- 英
- necrosis、necrotic
- 関
- 壊死、壊死性、アポトーシス
WordNet
- the localized death of living cells (as from infection or the interruption of blood supply) (同)mortification, gangrene, sphacelus
- relating to or affected by necrosis; "necrotic tissue"
PrepTutorEJDIC
- 壊疽(えそ)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/09/15 11:07:02」(JST)
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毒蜘蛛のドクイトグモに噛まれたことで壊死した脚の組織
毒蛇のテルシオペロに噛まれ、その毒により壊死した男の子の脚
壊死(えし)またはネクローシス(Necrosis)とは、生物の組織の一部分が死んでいく様、または死んだ細胞の痕跡のことである。
目次
- 1 概要
- 2 細胞壊死
- 3 脚注
- 4 参考文献
- 5 関連項目
- 6 外部リンク
概要
通常の死とは違い、体の一部分を構成する細胞だけが死滅する。感染、物理的破壊、化学的損傷、血流の減少などが原因となる。血流減少によるものを特に梗塞と呼ぶ。細胞の死ではあっても、血球、皮膚、消化管の粘膜上皮のように正常な細胞、組織が次々に補充され機能的な障害、組織学的な異常を残さないものは壊死と呼ばない。
壊死した組織は、生体の免疫系によって最終的には取り除かれ、欠損部分の一部が元の組織が再生したり線維化したりすることで補われる。
壊死した部分は正常に機能しないため、その分臓器の機能低下がもたらされる。また、消化管や心臓のような管状、袋状の組織が壊死すると、穿孔する可能性がある。
特に神経細胞や心筋のように再生しない組織が壊死すると、その部分の機能は失われる。例えば大脳左半球の運動領やその下行路が壊死すると、右の片麻痺(右半身の運動麻痺)が起る。心筋の場合は、ポンプ力が減少し、更に線維化した後にも刺激伝導上の問題が起り、不整脈の原因になることがある。ペースメーカーに障害が及べば、急性期の不整脈を乗り切っても人工ペースメーカーが必要になる可能性がある。
血液の再還流時に壊死した組織から放出される代謝産物が別の障害をもたらす可能性がある(クラッシュ症候群)。
細胞壊死
細胞内外の環境に悪化によって偶発的に起こる細胞死を指して細胞壊死またはネクローシスと呼ぶ。管理・調節されたプログラム細胞死(PCD)であるアポトーシスと対義語的に使われる[1]が、最近の研究で、単に偶発的に起きるのではないネクローシス、すなわちプログラムされたネクローシスがあるのではないかと考えられるようになり、これはネクロトーシス(英 necroptosis)と呼ばれ、PCDの一つとして分類認知されている[2]。
いずれの場合も細胞膜が破綻して内容物が流出し、元の細胞中の消化酵素やサイトカインなどが炎症発生因子となって周囲細胞に重篤な影響を及ぼしていく[1]。これが組織学な進行性の機能異常を認める壊死の主要因であることが多い。
脚注
- ^ a b “アポトーシスとネクローシス”. エランコアニマルヘルス社. 2014年2月6日閲覧。
- ^ “新しい細胞死ネクロトーシス ~プログラムされたネクローシス~”. ドージンニュース. 2014年2月6日閲覧。
参考文献
- 三橋紀夫 『がんをどう考えるか 放射線治療医からの提言』 新潮社〈新潮新書〉、2009年。ISBN 9784106102950。
関連項目
- アポトーシス
- オートファジー
- プログラム細胞死
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 炎症
- 創傷
- 凍傷
- 熱傷
外部リンク
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Japanese Journal
- Liver, Pancreas, and Biliary Tract 胆汁酸によって生成される活性酸素種が膵腺房細胞にアポトーシスを誘導してネクローシスから保護する
- 下瀬川 徹,Booth David M.,Murphy John A. [他]
