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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/11/30 06:29:33」(JST)
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この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。 |
騒音規制法 |
日本の法令 |
通称・略称 |
なし |
法令番号 |
昭和43年法律第98号 |
効力 |
現行法 |
種類 |
産業法 |
主な内容 |
騒音の規制など |
関連法令 |
静穏保持法 |
条文リンク |
総務省法令データ提供システム |
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騒音規制法(そうおんきせいほう、昭和43年(1968年)6月10日法律第98号)は、騒音規制に関する日本の法律。最終改正は、平成17年(2005年)4月27日法律第33号。
目次
- 1 目的
- 2 内容
- 3 規制の対象
- 4 構成
- 5 特定工場
- 6 特定建設作業
- 7 主務官庁
- 8 関連項目
- 9 外部リンク
目的
この法律は、工場及び事業場における事業活動並びに建設工事に伴つて発生する相当範囲にわたる騒音について必要な規制を行なうとともに、自動車騒音に係る許容限度を定めること等により、生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することを目的とする。(第1条)
内容
都道府県知事によって、騒音を防止することにより住民の生活環境を保全する必要があると認める地域が指定され、この指定地域内での工場・事業場と建設作業の騒音が規制される。(第3条)
規制の対象
- 特定の工場・事業場
- 都道府県条例によって、区域や時間帯ごとの規制基準が定められ、騒音を発生する特定施設(金属加工機械、圧縮機、織機、印刷機など、政令で種類・規模を指定)を設置したものはこの基準を遵守しなければならない。また、これらの施設の設置の際には事前に市町村長への届出が必要となる。市町村長は規制基準違反などで周辺の生活環境が損なわれると認めるときは、改善の勧告や命令を行うことができる。
- 特定建設作業
- 特定建設作業(くい打ち機、びょう打ち機、さく岩機、大型建設機など、政令で指定された種類・規模の機械を使用する作業)を伴う工事を施工する場合は、事前に市町村長への届出が必要となる。市町村長は規制基準違反などで周辺の生活環境が損なわれると認めるときは、改善の勧告や命令を行うことができる。
- 自動車騒音
- 環境省令によって、自動車騒音の許容限度が定められる。市町村長は、自動車騒音が許容限度を超えていることにより道路の周辺の生活環境が著しく損なわれると認めるときは、都道府県公安委員会に対し道路交通法の規定による措置を執るべきことを要請できる。
- 深夜騒音等
- 飲食店営業等に係る深夜における騒音、拡声機を使用する放送に係る騒音等は、地方自治体が必要な規制をおこなうことができる。
構成
- 第1章 - 総則(第1条~第3条)
- 第2章 - 特定工場に関する規制(第4条~第13条)
- 第3章 - 特定建設作業に関する規制(第14条・第15条)
- 第4章 - 自動車騒音に係る許容限度等(第16条~第19条の2)
- 第5章 - 雑則(第20条~第28条)
- 第6章 - 罰則(第29条~第33条)
- 附則
特定工場
- 1 金属加工機械
- イ 圧延機械(原動機の定格出力の合計が22.5KW以上に限る)
- ロ 製管機械
- ハ ベンディングマシン(ロール式であつて、原動機の定格出力が3.75KW以上に限る)
- ニ 液圧プレス(矯正プレスを除く)
- ホ 機械プレス(呼び加圧能力が294キロニュートン以上に限る)
- ヘ せん断機(原動機の定格出力が3.75キロワット以上に限る)
- ト 鍛造機
- チ ワイヤーフォーミングマシン
- リ ブラスト(タンブラスト以外であつて、密閉式を除く)
- ヌ タンブラー
- ル 切断機(といしを用いるものに限る)
- 2 空気圧縮機及び送風機(原動機の定格出力が7.5KW以上に限る)
- 3 土石用又は鉱物用の破砕機、摩砕機、ふるい及び分級機(原動機の定格出力が7.5KW以上に限る)
- 4 織機(原動機を用いるものに限る)
- 5 建設用資材製造機械
- イ コンクリートプラント(気ほうコンクリートプラントを除き、混練機の混練容量が0.45M3以上に限る)
- ロ アスファルトプラント(混練機の混練重量が200kg以上に限る)
- 6 穀物用製粉機(ロール式であつて、原動機の定格出力が7.5KW以上に限る)
- 7 木材加工機械
- イ ドラムバーカー
- ロ チッパー(原動機の定格出力が二・二五KW以上に限る)
- ハ 砕木機
- ニ 帯のこ盤(製材用では原動機の定格出力が15KW以上、木工用では原動機の定格出力が2.25KW以上に限る)
- ホ 丸のこ盤(製材用は原動機の定格出力が15KW以上、木工用は原動機の定格出力が2.25KW以上に限る)
- ヘ かんな盤(原動機の定格出力が2.25KW以上に限る)
- 8 抄紙機
