抗精神病薬

出典: meddic

antipsychotic drug, antipsychotic
メジャートランキライザー major tranquilizerantipsychotic agentantipsychotic drugantipsychotics
向精神薬精神疾患薬理学

概念

  • 向精神薬
  • 統合失調症治療薬であり、メジャートランキライザーとも呼ばれる
  • ドパミンD2受容体阻害降下と統合失調症患者への臨床容量が相関する

抗精神病薬の分類

  • 抗ヒスタミン薬
  • モルヒネ系鎮痛剤
  • 胃潰瘍
  • 4. 非定型型抗精神病薬

抗精神病薬一覧

非定型抗精神病薬

  • SDA:Serotonin Dopamine Antipsychotics
  • MTA:Multiacting Receptor Targeted Antipsychotics

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作用機序

作用

  • 抗幻覚作用・抗妄想作用、鎮静作用
  • 中枢神経の異常な興奮を抑える。妄想、幻覚を押さえる。

薬理作用

  • ドーパミン受容体遮断作用
  • 抗コリン作用
  • 抗ヒスタミン作用
  • 抗ノルアドレナリン作用

副作用

錐体外路症状が最も頻度が高い副作用である。
  • 急性で出現するもの → 抗Parkinson薬
  • 四肢筋硬直、手指振戦、寡動、仮面様顔貌、小刻み前屈歩行
  • 服用開始数日~数週に生じることが多い。
  • じっと座っていることも立っていることもできない状態で焦燥感を伴う。下肢にむずむずした異常知覚を覚え、絶えず歩き回ったり、手足を落ち着き無く動かしたり、足踏みをしたりする。
  • 筋の不随意収縮によるもの。頚部痙性捻転、舌の突出、四肢体幹の捻転、眼球上転
  • 長期使用で出現するもの

副作用発現の機序

  • ドパミン作動性ニューロンの投射:(1)黒質線条体系(黒質→線条体)、(2)中脳辺縁系(中脳被蓋野→大脳辺縁系)、(3)中脳皮質系(中脳被蓋野→前頭葉)、(4)隆起漏斗系(視床下部→正中隆起)
  • (2)(3)は向精神病作用と関連
  • (1)→パーキンソン症候群
  • (4)→高プロラクチン血症

