植物病理学

英

phytopathology、phytopathological

関

植物病理学的

Wikipedia preview

出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』「2016/07/22 10:56:57」(JST)

wiki ja

[Wiki ja表示]

植物病理学（しょくぶつびょうりがく、英語：plant pathology）は歴史のある学問分野であり、本来は、植物の病害を診断し、予防あるいは治療するための学問領域である。現代になって、植物に病気を引き起こすメカニズムや媒介者（昆虫・花粉・風雨・ハサミなど機械的あるいは接触など）により感染が広がるメカニズムについて、植物の遺伝子との相互作用も含め、極めて高度な分子レベルの研究も大きな領域として含まれるようになった。対象領域として、病原体による"感染症"や、病原体によらない（物理・化学的条件による）病気を含む。昆虫やダニによる単純な食害はふつう含めないが、病原体のベクター（媒介者）となる場合や奇形（虫えいなど）の原因となる場合は含む。日本の研究レベルは世界でもトップクラスである。

概要

イネのいもち病（葉いもち病）

---

病原体はイネいもち病菌である

植物の病気についてその症状や原因を究明し、病害を防ぐ原理や方法を研究する科学が「植物病理学」であり、人類における医学、獣類における獣医学に相当する。植物病理学を医学における病理学と対応させ、病気の原因や病植物の形態的ないし生理的変化を追究する分野に限り、医学全体に相当する分野名として「植物医学」ないし「植物病学」の語を使用すべきと主張する学者も一部にあるが、国際的にもplant pathologyないしphytopathologyが一般的であり、これに対応して「植物病理学」が国内的にも広く用いられている。

植物病理学は、農林業生産を高めるため、農産物・林産物の病気による被害をいかにすれば防ぐことができるかを追究する学問として、農学の一分野として発達してきた歴史を有している。

病原体

病原体としては次のようなものがある。

• 真菌 - 植物病原体として最も普通である。
• 卵菌 - べと病、ジャガイモ疫病など。
• 細菌 - 18属ほどが知られる。
• ウイルス - 700種以上が知られる。
• 線虫 - それ自体が病原体となるもの、また病原体のベクターとなるものがある。
• ウイロイド - 小型の1本鎖RNAのみからなる最も単純な病原体。
• 寄生植物 - 害の大きいものとしてネナシカズラなどが知られる。
• ネコブカビ - 粘菌に類似した病原生物。

病原体によらない病理

病原体によらない原因としては次のようなものがある。

• （自然の原因）
  • 乾燥・高温障害
  • 多雨・過湿
  • 低温障害（冷害、霜害、雪害）
  • 栄養障害
  • 塩害
• （人工的原因）
  • 土壌の硬化・流亡
  • 汚染（大気、土壌）
  • 農薬による薬害
  • 肥料の不足・過多

植物病害というのは、植物自体に害を与えるという意味であるが、なかには食品として摂取した人畜に害を与える場合がある。

脚注

注釈

参照

参考文献

• 梶原敏宏 「植物病理学」『日本大百科全書』 小学館（編）、小学館〈スーパーニッポニカProfessional　Win版〉、2004年2月。ISBN 4099067459。

関連項目

• 植物学
• 農業
• 農学
• 園芸
• 農薬
• 肥料

外部リンク

• 日本植物病理学会

UpToDate Contents

全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.

• 1. 小児での潜在的に毒性を持つ植物の摂取による臨床症状および評価 clinical manifestations and evaluation of potentially toxic plant ingestions in children
• 2. 食事または栄養補助食品による脂質低下 lipid lowering with diet or dietary supplements
• 3. 小児における毒性植物摂取およびニコチン中毒のマネージメント management of toxic plant ingestions and nicotine poisoning in children
• 4. 花粉関連、植物由来食物アレルギーに対するアレルゲンコンポーネント検査 component testing for pollen related plant derived food allergies
• 5. Overview of amyloidosis

Japanese Journal

• 日本における総合防除とIPM : 多様な農業に対応した様々な戦略の必要性 (100周年記念総説集)

• 對馬 誠也
• 日本植物病理学
• NAID 40020304119

• 最近のわが国における植物病害の生物防除研究 (100周年記念総説集)

• 百町 満朗,高橋 英樹,松原 陽一 [他]
• 日本植物病理学
• NAID 40020304110

• 植物病害の薬剤防除 (100周年記念総説集)

• 廣岡 卓,石井 英夫
• 日本植物病理学
• NAID 40020304094

Related Links

• Home page of Phytopathological Society of Japan

おしらせおしらせの募集 [研究集会] 平成29年度 日本植物病理学会大会 2016.10.24掲載 [お知らせ] 日本植物病理学会及び関連学会等の行事予定をカレンダー形式で公開しています 2015.03.16掲載 [募集] 農林水産省「平成29年度 ...

• Amazon.co.jp: 植物病理学

植物病理学―植物の病害とその病原 (基礎微生物学) 1986/6 C.H. ディッキンソン、 J.A. ルーカス 単行本 ￥ 499 中古 & 新品 (5 出品) 本: 全121点を見る 植物医科学実験マニュアル 植物障害の基礎知識と臨床実践を学ぶ (植物医科学叢書 ...

Related Pictures

---

★リンクテーブル★

リンク元	「phytopathology」
拡張検索	「植物病理学的」
関連記事	「病理学」「病理」「植物」

「phytopathology」

　　[★]

• 植物病理学

関

phytopathological

「植物病理学的」

　　[★]

英

phytopathological、phytopathologically

関

植物病理学

「病理学」

　　[★]

英

pathology

関

• 画像はまだありません

循環障害

• 浮腫 edema
• 鬱血 congestion
• 出血 hemorrhage
• 止血 hemostasis
• 血栓症 thrombus
• 塞栓症 embolism
• 梗塞 infarction
• ショック shock

代謝障害

• 蛋白質および核酸代謝障害

• アミロイドーシス amyloidosis
• 痛風 gout

• 脂質代謝障害

• 脂肪肝 fatty liver
• 非アルコール性脂肪肝炎 non-alcoholic steatohepatitis
• 粥状硬化症 atherosclerosis
• 脂質症 lipidosis

• 糖代謝障害

• 糖尿病 diabetes mellitus
• 糖原病 glycogen storage disease

• 無機質代謝障害

• カルシウム代謝障害

• 病的石灰化 pathologic calcification

• 結石 calculi

• 胆石症 cholelithiasis
• 尿路結石症 urolithiasis

• 色素代謝障害

• メラニン melanin
• リポフスチン lipofuscin
• ヘモジデリン hemosiderine

• ヘモクロマトーシス hemochromatosis

• ビリルビン bilirubin

• 黄疸

参考

• 東大病理学教室　病理標本が多い
• http://pathol.umin.ac.jp/gakubu.shtml

「病理」

　　[★]

英

pathology、pathologic

関

症状、病態、病態学、病態的、病的、病理学、病理的

「植物」

　　[★]

英

plant

関

プラント、phyto