エダラボン
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Japanese Journal
- 中尾 慎一
- 近畿大学医学雑誌 36(1), 3-7, 2011-3
- … 害患者のせん妄の一因である可能性を示した.さらに,この増悪を静脈麻酔薬ケタミンが抑制することも見出した.また,心肺停止・再潅流モデルを用いたラット急性全脳虚血において,海馬CA1のミクログリアの活性化と神経細胞体傷害に遅れて神経軸索(広義の脳白質)の傷害が認められること,さらにエダラボン(ラジカット(R))が,血再灌流60分後の投与でもこれらの傷害をほぼ完全に抑制することを見出した. …
- NAID 120003002902
- 友だちの輪(第7回)ラジカット治験をやり遂げることが私の目標--秋田市のALS患者・安保瑠女さん
- 薬効報告 エダラボン(ラジカット注30mg)の小児脳梗塞に対する市販後調査結果(第2報)意識障害レベル,神経症候(上肢,下肢の運動)の推移について
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ラジカット注30mg
組成
有効成分〔1管(20mL)中〕
添加物〔1管(20mL)中〕
- 亜硫酸水素ナトリウム 20mg
L-システイン塩酸塩一水和物 10mg
塩化ナトリウム 135mg
水酸化ナトリウム 適量
リン酸 適量
禁忌
- 重篤な腎機能障害のある患者〔腎機能障害が悪化するおそれがある.〕
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 脳梗塞急性期に伴う神経症候,日常生活動作障害,機能障害の改善
- 通常,成人に1回1管(エダラボンとして30mg)を適当量の生理食塩液等で用時希釈し,30分かけて1日朝夕2回の点滴静注を行う.
発症後24時間以内に投与を開始し,投与期間は14日以内とする.
- 症状に応じてより短期間で投与を終了することも考慮すること.
慎重投与
- 腎機能障害,脱水のある患者〔急性腎不全や腎機能障害の悪化を来すことがある.特に投与前のBUN/クレアチニン比が高い患者では致命的な経過をたどる例が多く報告されている.(「重要な基本的注意」の項参照)〕
- 感染症のある患者〔全身状態の悪化により急性腎不全や腎機能障害の悪化を来すことがある.(「重要な基本的注意」の項参照)〕
- 肝機能障害のある患者〔肝機能障害が悪化するおそれがある.(「重要な基本的注意」の項参照)〕
- 心疾患のある患者〔心疾患が悪化するおそれがある.また,腎機能障害があらわれるおそれがある.〕
- 高度な意識障害(Japan Coma Scale 100以上:刺激しても覚醒しない)のある患者〔致命的な経過をたどる例が多く報告されている.(「重要な基本的注意」の項参照)〕
- 高齢者〔致命的な経過をたどる例が多く報告されている.(「重要な基本的注意」の項参照)〕
重大な副作用
急性腎不全(0.27%注1)),ネフローゼ症候群(0.02%注1))
- 急性腎不全,ネフローゼ症候群があらわれることがあるので,頻回に腎機能検査を実施し観察を十分に行うこと.腎機能低下所見や乏尿等の症状が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.(「重要な基本的注意」の項参照)
劇症肝炎(頻度不明),肝機能障害(0.25%注1)),黄疸(頻度不明)
- 劇症肝炎等の重篤な肝炎,AST(GOT),ALT(GPT),Al-P,γ-GTP,LDH,ビリルビン等の著しい上昇を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,頻回に肝機能検査を実施し観察を十分に行うこと.異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.(「重要な基本的注意」の項参照)
血小板減少(0.08%注1)),顆粒球減少(頻度不明)
- 血小板減少,顆粒球減少があらわれることがあるので,頻回に血液検査を実施し観察を十分に行うこと.異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.(「重要な基本的注意」の項参照)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(0.08%注1))
- 播種性血管内凝固症候群があらわれることがあるので,定期的に血液検査を行うこと.播種性血管内凝固症候群を疑う血液所見や症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
急性肺障害(頻度不明)
- 発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常を伴う急性肺障害があらわれることがあるので,患者の状態を十分に観察し,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと.