抗精神病薬の副作用

抗精神病薬の副作用はドパミン受容体遮断作用、抗ヒスタミン作用、抗コリン作用、抗アドレナリン作用、あるいはアレルギー性のものがあり、さらに機序がよく分かっていないものもある(表1)。
 代表的な副作用には錐体外路症候群、悪性症候群、および精神面への影響があり、そのほか心血管系・脳血管系、体重・代謝、造血系、皮膚、および消化器系への影響もある。
 錐体外路症状は抗精神病薬のドパミン受容体遮断作用により黒質質線条体系を抑制して発現する(2)。従ってドパミン受容体遮断作用の強い薬物で出現しやすく、非定型抗精神病薬では出現しにくい(2)。錐体外路症状はアリピプラゾール、クロザピン、クエチアピン、チオリダジン、ジプラシドン、低容量のオランザピンやリスペリドンでは起きにくいとされている(3)(表2)。
 古典的な抗精神病薬による神経学的な副作用は、錐体外路症候群と悪性症候群を一群の神経学的症候群と考えたとき、6つに分類される。抗精神病薬投与後に短期間で出現する4つの症候群(急性ジストニア、アカシジア、パーキンソン症候群、悪性症候群)と、長期間投与後に出現する2つの症候群(遅発性ジスキネジア・遅発性ジストニア、口部振戦)である(3)。
 急性ジストニアは服薬後、数日以内(24-48時間以内(3))に急激に出現する(2)。高力価の抗精神病薬の使用により生じるのが普通である。筋の不随意収縮により、頸部痙性捻転(斜頚?)、舌の突出、四肢体幹の捻転・異常収縮(例えば後弓反張)、眼球上転・眼球回転発作などを呈する(2)(3)。急性ジストニアはヒステリー性の反応やてんかんのてんかん発作と間違えられることがある。治療では抗コリン薬がよく反応する(3)。治療は容易であるが、咽頭筋・喉頭筋のジストニアにより呼吸不全を生じることによると考えられる突然死が起こる(3)。長時間作用型の抗神経病薬を反復的に投与されなければ、2,3日以降はジストニアのリスクは低くなっていく(3)。
アカシジアは文字どおりじっと座っていることも立っていることもできない状態で焦燥感を伴う(2)。下肢にムズムズした異常知覚を覚え、絶えず歩き回ったり、手足を落ち着きなく動かしたり、足踏みをしたりする(2)。アカシジアは精神病の焦燥と間違えられることがあるが、両者の区別は重要である。焦燥は抗精神病薬を増量することで治療するが、アカシジアは、抗精神病薬の減量、あるいは別の抗精神病薬に切り替える治療が必要になるからである(3)。また、アカシジアは抗パーキンソン薬にあまり反応しない(3)。抗不安薬、中等量のβ受容体拮抗薬(プロプラノロール)が有用である。アカシジアは患者が抗精神病薬の服用を遵守するのを妨げる。アカシジアは新規の抗精神病薬で起こる;リスペリドン、オランザピン、(ときに)クロザピン(3)。
パーキンソン症候群(パーキンソニズム)は服用後数日~数週に発症することが多く、四肢筋硬直、手指振戦、寡動、仮面様顔貌、小刻み前屈歩行などがみられる(2)。最も顕著な症候は動作緩慢であり、時々固縮と様々な程度の静止時振戦が見られるが特に上肢に顕著である(3)。丸薬丸め運動やそのほかのタイプの静止時振戦がみられるが、パーキンソン病のそれよりも目立たない(3)。動作緩慢と仮面様顔貌はうつ病と間違えられる事がある(3)。パーキンソン症候群に対しては抗コリン作用をもつ抗パーキンソン病薬かアマンタジン(ドパミン放出を促進)で治療されるが、レボドパやドパミン受容体アゴニストは焦燥や精神病の悪化を招く(3)。
 悪性症候群はまれであるが最も重篤な副作用であり生命にかかわる(2)。鋼管様の強い筋強剛、発熱、意識障害、発汗や頻脈などの自律神経症状などが急激に出現する(2)。時々ミオグロビン血症をきたす(3)。検査所見として白血球増加とCPK増加が診断上重要である(2)。
高用量、高力価の抗精神病薬を使用した場合、また特に非経口で投与した場合に発症するリスクが高まる(3)。死亡率は10%を超え、緊急の治療が必要である(3)。発症した場合は、直ちに抗精神病薬を中止し、十分な補液を行って脱水を回避し、全身状態管理に心がける(2)。末梢性筋弛緩薬のダントロレンやドーパミン作動薬(レポドパ、プロモクリプチン)などを使用して治療する(2)。なお、クロザピン、オランザピン、およびリスペリドンを含む非定型抗精神病薬は非定型的な悪性症候群様症状?(neuroleptic malignant-like syndrome, NMLS)と結びついており、筋固縮を伴わない発熱や譫妄が顕著である(3)。
 長期使用で出現する症状は遅発性ジスキネジア・遅発性ジストニアと口部振戦とがある。
 遅発性ジスキネジアは、服用開始後数年以上して出現し、口周辺や顔面頸部を中心とする不随意運動である(2)。舌を突出させたり口をもぐもぐ動かしたりする。時には四肢や体幹にまで舞踏病棟運動がみられることもある(2)。種々の程度に比較的遅いアテトーゼと持続的なジストニア姿勢(遅発性ジストニア?)があり、これらは若年者で一般的にみられる(3)。老人でよく見られ、統合失調症より気分障害の患者でいくらか発症リスクが大きい(3)。一年以上にわたって古典的抗精神病薬で治療した若年者の有病率は15-25%である(3)。一年間の罹患率は3-5%である(3)。遅発性ジスキネジアのリスクはクロザピンが一番小さく、アリピプラゾール、オランザピン、ジプラシドンが小さく、リスペリドンが中等度である(3)。症状は抗精神病薬の中断後も継続することがあるが、ほとんどの場合、月単位のフォローアップで次第に消失し、これは若い患者で顕著である(3)。治療にはリスペリドンやテトラベナジンのような強力にドパミンを欠乏させる薬剤が有用である(3)。典型的にはジストニアを伴うジスキネジアを呈した患者で、精神症状が継続している場合にクロザピンの使用が有用なことがある(3)。抗パーキンソン病薬はほとんど効果はなくかえって悪化させる(3)。遅発性ジスキネジアに対する治療は十分確立されていない(3)。
 口部振戦(perioral tremor)は抗精神病薬の慢性使用による稀な病態であり、rabbit syndromeともよばれる(3)。パーキンソン症候群との共通点があり、振戦の周期が3-5Hzであること、抗コリン薬や原因薬剤の中止に反応して症状が治まることなどである(3)。
 精神面への副作用は、精神活動全般を抑制による抑うつ、無関心、不機嫌、集中困難などであり、抗精神病薬を過量に用いた場合にみられることがある(2)。
 心血管系の副作用で最も一般的なものは起立性低血圧であり、失神・転倒、およびそれによる傷害を来す(3)。非定型抗精神病薬のクロザピン(クロザリル)やリスペリドン(リスパダール)では低血圧を来しやすいが、定型抗精神病薬では低血圧を来しにくい傾向がある(3)。その他の作用として、心筋の再分極を抑制作用がある。QT時間を延長させるため、ドルサード・ド・ポワンツ(多形性心室頻拍)から心停止のリスクがある(3)。心抑制作用の顕著な薬剤には、チオリダジン、メソリダジン、ピモジド、高用量のハロペリドール、(程度はやや劣るが?)ジプラシドンがある(3)。他の心抑制作用を持つ薬物(三環系抗うつ薬、ある種の抗不整脈薬、その他の抗精神病薬(ピモジド、チオリダジン)、あるいは特定のドパミンアゴニスト(シサプリド、メトクロプラミド;腸管運動促進薬))と併用する場合には注意する(3)。
 体重増加とそれによる合併症は抗精神病薬と抗躁薬の長期の使用で起こることがある(3)。体重増加はクロザピンとオランザピンで著明であり、クエチアピンがこれに次ぎ、フルフェナジン・ハロペリドール・リスペリドンがこれについで弱く、最も弱い体重増加阿庄を持つ薬物はアリピプラゾール・モリンドン、ジプラシドンである(3)。体重増加により2型糖尿病、高血圧、および高脂血症のリスクが増大する(3)。
 造血系への副作用として、白血球増多症、白血球減少症、および好酸球増加症が時々起こり、特にクロザピンと頻度はより少ないが低力価のフェノチアジン系抗精神病薬で起こる。白血球減少症の出現が無顆粒球症の発症の予兆であるかどうか決めることは難しい。白血球減少症はクロロプロマジンを投与されている患者のうち1万人に1人でしか起こらない(クロザピンを除く)(3)。無顆粒球症は治療開始後8-12週に起こる(3)。骨髄抑制や(一般的ではないが)無顆粒球症はクロザピンと結びつけられる。血液中の白血球数をモニターせず、クロザピンを端座胃で投与した場合、数ヶ月の治療による骨髄抑制・無顆粒球症の罹患率は1%である。造血機能障害は突然発症するので、抗精神病薬で治療している患者に発熱、全身倦怠感、あるいは明らかな呼吸器感染が認められたら血球数をモニターすべきである(3)。血球数のモニターを頻繁に行うことで無顆粒球症のリスクを減らすことができる(3)。
皮膚や眼にも副作用が起こる。蕁麻疹や皮膚炎、あるいは接触性皮膚炎はフェノチアジン系抗精神病薬により起こることがある(3)。上皮性角膜症はクロロプロマジンの長期投与でよくみられ、角膜や水晶体の白濁が認められる(3)。1日1000mg以上のチオリダゾンをによる色素性網膜症が報告されている。現在の非定型抗精神病薬で皮膚症状を呈するものは一般的でない。
消化器系の副作用として黄疸がある。クロロプロマジンを投与されている患者の中には、抗精神病薬による治療の早期に中等度の黄疸が認められる人がある。用量に非依存的に好酸球血症が見られ、肝臓への好酸球の浸潤が認められるため、この症状はおそらくアレルギーによる(3)。クロロプロマジンの反復投与で脱感作が起こることがあり、再度投与したときに黄疸が再発したり、しなかったりする(3)。クロザピンには特異的に、小腸機能不全に関係する二つの重要なリスクがある。一つは重症のイレウスであり、もう一つは流涎症である(3)。
 その他の副作用として、抗精神病薬のもつ抗ヒスタミン作用、抗コリン作用、抗アドレナリン作用などが種々の副作用を引き起こす(2)。
2-1. 参考文献
(2) Goodman & Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics 11版 McGraw-Hill Professional
(3) 標準精神医学 第3版 医学書院 p.126-128

