- 英
- injection、injectable
- 関
- インジェクション、充血、注射、注射用、注入、注射液、注射可能、注射薬
WordNet
- any solution that is injected (as into the skin) (同)injectant
- the act of putting a liquid into the body by means of a syringe; "the nurse gave him a flu shot" (同)shot
- the forceful insertion of a substance under pressure
- (used of drugs) capable of being injected
PrepTutorEJDIC
- 〈U〉〈C〉注射,注入 / 〈C〉注射液
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/06/01 15:23:31」(JST)
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注射剤(ちゅうしゃざい、Injections)とは、注射針を用いて皮内、皮下の組織または血管内などに直接投与する液状または用時溶解して液状にして用いる医薬品の製剤である。
目次
- 1 種類
- 2 製造
- 3 品質
- 4 混注
- 5 自己注射
- 6 長所と短所
- 7 関連項目
- 8 外部リンク
種類
物理的性状により以下のように分類される
- 水性注射剤
- 水を溶媒に使ったもの。
- 非水性注射剤
- 植物油やプロピレングリコールを溶媒に使ったもの。有効成分が水に難溶の場合や、持続化を目的とする場合などに用いられる。
- 懸濁性注射剤
- 溶媒に溶解しない成分を微細に粉砕して加えたもので、用時振り混ぜて使用する。
- 固形注射剤
- 使用する際に溶解または懸濁して用いるもの。薬剤を凍結乾燥させたものが多い。抗生物質やペプチド製剤などでよく用いられる。
製造
添加剤
通例注射剤には、有効成分、溶媒の他に以下のような添加剤が加えられている。着色料の使用は認められていない。
- 溶解補助剤
- 有効成分が溶媒に難溶な場合に用いられる。テオフィリンに対してエチレンジアミン、オキシテトラサイクリンに対しプロピレングリコールなどが用いられる。
- 緩衝剤
- pHを一定に保つために加えられる。リン酸塩類がよく用いられる。
- 等張化剤
- 浸透圧の低い薬液に加えて、血清の浸透圧に近づけるために用いる。塩化ナトリウムやグリセリンなどが用いられる。
- 安定剤
- 抗酸化剤の亜硫酸塩などが用いられる。容器の中の空気を窒素などに置換してあるものもある。
- 保存剤
- 注射剤は無菌であるため本来保存剤は不要であるが、分割使用するものなどにフェノールなどが用いられる。輸液のような容量の大きいものには保存剤は使えない。
- 無痛化剤
- pHや浸透圧の調整で痛みが軽減できない場合に用いられる。リドカインなどの局所麻酔剤が用いられる。
工程
一般的なアンプル入りの水溶性注射剤の製造工程について記す。
- 計量
- 混合・溶解
- 濾過
- 充填
- 熔封
- 滅菌
- 異物検査
- 包装・表示
バイアル入りの場合は、『熔封』が『打栓』になる。固形注射剤は、一般的に充填の後に凍結乾燥の工程が入る。プラスチック容器入りの生理食塩水などでは、充填と同時に容器形成を行う場合もある。滅菌は加圧加熱滅菌が一般的である。熱により成分が変成してしまい加熱滅菌できないものは、充填前に濾過滅菌を行う。
容器
注射剤の容器は、薬剤に対し安定でかつ無菌性を確保できるものが求められる。ガラス製のアンプルやバイアルが一般的だったが、近年はプラスチック容器が増えてきている。
- アンプル(ampoule)
- ガラスの筒に薬剤を入れた後に先端を熔封したもの。頭部を折って薬剤を取り出す。従来のものはアンプルカッターと呼ばれるヤスリを用いて首に傷を付けて折っていたが近年は傷を付けなくても頭部が折れるよう加工されたワンポイントカットアンプルが主流である。頭部を折ったときに微少なガラス片が発生し注射剤の中に混入することがある。遮光のため着色されたものもある。主に小容量の液剤に用いられる。
- バイアル(vial)
