モノバクタム系抗菌薬
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/04/24 17:31:58」(JST)
[Wiki ja表示]
モノバクタム(monobactam)は、β-ラクタム系抗生物質の一つである[1]。ほとんどのβ-ラクタム系抗生物質はラクタム環に別の環が結合しているのに対して、本化合物はラクタム環が単独で存在している。グラム陰性菌にのみ抗菌作用を発揮する[1]。
モノバクタム系の抗生物質にはアズトレオナム、チゲモナム[2]、カルモナム、ノカルディシン、タブトキシンなどがある。
目次
- 1 概要
- 2 用途
- 3 副作用
- 4 脚注
- 5 関連項目
概要
スクイブ医学研究所のSkyesらが1978年に土壌細菌から「アズトレオナム」を発見、1981年その構造を決定した[3]。他のβ-ラクタム系抗生物質と異なり、グラム陽性菌、嫌気性菌には耐性である[3]。好気性グラム陰性菌および緑膿菌に対し強い抗菌力を示す[3]。
用途
ペニシリン系、セフェム系に対しての交差反応が少ないため、これらにアレルギーを持つ患者にも使用できる[1]。アミノグリコシド系と似た抗菌スペクトルを持つため腎機能低下患者に対し代用薬として用いられることがある[1]。
副作用
モノバクタム系の副作用には皮膚異常、肝機能障害などがある。重篤な副作用はなく、腎毒性も少なく安全性が高い[1]。アレルギー性の副作用は極めて少ない[3]。
脚注
- ^ a b c d e 病気がみえるVol.6 メディックメディア社発行 ISBN 978-4-89632-309-2
- ^ Fuchs PC, Jones RN, Barry AL (March 1988). “In vitro antimicrobial activity of tigemonam, a new orally administered monobactam”. Antimicrob. Agents Chemother. 32 (3): 346–9. PMC 172173. PMID 3259122. http://aac.asm.org/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=3259122.
- ^ a b c d 南山堂医学大辞典 第12版 ISBN 978-4525010294
関連項目
- 感染症学
- 抗菌薬
- 抗生物質
- β-ラクタム系抗生物質
- 抗菌剤の年表
- 耐性菌
|
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- ESBL (特集 「多剤耐性菌」アウトブレイクを防ぐポイント : 院内勉強会でそのまま使える明解スライド集付き!)
- 橋本 幸平,大塚 喜人
- Infection control : The Japanese journal of infection control 24(7), 636-640, 2015-07
- NAID 40020527670
- 第三世代セファロスポリン耐性大腸菌が分離された犬の6例
- 嶋田 恵理子,宮本 忠,鳩谷 晋吾
- 日本獣医師会雑誌 = Journal of the Japan Veterinary Medical Association 65(6), 452-456, 2012-06-20
- … 3rd CEP耐性大腸菌はペニシリン系,セファロスポリン系及びモノバクタム系抗菌薬に対しても耐性で,ラタモキセフ,メロペネム及びアミカシンに対して感受性であった。 …
- NAID 10030648435
- 臨床分離株に対するcefbzopranの抗菌力の推移 (1996~2001年):その2. グラム陰性菌
- 猪狩 淳,小栗 豊子,平松 信祥,秋山 計充,小山 常雄
- The Japanese Journal of Antibiotics 56(5), 458-496, 2003
- … セフェム系抗菌薬cefozopran (CZOP) の臨床分離株に対する市販後の抗菌力を調査し, その他のセフェム系, オ キサセフェム系, カルバペネム系, モノバクタム系, およびペニシリン系抗菌薬の抗菌力と比較した。 …
- NAID 130004395988
Related Links
- 感染症シリーズ - カルバペネム系とモノバクタム系 本日のテーマはそれ以外のβラクタム薬ということでカルバペネム系とモノバクタム系。 ここではMEPM(メロペネム) とIPM/CS(イミペネム/シラスタチン)について解説する。
- 2. 日本における発売年 1987(昭和62)年 3. 特長 世界初のモノバクタム系抗生剤。 β-ラクタマーゼに安定であり,産生誘導能も小さい。 グラム陰性菌に幅広い抗菌スペクトルと殺菌作用を示す。 4. 承認済有効菌種 本剤に感性の淋菌
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- monobactam antibiotics
- 同
- スルファゼシン系抗生物質 sulfazecin antibiotics
[★]
- 英
- monobactam antibiotics、monobactams
- 関
- モノバクタム系抗生物質
[★]
- 関
- ST合剤
スルファメトキサゾールとトリメトプリムの合剤
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6290100D1088_1_01/6290100D1088_1_01?view=body
- ニューモシスチス肺炎予防のためのスルファメトキサゾール・トリメトプリム投与量の検討
- http://www.jrs.or.jp/quicklink/journal/nopass_pdf/ajrs/006020053j.pdf
[★]
- 関
- 一連、菌株、緊張、系統、系列、シリーズ、歪み、連続、システム、体系、体制、方式、筋挫傷
[★]
- 英
- monobactam
- 関
- モノバクタム系抗菌薬