- 英
- saccharated iron oxide, saccharated ferric oxide
- 商
- フェジン、フェップゾール
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Japanese Journal
- Bruton型無ガンマグロブリン血症による腸炎から各電解質異常・貧血をきたし,さらに含糖酸化鉄(フェジン)投与から低リン血症をきたした1例 (内分泌クリニカル・カンファランス 51) -- (副甲状腺)
- 血液透析患者を対象としたダルベポエチン アルファ(ネスプ^【○!R】)週1回1年間静脈内投与による腎性貧血および医療経済への効果
- 黒田 泰二,奥村 宜士,竹岡 浩也,西岡 敬祐,池田 昌樹,近藤 麻紀子,和泉 雅章,倭 正也,金光 律和,大植 麻衣,福永 惠,大瀬戸 奨
- 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 42(6), 435-440, 2009-06-28
- … )に維持できるように本剤10μg,15μg,20μgを週1回静脈内投与した.しかしHb値が11g/dL以上になれば休薬した.また鉄関連検査値より鉄欠乏と診断(TSAT20%以下,血清フェリチン濃度100ng/mL以下)した場合は含糖酸化鉄を透析ごとに10回ゆっくり静注した.経済効果を調べるために1年間投与した本剤とrHuEPO製剤の総薬価額を集計し比較検討した.月別ごとのHb濃度推移値は9.68±1.11g/dL?10.58±1.56g/dLで概ね目標Hb濃度範囲内値 …
- NAID 10025192665
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- 組成. フェジン静注40mg: 1管(2mL)中鉄として40mgに相当する含糖酸化鉄を含有 する。 .... ヒトでの作用: 鉄欠乏性貧血患者(米国人)に59Fe-含糖酸化鉄を静脈内投与 した場合,赤血球内ヘモグロビン鉄として利用される。投与後10~14日で赤血球内59 Feは ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
フェジン静注40mg
組成
フェジン静注40mg
- 1管(2mL)中鉄として40mgに相当する含糖酸化鉄を含有する。
禁忌
- 鉄欠乏状態にない患者[鉄過剰症を来すおそれがある。]
- 重篤な肝障害のある患者[肝障害を増悪させるおそれがある。]
- 本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 鉄欠乏性貧血
- 本剤は経口鉄剤の投与が困難又は不適当な場合に限り使用すること。
必要鉄量を算出して投与するが,鉄として,通常成人1日40〜120mg(2〜6mL)を2分以上かけて徐々に静脈内注射する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
<参考:必要鉄量の算出法
- あらかじめ総投与鉄量を算定して治療を行うことにより,鉄の過剰投与による障害が避けられるとともに,不足鉄量を補うことができる。なお,とくに鉄欠乏性貧血では利用可能な貯蔵鉄が零に近いので,鉄必要量の他に貯蔵鉄をも加算する必要がある。
・総投与鉄量(貯蔵鉄を加えた鉄量)
- 患者のヘモグロビン値Xg/dLと体重Wkgより算定する。
(中尾式1)による。ただし,Hb値:16g/dLを100%とする)
総投与鉄量(mg)=〔2.72(16−X)+17〕W
治療前Hb量 |
5g/dL |
6g/dL |
7g/dL |
8g/dL |
9g/dL |
10g/dL |
11g/dL |
12g/dL |
13g/dL |
体重20kg |
940 |
880 |
830 |
780 |
720 |
670 |
610 |
560 |
500 |
体重30kg |
1,410 |
1,330 |
1,240 |
1,160 |
1,080 |
1,000 |
920 |
840 |
750 |
体重40kg |
1,880 |
1,770 |
1,660 |
1,550 |
1,440 |
1,330 |
1,220 |
1,120 |
1,010 |
体重50kg |
2,350 |
2,210 |
2,070 |
1,940 |
1,800 |
1,670 |
1,530 |
1,390 |
1,260 |
体重60kg |
2,820 |