表1

症状 原因,要因 機序
精神症状 眠気,ふらつき  
精神活動鈍化 過量投与
過鎮静 過量投与
神経症状 けいれん けいれん閥値低下
錐体外路症状 ドーパミン遮断作用
急性ジス卜ニア
パーキンソニズム
アカシジア
遅発性ジスキネジア
遅発性ジス卜ニア
眼症状 緑内障悪化 抗コリン作用
循環器系 血圧低下,起立性低血圧 抗ノルアドレナリン作用
頻脈,不整脈
心電図異常
消化器系 口渇 抗コリン作用
便秘
麻痺性イレウス
肝機能障害 アレルギー性
内分泌系 食欲増加,体重増加  
勃起障害,射精障害  
高プロラクチン血症 ドーパミン遮断作用
乳房腫脹,乳汁分泌 高プロラクチン血症
月経異常
造血系 顆粒球減少 アレルギー性
皮膚症状 日光過敏 アレルギー性
色素沈着  
悪性症候群 発熱,意識障害,筋強剛 ドーパミン遮断作用
水中毒(?) 多飲,多尿  

表2

  鎮静 錐体外路症状 低血圧
クロルプロマジン +++ ++ IM+++/Oral++
メソリダジン +++ ++
チオリダジン +++ +++
フルフェナジン ++++
ペルフェナジン ++ ++
トリフロペラジン +++
クロルプロチキセン +++ ++ ++
チオチキセン + to ++ +++ ++
アリピプラゾール 0/+ 0 0/+
クロザピン +++ 0 +++
ハロペリドール ++++
ロキサピン ++
モリンドン ++ ++
オランザピン ++
ピモジド +++
クエチアピン +++ 0 ++
リスペリドン ++ ++ +++
ジプラシドン +/++ 0/+

参考

uptodate

  • . [charged] 第1世代抗精神病剤:薬理学、投与、および副作用の比較 - uptodate [1]
  • . [charged] 第2世代抗精神病剤:薬理学、投与、および副作用の比較 - uptodate [2]





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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/02/16 11:38:06」(JST)

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和文文献

  • 病名で投与する漢方 証で投与する漢方(18)アスペルガー症候群の身体症状緩和に漢方薬 抗精神病薬からの離脱勧める
  • 双極性障害の治療ガイドライン
  • セミナー 精神神経用剤のハイリスク管理
  • 竹内 尚子
  • 日本薬剤師会雑誌 63(8), 955-963, 2011-08
  • NAID 40018942508
  • 臨床研究・症例報告 新規抗精神病薬無効の自傷他害に対して精神療法が奏効した15歳重度精神遅滞例
  • 石川 丹,大塚 耕右,植田 祐樹 [他]
  • 小児科臨床 64(9), 2038-2041, 2011-09
  • NAID 40018941454

関連リンク

抗精神病薬(こうせいしんびょうやく)は、広義の向精神薬の一種で、主に統合失調症、 躁状態の治療に用いられるが、それ以外にも幅広い精神疾患に使用される。メジャー トランキライザーとも呼ばれる。英語名:antipsychotics、neuroleptics。 ...
抗精神病薬とは、「精神病に効く薬」という意味です。 つまり、精神分裂病、非定型 精神病、そう病、中毒性精神病などの精神病状態の治療に用いられます。 幻覚妄想を 抑えたり、精神興奮を抑えたりするのが目的で使われます。 抗精神病薬は精神機能 だけで ...
抗精神病薬をメジャー・トランキライザーと言います.これは,強い ...

関連画像

抗精神病薬の受容体特性と主な  抗精神病薬によるアプローチ図2.抗精神病薬の作用機序6.非定型抗精神病薬加算新規抗精神病薬処方患者の 薬物療法/抗精神病薬のタイプ 介護・福祉・医療・医薬品 抗精神病薬は 眠らせること


★リンクテーブル★
先読み薬理学」「精神疾患
国試過去問108A039」「100C029」「101G059」「107H030」「101A005」「103A044」「102A027」「102G060」「108F016」「103B016」「106I014」「096B046」「095B054」「102I038」「101B099」「084B090
リンク元統合失調症」「ペロスピロン」「うつ病」「デュロキセチン」「クエチアピン

薬理学」

  [★]

pharmacology
drug entries


定義

  • 生物系と化学物質の選択的な相互作用を研究する学問 (SPC.2)

生物系と薬の相互作用

  • 薬の生物系に対する相互作用:薬理作用 <-化学の視点
  • 生物系の薬に対する相互作用:薬物動態 <-生物の視点

関連分野

  • 薬物学 materia medica
  • 生薬学
  • 実験薬理学
  • 臨床薬理学
  • 動物薬理学
  • 人体薬理学
  • 比較薬理学
  • 薬理作用学(薬力学)
  • 薬物動態学
  • 中毒学、毒科学
  • 薬物治療学
  • 処方学

