間質性肺炎

出典: meddic

interstitial pneumonitis, interstitial lung disease, pneumonitis, interstitial pneumonia
びまん性間質性肺炎 diffuse interstitial pneumoniaびまん性線維性肺胞炎 diffuse fibrosisalveolitis、肺臓炎 pneumonitis
肺炎間質性肺疾患

間質性肺炎と実質性肺炎

  • 実質性肺炎・・・いわゆる肺炎。実質(肺胞上皮細胞および肺胞腔)の炎症。区域性の分布
  • 間質性肺炎・・・実質の間を埋める間質が炎症の場。胞隔炎。びまん性の分布

定義

  • 間質(肺胞壁や細気管支、細動静脈周囲など)を病変の主座とする炎症性疾患に対する病理組織学的総称。大葉性・小葉性肺炎(肺胞、肺胞道などの気腔内への滲出性病変)に対比して用いられる。

検査

  • 拘束性換気障害(%VC、%肺活量が80%以下)としてとらえられる。

病因による分類

  • 特発性間質性肺炎
  • 続発性間質性肺炎
間質性肺炎を来す疾患として、塵肺(無機塵・有機塵、エアロゾル?)、膠原病(PSS, SLE, RAなど)、感染症(ウイルス感染、細菌感染)、薬物誘起性肺炎、放射線肺炎など
  • 膠原病に続発



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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/01/13 15:39:53」(JST)

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和文文献

  • 抗MDA5/IFIH1抗体と皮膚筋炎・急速進行性間質性肺炎 (AYUMI 自己免疫疾患 : 自己抗体の認識抗原と病因的意義)
  • 間質性肺疾患合併例に対する呼吸器外科手術 (特集 合併症を有する胸部外科手術) -- (呼吸器領域)
  • トップランナーに聞く : 最先端の医療に挑む若手研究者への直撃インタビュー(19)間質性肺炎・肺線維症の病態解明と新たな治療法の開発を目指して
  • 今月の症例 抗KS抗体陽性の抗ARS抗体症候群の1例
  • 山名 やよい,石黒 直子,出雲 雄大 [他]
  • 臨床皮膚科 66(8), 564-568, 2012-07
  • NAID 40019382053

関連リンク

間質性肺炎(かんしつせいはいえん、interstitial pneumonia (IP))は肺の間質組織を主 座とした炎症を来す疾患の総称。治療の困難な難病である。進行して炎症組織が線維 化したものは肺線維症(はいせんいしょう)と呼ばれる。間質性肺炎のうち特発性間質性 ...
間質性肺炎(かんしつせいはいえん)と言うと、聞き慣れない方が多いと思いす。 ... 原因 が多彩であるため、原因が判明した場合は、それに伴う間質性肺炎としますが、「特発性 間質性肺炎」については、厚生省特定疾患調査研究班の第三次改案が参考にされ ...
間質性肺炎の原因には、関節リウマチや多発性皮膚筋炎などの膠原病(自己免疫疾患 )、職業上や生活上での粉塵(ほこり)やカビ・ペットの毛・羽毛などの慢性的な吸入、 病院で処方される薬剤、漢方薬、サプリメントなどの健康食品、特殊な感染症など様々 ...

関連画像

間質性肺炎間質性肺炎2.jpg間質性肺炎(かんしつせいはい 間質性肺炎(肺線維症)画像の説明間質性肺炎レントゲン間質性肺炎図1 正常肺と間質性肺炎の肺


★リンクテーブル★
先読みpneumonitis
国試過去問108B055」「101E006」「100F047」「098D053」「107I071」「105A054」「096D014」「103A037」「100H036」「103A056」「096D007」「100G102」「097G078」「101C015」「105D008」「103H003」「103C007」「106G008」「082B042」「084A070
リンク元結節性多発動脈炎」「関節リウマチ」「100Cases 27」「全身性強皮症」「アミオダロン

pneumonitis」

  [★] 肺炎

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「inflammation of the lungs; caused by a virus or an allergic reaction」


108B055」

  [★]

  • 次の文を読み、 53~ 55の問いに答えよ。
  • 74歳の女性。意欲低下と全身倦怠感とを主訴に来院した。
  • 現病歴: 3年前に夫を亡くし、そのころから意欲低下を自覚するようになったが誰にも相談しなかった。 3か月前から意欲低下がこれまでより増悪し、全身倦怠感も徐々に出現した。一昨日、転倒して尻もちをついた。昨日、腰痛も自覚したためかかりつけ医を受診し、カルシトニンの筋肉注射を受け、さらに精査のため紹介されて受診した。
  • 既往歴: 68歳で脂質異常症と骨粗鬆症とを指摘され、 HMG-CoA還元酵素阻害薬と活性型ビタミン Dとを服用中である。
  • 生活歴: 3年前から一人暮らし。喫煙歴と飲酒歴とはない。
  • 家族歴:夫が心筋梗塞のため 75歳で死亡。妹が脂質異常症で治療中。
  • 現症:意識は清明。身長 153 cm、体重 58 kg。体温 35.8 ℃。脈拍 52/分、整。血圧 116/64 mmHg。甲状腺はびまん性に腫大し硬い。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
  • 検査所見:血液所見:赤血球 408万、 Hb 12.0 g/dl、Ht 38%、白血球 5,300、血小板 17万。血液生化学所見:総蛋白 7.0 g/dl、アルブミン 3.7 g/dl、AST 62 IU/l、ALT 42 IU/l、LD 484 IU/l(基準 176~353)、 ALP 275 IU/l(基準 115~359)、 γ -GTP 3 3IU/l(基準 8~50)、 CK 682 IU/l(基準 30~140)、 CK-MB 15 IU/l(基準 20以下 )、尿素窒素 16 mg/dl、クレアチニン 0.9 mg/dl、尿酸 7.2 mg/dl、血糖 98 mg/dl、総コレステロール 216 mg/dl、トリグリセリド 130 mg/dl、HDLコレステロール 45 mg/dl、Na137 mEq/l、K 4.5 mEq/l、Cl 102 mEq/l、Ca 9.5 mg/dl、TSH 56.3 μU/ml(基準 0.2~4.0)、 FT3 0.8 pg/ml(基準 2.5~4.5)、 FT4 0.2 ng/dl(基準 0.8~2.2)。 CRP 1.0 mg/dl。心電図で肢誘導の低電位を認める。胸部エックス線写真で心胸郭比 54%。甲状腺ホルモン補充療法を開始した。
  • 最も注意すべき有害事象はどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 108B054]←[国試_108]→[108B056

