- 英
- eye drop、instillation、eye dropper
- 関
- 滴下、点眼、点眼薬、滴下注入、点滴注入
WordNet
- a liquid that is instilled drop by drop
- the introduction of a liquid (by pouring or injection) drop by drop (同)instillment, instilment
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/11/29 20:49:13」(JST)
[Wiki ja表示]
|
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。
出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2012年4月) |
目薬(めぐすり)とは「点眼薬」「点眼液」の通称で、目に直接投与する液状の薬である(薬事法で医薬品[1]に分類されている)。市販されているものと薬局で処方箋なしで買えるもの、医師から処方されるものがある。
目次
- 1 歴史
- 2 概要
- 3 使用法
- 4 備考
- 5 誤用防止
- 6 有効成分
- 7 主なメーカー
- 8 「目薬」を使った慣用句
- 9 脚注
- 10 参考文献
- 11 関連項目
- 12 外部リンク
歴史
- 古代エジプト時代、人間が目脂に虫が付かないように目に薬を塗っていたのが始まりと言われている。
- 日本では16世紀末(安土桃山時代)に点眼薬の原型となる「清眼膏」が売られていた。これは二枚貝の片方に軟膏のような薬剤を入れ、もう片方を使い水で薄めて目につける形式のものだった。
- 江戸時代に入り18世紀に、硫酸亜鉛溶液「精奇水」が発売された。これは小さな陶器製の入れ物に薬液を入れたものであった。
- 明治に入り、田口參天堂(現・参天製薬)が1899年に点眼方式の目薬を初めて開発し「大學目藥」として発売する。当初は綿棒に薬液を染み込ませ垂らして点眼していたが、後に瓶入りの薬液をスポイトで吸い取り点眼する方法となった。しかし、これらの方法は適量の点眼に向いておらず不衛生である点が問題となっていた。
- 1931年、信天堂山田安民薬房(現・ロート製薬)が両口式点眼瓶を発明。瓶の上部にゴム製のピストンを取り付け、目に適量を垂らすことが可能になり衛生面の問題も解決。ロート目薬(1909年発売)はこの発明により一躍ヒット商品となるが、太平洋戦争の激化によりゴムが軍事物資として徴用されたことから両口式点眼瓶は姿を消し瓶の底を指で弾いて点眼する一口叩き式点眼瓶に取って代わられた。
- 第二次世界大戦の終結後は再度、両口式点眼瓶が復活するが1962年、参天製薬が従来のガラス瓶に代わりプラスチック瓶を採用した「スーパーサンテ」を発売。壊れにくく柔軟性があるプラスチックの採用により持ち運びが容易になると共に、容器自体を指でへこませて適量を点眼することが可能になった。
- 現在の一般的な目薬は点眼口が容器の上にあるが田辺製薬(現・田辺三菱製薬)が容器の横に点眼口のあるサイドドロップ容器を開発、2001年度グッドデザイン賞を受賞した。先端恐怖症で点眼が苦手な人でも簡単に点眼することができる。
- 現在発売されている容器は、中央部がややへこんだ形のものが多くなってきている(ディンプル型)。これはより点眼が容易かつ確実に行えるように工夫されたものである。
概要
目の乾燥、炎症を抑えるためや、目脂・目のかゆみ解消に使われる。また、単に目をすっきりさせるさしごこちの清涼感を求めることにも使われている。動詞として「目薬を差す(点す)」と使われる。
目薬は刺激を抑えるため、多くは涙とほぼ同じpH、浸透圧に調整されている。また無菌的に製造され、一回使い切りのものを除き無菌性を保つためほとんどの製品は防腐剤が加えられている[2]。開栓後は早めに使い切った方がよい(1ヶ月程度)。
その他最近ではコンタクトレンズ利用者の目のトラブルが急増しており、眼科に訪れる客の4割がコンタクトレンズによる目の不調を訴えるという。そのため、ここ最近になって瞳に潤いをもたらす目薬が注目されている。
使用法
- キャップを開け顔を上げて目に対して垂直に2~3センチほどの高さに据え、1~2滴程度の薬液が出る強さで容器を指で押す。あまり高くすると目に入らない。
- 薬液の汚染を防ぐため、点眼の際には容器の先端がまぶたやまつげに触れないようにする。目薬に混入した異物のほとんどは使い方の誤りによる使用者の目脂であり、このように異物が混入した目薬は絶対に使用を控え薬液を廃棄する。
