出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/08/25 22:51:51」(JST)
三重点(さんじゅうてん、英語: triple point)は、固相、液相、気相の三相が共存する熱力学的平衡状態での、その物質に固有の温度および圧力である[1]。
水を例にとるならば、水蒸気と水、氷が共存する温度、圧力である。
ギブズの相律により自由度は 0 のため、純物質の三重点はただ一つに決まる。右図のように温度 — 圧力で著した相図上では 3 本の線が接する一点で表される。三重点における圧力より高い圧力においてのみ液相は存在しうる。
例えば水の三重点は、温度が 0.01 ℃ (273.16 K)、圧力が 611.73 Pa (0.006 atm)の点である。熱力学温度の単位 K(ケルビン)の定義では 1 K を水の三重点の熱力学温度の 1/273.16 倍としている。
なお火星の"標高 0 m"は水の三重点における圧力と同じ気圧を示す高度と決められている。
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テンプレート:単位
セルシウス度(セルシウスど、記号:℃/°C)は、温度(セルシウス温度)の物理単位である。欧米では考案者の名前からセルシウス度と呼ばれており、日本などではセルシウスを中国語で書いた摂爾修から摂氏温度(せっしおんど、せしおんど)ともいう。
現在の定義は、「ケルビン(K)で表した熱力学温度の値から273.15を減じたもの」である。元々の定義は水の凝固点を0度、沸点を100度とするものであった(詳しくは#歴史を参照)。
例えばセルシウス度による温度は、日本語では「15℃」または「摂氏15度」という。「C」または「摂氏」を省略しない書き方が正式であるが、日常生活においては単に「15度」と表現することも多く、同様に「度」という表現を用いるファーレンハイト度(華氏温度)や角度と混同される恐れがある。英語では"fifteen degrees Celsius" と読み、"15 deg C"と略記する。日本語の場合にも科学の学術の発音では上記誤解を避けるため「ドシー」と呼ぶこともある。
セルシウス度はスウェーデン人のアンデルス・セルシウスが1742年に考案したものに基づいている。当初は1気圧下における水の凝固点を100℃、沸点を0℃として、その間を100等分し、低温領域、高温領域に伸ばしていた。しかしその後、定義は凝固点を0℃、沸点を100℃とする現在の方式に改められた。これは、カール・フォン・リンネか、セルシウスの用いていた殆どの温度計の製作者であるDaniel Ekstromの換言によるものかもしれないといわれている。
水の沸点と融点の間に100の目盛があることから、この体系のもともとの名称はcentigrade(「百分度」の意)であったテンプレート:要出典。しかし1948年の第9回国際度量衡総会にて、名称が正式にセルシウスへと変更になった。これには、セルシウス自身の認知のためと、SI接頭辞であるセンチ (centi) との衝突からくる混乱(centigradeがgradeという単位の100分の1と勘違いされる)を避けるという目的があった。
その後の物理的な計測方法の進歩と熱力学温度の採用により、現在の定義は「ケルビンで表した熱力学温度の値から273.15を減じたもの」となっている。つまり、水の三重点を0.01℃とし、水の三重点と絶対零度の温度差の273.16分の1を1℃としている。「273.16分の1」という数字は、セルシウス度における1度の温度差をそのままケルビンの1度の温度差として使用するためのものである。すなわち、セルシウス度とケルビンの目盛の幅(1度の温度差)は等しい。なお、この定義により、水の沸点はちょうど100℃から99.974℃に変更された。
セルシウス度は日常の様々なところで用いられているが、英国やアイルランドの放送メディアの中にはセンチグレードと呼ぶところも多い。アメリカのメディアだけは依然単独でファーレンハイト度を用いている。
セルシウス度からファーレンハイト度への換算 <math>F=1.8C+32</math>
ファーレンハイト度からセルシウス度への換算 <math>\textstyle C=\frac{5}{9}(F-32)</math>
-40℃と-40℉が等しいことを利用した、別の換算方法もある。 <math>\textstyle C=\frac{(F+40)}{1.8}-40</math>
テンプレート:温度の単位の比較
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称
テンプレート:CharCode |
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