101E006」

  [★]

  • 次の文を読み、4~6の問いに答えよ。
  • 72歳の男性。眼瞼下垂、複視および易疲労性を主訴に来院した。
  • 現病歴: 2か月前から疲れやすさを自覚し、眼瞼が下がり、物が二重に見えるようになった。午前中は程度は軽いが、午後になると眼瞼の下垂と疲労とが増悪する。最近は階段の上りや重いものを運ぶのが次第に困難になってきた。
  • 既往歴: 50歳時に肺結核と診断され、抗結核薬を1年間内服した。
  • 現症: 意識は清明。身長170cm、体重58kg。脈拍60/分、整。血圧130/82mmHg。両側に眼瞼下垂を認め、1分間上方注視させると下垂は増悪する。全方向で複視を認めるが、瞳孔は左右同大で対光反射は正常である。頭部屈筋と四肢近位筋とに筋力低下を認め、握力は両側20kg。筋萎縮はなく、深部腱反射は正常。感覚障害と自律神経障害とはない。
  • 検査所見: 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。
  • 血液所見:赤血球488万、Hb14.9g/dl、白血球4,600。
  • 血清生化学所見:空腹時血糖75mg/dl、総蛋白7.3g/dl、アルブミン4.7g/dl、CK120IU/l(基準40~200)、FT3 3.0pg/ml(基準2.5~4.5)、FT4 1.2ng/dl(基準0.8~2.2)。胸部エックス線写真で肺尖部に陳旧性結核病変を認める。胸部単純CTで前縦隔に異常はない。
  • 治療として、プレドニゾロンを20mg/日(隔日投与)で開始し、漸増していくことにした。
  • 今後、起こりえる合併症はどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 101E005]←[国試_101]→[101E007

100F047」

  [★]

  • 56歳の女性。皮疹筋力低下とを主訴に来院した。半年前から階段の昇降がつらくなり、しゃがみ立ちが困難になった。最近、上眼瞼に紫紅色の浮腫が、肘と膝関節との伸側に紅斑が出現した。半年間で5kg体重が減少した。身長161cm、体重37kg。体温37.6℃。脈拍80/分、整。血圧104/62mmHg。前額部、鼻唇溝、後頭部および後頸部に紅斑を認める。右頭部と両膝窩とに大豆大のリンパ節を触知する。心雑音はない。両側下肺野にfine cracklesを聴取する。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。徒手筋力テストで、頸筋3,両側の上下肢筋4。神経学的に異常所見はない。尿所見:蛋白(-)。便潜血1+。血液所見:赤沈25mm/1時間、赤血球366万、Hb10.9g/dl、白血球6,200、血小板20万。血清生化学所見:空腹時血糖100mg/dl、尿素窒素10mg/dl、クレアチニン0.3mg/dl、AST50単位、ALT32単位、CK148単位(基準10~40)。免疫学所見:CRP0.1mg/dl、抗核抗体80倍(基準20倍以下)。
  • この患者で予想される合併症はどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 100F046]←[国試_100]→[100F048

098D053」

  [★]

  • 65歳の男性。手指の蒼白化と階段昇降時の息切れとを主訴に来院した。5年前の冬から寒冷時に手指が蒼白になり、紫色に変色することに気付いている。1か月前から指先の皮膚に潰瘍が出現した。また、手指と顔面とのむくみと胸やけとを自覚している。脈拍72/分、整。血圧120/74mmHg。両側上下肢の末梢から1/3までと顔面とに皮膚硬化を認める。指先に皮膚の陥凹を認める。聴診上、両下肺にfine crackles(捻髪音)を聴取する。尿所見:蛋白(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球420万、Hb 14.0g/dl、白血球6,500、血小板22万。血清生化学所見:総蛋白7.2g/dl、尿素窒素16mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl。免疫学所見:CRP0.1mg/dl(基準0.3以下)、抗核抗体10,240倍(基準20以下)、抗セントロメア抗体(+)、抗Scl-70抗体(-)。この患者で考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 098D052]←[国試_098]→[098D054

107I071」

  [★]

