- 英
- magnesium hydroxide
- 商
- アイスフラット、アクアスチン配合、アシドレス配合、ウィットコップ、タイメック、タイメック配合、ディクアノン、ディクアノン配合、マーレッジ、マーロックス、マグテクト配合、マックメット、マルファ、マルファ配合、ミルマグ、リタロクス
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/10/12 20:18:07」(JST)
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水酸化マグネシウム |
識別情報 |
CAS登録番号 |
1309-42-8 |
特性 |
化学式 |
Mg(OH)2 |
モル質量 |
58.320 g mol− |
外観 |
白色固体 |
密度 |
2.36 g cm−3 |
融点 |
350 ℃, dec.
|
水への溶解度 |
1.2 mg/100 cm3 |
危険性 |
安全データシート(外部リンク) |
External MSDS |
熱化学 |
標準生成熱 ΔfHo |
-924.54 kJ/mol |
標準モルエントロピー So |
63.18 J/mol/K |
標準定圧モル比熱, Cpo |
77.03 J/mol/K |
関連する物質 |
関連物質 |
水酸化カルシウム
水酸化ストロンチウム
水酸化バリウム |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
水酸化マグネシウム(すいさんかマグネシウム Magnesium hydroxide)は化学式 Mg(OH)2、式量 58.32、密度が水の2.36倍のマグネシウムの水酸化物。天然鉱物としてはブルース石(英語版)として産出する。
性質
マグネシウム塩の水溶液に炭酸塩を含まない水酸化ナトリウムなど塩基水溶液を反応させると無色のコロイド状沈殿として析出する。
常温常圧で白色の固体でゲル状。オートクレーブ中でマグネシウム塩を含む塩基性水溶液を加圧下220℃程度に熱すると凝集して、六方晶系の結晶が得られる。
水酸化マグネシウムの溶解度積は以下の通りであり、飽和水溶液はpH=10.5程度の弱い塩基性を示す。
- ,
空気中では湿気の存在の下二酸化炭素を吸収して塩基性炭酸マグネシウムを生成する。
水酸化マグネシウムを酸で中和したものであるマグネシウム塩水溶液は極僅かに加水分解するが、BTBなどの指示薬に対してもほとんど中性である。その酸解離定数は以下の通りである。
- ,
従って水酸化マグネシウムの第二段階塩基解離定数は以下のようになる。他のアルカリ土類金属(Ca,Sr,Ba)の水酸化物より塩基性は弱いが、水酸化鉄(II)、水酸化銅(II)などよりは強塩基である。
- ,
水酸化マグネシウムの固体を加熱すると分解が始まり350℃で水蒸気の解離圧が1気圧となり、赤熱すると酸化マグネシウムとなる。
酸・アンモニウム塩の溶液に可溶、水には難溶、濃アルカリには不溶。
水酸化マグネシウムの緩下作用は、便秘薬として使われている。 無機凝結剤として廃水の浄化に使われることがある。
関連項目
マグネシウムの化合物 |
二元化合物 |
MgB2 · MgBr2 · MgC2 · MgCl2 · MgF2 · MgH2 · MgI2 · Mg3N2 · MgO · MgO2 · Mg3P2 · MgS · MgSe · Mg2Si
|
三元化合物 |
Mg(BO3)2 · Mg(BrO3)2 · Mg(ClO3)2 · Mg(ClO4)2 · Mg(CN)2 · MgCO3 · Mg(IO3)2 · Mg(NO3)2 · Mg(OH)2 · Mg3(PO4)2 · MgSO3 · MgSO4 · MgU2O7
|
四元・五元化合物 |
Mg(CH3COO)2 · Mg(HCO3)2 · MgHPO4 · Mg(H2PO4)2 · Mg(HSO4)2
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 沈水植物の成長に及ぼす環境改善剤水酸化マグネシウムの影響解析評価
- 神田 玲子,中澤 雄太,神蔵 雄生,稲森 隆平,林 紀男,稲森 悠平
- 日本水処理生物学会誌. 別巻 = Journal Japan Biological Society of Water and Waste (32), 40, 2012-10-15
- NAID 10031130413
- エポキシ複合体の耐電圧寿命に及ぼす水酸化マグネシウムの効果
- 太田 司,飯田 和生
- 電気学会研究会資料. DEI, 誘電・絶縁材料研究会 2012(60), 47-52, 2012-03-14
- NAID 10030603857
- 水酸化ナトリウム水溶液中で加熱処理した石英からのMFI型シリカライトの合成
- 長田 秀夫,柿本 尚子,森 晴樹
- Journal of the Japan Petroleum Institute 54(6), 400-401, 2011-11-01
- … さらに,各種ケイ酸塩中に含まれているマグネシウムイオン共存の影響を調べるため,本前処理において系内に存在すると考えられる水酸化マグネシウムを添加して合成を行った。 … 水酸化マグネシウムの共存下ではMFI型シリカライトの合成が抑制されるが,水酸化マグネシウムは容易に前処理後のケイ酸水溶液と分離できることが分かった。 …
- NAID 10030180719