- Review of gastroenterology & clinical gastroenterology and hepatology 6(3), 56-60, 2011-11
- NAID 40019053072
- 古川 雄祐,平岡 信弥,和田 妙子,菊池 次郎,加納 康彦
- 日本薬理學雜誌 = Folia pharmacologica Japonica 138(1), 26-32, 2011-07-01
- ベンダムスチン(トレアキシン®)はプリンアナログ様骨格にアルキル基が結合したハイブリッドな抗がん薬である.作用機序はDNAアルキル化が主体と考えられ,代謝拮抗作用については明確な結論は出ていない.がん細胞に作用させた場合に他のアルキル化薬に比べて多彩な作用を示すのが特徴で,(1)架橋形成〜DNA鎖切断によるネクローシス誘導,(2)DNA損傷チェックポイント活性化によるp53依存性アポトー …
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[★]
- 関
- インスリン抵抗解除薬
[show details]
チアゾリジン薬 : 約 4,380 件
チアゾリジン系薬 : 約 4,970 件
チアゾリジン誘導体 : 約 12,500 件
チアゾリジンジオン薬 : 32 件
チアゾリジンジオン系薬 : 約 15 件
チアゾリジンジオン誘導体 : 約 20,000 件
分類
-
-
特徴
- チアゾリジンジオン環を有する
- 肥満者やインスリン抵抗性が疑われる糖尿病において有効性が高い
作用機序
- 炭化水素や脂質代謝を制御するインスリン応答遺伝子insulin-responsive genesを活性化する
- 筋肉にはPPARγは欠いており、脂肪組織で発現している (GOO.1639)
- 脂肪組織でのPPARγの活性化は筋肉への遊離脂肪酸への流れを止める (GOO.1639)
- 脂肪組織が放出するadipocyte hormoneやadipokineの活性化、おそらくアディポネクチンによる (GOO.1639)
薬理作用
- 末梢でのインスリン抵抗性を改善する、すなわちインスリンの感受性を上げる。 (GOO.1639)
- 肝臓ではグルコースの産生を抑制する(かもしれない)。 (GOO.1639)
- 肝臓や筋肉でグルコース輸送体の合成と膜上への発現を促す。末梢で脂質代謝を調節する遺伝子の発現を促進する (GOO.1639)
- 前脂肪細胞は小型脂肪細胞なり、大型脂肪細胞はネクローシスを起こす。
DMR.112
- 脂肪組織:炎症性サイトカインの発現低下、アディポネクチンの発現増強
- 骨格筋:インスリン依存的なブドウ糖取り込み増強。
- 肝臓:ブドウ糖産生抑制。 肝臓内脂肪酸量減少 → インスリン抵抗性解除
- 末梢血:血糖↓、血中インスリン↓
適応
禁忌
- 心不全患者、心不全の既往がある患者 ← 循環血漿量を増加させるため
副作用
- 循環血漿量の増加
- 浮腫:循環血漿量の増加に伴う。ピオグリタゾン服用者の7-8%で報告されており、特に女性で発症頻度が高い。
- 体重増加:循環血漿量の増加とは独立した要因
- 肝機能障害:
- 低血糖:稀
[★]
- 英
- cell death
- 関
- アポトーシス、プログラム細胞死、ネクローシス
アポトーシスとネクローシスの違い
|
アポトーシス
|
ネクローシス
|
形態
|
濃縮、分断化
|
溶解
|
膜の強度
|
保たれる
|
失われる
|
ミトコンドリア
|
影響を受けない
|
膨潤、Ca取り込み
|
クロマチン
|
偏在化、濃縮
|
凝集
|
タンパク質合成阻害
|
死が阻害されうる ・actinomycin D ・CHX
|
なし
|
原因
|
糖質コルチコイド、ホルモン刺激の低下、過剰な刺激、中程度の毒
|
強い毒、低酸素、pHの大きな変動
|
典型例
|
胸腺←糖質コルチコイド
|
肝臓←肝毒性物質
|
細胞の変化
|
リソソームは変化無し
|
リソソームが破裂する
|
核の変化
|
特定の長さに切断
|
ランダムに切断
|
最初の徴候
|
エンドヌクレアーゼの活性化
|
小疱形成、膨潤
|
[★]
- 英
- necrosis
- 同
- ネクローシス
- 関
- アポトーシス、細胞死
[★]
- 英
- necrotic、necrotizing、necrotising
- 関
- 壊死、ネクローシス