- hoarse ← 「horse 馬」と発音が同じようだ
- 英
- hoarseness
- ラ
- voix rauca
- 同
- させい、しわがれ声
- 関
- グルバス尺度 GRBAS尺度
参考
WordNet
- provide with a horse or horses
- solid-hoofed herbivorous quadruped domesticated since prehistoric times (同)Equus_caballus
- a padded gymnastic apparatus on legs (同)gymnastic horse
PrepTutorEJDIC
- 〈C〉『馬』,(特に成長した)雄馬 / =vaulting horse / 〈C〉(物を載せたり,支えたりする)脚付き枠(台など),掛け台,のこひき台,きゃたつ / 〈U〉《集合的に;複数扱い》騎兵,騎兵隊 / 〈人〉‘を'馬に乗せる;〈馬車〉‘に'をつける
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/07/25 21:14:24」(JST)
[Wiki ja表示]
|
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。
出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2011年12月) |
耳鼻咽喉科学(じびいんこうかがく、英語: otorhinolaryngology)とは、顔面から頸部までの臓器である耳、鼻腔、副鼻腔、口腔、咽頭、喉頭、甲状腺等を主に診療研究する医学の一分野。
以下の分野の細分化されており、以下の総称として用いられる。
- 耳科学(英:otology)
- 鼻科学(英:rhinology)
- 咽頭科学(英:pharyngology)
- 喉頭科学(英:laryngology)
以前は気管・食道等も多く取り扱っていたこともあり、旧来の耳鼻咽喉科を標榜する医院等では「気管食道科」と標榜していることもある。最近では、頭頸部のがん疾患等を中心に診療する医療機関では「頭頸部外科」等と標榜することも多い。
目次
- 1 耳科学
- 2 鼻科学
- 3 咽頭科学
- 4 喉頭科学
- 5 頭頸部外科学
- 6 学会
- 7 脚注
- 8 外部リンク
耳科学[編集]
耳は、外耳、中耳、内耳に分類され、外耳は耳介より鼓膜まで、中耳は鼓膜より内側の管腔、内耳は側頭骨内の蝸牛と三半規管を指す。耳科学とはそのすべてに対しての学問であり、その機能である聴力、平衡機能や、耳に発生する疾病になどについて研究が進められている。まためまい等の体勢感覚器は、体の向きや勢いを感じる感覚器。向きを感じるのは主に重力の直線加速度を検知する耳石器であり、勢いを感じるのは主に回転加速度を検知する三半規管である。
- 外耳炎
- 中耳炎
- 耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群 (Ramsay-Hunt syndrome))
- 耳性帯状疱疹(じせいたいじょうほうしん)は、耳周囲の皮疹、顔面神経麻痺、めまいなどを1つ~複数発合併する帯状疱疹。
- メニエール病(Ménière病)
- 良性発作性頭位眩暈症 (benign paroxysmal positional vertigo)
- 前庭神経炎 (vestibular neuronitis)
- 薬物による内耳障害障害
鼻科学[編集]
- アレルギー性鼻炎
- 副鼻腔炎
- 鼻出血(鼻血)
- 上顎洞癌
咽頭科学[編集]
解剖学的に口腔外科学と連携する分野でもある
- 咽頭癌
- 扁桃炎
- 扁桃肥大
- マッケンジー(Mackenzie)が「前後口蓋弓の辺縁を結んだ表面からわずかに突出しているものを肥大という」と定義し、肥大の程度を山本が1度から3度に分類している(マッケンジー分類と誤認されることが多い)。
- 咽頭扁桃肥大症(アデノイド)(Adenoid vegetation)
- 咽頭扁桃が大きくなって種々の症状を出す病気。口蓋・咽頭扁桃は正常な子供でも6歳ごろに最も大きくなり、以後縮小してゆく。扁桃が大きくなることを扁桃肥大と言う。本症はこれらの内、症状を出したもの。症状には、中耳炎、常に口を開けている、睡眠時無呼吸等があり、骨格が発達してゆく時期であれば、顔面骨の変形も起こりうる(例:高位口蓋、アデノイド様顔貌)。本症の常に口を開けている顔つきをアデノイド顔貌と言う。子供に多い。咽頭扁桃に細菌が慢性感染していて、そこから耳管を通って中耳に細菌が常時供給されるため、反復性中耳炎になり易い。また、肥大した咽頭扁桃が物理的に邪魔になって、空気が上咽頭を通過できないため、口蓋扁桃肥大とともに睡眠時無呼吸症候群の原因となりうる。検査は、成人の場合は悪性リンパ腫との鑑別を念頭において扁桃の組織を採取し、病理組織検査を行う。