横紋筋融解症(頻度不明)
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
ショック,アナフィラキシー様症状(いずれも頻度不明)
- ショック,アナフィラキシー様症状(蕁麻疹,血圧低下,呼吸困難等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
薬効薬理
作用機序
- ハイドロキシラジカル(・OH)等のフリーラジカルが虚血に伴う脳血管障害の主要な1因子であることは数多く報告されており,虚血ないし虚血−再開通時にはアラキドン酸代謝系の異常亢進等によりフリーラジカルの産生が増加する.このフリーラジカルは細胞膜脂質の不飽和脂肪酸を過酸化することにより細胞膜障害ひいては脳機能障害を引き起こす.
本剤は,フリーラジカルを消去し脂質過酸化を抑制する作用により,脳細胞(血管内皮細胞・神経細胞)の酸化的障害を抑制する.
すなわち,脳梗塞急性期に作用し,脳浮腫,脳梗塞,神経症候,遅発性神経細胞死などの虚血性脳血管障害の発現及び進展(増悪)を抑制することにより脳保護作用を示す.
脳梗塞急性期に対する作用
脳神経保護作用6)
- NAA(N-acetyl aspartate)は特異的生存神経細胞マーカーであり,脳梗塞発症直後より減少し24時間以降障害組織ではほとんど観察されなくなるとされる.脳梗塞急性期患者に本剤を投与し,1H-MRS(magnetic resonance spectroscopy)により測定したところ,梗塞巣中心部のNAAは,第28病日においてコントロール群に比し有意に保持されていた.
梗塞周辺領域血流量低下に対する抑制作用7)
- 脳梗塞急性期患者(8例)に本剤を投与し,133Xe-SPECT(シングルフォトン断層法)により局所脳血流量を測定したところ,機能予後(modified Rankin Scale)の良好例(5例)では,梗塞周辺領域の局所脳血流量低下に対して抑制作用が認められた.
脳虚血モデルに対する脳保護作用8〜13)
脳浮腫及び脳梗塞抑制作用,神経症候軽減作用
- 虚血性脳血管障害モデル(ラット)において,虚血後若しくは虚血再開通後の静脈内投与(3mg/kg)は,脳浮腫及び脳梗塞の進展を抑制し,随伴する神経症候を軽減した.
遅発性神経細胞死抑制作用
- 前脳虚血再開通モデル(ラット)において,再開通直後の静脈内投与(3mg/kg)は,遅発性神経細胞死を抑制した.
フリーラジカル消去作用8,9,14〜16)
フリーラジカル消去作用及び脂質過酸化抑制作用(in vitro )
- エダラボンは,ハイドロキシラジカル消去作用を示した.また,ハイドロキシラジカルによるリノール酸の過酸化及び脳ホモジネートの脂質過酸化を濃度依存的に抑制した.更に,水溶性及び脂溶性ペルオキシラジカルによる人工リン脂質膜リポソームの脂質過酸化を抑制した.
脳虚血モデルに対するフリーラジカル消去作用
- ラット脳虚血モデルに対し脳保護作用を示した用量(3mg/kg)の静脈内投与は,虚血周辺部位及び虚血再開通部位におけるハイドロキシラジカルの増加を抑制した.
フリーラジカルによる血管内皮細胞障害に対する抑制作用(in vitro )
- 1μMから15-HPETE(hydroperoxyeicosatetraenoic acid)による培養血管内皮細胞障害を抑制した.
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 3-Methyl-1-phenyl-2-pyrazolin-5-one
分子式
分子量
性状
- 白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末.メタノール,エタノール(99.5)又は酢酸(100)に溶けやすく,水又はジエチルエーテルに溶けにくい.
融点
分配係数
- 17.2〔94.5/5.5〕(pH6.0,1-オクタノール/緩衝液)
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