2,650 |
2,490 |
2,330 |
2,160 |
2,000 |
1,840 |
1,670 |
1,510 |
体重70kg |
3,280 |
3,090 |
2,900 |
2,710 |
2,520 |
2,330 |
2,140 |
1,950 |
1,760 |
本剤の投与に際しては,あらかじめ必要鉄量を算出し,投与中も定期的に血液検査を行うなど,過量投与にならないよう注意すること。
慎重投与
- 発作性夜間血色素尿症の患者
[溶血を誘発することがある。]
- 腎障害のある患者
[腎障害が悪化するおそれがある。]
重大な副作用
ショック(頻度不明)
- ショック様症状(脈拍異常,血圧低下,呼吸困難等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,これらの症状及び不快感,胸内苦悶感,悪心・嘔吐等があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
骨軟化症(頻度不明)
- 長期投与により,骨痛,関節痛等を伴う骨軟化症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,症状があらわれた場合には投与を中止すること。
薬効薬理
ヒトでの作用
- 鉄欠乏性貧血患者(米国人)に59Fe-含糖酸化鉄を静脈内投与した場合,赤血球内ヘモグロビン鉄として利用される。投与後10〜14日で赤血球内59Feは最高となる。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- 含糖酸化鉄(Ferric Oxide,Saccharated)
組成式
性状
- 帯赤褐色〜暗褐色の粉末で,においはなく,味は甘い。
水に極めて溶けやすく,メタノール,ジエチルエーテル又はクロロホルムにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- iron Fe
- 同
- scissors
- 関
- ヘモグロビン、赤血球、血清鉄、iron salts
概念
- ヘモグロビン、ミオグロビン、およびペルオキシダーゼなどの正常な働きのために必須の元素である。ヒトは一日10-15mgの鉄を摂取しており、そのうちわずか1mgが小腸で吸収される。主に十二指腸でFe2+の形で吸収されるので、胃酸、ビタミンC、クエン酸などによりFe3+→Fe2+になっていると吸収の効率が高まる。生体内には4gの鉄が存在しており、その2/3がヘム鉄(2.5g)(ほぼヘモグロビン鉄、一部ミオグロビン鉄)で存在し、残りのほとんど(1g)は貯蔵鉄(網内系の中。フェリチン・ヘモジデリンとして)として組織に貯蔵される。鉄は受動的に1mgが主に消化管から失われ、その他皮膚、尿路からも失われる。
基準値
- →血清鉄
鉄の体内分布(SP.499)
鉄の収支 (SPC.280)
- 糞、汗、脱落皮膚:1mg/day
- 月経中の女性:30mg/月経期間中
- 妊娠中:500mg/満期まで
- 月経中の女性:1.4mg/day
- 妊娠中:5-6mg/day
- 男性:0.5-1.0mg/day
-
- うち0.9mg程度しか吸収されない
鉄の吸収 (詳しくは図:SP.500)
- 十二指腸で良く吸収される。 (吸収部位:十二指腸、空腸上部(LAB.579))
- Fe2+は水溶性、Fe3+は難溶性なので、Fe2+であるほうが吸収されやすい。また、ヘム鉄、アミノ酸鉄などキレート状の鉄は吸収が容易である(SP.499)
- 鉄は摂取量の10%しか吸収されない。腸上皮中ではフェリチンと結合して存在するが、フェリチンが飽和するとそれ以上取り込まない。腸上皮のフェリチンは血清中のトランスフェリンに鉄を渡すが、トランスフェリンが飽和するとそれ以上鉄を渡せなくなる。鉄が飽和した状態の腸上皮はやがて脱落する。これで、必要以上の鉄が吸収されないように厳密に制御されている(←過剰の鉄は生体内でフリーラジカルを産生する反応を触媒するので危険)。ビタミンCは鉄の吸収を促進し、肉に含まれるヘム鉄は食物中の無機鉄より効率よく吸収される。またアルコールやフルクトースは鉄の吸収を促進するが、カルシウムは鉄の吸収を阻害する。(HBC.486)
QB.A-366
- 鉄の吸収には胃酸の分泌、十二指腸からの吸収が必要。胃全摘が施行された場合には、胃酸の分泌減少と、Billroth II法が施行された場合には食物が十二指腸を通過せず鉄の吸収が障害される。
治療薬
臨床関連