喉頭科学[編集]
喉頭は甲状軟骨により囲まれた部分の存在する臓器で、日常生活において極めて重要な役割を担う嚥下機能や発声に深く関与する臓器である。喉頭科学はその日常生活の質を左右する喉頭の疾患と機能についての学問である。
- 喉頭癌
- 嗄声(させい)は嗄れた(かれた/しゃがれた/しわがれた)声。声枯れ、かすれ声、しわがれ声。
- 病態
- 声門が上手く振動しないことによる
- 分類
- 原因
- 塑造性嗄声
- 声帯ポリープ
- ポリープ様声帯
- ポリープ様声帯は、患者の多くがヘビースモーカーであることから、喫煙が原因である疾患といわれている[1]。
- 声門癌
- 声門癌(せいもんがん)は声門に出来る癌。
- 統計
- 早期癌が多い : 症状が速く現れるため
- 治療
- 早期癌なら根治療法として放射線療法を行う。また、放射線療法は治療期間が長いため、短期間の入院で放射線療法と同等の治療成績を持つ、外切開を必要としない直達喉頭鏡下のレーザー手術療法などを行う施設もある。
- 予後
- 早期癌が多く、声帯にはリンパ流が少なく転移も少なく、早期癌の予後は良い。
- 気息性嗄声
- 反回神経麻痺などの、声帯の可動性が不良であるため出現する。
頭頸部外科学[編集]
頭頸部外科とは鎖骨より頭側で、脳と眼球をのぞく部位の外科処置を取り扱う診療科であり、その学術面を頭頸部外科学と称する。頭蓋底・顎顔面・口腔咽頭・頸部(唾液腺・甲状腺を含む)・耳や鼻などの外傷や腫瘍などが診療範囲に入り、大部分は耳鼻咽喉科の医師が併任しているが、外科(内分泌外科や食道外科)、形成外科や脳神経外科の医師、歯科口腔外科の歯科医師などが協力し合い疾患を取り扱う場合も多く、医師・歯科医師連携でのチーム医療が行われている。
- 咽頭悪性腫瘍(上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌 etc)
- 喉頭悪性腫瘍(声門上癌、声門癌、声門下癌 etc)
- 鼻副鼻腔悪性腫瘍(上顎洞癌 etc)
- 唾液腺癌(耳下腺癌、顎下腺癌 etc)
- 甲状腺癌
- 顔面外傷
学会[編集]
耳鼻咽喉科が担当する範囲は、臓器とその機能が多くあるために細分化され、それに伴い多くの学会が立ち上げられ、研究が行われている。下記に示すのは耳鼻咽喉科が関わる研究分野の一部である。
- 頭蓋底外科学
- 頭頸部外科学
- 神経耳科学
- めまい平衡医学
- 鼻科学
- 顔面神経
- 睡眠時無呼吸
- 音声外科学
- 嚥下学
- 顔面外傷
脚注[編集]
- ^ 耳鼻咽喉科学 (2011年12月28日 最終更新). “声帯の病気”. 病気を知る. 慶應義塾大学病院. 2012年5月21日閲覧。
外部リンク[編集]
|
ウィキメディア・コモンズには、耳鼻咽喉科学に関連するカテゴリがあります。 |
- 日本耳科学会
- めまい平衡神経医学
- 日本鼻科学会
- 日本口腔・咽頭科学会
- 日本喉頭科学会
- 頭頸部外科学会
- 頭頸部癌学会
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- Transient Vocal Cord Palsy Caused by Hypoperfusion of Unilateral Hemisphere
- Takase Kei'ichiro,Shigeto Hiroshi,Furuta Kohnosuke,Sakae Nobutaka,Ohyagi Yasumasa,Kira Jun'ichi,高瀬 敬一郎,重藤 寛史,古田 興之助,栄 信孝,大八木 保政,吉良 潤一,タカセ ケイイチロウ,シゲトオ ヒロシ,フルタ コウノスケ,サカエ ノブタカ,オオヤギ ヤスマサ,キラ ジュンイチ
- 福岡医学雑誌 102, 273-276, 2011-09-25
- … of the left MCA.左大脳半球の血流低下による,軽度の構音障害と右半身脱力で発症した68 歳男性を報告する.MR アンギオグラフィでは,左中大脳動脈(MCA)のsecond portionに高度狭窄を認めた.治療開始後,嗄声が出現しその後呼吸困難となった.喉頭鏡による検査では右声帯の完全麻痺を認めた.通常片側の皮質球路障害では片側の声帯麻痺を生じることはないとされている.しかし,対側の皮質機能低下により片側 …