  • 40歳の女性。皮疹全身倦怠感とを主訴に来院した。3か月前から顔面、両肘および両手に皮疹が出現した。2週前から四肢の脱力、筋肉痛および全身倦怠感を認めた。意識は清明。身長158cm、体重52kg。体温37.2℃。脈拍72/分、整。血圧120/84mmHg。呼吸数28/分。赤沈38mm/1時間。血液所見:赤血球420万、Hb 11.5g/dl、Ht 40%、白血球4,700、血小板28万。血液生化学所見:CK1,404IU/l(基準30~140)。免疫学所見:CRP 0.4mg/dl、抗核抗体80倍(基準20以下)。顔面と手の写真(別冊No.24A、B)を別に示す。
  • この疾患で注意すべき合併症はどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 107I070]←[国試_107]→[107I072

105A054」

  [★]

  • 3か月の乳児。激しい咳を主訴に来院した。 2週前に咳が出現し、次第に強くなってきた。今朝からは激しく咳込んだ後に笛が鳴るような呼吸音がしている。保育所で同様の症状の児が複数いるという。呼吸数36/分.心拍数140/分.整。両眼臆は浮腫状。咽頭は軽度発赤しており、舌圧子を入れると咳込む。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、右肋骨弓下に肝を2cm触知する。脾を触知しない。血液所見:赤血球 430万、Hb 12.0g/dl、Ht 36%、白血球 21,000(桿状核好中球6%、分業核好中球20% 単球2%、リンパ球72%)。
  • 注意すべき合併症はどれか。 2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 105A053]←[国試_105]→[105A055

096D014」

  [★]

  • 39歳の女性。2週前から発熱、息切れ及び膿性痰があり、次第に増悪したため来院した。18歳ころから咳嗽と喀痰とがあった。時々血痰と発熱とがあり、その都度、近医で治療をうけていた。体温37.2℃。呼吸数20/分。血圧102/80mmHg。両側下肺野にcoarse crackles(水泡音)を聴取する。血液所見:赤血球410万、Hb 12.1g/dl、白血球14,800、血小板42万。CRP4.8mg/dl(基準0.3以下)。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.39、PaO2 55Torr、PaCO2 46Torr。胸部エックス線写真と胸部単純CTとを以下に示す。考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 096D013]←[国試_096]→[096D015

103A037」

  [★]

  • 78歳の男性。発熱、喘鳴および呼吸困難を主訴に来院した。1年前の脳梗塞のため右片麻痺と構音障害とを認める。昨日から咳嗽、喘鳴および呼吸困難が出現した。意識は清明。体温37.8℃。呼吸数24/分。脈拍88/分、整。血圧132/78mmHg。頭頸部に異常を認めない。両背側に吸気終末中心に増強するcoarse cracklesと呼気相全体のrhonchi<いびき様音>とを聴取する。過剰心音と心雑音とを聴取しない。胸部エックス線写真で心拡大を認めない。
  • 考えられるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 103A036]←[国試_103]→[103A038

100H036」

  [★]

  • 35歳の男性。手足の発疹を主訴に来院した。半年前から、手掌と足蹠とに皮疹が出現した。苛性カリ検鏡法で真菌は陰性である。皮膚生検H-E染色標本を以下に示す。この疾患に合併しやすいのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 100H035]←[国試_100]→[100H037

103A056」

  [★]

  • 40歳の女性。両足の皮疹を主訴に来院した。病変部からの細菌・真菌培養は陰性である。胸骨部の痛みを訴えている。右足の写真を以下に示す。
  • この疾患と関連の深いのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 103A055]←[国試_103]→[103A057

096D007」

  [★]

  • 36歳の女性。両足の皮疹を主訴に来院した。病変部からの細菌・真菌培養は陰性である。
  • 右足の写真を以下に示す。
  • この疾患と関連の深いのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 096D006]←[国試_096]→[096D008

100G102」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 100G101]←[国試_100]→[100G103

097G078」

  [★]

  • 正しい組合せはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 097G077]←[国試_097]→[097G079

101C015」

  [★]

  • 症候と病態の組合せで誤っているのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 101C014]←[国試_101]→[101C016

105D008」

  [★]

  • 病因と疾患の組合せで誤っているのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105D007]←[国試_105]→[105D009

103H003」

  [★]

  • 組合せで誤っているのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 103H002]←[国試_103]→[103H004

103C007」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 103C006]←[国試_103]→[103C008

106G008」

  [★]

  • 石綿のばく露に起因する可能性が低いのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106G007]←[国試_106]→[106G009

082B042」

  [★]

  • 薬物と副作用の組み合わせで正しい物
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

084A070」

  [★]

  • 薬剤と副作用の組み合わせ
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

結節性多発動脈炎」

  [★]

polyarteritis nodosa PAN PN
特定疾患、血管炎
[show details]

疾患概念

    症状 検査 病理 治療
結節性多発動脈炎 polyarteritis nodosa,PN 細動脈に壊死性血管炎を引き起こす。糸球体腎炎なし。 ① 全身症状あり
② 他臓器の虚血障害〈脳出血、肺出血、虚血性心疾患(心臓の冠動脈が虚血)〉
③ 進行性腎機能低下、腎血管性高血圧(炎症動脈狭窄→レニン分泌)
尿所見に乏しい進行性腎機能低下、腰痛 ・ 腎臓を含む多臓器の動脈に炎症が生じる。
・ 腎動脈造影で弓状動脈に生じた結節様病変、糸球体病変は軽度。
ステロイド&免疫抑制剤(シクロホスファミド)
顕微鏡的多発動脈炎 microscopic polyangitis,MPA 小血管の炎症。糸球体腎炎あり。 ①全身症状:発熱、体重減少、多発関節炎、筋肉痛
②多臓器の虚血障害:肺出血(血痰)
③進行性腎機能低下(急性進行性糸球体腎炎)(高齢者のRPGNにMPAが多い)
①RPGN症状が(血尿、蛋白尿、円柱、週単位での腎機能低下)
②MPO-ANCA陽性が85%を占める。
腎の微小血管と糸球体及び、肺の微小血管に炎症が生じる。
① 半月体形成:糸球体係蹄壁の外側に増殖した細胞が半月状の形態をとる。
② 免疫グロブリンや補体の沈着はなし。(p-ANCAがELIZA法で検出される。)
 