- ガラス瓶にゴム栓をしアルミニウムなどのキャップで巻締めたもの。栓には複数回針を刺すことが可能なので、薬剤を分けて使ったり、固形注射剤に溶解液を加えて溶かしたり、複数の薬剤をバイアル内で混ぜ合わせたりすることができる。アンプルのようにガラス片が発生することはないが、針を刺す際に栓の一部が削り取られて異物となることがある。これをコアリングという。輸液に使われる大型のボトルも基本的にはバイアルと同じである。
- プラスチック容器(plastic bag)
- 容量が少ないものは硬質プラスチック、大きなものは軟質プラスチックが主に使われている。破損しにくい、軽い、潰せるので廃棄物のかさが減るなどの利点があり、特に容量の大きなものでプラスチック容器が増えている。ガラス製の輸液ボトルの場合、エアー針を刺さないと薬液が流れ出てこないが、軟質プラスチック容器は容器自体が変形するのでエアー針を必要とせず微生物汚染などに対する安全性が高い。
- 素材によっては耐熱性が低く加熱滅菌の条件設定が難しくなる欠点がある。またガラスと異なり酸素を透過するので注射剤の安定性に影響が出ることがある。透析に用いる補液など、混合しておくと不安定になる薬剤を、隔壁で分け使用する際に片方の部屋を押して隔壁を破り、開通混合して用いる二層バッグといった特殊な容器もある。
- その他
- あらかじめ注射器に充填したプレフィルド・シリンジや、インスリンなどの自己注射用ペン型注射器に用いるカートリッジ型のもの、トランスファー・ニードル付属生理食塩水・5%ブドウ糖液キット製剤などがある。
品質
注射剤はまず無菌であることが求められる。このため製造工程中で滅菌してあるが、原料が細菌汚染されていた場合、菌が死滅しても菌の産生した毒素が残っている場合があり、そういったものも注射剤としては使えない。この毒素は、発熱性物質(pyrogen)と呼ばれるものの一種で、発熱性物質にはこのほかに容器などに由来するものもある。また、不溶性異物がないこと、浸透圧やpHが血清とほぼ等しいこと、組織障害性がないことなどが求められる。
混注
注射剤、特に輸液は複数の薬剤を混合して使用することが多い。この注射剤を混合調整することを一般に混注という。
輸液の場合は、リンゲル液などの基本となる製剤に、利尿剤、抗生物質、栄養剤などが加えられる。従来は病棟で看護師が調整することが多かったが、保険適用になったことから調剤室で薬剤師が行うことが増えてきている。特に抗がん剤は、被曝の危険性を考慮して安全キャビネットと呼ばれる装置内で混合することが望ましい。
注射剤を混合する時には、沈殿を生じたり有効成分が分解されてしまうなどの配合変化を生じることがある。
自己注射
注射剤を患者に投与できるのは原則医師および看護師に限られる。ただし、近年インスリンなどのように毎日投与が必要なものについては、患者が自己注射する注射剤がある。これは、ディスポーザブルの注射器の出現により可能になった。
当初は、普通の注射器を使いバイアルから1回ごとに薬液を取り使用していたが、現在では薬液の入ったカートリッジを装填し、針を交換することで連続して使用できるペン型注射器が普及している。ペン型注射器には、本体が再利用できるものとディスポーザブルのものがある。自己注射用の注射剤としてはインスリン製剤のほかにヒト成長ホルモン剤やヒト血液凝固因子製剤などがある。
長所と短所
消化器官を通らないため効果の発現が早く、投与量も少なくてすむ。消化管から吸収されにくいものや消化や代謝を受けることで効果が無くなるものも投与することができる。また、患者に意識が無くても投与が可能である。
欠点としては、投与するのに器具が必要なこと、一部を除き患者自ら使えないこと、痛みや注射部位の硬化などの苦痛を与えること、副作用が発現しやすいこと、感染があることなどである。
注射剤と感染症
ヒトの血液由来の製剤には、感染症を起こす微生物が混入していることがある。特に生活に困窮している者の売血を原料とした場合など病原微生物の混入の可能性が高くなる。タンパク質やペプチドの製剤は加熱すると変質してしまうため滅菌することも困難である。これらのことから薬害エイズ事件など注射剤由来のウイルス感染症が発生している。現在は献血者の選択や、原料血の検査、低温加熱によるウイルスの不活化などが行われているが、感染のリスクを完全に払拭できるものではない。
関連項目
外部リンク
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 筋肉注射剤により多発する皮下硬結のケース : 我々の筋肉注射手技は適切だろうか?
