- 英
- radionuclide radioactive nuclide RN
- 関
- 放射性同位体、放射性同位元素、RI、核種
核分裂により生じる放射性核種
放射性核種
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T1/2
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放射線
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標的臓器
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ヨウ素-131
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131I
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8 d
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β,γ
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甲状腺
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セシウム-137
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137Cs
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30 y
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β,γ
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筋肉、全身
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ストロンチウム-90
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90Sr
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29 y
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β
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骨
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プルトニウム-239
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239Pu
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2.4 x 10^4 y
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α
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骨、肝、肺
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放射性同位体(ほうしゃせいどういたい)とは、構造が不安定なため時間とともに放射性崩壊していく核種(原子核)である。ラジオアイソトープ(英語:radioisotope、またはradioactive isotope[1]略称RI[1])や放射性核種(ほうしゃせいかくしゅ、英語:radionuclide)、放射性同位元素とも呼ばれる。意味としては正しくないが、放射線治療や核医学の現場ではアイソトープとも呼ばれることがある。
より正確には、安定同位体の存在する元素の放射性核種の事のみを言い、同位体が全て放射能をもつ場合放射性同位元素などというのだが、実質上同義語として用いられている[1]。
目次
- 1 概要
- 2 応用
- 3 脚注
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
概要[編集]
同じ元素で中性子の数が違う核種の関係を同位体と呼ぶ。同位体は安定なものと不安定なものがあり、不安定なものは時間とともに放射性崩壊して放射線を発する。崩壊する確率は放射性同位体によって異なる崩壊定数に比例し、崩壊定数が大きいほど高い確率で崩壊する。これが放射性同位体である。放射性同位体の例としては、水素3、炭素14、カリウム40、ヨウ素131、プルトニウム239などがあげられる。
放射性同位体の崩壊は核種の変位法則に従い[2]、アルファ崩壊により原子番号と質量数の異なる核種へ[3]、またはベータ崩壊により同質量数で原子番号の異なる核種[4]へと放射性崩壊を起こす。ガンマ崩壊ではでは質量数も原子番号も不変である。一部の超ウラン元素等は自重に耐えられずに自発的に核分裂を起こして崩壊し、中性子を出すこともある。
元素の中には放射性同位体しか持たないものもある。このような元素を放射性元素と呼ぶ。放射性元素に該当する元素は、テクネチウム、プロメチウム、およびビスマス(原子番号83)以上の原子番号を持つ全ての元素である[5]。自然界に存在する元素を分離することで発見された放射性元素は天然放射性元素または天然放射性核種[2]と呼ばれる。一方、粒子加速器や原子炉を利用して核種変換することで発見された放射性元素は人工放射性元素または人工放射性核種[2]と呼ばれ、多くの元素の人工放射性核種が実験的に作られている[2]。人工放射性核種の持つ放射能は人工放射能と呼ばれることもある[2]。
一般に、半減期が地球の年齢より十分に短い核種は、地球誕生から現在までの間に、崩壊しているため自然界には存在しない。ただし、ラドンやポロニウムのように半減期は短い核種でも、ウランやトリウムの崩壊生成物として生まれ続けている核種は、自然界に存在する。
天然放射性元素には、ウラン238やトリウム232などの、半減期が地球の年齢と同等かそれ以上の核種が存在する。天然に存在する元素としては、ウランの原子番号92が一般に最大とされている。ウラン235は約7億年、ウラン238は44.6億年と半減期が長く、地球の歴史を持ちこたえて残存したが、原子番号93のネプツニウム以降は半減期の短い核種しかないためである。ゆえに、ネプツニウム以降の人工放射性元素は、超ウラン元素とも呼ばれる。(ただし、ネプツニウムとプルトニウム(原子番号94)はウラン238の崩壊生成物として、微量ながら自然界にも存在することがわかっている。アメリシウム(原子番号95)以上の原子番号の元素は自然界には存在しない)。ウランやプルトニウム、トリウムのような原子番号の大きな放射性同位体は、娘核種もまた放射性同位体となり、その娘核種も・・・という系列をなしており、これを崩壊系列と呼ぶ。崩壊系列は質量数を4で割った時の余りにより4種類に分別され、ウラン系列やアクチニウム系列などがある。
このように10億年以上の長い半減期を持っていて太陽系形成時から現代まで生き残っている核種を一次天然放射性核種という[2]。また、これらの崩壊によって生成された娘核種のなかで、ラドンのような放射能をもっている核種を二次天然放射性核種といい[2]、安定核種は放射性起源の核種といわれる[2]。またトリチウムや炭素14のように、宇宙線との核反応で生じているような核種を誘導天然放射性核種(induced natural radionuclide)という[2]。
応用[編集]
放射性同位体は様々な分野に応用される。これらは放射線自体を利用するものと、放射性によってそれを含む放射性物質を検出するものとに分けられる。
放射性同位体(密封線源)から出る放射線は、放射線療法によるがんなどの治療、突然変異誘発による作物育種、非破壊検査、火災報知機などに応用される。
放射性物質(非密封線源)は、物質自体はごく微量であっても確実に検出・定量することができる。この性質に基づく物質の検出への応用として、医療関係ではシンチグラフィなどによる検査・診断が挙げられる。化学では、分子の一部分を放射性同位体で標識(ラベル)することによって化学反応の詳細を調べる方法があり、特に生化学で盛んに用いられる。また生体高分子を標識してこれを検出する方法は、免疫学的検定やDNAの塩基配列決定などに応用される。
脚注[編集]
- ^ a b c 長倉三郎ほか編、『岩波理化学辞典』、岩波書店、1998年、項目「放射性同位体」より。ISBN 4-00-080090-6
- ^ a b c d e f g h i 長倉三郎ほか編 『理化学辞典第5版』、岩波書店、1998年、項目「放射性核種」参照。ISBN 4-00-080090-6
- ^ 原子番号2、質量4それぞれ減少し、ヘリウム4(4He)原子核を放出する
- ^ 中性子1つが陽子1つに変化し、電子を放出して原子番号1増加する壊変をβ-崩壊、陽子1つが中性子一つに変化し、陽電子を放出して原子番号が1つ減少する壊変をβ+崩壊という。なお、β+壊変をする核種はすべて人工放射性同位体である。軌道電子を捕獲して、陽子が中性子へと変化する崩壊もある。