- NAID 120003413056
- 20.気管から声帯に病変が広がり嗄声を来した肺アミロイドーシスの1例(第137回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
- 小野 綾美,駒瀬 裕子,山口 裕礼,井上 哲兵,石田 明,森田 あかね
- 気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 33(5), 374, 2011-09-25
- NAID 110008750401
- 11.外傷性輪状軟骨断裂後嗄声に対する一期的甲状輪状軟骨前壁切開声門部肉芽切除術(一般演題,第45回日本小児外科学会関東甲信越地方会)
- 濟陽 寛子,連 利博,平井 みさ子,益子 貴行,川上 肇,矢内 俊裕
- 日本小児外科学会雑誌 47(3), 377, 2011-06-20
- NAID 110008673301
Related Links
- 嗄声。どんな症状か 声は、肺から流れ出る「呼気(こき)」によって声帯が振動することで生じる複合音です。よい声は、声帯が良好な状態にあって、かつ発声時の声門下よりの圧力・呼気の流量・声門抵抗が一定の状況にある gooヘルス ...
- 世界大百科事典 第2版 嗄声の用語解説 - 俗に〈かれ声〉〈しわがれ声〉などといわれるが,医学の領域では,こういった声の音質の異常を一般に嗄声という。喉頭とくに声帯を中心とする病気では,最も高頻度にみられる症状の一つで ...
- Q 嗄声(させい)とは何ですか? A 嗄声は、「しわがれ声」とも読みます。 いわゆる「声がれ」ですが、いろんな程度の声がれを総称して嗄声と呼んでいます。 原因は喉の病気はもちろんですが、首や胸、頭の病気でもおこります。
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、31、32の問いに答えよ。
- 65歳の男性。発熱を主訴に来院した。
- 現病歴:1週前から咳嗽と喀痰とを認めていた。3日前から高熱となり、膿性痰が増量し、昨日から呼吸困難も増強したため来院した。
- 既往歴:5年前から糖尿病を指摘され、食事療法を勧められていたが放置していた。
- 生活歴:喫煙は30本/日を26年間。飲酒はビール大瓶1本/日を40年間。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識は清明。身長168cm、体重68kg、体温39.2℃。脈拍112/分、整。血圧138/96mmHg。左胸部打診で濁音を認める。心音に異常を認めない。左側の呼吸音の減弱を認める。
- 検査所見:尿所見:蛋良1+、糖(-)。血液所見:赤血球410万、Hb13.0g/dl、Ht40%、白血球13,900(好中球80%、好酸球5%、好塩基球1%、単球4%、リンパ球10%)、血小板46万。血液生化学所見:血糖125mg/dl、総蛋白 6.2g/dl、アルブミン2.6g/dl、尿素窒素20.0mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、総ビリルビン0.3mg/dl、直接ビリルビン0.2mg/dl、AST53IU/l、ALT58IU/l、LDH340IU/l(基準176~353)、Na141mEq/l、K4.6mEq/l、Cl1O9mEq/l、Ca8.4mg/dl。免疫学所見:CRP16.9mg/dl、β-D-グルカン6.0pg/ml(基準20以下)。胸部エックス線写真と胸腔穿刺液のGram染色標本とを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [102H030]←[国試_102]→[102H032]
[★]
- 次の文を読み、56-58の問いに答えよ。
- 76歳の男性。発熱と呼吸困難とを主訴に来院した。
- 現病歴 2か月前から嚥下障害を自覚していたが放置していた。5日前から水分摂取時にむせるようになった。昨日から熱感と呼吸困難とを自覚している。6か月間に8kgの体重減少を認めた。
- 既往歴・家族歴 特記すべきことはない。
- 現 症 意識は清明。身長170cm、体重52kg。体温38.9℃。脈拍104/分、整q血圧150/88 mmHg。左下肺野にcoarse cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。