症候スペクトル

病態 レイノー現象 抗核抗体 リウマトイド因子 抗好中球細胞質抗体 皮疹 皮下結節 関節炎 筋炎 漿膜炎 自己抗体
                   
 
病理 壊死性血管炎 糸球体腎炎 間質性肺炎 心炎 唾液腺炎 オニオンスキン病変 ワイヤーループ病変 ヘマトキシリン体 LE細胞  
                 

HIM.2125より

定義

  • 中程度の筋性血管を冒す全身性の壊死性血管炎。抗好中球抗体とは無関係。(参考1)
  • 多発動脈炎は1866年にKussmaulとMaierによって記載された。結節性多発動脈炎は複数の臓器に分布する小~中程度の筋性動脈に壊死性血管炎を起こす。典型的には腎臓や内臓の血管が冒される。結節性多発動脈炎では肺動脈は冒されないが、気管支の血管は冒されることがある。肉芽腫、著明な好酸球増多、あるいはアレルギー素因は見られない。

罹患率(incidence)と有病率(prevalence)

  • 米国でのしっかりした統計はない。非常にまれな病気に感じられる。
(日本では特定疾患に指定されており、登録患者数は5,753名(2007年時点)。10万人あたり患者が4~5名とまれな病気である)

病理と病因

  • 結節性多発動脈炎の血管病変は中小の筋性動脈における壊死性血管炎である。病変は節性で(とびとびに存在する。つまり連続性ではない)、血管の分岐部や分岐した枝を冒す傾向がある。病変は動脈周囲に広がり近くの静脈も冒すかもしれないが、細静脈は冒さない。もし冒されていれば、顕微鏡的多発血管炎(MPA)である。病期の初期では多核白血球が血管壁の全層と血管周囲領域に浸潤する。これにより血管内膜の増殖と血管壁の変性が起こる。病変が亜急性から慢性に進むと、単核球はその病変部位に浸潤してくる。血管のフィブリノイド壊死は血管腔を傷つけ、血栓を形成し、血液を供給している臓器に梗塞を起こし、症例によっては出血をきたす。病変が治癒すると、コラーゲンが蓄積する。これはさらに血管腔を閉塞させるかもしれない。血管の病変部位に沿って1cm程度までの血管瘤の拡大が結節性多発動脈炎の特徴である。肉芽腫や好酸球の組織浸潤を伴う顕著な好酸球増多は特徴的ではなく、この場合はチャーグ-ストラウス症候群を疑う。
  • 複数の臓器が影響を受け、臨床病理所見は血管病変の程度や部位、あるいは結果としての虚血性変化を反映する。前述したように肺の血管は影響を受けないし、気管支動脈の損傷はよく見られるわけではない。古典的結節性多発動脈炎の病理は糸球体腎炎を伴わない腎臓の血管炎である。著明納高血圧をともなう患者では糸球体硬化の典型的な病理像が見られる。加えて高血圧の続発としての病理像が体のどこかで見られるかもしれない。
  • 循環血液中に、B型肝炎の抗原と面隙グロブリンの免疫複合体が単離され、また血管壁におけるB型肝炎抗原、IgM、補体の免疫蛍光により証明される事にくわえ、全身性の血管炎、特に結節性多発動脈炎タイプの血管炎を有する患者の10-30%にB型肝炎の抗原血症が見られとこれは結節性多発動脈炎の疾患の原因として免疫現象が関わっていることを示唆している。発病のメカニズムは不明だが、ヘアリー細胞白血病も結節性多発動脈炎と関係している。

臨床症状と検査所見

  • 非特異的な徴候が結節性多発動脈炎の特徴である(つまり、診断しづらい)。半分以上の症例で発熱、体重減少、倦怠感がある。患者は普通脱力、倦怠感、頭痛、腹痛、および筋痛のような漠然とした症状を訴えて受診する。このような症状は急激に劇症の病態に進展することがある。特定の臓器系に関わる血管と関連した特異的な主訴もまた結節性多発動脈炎の全経過と同様来院時の病像を左右する。結節性多発動脈炎では、一般的に腎病変は高潔悦、腎不全あるいは微小血管瘤による出血として現れる。
  • 結節性多発動脈炎の診断を付けることができる血清学的な検査はない。75%以上の患者で好中球優位の白血球増多が見られる。好酸球増多は希であり、もし高レベルに増加していればチャーグ-ストラウス症候群を示唆する。慢性の経過では貧血が見られるかもしれない、またESRの上昇は常に見られる。他の主要な検査所見は特定の臓器の関与を反映している。高ガンマグロブリン血症が見られることがあり、また30%までの患者はHBs抗原陽性である。MPO-ANCAやPR3-ANCAは結節性多発動脈炎で陽性になることは希である。