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ウィットコップ懸濁用配合顆粒
組成
- 1g中、乾燥水酸化アルミニウムゲル448mg(酸化アルミニウムとして224mg)、水酸化マグネシウム400mgを含有する。
添加物として、ヒドロキシプロピルスターチ、D−マンニトール、カルメロースCa、ヒドロキシプロピルセルロースを含有する。
禁忌
透析療法を受けている患者
- [長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症、貧血等があらわれることがある。]
効能または効果
- 下記疾患における制酸作用と症状の改善
胃・十二指腸潰瘍、胃炎、上部消化管機能異常
- 通常成人には1日1.6g〜4.8gを数回に分割し、本品1gに対し用時約10mLの水に懸濁して経口投与するか、または、そのまま経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
慎重投与
腎障害のある患者
- [高マグネシウム血症、長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症、貧血等があらわれるおそれがあるので、定期的に血中マグネシウム、アルミニウム、リン、カルシウム、アルカリフォスファターゼ等の測定を行うこと。]
心機能障害のある患者
下痢のある患者
- [水酸化マグネシウムの緩下作用により、下痢を促進するおそれがある。]
高マグネシウム血症の患者
- [血中マグネシウム濃度を上昇させるおそれがある。]
リン酸塩低下のある患者
薬効薬理
生物学的同等性試験
制酸作用
- ウィットコップ懸濁用配合顆粒と標準製剤を用いて、in vitroでの制酸力試験及びFuchs原法、変法におけるpH推移試験を行った結果、両製剤ともコントロール群に比較して有意な制酸作用が認められた。また、両製剤の結果に有意差は認められず、両製剤の生物学的同等性が確認された。1)
抗潰瘍作用
- ウィットコップ懸濁用配合顆粒と標準製剤を用いて、ラットによる2種の実験潰瘍モデル(塩酸−エタノール潰瘍、インドメタシン潰瘍) における損傷抑制率の測定を行った結果、両製剤ともコントロール群に比較して有意な抗潰瘍作用が認められた。また、両製剤の結果に有意差は認められず、両製剤の生物学的同等性が確認された。1)
胃液分泌抑制作用
- ウィットコップ懸濁用配合顆粒と標準製剤を用いて、ラットによる幽門結紮胃酸分泌試験を行った結果、両製剤ともコントロール群に比較して有意な胃液分泌抑制作用が認められた。また、両製剤の結果に有意差は認められず、両製剤の生物学的同等性が確認された。1)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- 乾燥水酸化アルミニウムゲル(Dried Aluminum Hydroxide Gel)
性状
- 白色の無晶性の粉末で、におい及び味はない。
水、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
希塩酸又は水酸化ナトリウム試液に大部分溶ける。
一般名
- 水酸化マグネシウム(Magnesium Hydroxide)
性状
水又はエタノール(95)にほとんど溶けない。
希塩酸に溶ける。
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 制酸剤
[★]
水酸化アルミニウムゲル(酸化アルミニウム)、水酸化マグネシウム
- 関
- 制酸剤
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水酸化アルミニウムゲル(酸化アルミニウム)、水酸化マグネシウム
- 関
- 制酸剤
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水酸化アルミニウム(酸化アルミニウム)、水酸化マグネシウム
- 関
- 制酸剤
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水酸化アルミニウム(酸化アルミニウム)、水酸化マグネシウム
- 関
- 制酸剤
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- 英
- magnesium Mg
- 関
- 硫酸マグネシウム magnesium sulfate。電解質異常。
- クエン酸マグネシウム 緩下剤
基準値
- 血漿/血清:1.5-2mEq/L 1.8-2.4mg/dl, 1.5-2.0mEq/L 1.7-2.4mg/dl(HIM.2372), 1.7-2.6mg/dL(臨床検査データブック2017-2018.194)
単位の変換
- 1mg/dL = 0.4114mEq/L
- https://www.zm.emb-japan.go.jp/ja/health/111100Clinical%20Chemistory%20Conversion.pdf
臨床関連
参考
- 1. [charged] Regulation of magnesium balance - uptodate [1]
- 腎臓におけるマグネシウムの再吸収メカニズムがよく分かる
[★]
- 英
- hydroxylation
- 関
- ヒドロキシ、ヒドロキシル化、ハイドロキシ、ヒドロキシ化