- 検査所見 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 325万、Hb 1O.1g/dl、Ht 30%、白血球 9,800、血小板 37万。血液生化学所見:血糖 88mg/dl、総蛋白 5.6g/dl、アルブミン 2.6g/dl、クレアチニン 0.9mg/dl、総ビリルビン 1.0mg/dl、AST 30IU/l、ALT 22IU/l、ALP 198IU/l(基準115-359)、アミラーゼ 138IU/l(基準37-160)。胸部造影CT(別冊No.8A、B、C)を別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [104B055]←[国試_104]→[104B057]
[★]
- 次の文を読み、61-63の問いに答えよ。
- 43歳の男性。嗄声と息苦しさとを主訴に搬入された。
- 現病歴 庭で草花の手入れをしていて指を蜂に刺された。数分後口渇感に続いて嗄声を生じ、息苦しさを感じた。一緒にいた家族が救急車を要請した。
- 既往歴 以前、蜂に刺されたことがあったが、治療を要するほどではなかった。アレルギー歴に特記すべきことはない。
- 家族歴 特記すべきことはない。
- 現症 意識は清明。身長 172cm、体重 60kg。呼吸数 24/分。脈拍 112/分、整。血圧 90/58mmHg。顔面は浮腫状である。心音に異常を認めない。呼気時に喘鳴を聴取する。四肢は温かい。
- 検査所見 動脈血ガス分析(自発呼吸、room air): pH 7.50、PaO2 78Torr、PaCO2 30Torr、HCO3- 20mEq/l。
- この患者の訴えで病態の重症化を示唆するのはどれか。
- a 「鼻がむずむずしてきました」
- b 「水を飲みたくなってきました」
- c 「目の前が暗くなってきました」
- d 「声が響くようになってきました」
- e 「刺された部分の痛みが強くなってきました」
[正答]
※国試ナビ4※ [104G060]←[国試_104]→[104G062]
[★]
- 次の文を読み、10~12の問いに答えよ。
- 68歳の男性。嚥下障害を主訴に来院した。
- 現病歴 : 6か月前から胸骨後部の不快感を自覚していた。1か月前、食事中に肉片がつかえたがお茶を飲んで通過した。その後、固形物が頻回につかえるようになった。最近1か月で5kgの体重減少がみられた。
- 既往歴 : 特記すべきことはない。
- 生活歴 : 飲酒:日本酒2合/日、40年間。喫煙:30本/日、40年間。
- 現症 : 身長162cm、体重47kg。左側の頚部と鎖骨上窩とにリンパ節を触知する。
- 検査所見 : 血液所見:赤血球280万、Hb9.5g/dl、白血球7,900。血清生化学所見:総蛋白5.8g/dl、アルブミン3.2g/dl、AST18単位(基準40以下)、ALT16単位(基準35以下)。入院後の食道造影写真(別冊No.4)を別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [097C009]←[国試_097]→[097C011]
[★]
- 次の文を読み、45、46の問いに答えよ。
- 24歳の女性。動悸と易疲労感とを主訴に来院した。
- 現病歴 : 半年前から動悸と易疲労感とが出現した。不安もみられるため抗不安薬を投与されていたが、症状は改善せず、1か月前から悪化した。この間に体重は10kg減少した。
- 既往歴・家族歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 身長158cm、体重41kg。体温37.2℃。脈拍92/分、整。血圧136/60mmHg。眼球突出を認める。甲状腺は軟らかく、びまん性に腫大しているが、自発痛と圧痛とはない。心音に異常なく、呼吸音は清。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
- 検査所見 : 血液所見:赤沈11mm/1時間、白血球4,100。血清生化学所見:総蛋白6.9g/dl、アルブミン4.6g/dl、総コレステロール10.0mg/dl、Na142mEq/l、K3.4mEq/l。TSH0.01μU/dl未満(基準0.2~4.0)、free T4 7.3ng/dl(基準0.8~2.2)。
[正答]
※国試ナビ4※ [096F044]←[国試_096]→[096F046]
[★]
- 次の文を読み、61-63の問いに答えよ。
- 43歳の男性。嗄声と息苦しさとを主訴に搬入された。