診断

  • 結節性多発動脈炎の診断は病変部位の臓器を生検し、そこに特徴的な血管炎を証明することが基となる(つまり、一番大切な所見である)。生検で簡単に到達できる組織が無いときは、病変部位の血管を動脈造影して病変をとらえる。特に、人道、肝臓、あるいは内臓の中小動脈における動脈瘤を証明することは診断するのに十分である。動脈瘤は結節性多発動脈炎に特徴的なものではない。さらに、動脈瘤はいつも存在するわけでないし、血管造影所見は血管の狭窄や閉塞に限られるかもしれない。結節性の皮膚病変、有痛性の精巣、あるいは神経/筋のような症状が出ている臓器は最も診断的な結果を与えてくれる。

治療

  • 未治療の結節性多発動脈炎の予後はきわめて悪く、5年生存率は10-20%である。死亡する場合、大抵胃腸合併症、特に腸梗塞、腸穿孔、そして心血管原性のもの原因となる。難治性の高血圧は肝臓、心臓、あるいは中枢神経系のような他の臓器における機能不全を複合しており、晩期における罹患率と死亡率に相加的に作用する。治療の導入によって生存率は著しく向上する。結節性多発動脈炎の良好な治療結果はプレドニゾンとシクロホスファミドの組み合わせで報告されている。比較的重症でない症例では、グルココルチコイド単剤で寛解に至っている。B型肝炎が関係する結節性多発動脈炎の治療ではグルココルチコイド、血漿交換に抗ウイルス薬を組み合わせて良好な治療結果が得られている。高血圧に対して慎重に治療することで、腎臓、心臓、中枢神経に関連した急性期と晩期の有病率と死亡率を低減させることができる。良好な治療の継続で、結節性多発動脈炎の再発は10%の患者でのみ起こると見積もられている。

古典的結節性多発動脈炎にともなう臓器病変とその症候

HIM. Table 319-5より
臓器系 有症率 臨床症状
腎臓 60 腎不全腎性高血圧
筋骨格系 64 関節炎関節痛筋肉痛
末梢神経系 51 末梢神経ニューロパチー、多発性単神経炎
消化器系 44 複数悪心嘔吐出血腸梗塞腸穿孔胆嚢炎肝梗塞、膵梗塞
皮膚 43 皮疹紫斑結節、皮膚梗塞、網状皮斑レイノー現象
心臓 36 うっ血性心不全心筋梗塞心膜炎
生殖器・泌尿器系 25 精巣・卵巣・精巣上体痛
中枢神経系 23 脳血管イベント、精神状態の変調、てんかん発作

参考

  • 1. [charged]Clinical manifestations and diagnosis of polyarteritis nodosa - uptodate [1]


-PN


関節リウマチ」

  [★]

rheumatoid arthritis, RA
リウマチ様関節炎萎縮性関節炎 atrophic arthritis
カプラン症候群膠原病

概要

  • 原因不明のchronic multisystem disease
  • 炎症性の関節炎が、特に末梢の関節で全身性に起こる。
  • 経過は多様

症候

  • 関節症状
  • 朝のこわばり、疼痛、腫脹、関節の動揺、関節可動域制限、変形(手指、足趾、膝関節)。(SOR.211)
  • 手指の近位指節間関節(PIP関節)中手指節関節(MP関節)。遠位指節間関節(DIP関節)に初発することは稀。(SOR.211)
  • 左右対称性に生じることが多い。手関節、足趾、膝関節に初発する。(SOR.211)
  • 朝のこわばりは1時間以上持続する(⇔変形性関節症では30分以内におさまる。関節を使わないと痛みがひどくなる)

関節外症状

100CASE p.76
SOR.213改変

症候スペクトル

病態 レイノー現象 抗核抗体 リウマトイド因子 抗好中球細胞質抗体 皮疹 皮下結節 関節炎 筋炎 漿膜炎 自己抗体
                  RF
                     
病理 壊死性血管炎 糸球体腎炎 間質性肺炎 心炎 唾液腺炎 オニオンスキン病変 ワイヤーループ病変 ヘマトキシリン体 LE細胞  
                   

合併症

YN. F-43

検査

単純X線

  • 関節X線写真所見異常
  • 軟部組織の腫脹によるX線透過性の低下、関節周囲の骨萎縮(傍関節性骨骨粗鬆症)、関節辺縁のびらん、骨洞、関節裂隙狭小化、関節面の破壊、関節亜脱臼・脱臼(SOR.216)(下線の症状は変形性関節症では認めない)

血液

  • 赤血球:小球性低色素性貧血
  • 白血球:正常あるいは軽度増加。ただし 脾腫 + 白血球減少 + RA = フェルティー症候群
  • 血小板:増加
  • 補体:高値?。(SOR.217)SLEと違って低下しない。経過中に低下してきたのなら悪性関節リウマチを考慮
  • リウマチ因子:陽性(70-80%の症例)
  • 炎症所見:赤沈・CRP・免疫グロブリン高値

関節液

  • 淡黄緑色、混濁、滑膜細胞の細片の浮遊を認める。粘稠度低下(SOR.218)

関節内視鏡

  • 非特異的慢性滑膜炎

身体所見 (SOR.213,417)

  • 図:SOR.213

  • (ムチランス型RAにおいて)オペラグラス手

手関節

手関節と遠位橈尺関節の滑膜炎→腫脹、運動痛、手関節の掌背屈及び前腕の回旋制限
  • 尺骨頭の背側亜脱臼:ピアノキーサイン
  • 手根骨の尺側移動、掌側移動
  • 手関節強直:手関節が破壊されて癒合すると線維性強直、骨性強直が起きて関節の変形が固定される。

