- 英
- cetanol
- 関
- パルミチルアルコール
- パーム油などの植物油を精製して製造されている。
- パルミチン酸のカルボキシ基を還元して水酸基にしたもの。
- 示性式:CH3(CH2)15OH
- 化粧品や軟膏基剤として用いられいている。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/08/25 17:28:22」(JST)
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セタノール |
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
36653-82-4 |
KEGG |
D00099 |
|
特性 |
化学式 |
C16H33OH、もしくは CH3(CH2)15OH |
外観 |
常温常圧で白色のろう状固体 |
融点 |
49[1]
|
沸点 |
190[1] (15 mmHg)
|
特記なき場合、データは常温(25 °C)・常圧(100 kPa)におけるものである。 |
セタノール (cetanol) はアルコールの一種であり、中でも高級飽和脂肪族アルコールに分類される。示性式は CH3(CH2)15OH と表される。セチルアルコール (cetyl alcohol)、パルミチルアルコール (palmityl alcohol) とも呼ばれる。IUPAC系統名は 1-ヘキサデカノール (1-hexadecanol)。
目次
- 1 性質
- 2 歴史
- 3 用途
- 4 脚注
- 5 関連項目
性質[編集]
水に不溶で、アルコール特有の臭いがある。融点は 49 ℃ で、沸点は 190 ℃ (15 mmHg)、344 ℃ (760 mmHg)[1]。
歴史[編集]
セタノールは、フランスの化学者ミシェル=ウジェーヌ・シュヴルールによって1813年に発見された[1]。鯨蝋を加熱して得られた脂肪分を水酸化カリウムと反応させ、冷却した後にセチルアルコールの薄片が残ったとされる。 セチル cetyl の名前の由来も、鯨によるものであり、くじら座を示すラテン語の Cetus である。ヘキサデカン (C16H34) の旧称 セタン はここから来ている。
現代では捕鯨禁止により、パーム油等の植物油を精製し製造されたものが代用されている。パルミチルアルコールという別名は、パーム (palm) 油に由来する。
用途[編集]
化粧品等の原料に利用されている。保湿クリームに乳化ワックスとして用いるほか、界面活性剤としてシャンプーに用いられる。増粘剤としても用いられる事もある。
- 機械のナットやボルトへの潤滑剤の原料として使われる。(高級アルコール系潤滑剤など)
脚注[編集]
- ^ a b c d Merck Index 14th ed., 2028.
関連項目[編集]
Japanese Journal
- 症例報告 セタノール含有の複数の外用剤で接触皮膚炎をきたした1例
- 症例 ジフルプレドナート含有クリーム中のセタノールとクロタミトンによる接触皮膚炎の1例
- 症例報告 基剤成分セタノールによる接触皮膚炎の1例
Related Links
- セタノール セタノールとは セタノールはヤシ油、パーム油、牛脂、鯨脂から化学的に処理して分離精製して得られるもので炭素数16のアルコールです。常温では個体の形状をしていて、別名セチルアルコール、パルミチルアルコールと ...
- 化粧品の成分表示名称「セタノール」の情報です。 ... 配合目的 乳化安定剤、香料、不透明化剤、乳化剤、起泡剤、親水性増粘剤、非水系増粘剤 規制分類 CAS 36653-82-4 RTECS
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
吸水クリーム「ニッコー」
組成
100g中
- 白色ワセリン 40g
- セタノール 10g
- サラシミツロウ 5g
- ソルビタンセスキオレイン酸エステル 5g
- ラウロマクロゴール 0.5g
- パラオキシ安息香酸メチル 0.1g
- パラオキシ安息香酸プロピル 0.1g
- 精製水 適量 含有。
効能または効果
- 軟膏基剤として調剤に用いる。
また、皮膚保護剤として用いる。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- silver sulfadiazine、sulfadiazine silver
- 同
- ゲーベンクリーム
- 関
- スルファジアジン
- 自己融解によるデブリドマンを促進し、また抗菌作用を有する。
- 薬剤の壊死組織への浸透力が強く、バイオフィルム内の菌にも効果を有する。
- 緑膿菌に強い抗菌作用がある。
- 壊死組織を伴う汚染創や褥瘡、深達性の熱傷にも使用される。
- 乳剤性基剤(水中油型)のため、滲出液が多いときは創面の浮腫を来すおそれがあり、不適である。
- 使用方法:創部に2-3mmの厚さで塗布し、同程度の厚さのガーゼで被覆する。ガーゼ交換の際には、付着しているゲーベンクリームを除去してから塗布する。
- 薬価:ゲーベンクリーム1%1g \12.6/g
- 製品単位:ゲーベンクリーム500g
- ゲーベンクリームの場合、スルファジアジン銀が薬効成分であり、基剤はセタノール,ミリスチン酸イソプロピル,プロピレングリコール,メチルパラベン,ブチルパラベンとなる。
[★]
- 英
- absorptive ointment、absorption ointment
- ラ
- unguentum absorptivum
- 関
- 軟膏
- サラシミツロウ、セスキオレイン酸ソルビタン、セタノール、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸メチル、ラウロマクロゴール、精製水、白色ワセリン