- 現病歴 庭で草花の手入れをしていて指を蜂に刺された。数分後口渇感に続いて嗄声を生じ、息苦しさを感じた。一緒にいた家族が救急車を要請した。
- 既往歴 以前、蜂に刺されたことがあったが、治療を要するほどではなかった。アレルギー歴に特記すべきことはない。
- 家族歴 特記すべきことはない。
- 現症 意識は清明。身長 172cm、体重 60kg。呼吸数 24/分。脈拍 112/分、整。血圧 90/58mmHg。顔面は浮腫状である。心音に異常を認めない。呼気時に喘鳴を聴取する。四肢は温かい。
- 検査所見 動脈血ガス分析(自発呼吸、room air): pH 7.50、PaO2 78Torr、PaCO2 30Torr、HCO3- 20mEq/l。
[正答]
※国試ナビ4※ [104G062]←[国試_104]→[104G064]
[★]
- 次の文を読み、61-63の問いに答えよ。
- 43歳の男性。嗄声と息苦しさとを主訴に搬入された。
- 現病歴 庭で草花の手入れをしていて指を蜂に刺された。数分後口渇感に続いて嗄声を生じ、息苦しさを感じた。一緒にいた家族が救急車を要請した。
- 既往歴 以前、蜂に刺されたことがあったが、治療を要するほどではなかった。アレルギー歴に特記すべきことはない。
- 家族歴 特記すべきことはない。
- 現症 意識は清明。身長 172cm、体重 60kg。呼吸数 24/分。脈拍 112/分、整。血圧 90/58mmHg。顔面は浮腫状である。心音に異常を認めない。呼気時に喘鳴を聴取する。四肢は温かい。
- 検査所見 動脈血ガス分析(自発呼吸、room air): pH 7.50、PaO2 78Torr、PaCO2 30Torr、HCO3- 20mEq/l。
[正答]
※国試ナビ4※ [104G061]←[国試_104]→[104G063]
[★]
- 56歳の女性。物忘れを主訴に長女に連れられて来院した。1年前から寒がりになり、冬季は家にこもってほとんど外出しなくなった。別居中の長女が訪問した際、部屋にはごみが散乱しており、受け答えが支離滅裂で長女の名前を想起することができなかったという。身長151cm、体重62kg。体温35.8℃。脈拍52/分、整。血圧108/68mmHg。呼吸数14/分。頭髪と眉毛とが疎である。胸腹部に異常を認めない。両下腿に圧痕を残さない浮腫を軽度認める。嗄声で声量は小さく、改訂長谷川式簡易知能評価スケールは7点(30点満点)。脳神経系、感覚系および小脳系に異常を認めない。筋力は正常だがアキレス腱反射で弛緩相の遅延を認める。
- 診断のために測定すべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107A042]←[国試_107]→[107A044]
[★]
- 70歳の男性。のどの違和感と出血とを主訴に来院した。数日前からのどに違和感があり、昨日のどの奥から出血があった。喫煙は40本/日を30年間であったが、3年前から禁煙している。飲酒は日本酒2台/日を45年間。3年前に膀胱癌治療の既往がある。体温37.2℃。嗄声はない。頭部リンパ節を触知しない。血液所見:赤血球 436万、Hb 13.5g/dl、Ht 41%、白血球 5,800、血小板 35万。CRP 0.3mg/dl。頚部造影CTでリンパ節の腫大を認めない。喉頭内視鏡写真(別冊No.20A)と生検組織のH-E染色標本(別冊No.20B)とを別に示す。
- 治療法として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105I063]←[国試_105]→[105I065]
[★]
- 50歳の男性。呼吸困難のため搬入された。4日前に37.6℃の発熱と咽頭痛とがあり、市販の感冒薬を服用して様子をみていた。昨日から咽頭痛が悪化し、ものが飲み込みにくくなった。今朝から急激に増悪する嗄声と呼吸困難とを自覚している。意識は清明。身長170cm、体重72kg。体温39.6℃。呼吸数24/分。脈拍116/分、整。血圧 134/88mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度 SpO2 93%。著明な咽頭発赤と頭部の圧痛とを認める。吸気時晴鳴くstridor)を聴取する。腹部所見に異常を認めない。
- まず行うのはどれか。
- a 呼吸機能検査
- b 喉頭内視鏡検査
- c 尿中肺炎球菌抗原検査
- d A群β溶血性レンサ球菌迅速検査
- e インフルエンザウイルス抗原検査
[正答]
※国試ナビ4※ [104D053]←[国試_104]→[104D055]
[★]
