- 10歳の女児。運動中の失神を主訴に来院した。3か月前から動悸と息切れとを感じていた。意識は清明。チアノーゼは認めない。左前胸部が膨隆している。胸骨左緑第2肋間に収縮期クリックを聴取し、II音の分裂は狭く肺動脈成分は亢進している。同部位に拡張期漸減性雑音を聴取する。心電図は右室肥大を示す。胸部エックス線写真を以下に示す。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G018]←[国試_101]→[101G020]
★リンクテーブル★
[★]
- 38歳の男性。頻回に生じる動悸発作を主訴に来院した。以前から年に数回、1~2時間持続する動悸を自覚していたが自然に消失するために放置していた。意識を消失したことはない。血圧126/72mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。非発作時の心電図を以下に示す。
- 動悸発作の原因と考えられる不整脈はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G019]←[国試_101]→[101G021]
[★]
- 1歳6か月の男児。喘鳴を主訴に来院した。3時間前にピーナッツを食べていて、急に咳込んだ。母親が背中を叩いたところ、小さなピーナッツの塊を吐きだして落ち着いた。1時間前から喘鳴が聞こえるようになった。
- まず行うのはどれか。
- a. 咳嗽誘発
- b. 上腹部圧迫
- c. 胸部単純CT
- d. 気管支鏡検査
- e. 胸部エックス線撮影
[正答]
※国試ナビ4※ [101G017]←[国試_101]→[101G019]
[★]
- 英
- pulmonary hypertension, PH
- 関
- 原発性肺高血圧症
定義
- 1. 原発性肺高血圧症:肺動脈平均圧≧25mmHg
- 2. 二次性肺高血圧症:肺動脈平均圧≧20mmHg
- 健常者では、安静臥位にて平均肺動脈圧は15mmHgを超えず,加齢による上昇を考慮しても20mmHg以上にはならない
- 従って、一般には、安静臥位での平均肺動脈圧が25mmHgを超える場合、また、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、特発性間質性肺炎といった肺疾患、睡眠時無呼吸症候群、肺胞低換気症候群では平均肺動脈圧が20mmHgを超える場合に、肺高血圧症と診断される。
病態生理
膠原病に伴う肺合併症
- IMD.722
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SLE
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RA
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PSS
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PM/DM
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MCTD
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SjS
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肺高血圧症
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+
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±
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+++
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±
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+
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ー
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- 強皮症が最も高頻度で、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病が次ぐ
検査
- 血液検査:肺高血圧の診断はできないが、重症度の判定、臨床経過の評価、基礎疾患の診断のためには行われる。重症化して、右心負荷や右心不全が生じると、BNPやNT-proBNP、UAが上昇する。また、うっ血肝を来すとトランスアミナーゼの上昇を認めるようになる。
[show details]
- 右室肥大の所見
- II誘導に巨大なP波を認め、右房負荷が示唆される(肺性P)。I,aVFから右軸偏位が示唆される。V1-3?でストレインパターン。V1で若干Rが高い。
ガイドライン
- Guidelines Pulmonary Hypertension JCS2006.pdf
- 肺高血圧症治療ガイドライン(2006年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_nakano_h.pdf
国試