- 統合失調症治療における持効性注射剤の役割と今後の課題 (特集 コントロールドリリースの臨床的価値と新たな方向性)
- Drug delivery system : DDS : official journal of the Japan Society of Drug Delivery System 31(3), 186-193, 2016-07
- NAID 40020918585
- なぜ? どうする? がわかる 医薬品の微生物汚染とその対策(第3回)生理食塩液や5%ブドウ糖液などの注射剤
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
オメプラール注用20
組成
成分・含量(1瓶中)
- オメプラゾール20mg(オメプラゾールナトリウム水和物として22.3mg)
添加物
禁忌
- 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
- アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
- 経口投与不可能な下記の疾患:出血を伴う胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍及び急性胃粘膜病変
- 経口投与不可能なZollinger-Ellison症候群
- 通常、成人には、オメプラゾールとして1回20mgを、日局生理食塩液又は日局5%ブドウ糖注射液に混合して1日2回点滴静注する、或いは日局生理食塩液又は日局5%ブドウ糖注射液20mLに溶解して1日2回緩徐に静脈注射する。
- 本剤を、「経口投与不可能な、出血を伴う胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍及び急性胃粘膜病変」に対して投与した場合、3日間までの成績で高い止血効果が認められているので、内服可能となった後は経口投与に切りかえ、漫然と投与しないこと。(「臨床成績」の項参照)
- 国内臨床試験において、本剤の7日間を超える使用経験はない。
慎重投与
- 薬物過敏症の既往歴のある患者
- 肝障害のある患者[肝代謝性であり、血中濃度が高くなるおそれがある。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
- ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(血管浮腫、気管支痙攣等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 汎血球減少症、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少(いずれも頻度不明):汎血球減少症、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全(いずれも頻度不明):劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明):中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 視力障害(頻度不明):視力障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 間質性腎炎、急性腎不全(いずれも頻度不明):間質性腎炎、急性腎不全があらわれることがあるので、腎機能検査値(BUN、クレアチニン等)に注意し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 低ナトリウム血症(頻度不明):低ナトリウム血症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 間質性肺炎(0.1%未満):間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
- 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 錯乱状態(頻度不明):せん妄、異常行動、失見当識、幻覚、不安、焦燥、攻撃性等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序27),28)
- 胃腺の壁細胞基底膜上の受容体へ、各種酸分泌刺激物質が結合することにより、壁細胞内において一連の胃酸分泌反応がおきる。この反応の最終過程では、壁細胞内からH+を放出し、代わりにK+を取り込むプロトンポンプと呼ばれる酵素H+,K+-ATPaseが働いている。オメプラゾールは、このプロトンポンプの働きを阻害するため、各種酸分泌刺激物質による胃酸分泌を強く抑制する。胃酸は血小板凝集を抑制し、上部消化管出血を増悪するため、オメプラゾールの強力な胃酸分泌抑制作用により、上部消化管出血が抑制されるものと考えられる。