薬品の命名

Ending of the drug name Category Example
~afil Erectile dysfunction sildenafil
~ane Inhalatinal general anesthetic halothane
~azepam Benzodiaizepine diazepam
~azine Phenothiazine (neuroleptic, antiemetic) chlorpromazine
~azole Ailtifungal ketoconazole
~barbital Barbiturate phenobarbital
~caine Local anesthetic lidocaine
~cillin Penicillin methicillin
~cycline Antibiotic, protein syntlesis inhibitor tetracycline
~ipramine TCA iimipramine
~navir Protease inhibitor saquinavir
~olol β-antagonist propranolol
~operidol Butyrophenone ( neuroleptic ) haloperidol
~oxin Cardiac glycoside ( inotropic agent ) digoxin
~phylline Methylxanthine theophylline
~pril ACE inhibitor captopril
~terol β2 agonist albuterol
~tidine H2 antagonist cimtidine
~triptyline TCA amitriptyline
~tropine Pituitary hormone somatotropine
~zosin a1 antagonist prazosin

薬一覧

薬物代謝

薬理動態

神経伝達物質

神経筋接合部遮断薬(筋弛緩薬)

交感神経作動薬

アドレナリン受容体

交感神経遮断薬

アドレナリン受容体

副交感神経作動薬

アセチルコリン受容体

副交感神経遮断薬

アセチルコリン受容体

貧血治療薬

甲状腺関連物質

痛風治療薬

  • 痛風発作予防薬
  • 尿酸排泄促進薬
  • 尿酸生成抑制薬


精神疾患」

  [★]

psychiatric disorder
向精神薬

精神状態と神経伝達物質 (BEHAVIORAL SCIENCE 4TH EDITION, p.32)

神経伝達物質 精神状態
統合失調症 躁病 うつ病 不安症 アルツハイマー病
ノルエピネフリン      
セロトニン    
ドパミン    
アセチルコリン        
GABA        
グルタミン酸      



108A039」

  [★]

  • 63歳の女性。隣家とのトラブルを主訴に家族に連れられて来院した。大学卒業後結婚し、主婦として問題なく過ごしていた。 60歳ころから、明らかな誘因なく隣家の男性が家の中を覗いていると言うようになり、警察に相談することがあった。さらに、変な薬を家の中に送り込んで殺そうとしていると言うようになり、頻回に隣家に抗議し、隣家の前で罵倒することもあった。昨日は包丁を持って隣家に入り込み、警察沙汰になった。受診時、病識は欠如していた。身体的に明らかな問題は認められなかった。医療保護入院となり、一時拒薬がみられたものの抗精神病薬により約1か月で病的体験は軽減し、 2回の外泊でも問題となる行動は示さなかった。また家事を以前と同じようにこなすこともできたことから退院することになった。
  • 退院時の家族に対する説明として適切なのはどれか。
  • a 「精神病症状は再燃する可能性があります」
  • b 「服薬は患者自身に任せておけば大丈夫です」
  • c 「今後自閉的な傾向が現れてくる可能性が高いと思います」
  • d 「妄想については、現実ではないと説得し続けてください」
  • e 「リハビリテーションのためにデイケアに通所しなければなりません」


[正答]


※国試ナビ4※ 108A038]←[国試_108]→[108A040

100C029」

  [★]

  • 次の文を読み、28~30の問いに答えよ。
  • 56歳の女性。右乳癌の治療のため外科病棟に入院していたが、夜間急に興奮状態となった。
  • 現病歴 : 3週前に右乳房切除術を受け、続いて抗癌化学療法を開始した。次第に上腹部不快感、抑うつ気分および不眠が強まった。「私はこのまま死んでいきたい。もう治療は受けたくない」と訴え、食事をとらなくなった。夜になって急に言動に脈絡がなくなり、点滴を自ら外そうとした。それを止めようとした看護師に物を投げつけ、「悪魔め、私の子供を殺すな」などと激しくののしった。
  • 既往歴 : 特記すべきことはない。
  • 家族歴 : 特記すべきことはない。
  • 現症 : かけつけた当直医が話しかけても、うわの空だったり、興奮したりする。ここが病院であることを理解していない様子である。
  • この状態への対応として適切なのはどれか。
  • a. 隔離する。
  • b. 興奮を自制させる。
  • c. 抗不安薬を投与する。
  • d. 抗精神病薬を投与する。
  • e. 抗てんかん薬を投与する。
[正答]


※国試ナビ4※ 100C028]←[国試_100]→[100C030

101G059」

  [★]

  • 27歳の女性。「訳の分からないことを言う」と父親に連れられて来院した。左前腕に数多くの注射痕が認められる。半年前から、同棲相手が歓楽街で買って使っていた薬を自分も使うようになった。薬は自分で静脈に注射していたと言う。当初は気分が高揚し、疲労感がなくなり、頭の回転が良くなるなど、快感を体験できていた。しかし、1か月前からは「殺してやる」という幻聴が現れ、いつもやくざにつけねらわれているという妄想にとりつかれている。
  • 正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 101G058]←[国試_101]→[101G060

107H030」

  [★]

  • 52歳の男性。大量飲酒を主訴に妻に伴われて来院した。23歳から飲酒を始め、10年前からは日本酒1升を毎日飲酒していた。この半年間は朝から飲酒し、食事量が減少し、仕事も休みがちになった。健康診断で肝機能障害を指摘されている。意識は清明で、静穏である。このままではいけないと説明したが、本人は「酒を飲まないと眠れない。酒はやめようと思えばやめられる」と述べている。
  • 対応として適切なのはどれか。
  • a 節酒を勧める。
  • b 抗酒薬を妻に渡す。
  • c 抗精神病薬を処方する。
  • d 閉鎖病棟に入院させる。
  • e 自助グループへの参加を勧める。


[正答]


※国試ナビ4※ 107H029]←[国試_107]→[107H031

101A005」

  [★]

  • 18歳の男子。1年前から昼夜逆転の生活となり、心配した母親に伴われ来院した。高校2年生までは友人も多く、クラブ活動にも積極的に参加していた。1年前から徐々に口数が減り、最近はほとんど話をしなくなった。隣人が見張っていると言いだし、部屋のカーテンを一日中閉めたままにしていたり、隣人の悪口を言ったりするようになった。意識は清明。身長175cm、体重56kg。表情は硬く、質問に対してもほとんど返答しない。
  • 適切な治療薬はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 101A004]←[国試_101]→[101A006

