イミキモド
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Japanese Journal
- 抗菌薬以外の外用剤 ベセルナクリーム5% (新薬展望 2009) -- (治療における最近の新薬の位置付け<薬効別>--新薬の広場)
- イミキモド・クリーム剤(販売名 : ベセルナクリーム5%)の薬理作用と臨床効果
- 津田 敏彦,今田 和則,水口 清
- 日本薬理学雑誌 132(1), 55-63, 2008-07-01
- … イミキモド・クリーム剤(販売名:ベセルナクリーム5 %)は,米国の3M Companyで開発された外用剤で,本邦初の尖圭コンジローマ治療薬である.イミキモドは,細菌やウイルスの構成成分を認識し免疫応答を賦活化するトール様受容体(TLR)のひとつであるTLR7に対してアゴニスト活性を示す.イミキモドは,直接的にはウイルスの増殖抑制作用を示さないが,単球あるいは樹状細胞に発現するTLR7に作用してIFN-α,TNF-αお …
- NAID 10024383402
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ベセルナクリーム5%
組成
成分・含量
添加物
- イソステアリン酸、ベンジルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、白色ワセリン、ポリソルベート60、モノステアリン酸ソルビタン、濃グリセリン、キサンタンガム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 尿道、腟内、子宮頸部、直腸及び肛門内(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
効能または効果
●尖圭コンジローマ(外性器又は肛門周囲に限る)
- ●日光角化症(顔面又は禿頭部に限る)
- ●日光角化症
- 顔面又は禿頭部以外の日光角化症に対する有効性及び安全性は確立していない。
- 日光角化症への本剤の使用にあたっては、真皮内浸潤性の有棘細胞癌でないことを確認すること。視診、触診による鑑別が困難な場合には、組織学的検査を実施すること。
●尖圭コンジローマ(外性器又は肛門周囲に限る)
疣贅部位に適量を1日1回、週3回、就寝前に塗布する。塗布後はそのままの状態を保ち、起床後に塗布した薬剤を石鹸を用い、水又は温水で洗い流す。
●日光角化症(顔面又は禿頭部に限る)
治療部位に適量を1日1回、週3回、就寝前に塗布する。塗布後はそのままの状態を保ち、起床後に塗布した薬剤を石鹸を用い、水又は温水で洗い流す。4週間塗布後、4週間休薬し、病変が消失した場合は終了とし、効果不十分の場合はさらに4週間塗布する。
- 本剤の使用にあたっては、重度の炎症反応が局所にあらわれることがあるので次の点に十分注意すること。
- ●尖圭コンジローマ
- 本剤は外性器又は肛門周囲の疣贅にのみ使用し、それ以外の部位の疣贅には使用しないこと。
- 本剤塗布後6〜10時間を目安に必ず洗い流すこと。(塗布時間の延長により、重度の皮膚障害があらわれやすくなる。)
- 本剤の連日塗布を避け、例えば月・水・金、あるいは火・木・土の週3回塗布とすること。
- 本剤を疣贅に薄く塗り、クリームが見えなくなるまですり込むこと。
- 本剤の使用期間は原則として16週間までとすること。
- ●日光角化症
- 本剤塗布後約8時間を目安に必ず洗い流すこと。
- 本剤の連日塗布を避け、例えば月・水・金、あるいは火・木・土の週3回塗布とすること。
- 本剤は、治療部位(25cm2までを目安)に最大1包塗り、クリームが見えなくなるまですり込むこと。
- 4週間休薬後に効果不十分のため4週間の追加塗布及び経過観察を行った後にも効果が認められない場合は、さらなる本剤の塗布は行わずに他の適切な治療に切り替えること。
重大な副作用
重篤な潰瘍、びらん、紅斑、浮腫、表皮剥離等の皮膚障害(頻度不明注))
- 塗布部位及びその周辺に重篤な皮膚障害があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。
排尿困難(頻度不明注))
