グリコアルブミン
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2021/07/12 11:26:10」(JST)
[Wiki ja表示]
グリコアルブミン(英 glycoalbumin, GA)または糖化アルブミン(とうかアルブミン)とは、血清のタンパク質の主要成分であるアルブミンが糖化されたもの。医療現場においては、糖尿病の病状を検査する目的で測定される。
意義
- 血液中に存在するタンパク質はすべて、グルコースなどの還元糖によりシッフ反応、アマドリ反応をうけ、糖化タンパク質となる。このうちアルブミンが糖化したものをグリコアルブミンと呼び、糖と接触した時間、糖の濃度に比例してその比率が増加するため、糖尿病における血糖値の指標として用いられる。
- "glyco-"とは"糖の"という意味。"glucose"はブドウ糖、"glycogen"はグリコーゲン。
検査方法
- 静脈血を採取し、血清を分離し、アルブミンとともに測定し、その比率を求める。
基準値・指標
- 基準範囲は11~16%[1]。
- 日本赤十字社の献血検査結果においては、基準値を16.5%未満としている。
- 糖尿病のコントロール目標としては20%未満とする[2]。
- HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー、グリコ(糖化)ヘモグロビン)値を換算する場合は3倍にする。(HbA1c 6.5% であれば GA≒6.5 X 3=19.5≒20 %)
- アルブミンの半減期は約17日程度であるので、グリコアルブミンは直近2週間(〜1ヶ月)の血糖の状態を反映する[3][4]。
- タンパクに異常を来たす疾患を合併したときには、測定値に影響をおよぼす事がある。その場合はHbA1cや1,5-AGなどを疾患(糖尿病)のコントロール指標とする。
出典
- ^ 日本糖尿病学会編「B 糖尿病に関する指標」『2010糖尿病治療ガイド』文光堂、2010年。p9。
- ^ “血液透析患者の糖尿病治療ガイド2012 (pdf)”. 日本透析医学会 (2013年4月9日). 2015年7月13日閲覧。
- ^ “短期の血糖コントロール状態がわかるグリコアルブミン検査” (2008年5月21日). 2014年11月15日閲覧。
- ^ “グリコアルブミン(GA)とは?”. 2014年11月15日閲覧。
関連項目
- 内分泌学
- ヘモグロビンA1c
- 1,5-アンヒドロ-D-グルシトール
|
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
- 1. 糖尿病における血糖コントロールの測定measurements of glycemic control in diabetes mellitus [show details]
…ranging from 266 to 312 mmol/L are approximately equivalent to an A1C of 7 percent . Glycated albumin – Glycated albumin assays are reported as a proportion of total albumin to minimize the effects of differences …
- 2. 2型糖尿病と、保存期慢性腎臓病または末期腎臓病を有する患者の高血糖の管理management of hyperglycemia in patients with type 2 diabetes and advanced chronic kidney disease or end stage kidney disease [show details]
…certified by the . Glycated albumin – Some reports suggest that measurement of glycated albumin more accurately assesses glycemic control in this population . Although glycated albumin also reflects mean …
- 3. 小児および思春期における1型糖尿病のマネージメントの概要overview of the management of type 1 diabetes mellitus in children and adolescents [show details]
- 4. 糖尿病性腎症の治療treatment of diabetic kidney disease [show details]
- 5. 1型糖尿病における血糖コントロールおよび血管合併症glycemic control and vascular complications in type 1 diabetes mellitus [show details]
Japanese Journal
- PR 糖化アルブミン(GA)のこれまでとこれから : 犬および猫における診断、血糖コントロールマーカーと健康診断への活用まで (特集 犬と猫の糖尿病コントロール)
- 森 昭博
- Veterinary board : 臨床の選択肢を広げるケーススタディ・マガジン 2(5), 80-83, 2020-05
- NAID 40022280919
- 猫の糖尿病 (一目でわかる症候シリーズ(Vol.9)多飲多尿)
- 森 昭博
- SA medicine : Journal of small animal medicine 22(3), 12-15, 2016
- NAID 40022408490
- 犬の糖尿病 (一目でわかる症候シリーズ(Vol.9)多飲多尿)
- 森 昭博
- SA medicine : Journal of small animal medicine 22(3), 6-11, 2016
- NAID 40022408486
Related Links
- グリコアルブミン(糖化アルブミン)とは グリコアルブミンは、血液中の蛋白質であるアルブミンにブドウ糖(グルコース)が結合した糖化蛋白の一種です。 赤血球のヘモグロビンにブドウ糖(グルコース)が結合したHbA1c(ヘモグロビンA1c)と同じく、糖尿病の血糖コントロールの指標に ...
- 糖化アルブミンとは. 過去1-2週間の血糖値変動をみます。. ただ、背景に病気があると、この数値に影響をうけます。. 1)みせかけの低値になる. ネフローゼ症候群(腎臓が悪くてタンパクである、アルブミンが体から大量に流出するから). 甲状腺機能 ...
- 糖化アルブミン(GA)は、血中において糖と結合したアルブミンの比率で、過去約2~3週間の平均血糖値を示唆します。フルクトサミンと異なり比率(%)で報告されるため、低アルブミン血症の影響を受けづらいと言われています。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- glycoalbumin
- 同
- 糖化アルブミン glycated albumin
[★]
グリコアルブミン。糖化アルブミン
[★]
- 英
- albumin (Z), Alb ALB
- 関
- グロブリン、フィブリノーゲン、血清タンパク分画、アルブミン/グロブリン比, A/G
- (臨床検査)血清アルブミン、(輸血製剤)アルブミン製剤
概念
- 最も多い血漿タンパク質
- 69kDa
- pI=4.9なので、生体内では負に帯電。
- 半減期:15-20日
基準値
- 4.9-5.1g/dl(流れが分かる実践検査マニュアル上巻 p.12)
- HIM.Appendix
- Female : 4.1–5.3 g/dL
- Male : 4.0–5.0 g/L
QB
産生
- 組織:肝臓(hepatocyte)(15g/day)
- 調節:炎症性サイトカインの存在下で産生が抑制される
機能
- PT.234
薬理学
- albumin is a major carrier ofr acidic drugs (GOO.7)
- basic drug→α1-acid glycoprotein
臨床関連
[★]
- 英
- glycation、saccharification、glycated、saccharify
- 関
- グリケーション、グリコ