オキシコドン
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Japanese Journal
- 30-P2-80 オキシコンチン錠^[○!R]服用時のレスキューにおけるオプソ^[○!R]とオキノーム散^[○!R]の比較検討(調剤,社会の期待に応える医療薬学を)
- 金田 典子,奥村 治代,山下 剛史郎,丸尾 栄次,北村 瑞穂,竹田 克明,辻野 政司,前田 頼伸
- 日本医療薬学会年会講演要旨集 17, 338, 2007-09-01
- NAID 110006963434
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
成分・含量:
- 1包(0.5g)中
オキシコドン塩酸塩水和物2.88mg
(無水物として2.5mgに相当)
添加物:
- 粉末還元麦芽糖水アメ,D-マンニトール,ヒドロキシプロピルセルロース,含水二酸化ケイ素
禁忌
重篤な呼吸抑制のある患者,重篤な慢性閉塞性肺疾患の患者[呼吸抑制を増強する。]
気管支喘息発作中の患者[呼吸を抑制し,気道分泌を妨げる。]
慢性肺疾患に続発する心不全の患者[呼吸抑制や循環不全を増強する。]
痙攣状態(てんかん重積症,破傷風,ストリキニーネ中毒)にある患者[脊髄の刺激効果があらわれる。]
麻痺性イレウスの患者[消化管運動を抑制する。]
急性アルコール中毒の患者[呼吸抑制を増強する。]
アヘンアルカロイドに対し過敏症の患者
出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢のある患者では,症状の悪化,治療期間の延長を来すおそれがある。]
効能または効果
中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
*通常,成人にはオキシコドン塩酸塩(無水物)として1日10〜80mgを4回に分割経口投与する。
なお,症状に応じて適宜増減する。
====臨時追加投与(レスキュードーズ)として本剤を使用する場合====
- 疼痛が増強した場合や鎮痛効果が得られている患者で突発性の疼痛が発現した場合は,直ちに本剤の臨時追加投与を行い鎮痛を図ること。本剤の1回量は定時投与中のオキシコドン塩酸塩経口製剤の1日量の1/8〜1/4を経口投与すること。
定時投与時
- 1日量を4分割して使用する場合には,6時間ごとの定時に経口投与すること。
初回投与
- 本剤の投与開始前のオピオイド系鎮痛薬による治療の有無を考慮して初回投与量を設定することとし,既に治療されている場合にはその投与量及び鎮痛効果の持続を考慮して副作用の発現に注意しながら適宜投与量を調節すること。
オピオイド系鎮痛薬を使用していない患者には,疼痛の程度に応じてオキシコドン塩酸塩として10〜20mgを1日投与量とすることが望ましい。
モルヒネ製剤の経口投与を本剤に変更する場合には,モルヒネ製剤1日投与量の2/3量を1日投与量の目安とすることが望ましい。
経皮フェンタニル貼付剤から本剤へ変更する場合には,経皮フェンタニル貼付剤剥離後にフェンタニルの血中濃度が50%に減少するまで17時間以上かかることから,剥離直後の本剤の使用は避け,本剤の使用を開始するまでに,フェンタニルの血中濃度が適切な濃度に低下するまでの時間をあけるとともに,本剤の低用量から投与することを考慮すること。
増量
- 本剤投与開始後は患者の状態を観察し,適切な鎮痛効果が得られ副作用が最小となるよう用量調整を行うこと。2.5mgから5mgへの増量の場合を除き増量の目安は,使用量の25〜50%増とする。
減量
- 連用中における急激な減量は,退薬症候があらわれることがあるので行わないこと。副作用等により減量する場合は,患者の状態を観察しながら慎重に行うこと。
投与の中止
- 本剤の投与を必要としなくなった場合には,退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。
慎重投与
心機能障害あるいは低血圧のある患者[循環不全を増強するおそれがある。]
呼吸機能障害のある患者[呼吸抑制を増強するおそれがある。]
肝・腎機能障害のある患者[代謝・排泄が遅延し副作用があらわれるおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]
脳に器質的障害のある患者[呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を起こすおそれがある。]
ショック状態にある患者[循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。]
代謝性アシドーシスのある患者[呼吸抑制を起こしたときアシドーシスを増悪させるおそれがある。]
甲状腺機能低下症(粘液水腫等)の患者[呼吸抑制や昏睡を起こすおそれがある。]
副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者[呼吸抑制作用に対し,感受性が高くなっている。]
薬物・アルコール依存又はその既往歴のある患者[依存性を生じやすい。]