- 9 印刷機械(原動機を用いるものに限る)
- 10 合成樹脂用射出成形機
特定建設作業
- 1 くい打機(もんけんを除く)
- くい抜機又はくい打くい抜機(圧入式くい打くい抜機を除く)を使用する作業(くい打機をアースオーガーと併用する作業を除く)
- 2 びよう打機を使用する作業
- 3 さく岩機を使用する作業(一日の最大移動距離が50mを超えない作業に限る)
- 4 空気圧縮機(電動機以外の原動機を用いるものであつて、その原動機の定格出力が15KW以上に限る)を使用する作業(さく岩機の動力として使用する作業を除く)
- 5 コンクリートプラント(混練機の混練容量が0.45m3以上に限る)又はアスファルトプラント(混練機の混練重量が200kg以上に限る)を設けて行う作業(モルタルを製造するためにコンクリートプラントを設けて行う作業を除く)
- 6 バックホウ(一定の限度の騒音を発生しないとして環境大臣が指定するものを除き、原動機の定格出力が80KW以上に限る)を使用する作業
- 7 トラクターショベル(一定の限度を超える大きさの騒音を発生しないとして環境大臣が指定するものを除き、原動機の定格出力が70KW以上に限る)を使用する作業
- 8 ブルドーザー(一定の限度を超える大きさの騒音を発生しないとして環境大臣が指定するものを除き、原動機の定格出力が40KW以上に限る)を使用する作業
主務官庁
関連項目
外部リンク
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Japanese Journal
- 阿部鋼といっしょに学ぶ廃棄物処理法(第31回)環境法としての廃棄物処理法(2)騒音規制法・振動規制法・悪臭防止法の罰則
- 巻頭インタビュー 騒音規制法45年,道路騒音対策の評価と課題 世界最先端技術で騒音を低減 さらなる削減目指す仕組み必要
- 環境法 法令違反から学ぶCSR経営(第7回)騒音規制法の規制基準を下回る工事騒音等による損害について工事業者及び発注者の賠償責任が認められた裁判例
Related Links
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- Basic Law for Environmental Pollution Control
(定義)
第2条
- この法律において「環境への負荷」とは、人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。
- 2 この法律において「地球環境保全」とは、人の活動による地球全体の温暖化又はオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球の全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに国民の健康で文化的な生活の確保に寄与するものをいう。
- 3 この法律において「公害」とは、環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。第十六条第一項を除き、以下同じ。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下(鉱物の掘採のための土地の掘削によるものを除く。以下同じ。)及び悪臭によって、人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む。以下同じ。)に係る被害が生ずることをいう。
第三節 環境基準
第16条
- 政府は、大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染及び騒音に係る環境上の条件について、それぞれ、人の健康を保護し、及び生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準を定めるものとする。
- 2 前項の基準が、二以上の類型を設け、かつ、それぞれの類型を当てはめる地域又は水域を指定すべきものとして定められる場合には、その地域又は水域の指定に関する事務は、二以上の都道府県の区域にわたる地域又は水域であって政令で定めるものにあっては政府が、それ以外の地域又は水域にあってはその地域又は水域が属する都道府県の知事が、それぞれ行うものとする。
- 3 第一項の基準については、常に適切な科学的判断が加えられ、必要な改定がなされなければならない。
- 4 政府は、この章に定める施策であって公害の防止に関係するもの(以下「公害の防止に関する施策」という。)を総合的かつ有効適切に講ずることにより、第一項の基準が確保されるように努めなければならない。
法令
- http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H05/H05HO091.html
[★]
- 英
- regulation、control、regulate、control、regulatory
- 関
- 管理、コントロール、支配、制御、対照、調節、調節性、レギュレーション、制御的
[★]
- 英
- method、law
- 関
- 測定法、測定方法、訴訟、方法、法律学、手法、方式、法律
[★]
- 英
- noise
- 関
- 雑音、騒音性、ノイズ、環境基準、職業性難聴