- 74歳の男性。術中の血圧を測定するため、橈骨動脈に留置針を挿入する予定である。その可否をみるために次の手順で検査を行った。
- ① 母指を中にして手を強く握らせる。
- ② 橈骨動脈と尺骨動脈とを用手的に圧迫する。
- ③ 圧迫をしたまま手を開かせて色調が蒼白になっていることを確認する。
- ④ 橈骨動脈の圧迫を解除する。
- ⑤ 手の色調が速やかに赤色に戻ることを確認する。
[正答]
※国試ナビ4※ [101D022]←[国試_101]→[101D024]
★リンクテーブル★
[★]
- 77歳の男性。夜間の頻尿を主訴に来院した。就寝後に4、5回トイレに行く。既往歴に高血圧があり、服薬治療を受けている。前立腺は軽度肥大しているが硬結を触れない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)、尿沈渣に赤血球、白血球を認めない。
- a. 睡眠薬を処方する。
- b. 導尿カテーテルを留置する。
- c. 午後から飲水を控えるよう指導する。
- d. 1日の飲水と排尿との時刻と量とを記録するよう指導する。
- e. 就寝時にオムツを着用し、オムツ内に排尿するよう指導する。
[正答]
※国試ナビ4※ [101D021]←[国試_101]→[101D023]
[★]
- 63歳の女性。頭痛、嘔気および右眼の霧視と充血とを主訴に来院した。処置をして2時間後に症状の改善が得られた後、レーザーを用いて再発予防手術を行った。術後の右前眼部写真を以下に示す。
[正答]
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[★]
- 英
- Allen test, Allen's test
- 同
- Allenテスト、アレン検査
- 関
- アレン試験
概念
- 橈骨動脈または尺骨動脈の閉塞の有無を調べる検査。
- 麻酔科領域では、循環を橈骨動脈経由で観血的にモニタリングのために橈骨動脈を穿刺できるかどうか適応を決める際に用いられる。(→循環モニタリング(SAN.173))
手順
- 1. 患者に手拳を強く握らせる → 手拳・手指への血流を駆血する。
- 2. 橈骨動脈と尺骨動脈を指で圧迫し手拳を開かせる → 蒼白になっていれば動脈の圧迫に成功
- 3. 橈骨動脈あるいは尺骨動脈の圧迫を解除する → 3-5秒以内に赤くなるはず。閉塞していれば、蒼白のまま、あるいは紅潮するのが遅れる
- 5秒以内に赤みが戻れば手掌の動脈弓の開存が確認できる。10秒以上かかる場合、その橈骨動脈を(観血的な血圧のモニターのために)穿刺すべきでない(SAN.174)
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
適応
- 尺骨動脈が閉塞している場合、指尖部の壊死をきたすため(SAN.174)。
国試
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