- 関
- 腎
- 性欲の減退、骨の退行性変化、歯牙の脱落、毛髪の脱落、夜間頻尿、浮腫、口渇、息切れ、精神活動の低下、視力・張力の低下、不眠、四肢の冷え/ほてり、しびれ、小腹不仁など
治療方剤
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/09/09 00:00:03」(JST)
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腎虚(じんきょ)とは、漢方医学で言う内分泌系や免疫機能など全般の機能低下によりおこる症状を言う。
概要
漢方医学では六臓のうち腎は五行思想で言う水を司る機能を指し、六腑で言えば膀胱、五官で言えば耳、五体で言えば骨や歯に相当するため腎の機能の低下は(西欧医学で言う腎臓の機能障害とは異なる)頻尿、性欲・精力の減衰、耳鳴り、身体のだるさ、手足のむくみなどがあらわれるとされる。漢方医学では腎に人間の精気のうち生殖能力に関わるものを貯めるとされているために腎の機能不全すなわち腎虚は広く精力減退を指す言葉として用いられている。
対処としては知柏地黄丸や八味地黄丸などの補腎剤が用いられる。
鍼灸においては五行や東洋医学の治療方針の関係から五行では自経が虚すれば、その母を補うとされており、この場合、水の気である腎が虚すれば金の気である母の肺を補えとされており、腎経の復溜穴、肺経の經渠穴が用いられる。
俗説
精力減退として有名な腎虚は、一部で男性機能の終わりという意味で用いられることがある。古くから男性の射精は回数が決まっているという迷信があり、一生のうちに決められた量の精液を出し尽くすと男性は死亡するとされていた。この死因を腎虚と称した。俗説は以下のとおり。
- 男性は射精しすぎると最後には赤い玉が出て、それ以上の射精が不可能になる。
- 男性は一生に一升瓶2本ぶん(または10リットル)の精液を出すことができる。
これらの俗説に決定的と言える根拠は無いが、自慰への禁忌として過剰な自慰が体力の減衰や老化、早死につながるとまことしやかに語られることが多い。
関連
- 腎気虚
- 腎陽虚
- 腎陰虚
- 腎虚水泛
- 腎不納気
- 膀胱湿熱
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 臨床経験 左腎・左下肢虚血を呈したStanford B型大動脈解離に対するY型人工血管置換および腎動脈再建
- 外山 秀司,深沢 学,川原 優 [他]
- 胸部外科 = The Japanese journal of thoracic surgery 66(13), 1153-1157, 2013-12
- NAID 40019880094
- 腎虚 (特集 日常診療能力を高めるための漢方活用術) -- (漢方医学特有の症候)
- 石川 利博
- Kampo Medicine 64(4), 234-242, 2013
- … 全例に腰膝酸軟,小腹不仁,尺部の弱脈のような腎虚を示す症候が存在した。 …
- NAID 130003385100
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★リンクテーブル★
[★]
- 日
- はちみじおうがん
- 関
- 八味丸
- 和漢診療学 第2版.293
生薬
病態
- 太陰病期、虚証。腎虚 (医学辞書)
- 太陰病期・水滞型、虚証(和漢診療学 第2版.293)
目標
- 八味地黄丸
- 中年以降特に高齢者に頻用され、腰部及び下肢の脱力感・冷え・しびれ等があり、排尿の異常(特に夜間の頻尿)を訴える場合に用いる
- 1)上腹部に比べて下腹部が軟弱無力の場合
- 2)多尿、頻尿、乏尿、排尿痛等を伴う場合
- 3)疲労倦怠感、腰痛、口渇等を伴う場合
適応
- 慢性腎炎、糖尿病、陰萎、坐骨神経痛、腰痛、脚気、膀胱カタル、前立腺肥大、高血圧、浮腫、更年期障害、老人性湿疹、高齢者のかすみ目、五十肩、肩こり
- 疲労、倦怠感激しく、尿利減少または頻数、口渇し、手足に交互に冷感のあるものの次の諸症:腎炎、糖尿病、陰萎、坐骨神経痛、腰痛、脚気、膀胱カタル、前立腺肥大、高血圧(和漢診療学 第2版.293)
鑑別
慎重投与
- 1. 体力の充実している患者[副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。]
- 2. 暑がりで、のぼせが強く、赤ら顔の患者[心悸亢進、のぼせ、舌のしびれ、悪心等があらわれることがある。]
- 3. 著しく胃腸の虚弱な患者[食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、下痢、便秘等があらわれることがある。]
- 4. 食欲不振、悪心、嘔吐のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
注意
高齢者
妊婦、産婦、授乳婦
- 妊娠または妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい
[★]
- 日
- ごしゃじんきがん
適応
- ツムラ牛車腎気丸エキス顆粒(医療用)
- 疲れやすくて、四肢が冷えやすく尿量減少または多尿で時に口渇がある次の諸症:
- 下肢痛、腰痛、しびれ、老人のかすみ目、かゆみ、排尿困難、頻尿、むくみ
[★]
- 日
- しょうふくふじん
- 関
- 腎虚
- (和漢診療学 第2版)
- 小腹:腹部の臍から下の領域を意味し、不仁は内実の整わないこと。
- この部の腹壁の緊張が他の部に比較して軟弱で、しばしば表在性知覚の低下を伴う状態である。この症候は五臓のうちの腎の機能の衰えを意味する。
- 病症:八味地黄丸・六味地黄丸・牛車腎気丸など。
[★]
- 英
- rehmannia root
- 関
- 牛車腎気丸
[★]
- 日
- ろくみがん