- 女性において腟口及び尿道口付近に塗布した場合、尿道口及びその周辺の疼痛及び浮腫等により排尿困難となることがあるので、このような症状があらわれた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。
- 注)海外の市販後における自発報告による副作用である。
薬効薬理
- イミキモドは主としてIFN-αの産生促進を介したウイルス増殖の抑制及び細胞性免疫応答の賦活化によるウイルス感染細胞の障害により、ウイルス感染に伴う疾患に対して効果を発揮すると考えられている。
サイトカインの産生促進
In vitro
- ヒト末梢血単核球を用いた実験で、イミキモドはIFN-α、TNF-α、IL-12、IFN-γ等の種々のサイトカイン産生を促進した6〜8)。
In vivo
- イミキモドをマウスあるいはラットに塗布することにより、塗布部位の皮膚内IFN-α及びTNF-α濃度が上昇した8,9)。
細胞性免疫応答の賦活化
In vitro
- イミキモドはランゲルハンス細胞と混合培養したT細胞からのIFN-γの産生を促進するとともにT細胞の増殖を促進した10)。
In vivo
- イミキモドは単純ヘルペスウイルスを感染させたモルモットへの反復投与により、ウイルス蛋白刺激による末梢血単核球の増殖及びT細胞活性化の指標であるIL-2産生を促進するとともに、ナチュラルキラー細胞及び細胞障害性T細胞によるウイルス感染細胞に対する障害性を増強した11,12)。
抗ウイルス作用
In vitro
- DNAウイルス4種及びRNAウイルス9種を宿主細胞に接種した実験で、イミキモドは直接的にはウイルス増殖に影響を及ぼさず、宿主細胞からのIFN-α産生の促進を介してウイルス増殖を抑制した13〜15)。
動物感染モデル
- DNAウイルス4種及びRNAウイルス5種を感染させた動物(モルモット、マウス、サル)にイミキモドを経皮投与あるいは経口投与することにより、ウイルス感染に伴う病変の発症を抑制した12,13,15〜19)。
トール様受容体に対するアゴニスト活性
- 単球あるいは樹状細胞に存在し、種々の病原微生物の構成成分を特異的に認識し、免疫応答の誘導に関わる細胞膜受容体であるトール様受容体(TLR-7)遺伝子を導入した細胞を用いたin vitro実験で、イミキモドは同受容体に対するアゴニスト活性を示した20)。
臨床薬理試験(外国人でのデータ)
尖圭コンジローマ患者
- 尖圭コンジローマ患者を対象とした臨床試験で、本剤を1日1回6〜10時間、週3回、最大16週間塗布したとき、疣贅部位におけるヒトパピローマウイルスのDNA量及び疣贅面積の減少が認められた。基剤塗布群と比較し、本剤塗布群において疣贅部位のIFN-α、IFN-γ等のmRNA量が増加した21)。
日光角化症患者
- 日光角化症患者を対象とした臨床試験で、本剤を1日1回約8時間、週3回、16週間塗布*したとき、塗布開始前と比較して塗布期2週において、日光角化症病変でのCD4、CD8、CD86/CD11c及びTUNEL等の陽性細胞数が増加した22)。また、本剤を1日1回約8時間、週3回、4週間塗布したとき、日光角化症病変において、TLR遺伝子など自然免疫系の賦活化、ナチュラルキラー細胞及びT細胞の活性化並びにアポトーシスに関連する遺伝子の発現が増加した23,24)。
*:上記の用法・用量は本剤の承認された用法・用量と異なる。(「用法・用量」の項及び「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 4-amino-1-(2-methylpropyl)-1H-imidazo[4,5-c]quinoline
分子式
分子量
性 状
- イミキモドは白色〜微黄白色の結晶性の粉末で、2,2,2-トリフルオロエタノールにやや溶けやすく、メタノール及びエタノール(99.5)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
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商品
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