- 66歳の男性。胸部違和感を主訴に来院した。 1週前から持続性の前胸部の違和感を感じるようになった。自宅近くの診療所を受診し胸部エックス線写真で異常を指摘されたため紹介されて受診した。身長 170 cm、体重 65 kg。脈拍 68/分、整。血圧130/72 mmHg。呼吸数 18/分。 SpO2 96% ( room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。既往歴に特記すべきことはない。喫煙は 20本/日を 45年間。初診時の胸部エックス線写真 (別冊 No.4A)と胸部造影 CT(別冊 No.4B)とを別に示す。
- 出現しやすい症候はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108H026]←[国試_108]→[108H028]
[★]
- 51歳の男性。嚥下困難と体重減少とを主訴に来院した。6年前から食物のつかえ感を自覚していた。最近症状の悪化があり、体重が1か月で5kg減少した。身長169cm、体重47㎏。胸腹部に異常所見を認めない。血液所見:赤血球384万、Hb11.5g/dl、Ht34%、白血球7,500。血清生化学所見:総蛋白6.1g/dl、アルブミン3.7g/dl、尿素窒素12mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、AST19単位、ALT21単位。上部消化管造影写真を以下に示す。この疾患で正しいのはどれか。
- a. 男性に多い。
- b. 嗄声をきたす。
- c. 吐血することが多い。
- d. 嚥下性弛緩反応がない。
- e. 胃液の逆流によって発生する。
[正答]
※国試ナビ4※ [099A023]←[国試_099]→[099A025]
[★]
- 20歳の男性。火災で受傷したため搬入された。 2時間前に自宅で就寝中に火炎となり、廊下で倒れているところを発見された。意識レベルはJCS I-2。体温37.0℃。呼吸数34/分。脈拍112/分、整。血圧90/62mmHg。嗄声があり、喘鳴を聴取する。顔面、胸部、右上肢に水疱形成を伴う熱傷創がみられる。心音に異常を認めない。動脈血ガス分析(自発呼吸、マスクで酸素投与6L/分) :pH 7.36、PaC02 45Torr、PaO2 160Torr、HCO3- 25.0mEq/l、血中一酸化炭素ヘモグロビン濃度 15%(基準1以下)。
- まず行うべき対応はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105C019]←[国試_105]→[105C021]
[★]
- 58歳の男性。嗄声と慢性的な咳とを主訴に来院した。6か月前から誘因なく、のどの異物感を自覚している。呼吸困難と嚥下障害とはない。喫煙は40本/日を38年間。飲酒は機会飲酒。喉頭内視鏡の写真(別冊No、23 (①~⑤)を別に示す。
- この患者の喉頭内視鏡写真として考えられるのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A054]←[国試_104]→[104A056]
[★]
- 77歳の男性。胸部エックス線撮影で異常を指摘されて来院した。意識は清明。身長168cm、体重67kg。心雑音はなく、呼吸音に異常はない。血液所見:赤血球391万、Hb12.1g/dl、Ht36%、白血球7,000。血清生化学所見:総蛋白6.5g/dl、アルブミン3.6g/dl、クレアチニン0.9mg/dl、AST18単位、ALT13単位、LDH350単位(基準176~353)、CK32単位(基準10~40)。胸部造影CTと再構成三次元画像とを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [100F016]←[国試_100]→[100F018]
[★]
- 2歳の女児。発熱、咳嗽および呼吸困難を主訴に来院した。前日から発熱し、当日朝から咳嗽が出現した。夕方から嗄声が出現した。夜になって犬が吠えるような咳がみられるようになり、呼吸が苦しそうだったため、母親に連れられて受診した。意識は清明だが、顔色はやや不良である。呼吸数30/分。軽度の陥没呼吸を認める。SpO2 94%(room air)。
- 胸部の聴診で聴取される可能性が最も高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107F021]←[国試_107]→[107F023]
[★]