103A044」

  [★]

  • 10歳の男児。身体が勝手に動くことを主訴に両親に伴われて来院した。学校でいじめを受けたことを契機に数か月前から頸を急速に右側に回旋させたり、両肩をすくめたり、全身をびくっとさせたりする運動が始まった。鼻すすりや咳払いのほか、大きな声を突然出すこともある。これらは日に何十回と起きるが、一定時間は随意的に抑制できる。脳波検査で突発波は認めない。
  • 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 103A043]←[国試_103]→[103A045

102A027」

  [★]

  • 35歳の男性。疲労感と意欲低下とを主訴に妻に伴われて来院した。3か月前に職場で配置転換があったころから、仕事が向いてないのではないかと悩み始めた。疲労感と食欲不振とを自覚し、体重が3kgほど減少した。寝つきは良いが夜中に目覚めてしまう。家にいるときも思い悩んでばかりいて、すっかり笑顔が消えてしまった。本人は、原因は職場にあり、この状態の解決には辞職するしかないと訴える。
  • 治療薬で最も適切なのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 102A026]←[国試_102]→[102A028

102G060」

  [★]

  • 32歳の女性。1年前に夫婦げんかの最中に動悸がひどくなり、息が苦しくなり、気が遠くなり、体が弓なりの緊張状態となって近医で処置を受けた。その後、同様の発作の頻度と持続時間とが増加した。最近では夫婦仲も冷えて離婚話も出てきたが、その話が出るたびに発作を繰り返し、外来受診をしていた。身体的異常はない。治療として適切なのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 102G059]←[国試_102]→[102G061

108F016」

  [★]

  • 70歳の女性。不眠が続くことを主訴に家族とともに来院した。 2週前から不眠に対して抗不安薬を投与されているが、改善しないため受診した。本日、家族の話で、1か月前に夫と死別したばかりであることが判明した。
  • まず行うべき対応として適切なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 108F015]←[国試_108]→[108F017

103B016」

  [★]

  • 抗精神病薬の副作用はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 103B015]←[国試_103]→[103B017

106I014」

  [★]

  • 認知機能の動揺と抗精神病薬に対する感受性の亢進とを特徴とするのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106I013]←[国試_106]→[106I015

096B046」

  [★]

  • 依存性がないのはどれか。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 096B045]←[国試_096]→[096B047

095B054」

  [★]

  • Parkinson病の症状を悪化させるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 095B053]←[国試_095]→[095B055

102I038」

  [★]

  • 依存性がないのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 102I037]←[国試_102]→[102I039

101B099」

  [★]

  • 抗精神病薬の副作用でよくみられるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 101B098]←[国試_101]→[101B100

084B090」

  [★]

  • 向精神薬と副作用との組み合わせで適切なもの。2つ

統合失調症」

  [★]

schizophrenia
精神分裂病分裂病
精神疾患向精神薬抗精神病薬

ICD-10

  • F20 Schizophrenia
  • F20.0 Paranoid schizophrenia
  • F20.1 Hebephrenic schizophrenia
  • F20.2 Catatonic schizophrenia
  • F20.3 Undifferentiated schizophrenia
  • F20.4 Post-schizophrenic depression
  • F20.5 Residual schizophrenia
  • F20.6 Simple schizophrenia
  • F20.8 Other schizophrenia
  • F20.9 Schizophrenia, unspecified

DSM-IV

概念

  • 統合失調症 schizophrenia (=精神分裂病 shizo(分裂) + phrenia(心)) 
  • 感情、思考、行動の統合がとれていない。

歴史

  • クレペリン Kraepelin,E.(1899):早発性痴呆として統合失調症を分離
  • ブロイラー Bleuler,E. (1911):schizophreniaの名称を与えた。ブロイラーの基本症状
  • シュナイダー Schneider,K.(1939):シュナイダーの一級症状

疫学

  • 100人に1人が罹患している。120人に1人とも(発病危険率0.8%)
  • 発症年齢:15-35歳に集中。10歳以下や40歳以降に発症することは少なく、55歳におこるのはまれ。
  • 性差:男性の方が発症年齢が少ない。

遺伝性

参考1
発症には遺伝要因と環境要因の関与が考えられる。
  • 一卵性双生児46%、二卵性双生児12%

リスクファクター

  • 冬の出産、妊娠時の合併症

病前性格

  • 非社交的、物静か、控えめ、生真面目、変人
  • 臆病、繊細、敏感、神経質、興奮しやすい、自然や書物に親しむ
  • 従順、善良、温和、無頓着、鈍感

病型

病因

前頭葉、辺縁系、線条体、視床下部 → ドーパミンD2受容体遮断薬が治療薬 (抗精神病薬)
  • 慢性アンフェタミン中毒
  • 糖質病に類似?

統合失調症の特徴

  • 1.意識障害はおこらない
  • 2.知的障害は起こらない
  • 3. 特異的な症状がない
  • 4. 個々の精神機能はそれ自体は障害は起こらない

ブロイラーの4つのA

  • 患者は3つはあてはまる
①連合弛緩 Assosiationslockerung
②感動鈍麻 Affekverblodung
③両価性 Ambivalence
④自閉 Autisumus

 

統合失調症の陽性、陰性症状

陽性症状:本来あるべきでないことがあるもの:幻聴
陰性症状:本来あるべきものがないもの:感情の鈍麻
  • 陽性症状は急性期に生じ、陰性症状は後期に生じる
  • 意識障害はない(せん妄は出現しない)

症状

PSY.255-256
  • 意欲・感情:不安、緊張、興奮。昏迷カタレプシー
  • 自我:自我の能動性が障害され、自らの思考や行動が他人の意志によって影響されていると思いこむこと。
  • 知能:知的能力は低下しない。異常体験に支配されている場合や人格の崩壊が進行した例では、的確な判断能力が損なわれる。
  • 疎通性:異常体験に支配されていたり、強い興奮や昏迷を示す場合には疎通性は得られない。
  • 病識:統合失調患者は自らが異常な状態にあることを認識できない