薬物,アルコール等による精神障害のある患者[症状が増悪するおそれがある。]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
衰弱者[呼吸抑制作用に対し,感受性が高くなっている。]
前立腺肥大による排尿障害,尿道狭窄,尿路手術術後の患者[排尿障害を増悪することがある。]
器質的幽門狭窄又は最近消化管手術を行った患者[消化管運動を抑制する。]
痙攣の既往歴のある患者[痙攣を誘発するおそれがある。]
胆嚢障害,胆石症又は膵炎の患者[オッジ筋を収縮させ症状が増悪することがある。]
重篤な炎症性腸疾患のある患者[連用した場合,巨大結腸症を起こすおそれがある。]
重大な副作用
ショック,アナフィラキシー様症状(頻度不明※2):ショック,アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので,顔面蒼白,血圧低下,呼吸困難,頻脈,全身発赤,血管浮腫,蕁麻疹等の症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
依存性(頻度不明※2):連用により薬物依存を生じることがあるので,観察を十分に行い,慎重に投与すること。また,連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により,あくび,くしゃみ,流涙,発汗,悪心,嘔吐,下痢,腹痛,散瞳,頭痛,不眠,不安,譫妄,痙攣,振戦,全身の筋肉・関節痛,呼吸促迫,動悸等の退薬症候があらわれることがあるので,投与を中止する場合には,1日用量を徐々に減量するなど,患者の状態を観察しながら行うこと。
呼吸抑制(頻度不明※2):呼吸抑制があらわれることがあるので,息切れ,呼吸緩慢,不規則な呼吸,呼吸異常等があらわれた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
なお,本剤による呼吸抑制には,麻薬拮抗剤(ナロキソン,レバロルファン等)が拮抗する。
錯乱(頻度不明※2),譫妄(2%未満):錯乱,譫妄があらわれることがあるので,このような場合には,減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
無気肺,気管支痙攣,喉頭浮腫(頻度不明※2):無気肺,気管支痙攣,喉頭浮腫があらわれるとの報告がある。
麻痺性イレウス,中毒性巨大結腸(頻度不明※2):麻痺性イレウスがあらわれることがある。また,炎症性腸疾患の患者に投与した場合,中毒性巨大結腸があらわれるとの報告があるので,これらの症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
肝機能障害(頻度不明※2):AST(GOT),ALT(GPT),Al-P等の著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用
- 鎮痛作用
鎮痛作用についてモルヒネ硫酸塩を対照薬として検討した。
マウスのHot plate法,Tail pressure法,酢酸ライジング法及びラットのTail flick法(いずれも経口投与)を用いて検討した結果,オキシコドン塩酸塩はモルヒネ硫酸塩よりED50値で3〜6倍,効力比で3〜5倍強い鎮痛作用を示した 14)。(表4)
- 表4 鎮痛作用参照
作用機序
- モルヒネと同様にμオピオイド受容体を介して鎮痛作用を示すものと考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
一般的名称:
- オキシコドン塩酸塩水和物(JAN)[日局]
Oxycodone Hydrochloride Hydrate
化学名:
- (5R)-4,5-Epoxy-14-hydroxy-3-methoxy-17-methylmorphinan-6-one monohydrochloride trihydrate
分子式:
分子量:
化学構造式:
性状:
- 白色の結晶性の粉末である。
水,メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく,エタノール(95)にやや溶けにくく,無水酢酸に溶けにくく,ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
光によって変化する。
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- oxycodone
- 同
- ジヒドロヒドロキシコデイノン dihydrohydroxycodeinone
- 化
- 塩酸オキシコドン oxycodone hydrochloride、オキシコドン塩酸塩
- 商
- オキシコンチン、オキノーム、オキファスト、パビナール・アトロピン、パビナール
- 関
- アヘンアルカロイド系麻薬
添付文書
- オキノーム散2.5mg/**オキノーム散5mg/**オキノーム散10mg
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/8119002B2023_1_01/8119002B2023_1_01?view=body