貧血
- 血液08, 症候 091215I
定義(2007前期生理学プリント、WHOの貧血判定基準)
- 下記表のHb,Htに達しない場合を貧血とする
| Hb(g/dl) | Ht(%) | |
| 男性 | 13 | 39 |
| 女性 | 12 | 36 |
| 高齢者・乳幼児・妊婦 | 11 | 33 |
ヘモグロビンと貧血症状
- 8 g/dl :急性貧血で症状が出る
- 7 g/dl :慢性貧血で症状が出る
- 5 g/dl :心雑音
- 3 g/dl :生命の危険
病因
臨床検査
- 一つの赤血球の平均の大きさが分かる
- MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)は赤血球に含まれるヘモグロビンの濃度が検査できる
臨床検査に基づく分類
- MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)により以下の2つに分類できる
貧血の鑑別 (文献不明)
| MCV | 赤血球の大きさ | 網状赤血球数 | 腎障害 | 診断 | 治療 |
| ≦80 | 小球性貧血 | 鉄欠乏性貧血 | 鉄剤 | ||
| 80-100 | 正球性貧血 | 減少, 正常 | あり | 腎性貧血 | エリスロポエチン |
| なし | 再生不良性貧血 | コロニー刺激因子 | |||
| 増加 | 溶血性貧血 | グルココルチコイド | |||
| ≧101 | 大球性貧血 | 巨赤芽球性貧血 | ビタミンB12, 葉酸 |
スクリーニングによる貧血の鑑別 (OLM.80)
- Fe↓、UIBC↑、フェリチン↓:鉄欠乏性貧血、慢性出血、慢性体内溶血。体内での鉄の絶対量が不足
- Fe↓、UIBC↓、フェリチン↑:慢性感染症、慢性炎症。細網系では鉄が増加しているが(フェリチン↑)、末梢に鉄を放出できず(Fe↓)、トランスフェリンも減少している(UIBC↓)
身体所見
USMLE
- Q book p.292 25
| sickle cell anemia | microcytic anemia |
| beta thalassemia | microcytic anemia |
| Heinz body anemia | normocytic anemia |
| hereditary spherocytosis | normocytic anemia |
| pernicious anemia | macrocytic anemia |
貧血と低酸素血症
- 貧血とは血液中のヘモグロビン濃度が低下した状態であり、一方、低酸素血症は単位体積あたりの酸素分圧が低下してる状態である。PaO2低下すなわちSpO2の低下に相当すると考えてみよう。貧血ではヘモグロビン濃度は少なくても、その少ないヘモグロビンの各々は十分に酸素化されるため、SpO2は低下しない。ただし、ヘモグロビンの絶対量が少ないために、末梢組織に届ける酸素の量が少なくなるだけなのである。(cf. 101B071)
臨床
- MCVで検査項目を絞っていくが、病態が複雑な場合はMCVによる絞り込みが意味をなさないことがある。commonな貧血から除外していく。
- 1. 血算、網状赤血球、フェリチン、鉄、UIBC、葉酸、ビタミンB12
- 2. 銅、亜鉛
- 3. 赤沈、血液像
- 4. 抗核抗体、抗dsDNA抗体、ハプトグロビン、免疫電気泳動(血液)、蛋白分画、IgG,IgA,IgM、C3c、C4、CH50、エリスロポエチン
- 5. 抗SS-A抗体、抗Sm抗体、ループスアンチコアグラント、抗カルジオ抗体、抗CLGPI抗体、抗RNA抗体、PR3-ANCA、MPO-ANCA、直接クームス検査
- 6. リンパ球サブセット、PNH(CD55,CD59)