診断基準

DSM-IVによる統合失調症の診断基準

A. 特徴的症状:以下のうち2つ以上が1ヶ月以上の存在
(1) 妄想
(2) 幻覚
(3) 解体した会話
(4) ひどく解体したまたは緊張病性の行動
(5) 陰性症状:感情平板化、思考貧困、意欲欠如
B. 社会的または職業的機能の低下
C. 期間:少なくとも6ヶ月間存在
D. 失調感覚障害(統合失調感情障害)と気分障害を除外
E. 物質や一般身体疾患の除外
F. 広汎性発達障害との関係:自閉性障害や
他の広汎性発達障害の既往歴がある場合、
顕著な幻覚や妄想が少なくとも1ヶ月存在すること

ICD-10による統合失調症の診断基準

一ヶ月以上ほとんどいつも明らかに存在すること
(a) 考想化声 thought echo、考想吹込 thought insertion、思考奪取 thought withdrawal、考想伝播 thought broadcasting いずれか1つ
(b) させられ体験 delusion of control、身体的被影響体験 delusion of influence、妄想知覚 delusional perception
(c) 注釈幻声、会話形式の幻聴 auditory hallucination
(d) 宗教的・政治的な身分や超人的な力や能力といった、文化的に不適切で実現不可能なことがらについての持続的な妄想(たとえば天候をコントロールできるとか、別世界の宇宙人と交信しているといったもの)。
(e) 持続的な幻覚が、感傷的内容を持たない浮動性あるいは部分的な妄想や支配観念に伴って継続的に(数週から数ヶ月)現れる。 いずれか2つ
(f) 思考の流れに途絶や挿入があり(思考途絶)、その結果まとまりのない話しかたをしたり(連合弛緩)、言語新作が見られたりする。
(g) 興奮、常同姿勢、蝋屈症、拒絶症、緘黙、昏迷などの緊張病性行動 catatonic behavior
(h) 著しい無気力、会話の貧困、情動的反応の鈍麻や不適切さのような、社会的引きこもりや、社会的能力の低下をもたらす陰性症状。
(i) 関心喪失、目的欠如、無為、自分のことだけに没頭する態度、社会的引きこもりなど、個人的行動の質的変化。

検査

治療

  • 薬物療法
  • 精神療法:支持的精神療法(安定した医師患者関係を樹立する)
  • 電気痙攣療法:陽性症状が顕著で薬物療法の効果が見られない場合に適応。陽性症状の有無にかかわらず自殺のおそれがあり、他の治療によって改善に見られない場合も適応。
  • 社会復帰のための治療:
  • 作業療法:自発性と対人接触が改善。
  • レクリエーション療法:
  • 認知行動療法:生活技能訓練(ここの患者に適した目標を設定して行動療法を行う。対人及び社会的技能を学習し、実際の生活に応用していく)

抗精神病薬一覧

参考

  • 1. 統合失調症 学習テキスト 病客様とご家族の皆様がともに学んでいただくために 医療法人梁風会高梁病院 心理教育委員会編集
[display]http://www.ryoufhu.com/hp/sctekisuto.pdf
  • 2. 【0738】一卵性双生児の統合失調症について
[display]http://kokoro.squares.net/psyqa0738.html





ペロスピロン」

  [★]

perospirone
ペロスピロン塩酸塩酸ペロスピロン水和物 perospirone hydrochloride hydrate
ルーラン
精神神経用剤


  • SDA serotonin dopamine antipsychotic

構造

  • ジベンゾチアゼピン系

作用機序

ルーラン錠4mg/ルーラン錠8mg/ルーラン錠16mg
  • ラット脳内でのドパミン代謝回転又はFos蛋白発現を指標とした作用機序の検討から、錐体外路症状との関連が深いとされている線条体に対する作用選択性がハロペリドールに比べ弱いことが示唆された。17),18)

薬理作用

ルーラン錠4mg/ルーラン錠8mg/ルーラン錠16mg
  • (1) ドパミン2受容体の遮断により、ラット及びマウスでのメタンフェタミン又はアポモルヒネによる興奮や常同行動等の行動変化並びにラットでの条件回避反応を抑制し、これらの効力はハロペリドールの約1/3~1/5であった。13),14)
  • (2) セロトニン2受容体の遮断により、ラットでのトリプタミン又はp-クロロアンフェタミンによる前肢けいれんや体温上昇等の行動変化を抑制し、その効力はハロペリドールに比べ10倍以上強力であった。13),14)また、ラットでの恐怖条件付けすくみ行動試験(情緒障害モデル)で心理ストレスによるすくみ行動(無動症状)の発現を抑制した。15)
  • (3) ラット及びマウスでのカタレプシー誘発作用、マウスでのブラジキネジア(寡動)誘発作用はハロペリドールの1/10以下であった。13),16)

動態

効能又は効果

ルーラン錠4mg/ルーラン錠8mg/ルーラン錠16mg

注意

禁忌

ルーラン錠4mg/ルーラン錠8mg/ルーラン錠16mg
  • 1. 昏睡状態の患者〔昏睡状態を悪化させるおそれがある。〕
  • 2. バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者〔中枢神経抑制作用が増強される。〕
  • 3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 4. アドレナリンを投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕

副作用

重大な副作用

ルーラン錠4mg/ルーラン錠8mg/ルーラン錠16mg
  • 無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行し、死亡することがある。
  • 2. 遅発性ジスキネジア(0.1~1%未満)
  • 長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合は減量又は中止を考慮すること。なお、投与中止後も症状が持続することがある。
  • 3. 麻痺性イレウス(0.1~1%未満)
  • 腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には、投与を中止すること。なお、本剤は動物実験(イヌ)で制吐作用を有することから、悪心・嘔吐が不顕性化することが考えられるので注意すること。
  • 4. 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(0.1~1%未満)
  • 低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。なお、抗精神病薬の高用量、長期間投与がSIADH発現の危険因子になるとの報告がある。
  • 5. 痙攣(頻度不明)
  • 痙攣があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
  • 6. 横紋筋融解症(頻度不明)
  • 横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
  • 7. *無顆粒球症、白血球減少(頻度不明)
  • 無顆粒球症、白血球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
  • 8. *高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡(頻度不明)
  • 高血糖や糖尿病の悪化があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡に至ることがある。口渇、多飲、多尿、頻尿等の症状の発現に注意するとともに、血糖値の測定を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、インスリン製剤の投与等の適切な処置を行うこと。〔「慎重投与」、「重要な基本的注意」の項参照〕
  • 9. **肺塞栓症、深部静脈血栓症(頻度不明)
  • 抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。〔「重要な基本的注意」の項参照〕

相互作用

参考

  • ルーラン錠4mg/ルーラン錠8mg/ルーラン錠16mg
[display]http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1179043F1032_2_10/1179043F1032_2_10?view=body


うつ病」

  [★] 鬱病

depression
抗うつ薬抑うつ症メランコリー melancholia

分類

  • 一次
  • 大うつ病性障害(単極性障害)
  • 双極性障害
  • 気分変調性障害
  • 気分循環性障害
  • 特別な気分障害
  • 産後うつ病
  • 季節性気分障害
  • 二次
  • 薬物の使用による

疫学

  • 世界的に有病率が高い(十ヵ国を対象とした研究では生涯有病率は平均8-12%、日本では3%、米国では17%であった(参考2))  097G008(うつ病は世界的に主要な健康問題になっている。)

病因

  • 脳のノルエピネフリン神経、セロトニン神経の働きに異常
  • レセルピンと鬱病の関係
  • レセルピン
  • 血圧低下作用が臨床応用されていた
  • 1931年に鎮静作用を示すことが明らかにされていた。
  • ノルエピネフリン神経におけるシナプス小胞への取り込みを阻害することによって
血圧↓→脳内モノアミン枯渇→うつ病発症→使われなくなる

評価

鬱の診断基準

also see DSM-IV
  • 1. 抑うつ気分
  • 気分の落ち込みや何をしても癒されない気分や空虚感など
  • 2. 興味、喜びの喪失
  • 感情が麻痺した状態

診断

鑑別診断

KPS.973 ← あまり整理されていない印象
  • 抑うつ気分を伴う適応障害
  • 気分変調性障害
  • 失調感情障害
  • 統合失調症
  • 大うつ病性障害
  • 双極I型障害
  • 境界性人格障害
  • 低カリウム血症
  • 短期精神病性障害
  • 気分循環性障害
  • 抗高血圧性毒性
  • ステロイド精神病性障害
  • 甲状腺機能低下症
  • 脳腫瘍
  • 全身不全麻痺
  • アンフェタミン使用障害
  • コカイン使用障害
  • 膵癌
  • 肝炎
  • ウイルス感染後症候群
  • アルツハイマー型認知症
  • 血管性認知症
  • 晩発性アルツハイマー型認知症
  • 早発性アルツハイマー型認知症
  • 肝硬変
  • 動脈硬化症
  • 伝染性単核球症
  • 甲状腺機能亢進症
  • 潜在性悪性腫瘍
  • エイズ
  • シゾイド人格障害/統合失調質人格障害
  • 失調型人格障害/統合失調型人格障害
IMD.1077 PSY.284
  • 二次性:
  • 脳器質性疾患
  • 脳血管障害:脳梗塞、脳出血など:CT、MRI、神経学的所見などから鑑別する
  • 脳変性疾患:パーキンソン病アルツハイマー病:CT、MRI、神経学的所見などから鑑別する

症状

昏迷、不安焦燥、精神活動抑制、微小思考
  • 気分の憂うつだったり、寂しくなったりという抑うつ気分
  • 将来に希望を持てなくて悲観的になり、考ええばかりおそってくる抑うつ気分
  • 意欲、興味、関心の低下をきたす
  • 朝に抑うつ気分がひどい
  • 症状がひどいと自殺を試みる

治療

方針

  • 1. うつ病であることを説明
  • 2. 休息
  • 3. 治癒の見通しを明らかにする
  • 4. 重要決定は延期させる
  • 5. 自殺しない約束

modality

  • 薬物療法
効果の発現は服用開開始から1-2週間後で即効性はない。鬱症状が改善した後も4ヶ月継続すべき。(PSY.288)
軽症~中等症:SSRI, SNRI
重症:三環系抗うつ薬
  • 精神療法
  • 身体療法
  • 電気痙攣療法 electroconvulsive therapy ECT:薬物療法に反応しない薬物治療抵抗性うつ病が適応。自殺の危険が迫っている例、身体疾患もしくは副作用により薬物療法に耐えられない例も適応。修正型電気痙攣療法もある。
  • 高照度光療法:季節性感情障害 SADが適応。

薬物療法

  • MAOとうつ病
  • MAO inhibitorは脳モノアミン神経伝達物質の量を増やす
  • MAO inhibitor
  • モノアミン神経伝達物質が蓄積される
  • パーキンソン病やうつ病の病状をよくする

参考

  • 1. [charged] うつ病の疫学、病因、および神経生物学 - uptodate [3]



デュロキセチン」

  [★]

duloxetine
塩酸デュロキセチン duloxetine hydrochloride
サインバルタ Cymbalta, Yentreve
抗精神病薬抗うつ薬セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 SNRI


特徴

構造

作用機序

薬理作用

抗菌スペクトル

動態

適応

用法・用量

  • 通常、成人には1日1回朝食後、デュロキセチンとして40mgを経口投与する。投与は1日20mgより開始し、1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgずつ増量する。
  • なお、効果不十分な場合には、1日60mgまで増量することができる。