- 目薬は1滴で充分な量がある(但し、使い切りタイプを除く)。これは目薬1滴の体積が目の表面にためることのできる容量とほぼ同じかそれ以上であるからであり、2滴以上点眼しても溢れるか鼻腔に流れ込むだけである。また、目から溢れたものはかぶれることがあるので濡らしたガーゼなどで拭き取った方がよい。特に医療用点眼薬は副作用の強いものも多いので、注意が必要である。
- 点眼後は、薬液が涙道を通って鼻腔に流れ込まないようにするため、1分程度は涙嚢部(目頭)を押さえるべきである。あるいは、単に目を閉じておくだけでも涙嚢部圧迫と同様の効果がある。しかし、目をパチパチ瞬かせてしまうとせっかくの目薬の成分が浸透せず涙と一緒に流れ出てしまい、十分な効果が得られない。
- 2種類以上の目薬を差す必要がある場合には、5分ほど間隔を空ける。すぐに注しても先に注した目薬が押し出されて流れ出てしまうだけである。
- コンタクトレンズ装着時には、特に表示や指示がない限り一般的には点眼してはいけない。特にソフトコンタクトの場合は、(一部点眼可能な商品もあるが)必ず外して点眼するべきである。
備考
- 目薬は演技で涙を流しているように見せるためにも用いられることがある。
- 流説として、目薬をコーヒーや酒などの飲み物に垂らして睡眠薬あるいは媚薬として使う方法が知られている。しかし目薬には鎮静作用を促す成分が含まれている場合があるが、そのような効果は期待できない。飲んで効くなら、目に点した方がよほど効果的だとの指摘もある。
- 目薬が原因で人が死に至る場合もある。1957年(昭和32年)3月6日付の読売新聞に目薬を点眼した54歳の女性が目薬が原因でショック死したとの記事が書かれている。
誤用防止
目薬と間違えて水虫薬など滴下型の容器に入った薬品を点眼し、負傷する事故が発生している。その防止のため厚生労働省は新たに認可する水虫薬についてはノズル部分を赤、黒、茶色にすること、滴下型の水虫薬を引き続き販売する場合は容量を10ml以上にするなどの対策を製薬会社などに通達している。
有効成分
抗炎症剤、ビタミン剤、血管収縮剤、抗ヒスタミン剤など(添加物として防腐剤、清涼剤、pH調整剤などを含有する)。
医療用ではこのほかに散瞳剤、縮瞳剤、眼圧降下剤、白内障治療剤、ステロイドホルモン剤、抗生物質、局所麻酔剤などがある。
主なメーカー
- ロート製薬 - ロート、アルガードシリーズ。一般用目薬トップシェア
- 参天製薬 - サンテシリーズ、大学目薬。医療用目薬トップシェア
- 大正製薬 - アイリスシリーズ
- ライオン(旧・玉置製薬) - スマイルシリーズ
- ジョンソン・エンド・ジョンソン - バイシンシリーズ(ファイザーがOTC部門を同社に売却)
- 千寿製薬 - マイティアシリーズ(武田薬品工業が販売)
- エスエス製薬 - スマリンシリーズ
- 佐藤製薬 - ノアールシリーズ
- 田辺三菱製薬(旧・田辺製薬) - アスパラシリーズ、スマートアイシリーズ
- 久光製薬 - 眼涼シリーズ
- 第一三共ヘルスケア(旧・藤沢薬品工業→ゼファーマ) - エージーアイズ、アイルック(日本ドラッグチェーン向け)
- 常盤薬品工業 - 眼眼目薬、アイエースシリーズ(置き薬チャネル向け)
- 池田模範堂 - こどもアイスーパー
※目薬の製造には専用の生産設備が必要なため、これらのメーカーの中にはOEMも多い。例えば、常盤薬品工業が置き薬チャネル向けに発売している「アイエース」シリーズはロート製薬が製造している。
「目薬」を使った慣用句
- 「鼻薬」同様に「賄賂に使う極めて少量の金品」の意にも用いられる。「目薬を利かす」など。
- 思い通りにいかないことを指す「二階から目薬」または「天井から目薬」ということわざがある。
脚注
- ^ なお2009年度からの改正薬事法によるリスク区分では抗アレルギー成分のケトチフェンフマル酸塩が配合されている目薬は第1類医薬品、40系の目薬や涙液型目薬は第3類医薬品、これ以外の目薬は第2類医薬品に分かれる。
- ^ ただ、最近では防腐剤フリーの目薬も出回ってきている。主にコンタクトレンズユーザー向けの目薬に多いのだが、一部の涙液型目薬・40系目薬・アレルギー向け(専用)目薬・子供用目薬も防腐剤フリー化されている。
参考文献
関連項目
|
ウィキメディア・コモンズには、目薬に関連するカテゴリがあります。 |
外部リンク
|
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- ヒト重層化培養角膜上皮モデルを用いた眼科用製剤の眼刺激性に関する新規評価手法の開発
- 西谷 豪
- 日本防菌防黴学会誌 = Journal of antibacterial and antifungal agents 41(2), 67-71, 2013-02-10
