- 英
- hepcidin
概念
- ヘプシジン(Hepc)は最近発見された小ペプチドホルモンで、現在までのところ鉄代謝を制御する唯一のマスター因子とされている。過剰のHepcはその受容体であるフェロポルチンを介して消化管からの鉄吸収を阻害するとともに、血中および組織中の鉄を組織マクロファージに収容することで鉄回転を休止させる。Hepcは肝から恒常的に産生・分泌され、炎症に呼応してIL-6依存性に分泌の亢進が起こることで慢性貧血の主な原因となり、また他の原因による貧血・低酸素血症ではHepcの分泌抑制が起こることで鉄回転が亢進し赤血球造血が促進される。(参考1より抜粋)
参考
- 1. 鉄代謝ホルモン「ヘプシジン」の急性心筋梗塞における動態
- 東村 益孝
- 新潟医学会雑誌 122(4), 205-214, 2008-04
- … ヘプシジン(Hepc)は最近発見された小ペプチドホルモンで,現在までのところ鉄代謝を制御する唯一のマスター因子とされている.過剰のHepcはその受容体であるフェロポルチンを介して消化管からの鉄吸収を阻害するとともに,血中および組織中の鉄を組織マクロファージに収容することで鉄回転を休止させる.Hepcは肝から恒常的に産生・分泌され,炎症に呼応してIL-6依存性に分泌の尤進が起こることで慢性貧血の主な原因と …
- NAID 110007146316
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 侵襲時の貧血のメカニズムと輸血 (特集 侵襲と生体反応--基礎から捉え,新たな潮流を学ぶ) -- (侵襲時の臓器機能障害のメカニズムとその制御)
- 鉄代謝総論 (特集 日常診療でみられる血液異常と血液疾患)
- 招請講演 鉄代謝と鉄過剰 (第108回日本内科学会講演会(2011年))
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★リンクテーブル★
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- 全身状態・疾患とそれに伴う貧血の原因の組合せで誤っているのはどれか。
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※国試ナビ4※ [107G033]←[国試_107]→[107G035]
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- a 体内総鉄量は0.3~0.4gである。
- b 葉酸は体外から摂取しなければならない。
- c ヘプシジンは消化管での鉄の吸収を抑制する。
- d 血清中の鉄はトランスフェリンと結合している。
- e ビタミンB12が欠乏するとDNA合成障害が起こる。
[正答]
※国試ナビ4※ [111E019]←[国試_111]→[111E021]
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[正答]
※国試ナビ4※ [106I019]←[国試_106]→[106I021]
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- 慢性炎症に伴う貧血で上昇するのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [110B034]←[国試_110]→[110B036]