MP関節(MCP関節)

掌側脱臼、尺側偏位、伸筋腱の尺側脱臼

PIP関節

MP関節(MTP関節)

  • 外反母趾:第1中足骨が内反し、第1中足趾節関節で母指基節骨が外反し、中足骨骨頭が内側に膨隆し「く」の字型の変形を起こしたもの。

診断基準

  7項目中、4項目以上を満たすとき、関節リウマチと診断される 備考
1 1時間以上持続する朝のこわばりが、6週間以上あること  
2 3領域以上の関節の腫れが、6週間以上あること 領域は、PIP関節・MP関節・手・肘・膝・足・MTP関節の14領域に分けられる
3 手関節またはMP関節またはPIP関節の腫れが、6週間以上あること 少なくとも1ヵ所での軟部組織腫脹
4 対称性関節腫脹 PIP、MCP、MTP関節は完全に対象である必要はない
5 リウマトイド結節 骨突起部、伸側表面/関節近傍の皮下結節
6 リウマトイド因子が陽性 正常人コントロールで5%以下の陽性率を示す測定法を用いること
7 X線、関節リウマチに特有の骨びらんが見られる 手・指を中心に見る、びらん以上の破壊も含む

診断

治療

以前は、病状の進行に合わせて作用の弱い薬剤から強い薬剤を用いていたが、最近では初期に強力に炎症を抑制して関節破壊を防ぐ治療方針に変わってきている。

TNF阻害薬の適応

  • 1. 既存の抗リウマチ薬(DMARD)通常量を3ヶ月以上継続して使用してもコントロール不良のRA患者。コントロール不良の目安として以下の3項目を満たす者。
  • 1) 圧痛関節数6関節以上
  • 2) 腫脹関節数6関節以上
  • 3) CRP 2.0mg/dl以上あるいはESR 28mm/hr以上
  • これらの基準を満足しない患者においても、
  • a) 画像検査における進行性の骨びらんを認める
  • b) DAS28-ESRが3.2(moderate activity)以上
のいずれかを認める場合も使用を考慮する。
  • 2. さらに日和見感染症の危険性が低い患者として以下の3項目も満たすことが望ましい。
1) 末梢血白血球数 4000/mm3以上
2) 末梢血リンパ球数 1000/mm3以上
3) 血中β-D-グルカン陰性

参考

  • 1. 診断基準
  • 2. 株式会社医学生物学研究所 MESACUP CCPテスト
  • 3. 関節リウマチの診療マニュアル(改訂版) 診断のマニュアルとEBMに基づく治療ガイドライン
http://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rm400/library/guideline.html




100Cases 27」

  [★]