- 68歳の男性。嗄声を主訴に来院した。右声帯固定を伴う喉頭腫瘍が存在し、右頸部にリンパ節転移が認められた。生検の結果、扁平上皮癌と診断され、放射線治療、喉頭全摘術および右頸部郭清術を施行した。術後の頸部の写真(別冊No. 7)を別に示す。
- 正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113A022]←[国試_113]→[113A024]
[★]
- 23歳の男性。バイクを運転中に転倒して頭部を受傷したため救急車で搬入された。意識は清明。体温 36.6℃。脈拍 100/分、整。血圧 130/80mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 99%(room air)。胸部と腹部とに異常を認めない。右側頭部を強打しており右外耳からの出血がある。血液検査と尿検査とに異常を認めない。頭部CTで内耳道に達する側頭骨骨折と気脳症とを認める。
- 出現が予想される症状はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [110E057]←[国試_110]→[110E059]
[★]
- 43歳の男性。2日前からの嚥下痛と呼吸困難とを主訴に来院した。含み声だが嗄声は認めない。胸部聴診で肺音は正常だが、喘鳴を認める。糖尿病に対し経口血糖降下薬を内服している。体温38.5℃。喉頭内視鏡像(別冊No.12)を別に示す。
- まず行うべき対応はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107I049]←[国試_107]→[107I051]
[★]
- 65歳の男性。嗄声と嚥下困難とを主訴に来院した。3か月前から嗄声が出現し、1か月前から固形物を飲み込みにくくなった。病変部の生検にて癌の病理診断を得たため、化学放射線療法を行った後に手術療法を行った。背側から展開した摘出標本の写真(別冊No. 8)を別に示す。
- 考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109D027]←[国試_109]→[109D029]
[★]
- 英
- aortic dissection
- 関
- 解離性大動脈瘤
大動脈解離の病態
ガイドライン
- 1. 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2006年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_takamoto_h.pdf
文献
- 腹部大動脈瘤の血管内手術と開腹手術、長期死亡率に差なし
- 腹部大動脈瘤(AAA)の修復を血管内手術または開腹手術によって受けた患者の転帰を8年間にわたって調べた試験(EVER1)で、両者の全死因死亡率、動脈瘤関連死亡率に差はないことが明らかになった。また、開腹手術が適用にならないAAA患者を対象に、血管内手術を受けた患者と介入なしの患者の長期的な転帰を比較した試験(EVER2)では、両者の全死因死亡率にも差はないことが明らかになった。
- Endovascular repair of aortic aneurysm in patients physically ineligible for open repair.
- N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1872-80. Epub 2010 Apr 11.
- United Kingdom EVAR Trial Investigators et al.
- PMID 20382982
- Endovascular versus open repair of abdominal aortic aneurysm.
- N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1863-71. Epub 2010 Apr 11.
- United Kingdom EVAR Trial Investigators et al.
- PMID 20382983
- Long-term outcome of open or endovascular repair of abdominal aortic aneurysm.
- N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1881-9.
- De Bruin JL et al.