効力を裏付ける薬理試験
H+,K+-ATPase阻害作用27),29)
- ウサギ及びヒトの胃粘膜H+,K+-ATPaseに対し阻害作用を示した。
胃酸分泌抑制作用29),30),31),32)
- ヒト分離胃底腺において、オメプラゾールは、ヒスタミン、dibutyryl cyclic AMP及びK+のいずれの刺激による胃酸分泌に対しても抑制作用を示した。オメプラゾールは、静脈内投与により、麻酔ラットにおけるヒスタミン刺激、迷走神経切断ラットにおけるペンタガストリン刺激、Heidenhain pouch犬におけるヒスタミン刺激のいずれの刺激による胃酸分泌に対しても強い抑制作用を示した。また、Heidenhain pouch犬への7日間反復静脈内投与により、オメプラゾールの胃酸分泌抑制作用は増強した。
実験的胃出血、胃潰瘍及び十二指腸潰瘍に対する抑制作用30),32),33)
- オメプラゾールは、静脈内投与により、寒冷拘束ラットにおける胃出血及び胃酸分泌を抑制した。その他、経口投与により、ラットにおける水浸拘束ストレス、幽門結紮、インドメタシン、アスピリン、プレドニゾロン、エタノール及び酢酸胃潰瘍、並びに、メピリゾール及び酢酸十二指腸潰瘍など、いずれの実験的潰瘍においても潰瘍発生抑制あるいは治癒促進作用が認められた。
臨床薬理試験
胃酸分泌抑制作用34)
- 健康成人男子12例を対象にオメプラゾールとして10mg、20mg、30mg単回静脈内投与し、テトラガストリン刺激胃酸分泌に対する作用を検討したところ、胃液量、酸度、酸分泌量のいずれにおいても10mg群の抑制効果は弱く、20mg群と30mg群の抑制効果はほぼ同程度であった。テトラガストリン刺激酸分泌量に対する抑制率は、オメプラゾール10mg、20mg、30mgの単回静脈内投与で各々61%、93%、94%であった。
胃内pH35),36)
- 健康成人男子6例へのオメプラゾールとして1日2回20mg又は30mgのいずれの静脈内投与においても24時間にわたり胃内pH上昇効果が認められた。また、健康成人男子及び胃、十二指腸潰瘍患者(合わせて11例)へのオメプラゾールとして1日20mg又は40mgの静脈内又は点滴投与のいずれにおいても、投与後12時間の胃内pH4以上維持の胃酸分泌抑制効果に差はみられなかった。
有効成分に関する理化学的知見
- 一般名:オメプラゾールナトリウム水和物(Omeprazole Sodium Hydrate)(JAN)
- 化学名:(RS)-Monosodium 5-methoxy-2-[(4-methoxy-3,5-dimethyl-2-pyridyl)methyl sulfinyl]benzimidazolate monohydrate
- 構造式:
- 分子式:C17H18N3NaO3S・H2O
- 分子量:385.42
- 性状 :オメプラゾールナトリウム水和物は白色の結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、アセトニトリルに溶けにくい。水溶液(1→10)は旋光性を示さない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- infusion、injection、transfusion、infuse、inject、transfuse、instill
- 関
- インジェクション、インフュージョン、温浸、充血、注ぐ、注射、注入液、滴下、点滴、輸液、輸血、滴下注入、注射剤、注射薬、点滴薬、輸液剤、インジェクト
[★]
- 関
- congestive、engorgement、hyperaemia、hyperemia、infuse、infusion、inject、injectable、injectables、instill、shot、transfuse、transfusion
[★]
- 関
- injectables、injection
[★]
- 英
- injection
- 関
- インジェクション、充血、注射、注入、注射剤
[★]
- 英
- injection
- 関
- 充血、注射、注入、注射剤、注射薬
[★]
- 英
- injection、shot、inject
- 関
- インジェクション、充血、注入、発射、注射剤、ショット、注射薬、インジェクト、撃つ
- 皮内注射:皮膚にほぼ並行::アレルギー反応の判定
- 皮下注射:皮膚に対し20-30°:持続性:インスリン、ワクチン
- 筋肉注射:皮膚に対し直角:中殿筋、三角筋。皮下注射に比較して即効性がある(吸収性の悪い薬品)。:ブスコパン、オピオイド系鎮痛薬、トキソイド
- 静脈注射:静脈に刺入:即効性、確実性
国試
[★]
- 英
- drug、agent
- 関
- 薬、作用薬、ドラッグ、媒介物、病原体、麻薬、薬剤、薬物、代理人、薬品