- 英
- vanishing tumor
- 同
- 一過性腫瘤状陰影 transient tumor-like shadow、一過性葉間胸水貯留像 transient interlobar effusion
Japanese Journal
- F43 葉間胸水として長期間経過観察されていた葉間有茎性硬化性血管腫の1切除例(良性肺疾患・症例,示説,第13回日本呼吸器外科学会総会号)
- 加藤 良二,清水 幸夫,大崎 和幸,杉山 博之,田中 司玄文,長町 幸雄
- 日本呼吸器外科学会雑誌 10(3), 381, 1996-04-10
- NAID 110007135467
- 人工研磨材の加工業者に認められた中枢気道の多発性結節
- 川田 博,吉村 章子,金野 公郎,神山 宣彦
- 気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 15(1), 35-41, 1993-01-25
- … 人工研磨材の加工研磨業に30年以上従事している56歳男性, 一過性の右葉間胸水を認め来院。 …
- NAID 110002824894
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- 胸水とは? 胸腔内には正常な状態でも数mLの液体が存在する。 壁側胸膜と臓側胸膜の癒着を防ぎ、呼吸で摩擦が 生じないように潤滑剤として働く。 1日に約5~10ℓもの胸水が生成され、吸収されて いる。
- 心不全を伴わない葉間胸水貯留の2例といわゆるvanishing tumorの4例とを比較検討し,本症(後者)における葉間貯留胸水は周囲の肺実質,胸壁,心との間で,力学的に平衡状態にあることに気付いた.この事実を根拠として,本症の発生機序を病態 ...
- それは恐らく、葉間胸水の間違いではないでしょうか。肺は多くの区域に分かれていていますが、特に右肺ですと上葉、中葉、下葉と言った具合にわけられます、分けるものは、胸膜といって肺を包むものですが、その胸膜の ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- transient interlobar effusion
- 関
- バニシング・チューモア、vanishing tumor
[★]
- 英
- pleural effusion, pleural fluid
- 同
- 胸膜滲出液 pleural exudate
- 関
- 胸水貯留
概念
- 胸膜腔内の液体。
- 元々は壁側胸膜で産生され、胸膜腔に開口部を有する壁側胸膜のリンパ管から排出されると考えられている。
- 生理的に少量20ml程度の胸水が存在し、壁側胸膜と臓側胸膜との摩擦を低減させ、呼吸運動を円滑にする作用がある。
- 病的な状態の存在により、産生と排出のバランスが崩れると胸水が貯留する。
組成
- IMD.457
量
|
0.1-0.2 ml/kg
|
細胞数
|
1000-5000 /ul
|
mesothelial cells
|
3-70%
|
monocytes
|
30-75%
|
lymphocytes
|
2-30%
|
granulocyte
|
10%
|
蛋白
|
1-2 g/dl
|
アルブミン
|
50-70%
|
糖
|
血糖と同じ
|
LDH
|
血清レベルの50%以下
|
pH
|
血清よりややアルカリ性
|
種類
|
漏出性胸水
|
滲出性胸水
|
外観
|
透明
|
混濁
|
比重
|
<1.015
|
>1.018
|
タンパク
|
<2.5 g/dL
|
>3.0 g/dL
|
LDH
|
<200単位
|
>200単位
|
Rivalta反応
|
(-)
|
(+)
|
原因疾患
- 漏出性胸水:うっ血性心不全が多い
- 滲出性胸水:結核性胸膜炎と癌性胸膜炎が半数以上
漏出性胸水(transudative pleural effusion)と滲出性胸水(exsudative pleural effusion)の鑑別
Lightの基準(Light's criteria) (Chest 1995;107:1604)
- 以下いずれかに合致する場合、滲出性胸水と判断する。感度98%、特異度83%。ただし、25%の例で漏出性胸水が滲出性胸水と判定される場合があるので、特異度の高い検査で確認する。
- 1. 胸水蛋白/血清蛋白>0.5
- 2. 胸水LDH/血清LDH>0.6
- 3. 胸水LDH>血清LDH上限の2/3
より特異度の高い検査
- 血清Alb-胸水≦1.2 ならば滲出性胸水である。(感度87%、特異度92%)
- 血清TP-胸水TP≦3.1 ならば滲出性胸水である。(感度84%、特異度91%)
- 胸水コレステロール > 45mg/dLかつ 胸水LDH > 200 (感度90%、特異度98%)
漏出性胸水
原因による分類
- 静水圧↑:うっ血性心不全、収縮性心膜炎、アミロイドーシス
- 血漿膠質浸透圧↓:ネフローゼ症候群、肝硬変、低栄養
滲出性胸水
身体所見
- 肺肝境界:(右肺ならば)上昇
- 心濁音境界:(十分に貯留していれば)消失
-
検査
- CPAがdullであれば300mlの胸水貯留が示唆される
診断
- 胸水の有無についての診察と画像検査で確定できる。
- 原因については、スクリーニング検査を追加する必要がある。
治療