☆case27 関節痛
症例
37歳 女性
主訴関節痛
現病歴:数ヶ月、膝の痛みがだんだん強くなっていると感じていた。痛みは手や足の小関節に多く、朝歩くときに最もこわばる。痛みはジクロフェナクを飲むと和らぐ。そのほかの症状として疲労感を感じ、最近体重が3ヶ月で4kg減っている。
喫煙歴:なし。
飲酒歴:機会飲酒
既往歴:なし
家族歴既婚子供は2人
服薬歴:ジクロフェナク
職業歴:legal sevretary
身体所見 examination
 顔貌 青白、臨床的貧血を認める。近位指節間関節中手指節関節 腫脹effusionを伴う疼痛中足趾節関節 圧痛。それ以外正常
検査 investigation
 血液検査
  Hb低下
  ESR上昇
  尿素軽度上昇
  クレアチニン軽度上昇
  正常白血球MCV血小板ナトリウムカリウムグルコースアルブミン
 尿検査
  蛋白(-)、尿糖(-)、潜血(-)、
問題
 本症例では診断とその根拠を考えるのは簡単なので、鑑別疾患をあげてその疾患特徴的症候列挙しましょう。
関節痛 DIF.283
 V Vascular
  血友病 hemophilia 血友病関節症(急性疼痛腫脹熱感(SOR.241)
慢性可動域の低下、変形関節周囲筋萎縮(SOR.241))。家族歴
  壊血病 scurvy 。生活環境。食事歴
  無菌性骨壊死 aseptic bone necrosis (Osgood-Schlatter diseaseとか)
 I Inflammatory
  感染性関節炎(細菌性関節炎(化膿性関節炎淋菌性関節炎結核性関節炎嫌気性菌関節炎 )、真菌性関節炎スピロヘータ関節炎(梅毒性関節炎ライム関節炎)、マイコプラズマ関節炎ウイルス関節炎)
 N Neoplastic disorders
  骨原性肉腫 osteogenic sarcoma
  巨細胞腫 giant cell tumors
 D Degenerative disorders
  degenerative joint disease
  変形関節osteoarthritis
 I Intoxication
  痛風 gout (uric acid)
  偽痛風 pseudogout (calcium pyrophosphate)
  ループス症候lupus syndrome of hydralazine (Apresoline) and procainamide
  gout syndrome of diuretics
 C Congenital and acquired malformations bring to mind the joint deformities of tabes dorsalis and syringomyelia and congenital dislocation of the hip. Alkaptonuria is also considered here.
 A Autoimmune indicates
  関節リウマチ RA
  血清病 serum sickness
  全身性エリテマトーデス lupus erythematosus
  リウマチrheumatic fever
  ライター症候群 Reiter syndrome
  潰瘍性大腸炎 ulcerative colitis
  クローン病=限局性回腸炎 regional ileitis
  乾癬性関節炎 psoriatic arthritis
  リウマチ性多発筋痛症 polymyalgia rheumatica
 T Trauma
 E Endcrine
  先端肥大症 acromegaly
  閉経 menopause
  糖尿病 diabetes mellitus
関節炎分類
炎症部位の数
 単関節炎痛風、偽痛風離断性骨軟骨炎血行性化膿性関節炎のほとんど
 多関節炎リウマチ疾患ウイルス疾患白血病での関節症状易感染性宿主における血行性化膿性関節炎
関節リウマチ
 診断基準
 関節症状
  朝のこわばり、疼痛腫脹関節の動揺、関節可動域制限、変形(手指足趾、膝関節)。(SOR.211)
  手指近位指節間関節(PIP関節)、中手指節関節(MP関節)。遠位指節間関節(DIP関節)に初発することは稀。(SOR.211)
  左右対称性に生じることが多い。手関節足趾、膝関節初発する。(SOR.211)
 関節症状
  全身症状発熱
  皮膚症状リウマトイド結節(肘の伸側、後頭部手指)
  眼症状:上胸膜炎(10日の経過治癒)、強膜炎(予後不良)。稀に角膜穿孔
  血液障害:(高頻度)貧血白血球減少(Felty病。DMARDs投与中の場合薬剤性骨髄抑制考慮)
  アミロイドーシスネフローゼ下痢を来した症例で疑う。アミロイド蛋白AA
  腎障害:稀。アミロイドーシス続発症薬剤性考慮
  呼吸器症状間質性肺炎の合併多い。下肺野に好発。通常無症状メトトレキセートなどの使用により薬剤性急性間質性肺炎を生じることがある。
  心・血管障害リンパ管炎による難治性浮腫
  神経症状:環軸関節亜脱臼により項部痛や脊髄症上が出現しうる。
  骨粗鬆症
  腱鞘滑膜炎:手指、手関節、足関節
■両側性多関節炎の鑑別疾患
 OA:遠位指節間関節を冒すのが特徴的で、近位指節間関節中手指節関節を冒しうる。
 RA
 SLE軽度症状程度変動する非びらん性の関節炎
 gout:単関節炎からはじまる。
 血清陰性関節炎強直性脊椎炎感染、ライター病:中~大関節非対称性関節炎。仙腸関節と遠位指節間関節にも関節炎
 急性ウイルス関節炎風疹
■KEY POINTS
RAでは遠位指節間関節は冒されない傾向がある。
RAの全身症状関節症状先行することがある。
RA活動性貧血及びESR相関している。
NSAIDs腎機能に悪影響を与えることがある。
initial plan
 Dx 1. 単純X線写真
    ・亜脱臼関節周囲の骨萎縮(傍関節性骨骨粗鬆症,juxta-articular osteoporosis)、関節裂隙の狭小化関節辺縁のびらん(bony erosion)
     ・初期RAで第5趾に骨びらん一般的に見られる。
    ・血液検査
     ・RF、抗DNA抗体
 Tx 1. 鎮痛薬
    ・NSAIDs鎮痛とこわばりの軽減
   2. DMARDs(メトトレキセートレフルノミド金製剤ペニシラミン)
    ・NSAIDs症状が治まらない場合考慮
   3. 抗TNF抗体
    ・重症RAで効果がある場合がある。
参考文献
SOR 標準整形外科学 第10版 医学書院
DIF Differential Diagnosis in Primary Care Fourth Edition版 Lippincott Williams & Wilkins


全身性強皮症」

  [★]

systemic sclerosis, systemic scleroderma, SSc
汎発性強皮症 diffuse sclerosis、進行性全身性硬化症 progressive systemic sclerosis PSS全身性硬化症
強皮症膠原病
  • 難病

概念

  • 皮膚硬化を特徴とする強皮症のうち、皮膚のみでなく全身の諸臓器(肺、消化管、心、腎、関節など)に病変がみられるもの。

病因

  • 遺伝
  • 環境因子
  • 珪肺症患者:リスク110倍
  • 美容などの豊胸手術後に発症:シリコンがアジュバンドとして作用
  • 塩化ビニル工場従事者に多い
  • 薬剤(ブレオマイシン、トリプトファン)
  • マイクロキメリズム(胎児由来血液幹細胞が母胎に移行)

疫学

  • 30-50歳に好発。男女比は1:3-4。(NDE.171)

病型

  • limited cuteneous SSc, diffuse cuteneous SSc

limited cuteneous SSc

  • 皮膚硬化は肘から末梢に限局
  • 内臓病変:軽度
  • 予後:良好
  • 自己抗体:抗セントロメア抗体

CREST症候群

  • 全身性強皮症の一亜型
C:carcinosis:石灰沈着
R:Raynaud's phenomenon:レイノー現象
E:esophageal dysfunction:食道機能不全
S:sclerodacrylia:強指症
T:teleangiectasia:毛細血管拡張

dissuse cuteneous SSc

  • 皮膚硬化は肘から近位
  • 内臓病変:急速に進行
  • 予後:不良
  • 自己抗体:抗Scl-70抗体

症状

  • 初発症状:レイノー現象、指、手の硬化
  • 関節炎、食道蠕動運動低下、下部食道の拡張、肺線維症(55%)、肺高血圧(5%)、心症状(不整脈、伝導障害)(10-20%)、心膜炎(3%)、吸収不良症候群、強皮腎(悪性高血圧症。5%)、橋本甲状腺炎
  • 強皮腎:血管内皮細胞の障害→血管内膜の肥厚、内腔の狭窄→血管の攣縮・虚血→輸入動脈、糸球体係蹄の壊死→レニン産生の亢進→悪性高血圧→急性腎不全