- ^ ビスマス209の半減期はきわめて長く、2003年まで安定核種と考えられていた。
関連項目[編集]
- 物理学
- 核物理学
- 核種
- 半減期
- 半減期順の放射性同位体の一覧
- 崩壊系列
- 放射年代測定
- 同位体
- 放射能
- 放射性物質
- 超ウラン元素
- アクチノイド
- 炭素14
- ポロニウムの同位体
- 核医学
- 放射線医学
- ラジオアイソトープ検査
- シンチグラフィ
- ポジトロン断層法
- 放射免疫検定
- 放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律
外部リンク[編集]
- (社)日本アイソトープ協会
- 原子力百科事典 ATOMICA トップページ
- 放射性同位元素
- ラジオアイソトープ(RI)中性子源
- 60Co線源の利用状況
- RI利用の概論
- RI小線源によるがん治療
- RIミサイル療法
- RIの工業計測用の厚さ計、密度計、水位計などへの利用統計
- 夜光時計、蛍光灯点灯管、煙感知器など日用品への放射性同位元素の利用
- 原子力電池(アイソトープ電池)
- 放射性トレーサ法の原理と応用
- RIの工業計測機器への応用原理
- RIの分析計測機器への応用原理
- RIの物理的作用・効果を利用した製品
- RIの化学的作用の応用原理
放射線(物理学と健康) |
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関連項目
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崩壊系列
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放射線と健康 |
基本概念
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放射線生物学 - 放射線医学 - 放射線被曝 - 保健物理学 - レーザーの安全性(英語版)
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法律・資格
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放射線と健康影響
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放射線障害 - 急性放射線症候群 - 低線量被曝問題 - ホットパーティクル - バイスタンダー効果 - ペトカウ効果 - ベルゴニー・トリボンドーの法則 - ホルミシス効果 - 原爆ぶらぶら病 - 原爆症 - チェルノブイリ・エイズ
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関連人物
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放射性降下物 - 核の冬 - 原子力事故 - 風下住民 - 集団積算線量 - 汚い爆弾 - 放射能兵器 - 原発震災 - 臨界事故 - 環境半減期 - 除染 - 放射能汚染対策 - CBRNE
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- 東京電力福島第一原子力発電所事故後のクワ(Morus alba)におけるセシウム-137の部位別濃度とカリ液肥の樹体散布の影響
- 逐次抽出法による川崎の大気浮遊塵中に存在する福島原発事故由来放射性セシウムの存在形態
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★リンクテーブル★
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- 英
- radiation damage, radiation injury, radiation hazard
- 同
- 放射能症、電離放射線障害 radiolesion ionizing radiation injury、放射線の危険性 radiation risk
- 関
- 放射線、放射能、放射性核種
全身被爆の症状と予後 RNT.322
全身被爆線量
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無症状~軽度の血球現象
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骨髄死
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血球現象→感染、出血
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0.5 hr
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消化管死
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嘔吐・下痢・吐血・下血・脱水
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90~100
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50
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100
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several min.
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中枢神経死
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脳浮腫→けいれん、意識障害
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100
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*前駆症状:悪心、嘔吐、めまい、全身倦怠感、発熱
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SUB 449
メモ
- 111018
- 放射線による慢性的な障害は、ふくしまの件では微々たるものなのでは?
- 大気汚染、喫煙、飲酒による健康への障害の方が遙かに大きい。
- 問題は、放射線への知識が貧弱すぎること(いわゆる文系馬鹿のマスコミが煽る)と、放射線を積極的に回避しづらいことである。
- 例えば、大気汚染は外出を控えることで避けられるし、喫煙は吸わないこと、副流煙を吸わないことで回避できる。飲酒は飲まなければよい。
- しかし、放射線からは距離を置く、放射性同位体を含む物を摂取しないことしか回避できない。
- しかも、どれだけ体内被曝することで、どれだけ生命予後に影響を及ぼすかは不明である。
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- 放射性核種、ヨウ素
- 治療を目的として用いられる(放射線ヨード療法):バセドウ病、甲状腺癌 → 被曝が大きいので
- 半減期:8 d
- 壊変様式:β- β崩壊
- 13153I → + e- + νe
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- 131m54Xe → 13154Xe + γ
- 半減期:2 d
- 壊変様式:IT 核異性体転移
[★]
- 英
- radioisotope RI
- 同
- 放射性同位体 、放射性核種 radionuclide RN
[★]
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- ラジオアイソトープ治療、RI治療、内部照射治療 internal radiation therapy
- 関
- ヨウ素131内服療法
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- シンチグラフィー
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[★]
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- 化学種、菌種、種子、種属、播種、自明、平凡、シーズ、植物胚、リンネ種
[★]
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- radioactive、hot、(pref.)radio
- 関
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[★]
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