注意

禁忌

  • 1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2. モノアミン酸化酵素阻害剤(MAOI)を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者
  • 3. 高度の肝障害のある患者[肝障害が悪化することがある。また、消失半減期が延長し、本剤の血中濃度が上昇することがある。
  • 4. 高度の腎障害のある患者[本剤の血中濃度が上昇することがある。
  • 5. コントロール不良の閉塞隅角緑内障の患者[症状が悪化することがある。]

副作用

副作用等発現状況の概要

  • うつ病・うつ状態の患者を対象とした国内臨床試験において、安全性評価対象例735例中、副作用(臨床検査値異常変動を含む)は663例(90.2%)に認められた。
  • 主なものは、悪心269例(36.6%)、傾眠228例(31.0%)、口渇168例(22.9%)、頭痛154例(21.0%)、便秘102例(13.9%)、下痢87例(11.8%)、めまい80例(10.9%)、トリグリセリド上昇56例(7.6%)、腹部痛52例(7.0%)、ALT(GPT)上昇51例(6.9%)、不眠50例(6.8%)、倦怠感45例(6.1%)、AST(GOT)上昇38例(5.2%)、食欲減退38例(5.2%)であった。(承認時)

重大な副作用

  • 不安、焦燥、興奮、錯乱、発汗、下痢、発熱、高血圧、固縮、頻脈、ミオクローヌス、自律神経不安定等があらわれることがある。セロトニン作用薬との併用時に発現する可能性が高くなるため、特に注意すること。異常が認められた場合には投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理と共に適切な処置を行うこと。
  • 低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
  • 3. 痙攣(0.27%)、幻覚(頻度不明※1)
  • 痙攣、幻覚があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 4. 肝機能障害、肝炎、黄疸(頻度不明※1)
  • AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、総ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害、肝炎、黄疸があらわれることがあるので、適宜肝機能検査を行うとともに、患者の症状を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬又は中止するなど適切な処置を行うこと。
  • 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 呼吸困難、痙攣、血管浮腫、蕁麻疹等を伴うアナフィラキシー反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 高血圧クリーゼがあらわれることがあるので、高血圧又は心疾患のある患者においては血圧の推移等に十分注意しながら投与すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 8. 尿閉(頻度不明※1)
  • 尿閉があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には投与を中止し、導尿を実施するなど適切な処置を行うこと。

添付文書

[display]http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1179052M1022_2_03


クエチアピン」

  [★]

quetiapine
セロクエル Seroquel
  • 抗精神病薬
  • 非定型向精神薬

概念

  • ドパミンD2受容体阻害薬、セロトニン5-HT2A受容体阻害薬+その他の受容体阻害薬
  • 統合失調症の陰性症状にも作用がある

構造

作用機序

セロクエル25mg錠/セロクエル100mg錠/セロクエル200mg錠/セロクエル細粒50%
  • 本薬の薬理学的特徴はドパミンD2受容体に比してセロトニン5HT2受容体に対する親和性が高いこと、及び種々の受容体に対して親和性があることであり、これらが臨床における作用に寄与しているものと考えられている。

薬理作用

セロクエル25mg錠/セロクエル100mg錠/セロクエル200mg錠/セロクエル細粒50%
  • (1) 受容体親和性
  • ラット脳組織を用いたin vitro試験で、ドパミンD1及びD2受容体、セロトニン5HT1及び5HT2受容体、ヒスタミンH1受容体、アドレナリンα1及びα2受容体に対して親和性を示したが、ムスカリン受容体及びベンゾジアゼピン受容体に対してはほとんど親和性を示さなかった。また、ドパミンD2受容体に比して、セロトニン5HT2受容体に対する親和性は高かった13)。
  • (2) ドパミン及びセロトニン受容体拮抗作用
  • ドパミン作動薬のアポモルヒネにより誘発した行動(リスザルの瞬目反応、マウスのよじ登り運動及び遊泳障害)13)並びにセロトニン作動薬のキパジンで誘発した行動(ラット首振り運動)14)を、用量依存的に抑制した。
  • (3) 錐体外路系に対する作用
  • サルにおけるジストニア惹起作用及びラットにおけるカタレプシー惹起作用は、ハロペリドールに比べて弱かった。ラットでの電気生理学的試験では辺縁系に対し選択的な作用を示し、錐体外路症状との関連が深いとされる黒質線条体系に対しては作用を示さなかった13)。

また、統合失調症患者を対象とした海外のプラセボ対照二重盲検比較試験において、錐体外路障害の発現頻度には、プラセボ投与群との間に有意な差を認めなかった。

  • (4) 血漿中プロラクチンに対する作用
  • ラットにおいて、血漿中プロラクチン濃度推移はハロペリドールと異なり、持続的な上昇を示さなかった13)。また、統合失調症患者を対象とした海外のプラセボ対照二重盲検比較試験において、プロラクチン濃度には、プラセボ投与群との間に有意な差を認めなかった。

動態

適応

注意

警告

セロクエル25mg錠/セロクエル100mg錠/セロクエル200mg錠/セロクエル細粒50%
  • 1. 著しい血糖値の上昇から、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡等の重大な副作用が発現し、死亡に至る場合があるので、本剤投与中は、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。
  • 2. 投与にあたっては、あらかじめ上記副作用が発現する場合があることを、患者及びその家族に十分に説明し、口渇、多飲、多尿、頻尿等の異常に注意し、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中断し、医師の診察を受けるよう、指導すること。(「重要な基本的注意」の項参照)

禁忌

セロクエル25mg錠/セロクエル100mg錠/セロクエル200mg錠/セロクエル細粒50%
  • 1. 昏睡状態の患者[昏睡状態を悪化させるおそれがある。]
  • 2. バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制作用が増強される。]
  • 3. アドレナリンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
  • 4. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 5. 糖尿病の患者、糖尿病の既往歴のある患者  ←  副作用として高血糖があるため。

副作用

  • 高血糖(1-5%)、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡

相互作用

参考

  • セロクエル25mg錠/セロクエル100mg錠/セロクエル200mg錠/セロクエル細粒50%
[display]http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1179042C1023_2_11/1179042C1023_2_11?view=body





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