症状の出現頻度

100%:皮膚硬化、レイノー現象
60%:食道機能障害、肺線維症
20%:小腸、大腸、ミオパチー
10%:心肥大
5%:肺高血圧、強皮腎
病態 レイノー現象 抗核抗体 リウマトイド因子 抗好中球細胞質抗体 皮疹 皮下結節 関節炎 筋炎 漿膜炎 自己抗体
                  Scl-70  
 
病理 壊死性血管炎 糸球体腎炎 間質性肺炎 心炎 唾液腺炎 オニオンスキン病変 ワイヤーループ病変 ヘマトキシリン体 LE細胞  
                 

検査

診断

(1) 大基準
 手指あるいは足趾を越える皮膚硬化※1
(2) 小基準
 ① 手指あるいは足趾に限局する皮膚硬化
 ② 手指尖端の陥凹性瘢痕,あるいは指腹の萎縮※2
 ③ 両側性肺基底部の線維症
 ④ 抗トポイソメラーゼⅠ(Scl-70)抗体または抗セントロメア抗体陽性
(3) 除外基準
 ① ※1 限局性強皮症(いわゆるモルフィア)を除外する
 ② ※2 手指の循環障害によるもので,外傷などによるものを除く
(4) 診断の判定
 大基準を満たすものを強皮症と診断する。
 大基準を満たさない場合は,小基準の①かつ②~④のうち1項目以上を満たすものを強皮症と判断する

治療

  • 進行性腎不全に陥り予後は重大であるが、早期のACE阻害薬による治療が予後を改善させた(REU.195)

予後

  • 5年生存率 :93.7%
  • 10年生存率 :76.6%

予後因子

  • 全身の皮膚硬化
  • 腎病変
  • 心、血管病変
  • 抗Scl-70抗体 ←予後不良
  • 抗セントロメア抗体 ←予後良好




アミオダロン」

  [★]

amiodarone
塩酸アミオダロン amiodarone hydrochloride
アンカロンCordarone
抗不整脈薬

分類

  • 抗不整脈薬
  • III群

Sicillian Gambitの分類

薬剤 VW
分類
チャネル 受容体     pump 臨床効果 心電図
Na Ca K I.f α β M2 A1 Na-K
ATPase
左室
機能
洞調律
への
影響
心外
性の
副作用
PQ QRS JT
fast med slow
アミオダロン III              
If:過分極活性化内向き電流 JT:Q-Q間隔 M2:M2受容体 A1:アデノシン受容体
◯低 ▲中 ●高 ※作動薬 
A:活性化チャネルブロッカー I:不活性化チャネルブロッカー

作用機序

  • Kチャネル(遅発性整流性)を抑制し、活動電位持続時間(APD延長)および不応期を延長する
  • I群、II群、III群、IV群の作用を併せ持つ

薬理作用

  • ↓conduction velocity → ↓reentry
  • ↓rating of firing(↓phase 4 slope) → ↓automaticity
  • 洞結節での発火頻度を低下、自動能の抑制、リエントリー回路の切断、心電図上でPR,QRS,QT間隔延長。(PHD.428)

適応

  • 心機能低下症例にも使用可能
  • 致死的、再発性の心室頻拍、心室細動予防
  • 肥大型心筋症に伴う心房細動に用いる
  • 心肺蘇生:心室頻拍や心室細動

禁忌

アンカロン注150
  • 1. 洞性徐脈、洞房ブロック、重度伝導障害(高度な房室ブロック、二束ブロック又は三束ブロック)又は洞不全症候群があり、ペースメーカーを使用していない患者[洞停止のリスクがある。]
  • 2. 循環虚脱又は重篤な低血圧のある患者(血行動態不安定な心室細動又は心室頻拍発作発現中を除く)
  • 3. 本剤の成分又はヨウ素に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 4. リトナビル、サキナビル、サキナビルメシル酸塩、インジナビル硫酸塩エタノール付加物、ネルフィナビルメシル酸塩、クラスIa及びクラスIII(ソタロール、ニフェカラント)の抗不整脈薬、ベプリジル塩酸塩水和物、スパルフロキサシン、モキシフロキサシン塩酸塩、エリスロマイシン(注射剤)、ペンタミジンイセチオン酸塩又はトレミフェンクエン酸塩を投与中の患者[「3.相互作用」の項参照]
  • 5. 重篤な呼吸不全のある患者

原則禁忌

アンカロン注150
  • 1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
  • 2. 甲状腺機能障害又はその既往歴のある患者[甲状腺機能障害を増悪させることがある]

効能又は効果

アンカロン注150
  • 生命に危険のある下記の不整脈で難治性かつ緊急を要する場合
  • 心室細動、血行動態不安定な心室頻拍

用量

  • 常用量血中濃度(外国) : 0.5-1.0μg/ml、消失半減期: 13.4時間
  • 有効血中濃度:0.5-2.0μg/ml、半減期30日 (SPC.246)
  • VF/pulseless VTによる心肺停止でCPR, shock, vasopressorが無効な場合の心肺蘇生:(初回) 300mg、(2回目)150mg (Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.166)

副作用

添付文書

  • アンカロン注150
  • [display]http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2129410A1028_1_04/2129410A1028_1_04?view=body







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