- NAID 10031140260
- ブリモニジン酒石酸塩点眼液(アイファガン^【○!R】点眼液0.1%)の薬理学的特性および臨床効果
- 金子 恵美,和田 智之,南川 洋子 [他],井上 優
- 日本薬理學雜誌 = Folia pharmacologica Japonica 140(4), 177-182, 2012-10-01
- … 長期投与試験でも安定した眼圧下降効果が示されている.承認時までに実施した臨床試験における副作用は,総症例444例中122例(27.5%)であった.主な副作用は結膜炎(アレルギー性結膜炎を含む)38例(8.6%),点状角膜炎30例(6.8%),眼瞼炎(アレルギー性眼瞼炎を含む)20例(4.5%)および結膜充血17例(3.8%)であった.なお,本剤では点眼剤の保存剤として本邦で初めて亜塩素酸ナトリウムを使用している. …
- NAID 10031072258
Related Links
- ②点眼剤の剤形 点眼剤は有効成分の水に対する溶解性と水溶液中での安定性に応じて剤形を決定します。 一般的には有効成分が水に溶けやすく、安定である場合は水性点眼剤。 水に溶けやすいが、不安定である場合は用時溶解点眼剤。
- 一般利用者向け資料として「目薬の使い方」もございます。ご活用ください。 この冊子に記載してある内容は、点眼剤についての一般的な回答のため、個々 の点眼剤については、この回答に当てはまらない場合があることをご了承 ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
カタリン点眼用0.005%
組成
錠剤(1錠)
成分・含量(1錠中)
錠剤(1錠)
添加物
溶解液(15mL)
添加物
- ホウ酸、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸メチル、塩化カリウム、水酸化ナトリウム
添付の溶解液に溶解後
成分・含量(1mL中)
効能または効果
- 初期老人性白内障
- 錠剤を添付溶解液に用時溶解し、1回1〜2滴を1日3〜5回点眼する。
※錠剤の溶解方法については裏面をご参照ください。
薬効薬理
- キノイド学説によると、白内障の成因は水晶体の水溶性蛋白が、有核アミノ酸(トリプトファン、チロジン等)の代謝異常で生じるキノイド物質によって変性し
不溶性化するためといわれているが、ピレノキシンはキノイド物質のこの作用を競合的に阻害して、水晶体の透明性を維持させることにより白内障の進行を抑制する
(モルモット、in vitro) 1〜3)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 1-Hydroxy-5-oxo-5H-pyrido[3,2-a]phenoxazine-3-carboxylic acid
分子式
分子量
性状
- ピレノキシンは、黄褐色の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。
ジメチルスルホキシドに極めて溶けにくく、水、アセトニトリル、エタノール(95)、
テトラヒドロフラン又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
融点:約250℃(分解)
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- intravenous infusion、instillation、drip infusion
- 関
- 滴下、点眼、点眼剤、点眼薬、点滴、滴下注入、静脈点滴、経静脈内投与、点滴静注、点滴静脈内注射、点滴静脈内投与、点滴注射、点滴静脈内注入
[★]
- 英
- instillation、dropping、drop、instill
- 関
- 液滴、注入、低下、点眼、点眼剤、点眼薬、点滴、滴下注入、点滴注入、急降下、下落、落ちる、降下
[★]
- 関
- artificial tear、collyria、eye dropper、instillation、ophthalmic solution
[★]
- 英
- instillation、instill
- 関
- 注入、滴下、点眼、点眼剤、点眼薬、点滴、点滴注入
[★]
- 関
- eye drop、instillation
[★]
- 英
- drug、agent
- 関
- 薬、作用薬、ドラッグ、媒介物、病原体、麻薬、薬剤、薬物、代理人、薬品
[★]
- 英
- eye drop、instillation
- 関
- 滴下、点眼剤、点眼薬、滴下注入、点滴注入、点眼液、人工涙液