトースオペロンのカタボライト抑制の際にも重要な働きをする。
関連項目
- 環状グアノシン一リン酸(Cyclic guanosine monophosphate,cGMP)
- 新陳代謝
外部リンク
|
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★リンクテーブル★
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環状アデノシン一リン酸 サイクリックAMP 環状AMP adenosine 3',5'-cyclic monophosphate, cyclic AMP
[★]
[★]
環状アデノシン一リン酸
- 同
- cAMP&GPCR signal pathways
[★]
環状アデノシン一リン酸
[★]
環状アデノシン一リン酸
[★]
- 英
- adenosine
- 同
- 6-アミノ-9-β-D-リボフラノシル-9H-プリン, Ado
- 商
- Adenocard
- 関
- プリンヌクレオチド
神経伝達物質
代謝産物
- 運動により筋肉より乳酸、二酸化炭素と共に放出され、筋血管の拡張を引き起こす
薬理
概念
- 海外では上室性頻拍の薬物治療として用いられる。日本ではATPが用いられる。(用量:ATP 10mg⇔アデノシン6mg (改訂3版 救急蘇生法の指針 2005 医療従事者用))
構造
作用機序
- アデノシンを結合するGタンパク質共役型受容体に結合→心房、洞房、房室結節でアセチルコリン感受性のK電流を増加→膜の過分極→活動電位持続時間を短縮。
- Ca電流を減らす
薬理作用
心血管における作用
SP.590
適応
- 上室性不整脈 (GOO.917)
- first drug for most forms of stable narrow-complex SVT. Effective to reentry involving AV node or sinus node. AF, AFL, VTは適応外。(Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.165)
用法
- ACLS:アデノシン6mgを急速静注(1-3秒)、次いで生食を20ml入れる。その後、注射した肢を挙上。必要があれば2回目の投与は12mgを1-2分かけて静注。(Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.165)
- PALS:1回目 0.1mg/kgを急速静注/骨髄内投与(max 6mg) 2回目 0.2mg/kgをを急速静注/骨髄内投与(max 12mg)
禁忌
- 薬剤誘発性の頻拍、二度房室ブロック、三度房室ブロック(Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.165)
注意
- Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.165)
- テオフィリン・カフェインを摂取・投与されている場合、効果が低下する。
- ジピリダモール、カルバマゼピン、心臓移植、あるいは中心静脈ルートが確保されている患者では投与量を3mgとする。
副作用
- Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.165)
妊婦
- Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.165)
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3
[★]
- 英
- cyclic、circular、annular、cyclo
- 関
- 円形、環式、サイクリック、サイクロ、シクロ、周期性、循環式、輪状、回覧物
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義
[★]
- 英
- phosphoric acid
- 関
- PO4
- pKa1=2.12
- pKa2=7.21
- pKa3=12.67