桜皮エキス、コデインリン酸塩水和物
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- 作成又は改訂年月 **2013年3月改訂(第7版) *2009年12月改訂 日本標準商品分類番号 872249 日本標準商品分類番号等 再評価結果公表年月(最新) 1981年8月 薬効分類名 鎮咳・去痰剤 承認等 販売名 濃厚ブロチンコデイン配合シロップ
- 第一三共株式会社の濃厚ブロチンコデイン配合シロップ(呼吸器官用薬)、一般名桜皮エキス(Cherry bark extract) リン酸コデイン(Codein phosphate) の効果と副作用、写真、保管方法等を掲載。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
濃厚ブロチンコデイン配合シロップ
組成
有効成分
- 桜皮エキス 1.65g
コデインリン酸塩水和物(日局) 1.00g
添加物
- 白糖、サッカリンナトリウム水和物、塩化ナトリウム、濃グリセリン、pH調節剤、安息香酸、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、エタノール
禁忌
- 重篤な呼吸抑制のある患者[呼吸抑制を増強する。]
- 気管支喘息発作中の患者[気道分泌を妨げる。]
- 重篤な肝障害のある患者[昏睡に陥ることがある。]
- 慢性肺疾患に続発する心不全の患者[呼吸抑制や循環不全を増強する。]
- 痙攣状態(てんかん重積症、破傷風、ストリキニーネ中毒)にある患者[脊髄の刺激効果があらわれる。]
- 急性アルコール中毒の患者[呼吸抑制を増強する。]
- アヘンアルカロイドに対し過敏症の患者
- ジスルフィラム、シアナミド、カルモフール、プロカルバジン塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
急性気管支炎、感冒・上気道炎、肺結核
- 通常成人1回1.5〜2mLを1日3回、白湯又は砂糖湯で2〜3倍に薄めて、経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 心機能障害のある患者[循環不全を増強するおそれがある。]
- 呼吸機能障害のある患者[呼吸抑制を増強するおそれがある。]
- 肝・腎機能障害のある患者[代謝・排泄が遅延し、副作用があらわれるおそれがある。]
- 脳に器質的障害のある患者[呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を起こすおそれがある。]
- ショック状態にある患者[循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。]
- 代謝性アシドーシスのある患者[呼吸抑制を起こすおそれがある。]
- 甲状腺機能低下症(粘液水腫等)の患者[呼吸抑制や昏睡を起こすおそれがある。]
- 副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。]
- 薬物依存の既往歴のある患者[依存性を生じやすい。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 新生児、乳児(「小児等への投与」の項参照)
- 衰弱者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。]
- 前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者[排尿障害を増悪することがある。]
- 器質的幽門狭窄、麻痺性イレウス又は最近消化管手術を行った患者[消化管運動を抑制する。]
- 痙攣の既往歴のある患者[痙攣を誘発するおそれがある。]
- 胆嚢障害及び胆石のある患者[胆道痙攣を起こすことがある。]
- 重篤な炎症性腸疾患のある患者[連用した場合、巨大結腸症を起こすおそれがある。]
重大な副作用
依存性
頻度不明
- 連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、譫妄、振戦、全身の筋肉・関節痛、呼吸促迫等の退薬症候があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行うこと。
呼吸抑制
頻度不明
- 呼吸抑制があらわれることがあるので、息切れ、呼吸緩慢、不規則な呼吸、呼吸異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する。
錯乱
頻度不明
- 錯乱があらわれるとの報告があるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫
頻度不明
- 無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫があらわれるとの報告がある。
麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸
頻度不明
- 炎症性腸疾患の患者に投与した場合、麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸があらわれるとの報告がある。
薬効薬理
桜皮エキス:
- 末梢性に作用して気管支の蠕動運動を促進すると共に、粘液を溶解して喀出を容易にすることにより、去痰作用を発揮する1)。
コデインリン酸塩水和物:
- アヘン中に含まれるフェナントレン系アルカロイドで、咳中枢の求心性インパルスに対する閾値を上昇させて咳反射を抑制する2)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- コデインリン酸塩水和物(Codeine Phosphate Hydrate)
化学名
- (5R , 6S )-4, 5-Epoxy-3-methoxy-17-methyl-7, 8-didehydromorphinan-6-ol monophosphate hemihydrate
分子式
分子量
性状
水又は酢酸(100)に溶けやすく、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
1.0gを水10mLに溶かした液のpHは3.0〜5.0である。
光によって変化する。
★リンクテーブル★
[★]
桜皮エキス(桜皮)、コデインリン酸塩水和物(コデイン)
- 関
- 鎮咳去たん剤
[★]
- 英
- codeine
- 同
- メチルモルヒネ methylmorphine
- 化
- リン酸コデイン コデインリン酸塩 codeine phosphate codeini phosphas、codeine polistirex、codeine sulfate
- 商
- ブロチンコデイン(桜皮、コデイン)、サリパラ・コデイン
- 関
- モルフィン鎮痛薬、オピオイド受容体。ジヒドロコデイン
- アヘンアルカロイド系麻薬
薬理作用
適応
慎重
- 前立腺肥大があると尿閉を来しやすいので使いづらい。 → デキストロメトルファン考慮
- 便秘 → 便秘になることを説明する。重症の便秘の人には使わない。
処方例
[★]
桜皮抽出物(桜皮エキス, 桜皮)
- 関
- 鎮咳去たん剤