- PMID 20484396
国試
- 105I059:Stanford A偽腔閉塞型急性大動脈解離。ガイドライン1では内科的治療が良いか外科的治療が良いかはどちらともいえないと記載がある。いずれにせよ、早急な降圧が重要である。
[show details]
[★]
- 英
- anaphylaxis
- 同
- アナフィラキシー反応 anaphylactic reaction
- 関
- アナフィラキシーショック、プラウスニッツ・キュストネル反応、アナフィラキシー様反応
定義
- 特定の物質によって惹起されるIgE抗体を介したI型アレルギー反応(即時型アレルギー反応)
- 抗原によって感作された状態で、同一抗原が投与されたときに見られる
- 抗生物質、造影剤、異種抗血清、ホルモン、非ステロイド系抗炎症薬、吸入アレルゲンワクチン、ハチ毒、蛇毒、エビやカニなどの食物、運動などが原因となる。
- 参考1
- 食物、薬物、ハチ毒などが原因で起こる、即時型アレルギー反応のひとつの総称。皮膚、呼吸器、消化器など多臓器に全身性に症状が現れる。
- 血圧低下や意識喪失などを引き起し生命をおびやかす危険な状態はアナフィラキシーショックと呼ばれる。
病型
症状
|
自覚症状
|
他覚症状
|
全身症状
|
熟感,不安感,無力感
|
冷汗
|
循環告症状
|
心惇克進,胸内苦悶
|
血庄低下,脈拍微弱,脈拍頻数 チアノーゼ
|
呼吸菩症状
|
鼻閉,喉頭狭窄感, 胸部絞拒感
|
くしやみ,咳発作,喘鳴, 呼吸困難,チアノーゼ
|
消化器症状
|
悪心,腹痛,腹鳴,便意, 尿意,口内異物感、異味感
|
嘔吐,下痢,糞便,尿失禁
|
粘膜・皮膚症状
|
皮膚掻痒感
|
皮膚蒼白,皮膚のー過性紅潮 尋麻珍,眼瞼浮庫, ロ腔粘膜浮腫
|
神経症状
|
口唇部しびれ感,四肢末端 のしぴれ感,耳鳴,めまい, 限の前が暗くなる
|
痙攣,意識喪失
|
- 救急・集中治療 vol.22,no.7-8,2010 p.793
アナフィラキシーのグレード
- 参考1
Grade
|
皮膚
|
消化器
|
呼吸器
|
循環器
|
精神神経
|
1
|
限局性掻痒感、発赤、じんましん、血管性浮腫
|
口腔内掻痒感、違和感、軽度口唇腫脹
|
-
|
-
|
-
|
2
|
全身性掻痒感、発赤、じんましん、血管性浮腫
|
上記に加え、悪心、嘔吐
|
鼻閉、くしゃみ
|
-
|
活動性変化
|
3
|
上記症状
|
上記に加え、繰り返す嘔吐
|
鼻汁、明らかな鼻閉、咽頭喉頭の掻痒感/絞扼感
|
頻脈(+15/分)
|
上記に加え、不安
|
4
|
上記症状
|
上記に加え、下痢
|
嗄声、犬吠様咳嗽、嚥下困難、呼吸困難、喘鳴、チアノーゼ
|
上記に加え、不整脈、軽度血圧低下
|
軽度頭痛、死の恐怖感
|
5
|
上記症状
|
上記に加え、腸管機能不全
|
呼吸停止
|
重度徐脈、血圧低下、心拍停止
|
意識消失
|
対処
- Grade3(咽頭喉頭の絞扼感)、 Grade4以上が出現した場合 → アドレナリン自己注射薬 or 1.0mg/ml を 0.01mg/kgだけ使用。小児の場合、極量は0.3mg
参考
- 1. アレルギー情報センター > ガイドライン > 食物アレルギー
- http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/index.html
[★]
- 英
- aortic aneurysm, aneurysm of the aorta
- 関
- 動脈瘤、大動脈弁輪拡張症 AAE
概念
分類
部位
病理
疫学
好発部位
- 腎下部腹部大動脈瘤 60%
- 上行大動脈瘤 16%
- 弓部下行大動脈瘤 7%
- 腎上部腹部大動脈瘤 5%
- 胸腹部大動脈瘤 2%
腹部AAと胸部AAの比較 (YN.C146)
病因
- YN.C-145
ガイドライン
- 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2006年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_takamoto_h.pdf
治療
- 胸部AA > 5cm、腹部AA > 6cmで破裂のリスクが高まる。
手術療法
- 同
- 動脈瘤
[★]
- 英
- croup
- 同
- クループ症状
- 関
- クループ症候群、急性声門下喉頭炎
概念
分類
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=lrJljfLpGDs</youtube>
- 吸気時に狭窄した上気道を吸気が通過する際に特徴的な吸気時喘鳴が出現する
[★]
- 英
- curtain sign
- 関
- 迷走神経麻痺
概念
- 発声させると、(1)健側の軟口蓋が挙上、(2)口蓋垂は健側に偏位、(3)喉頭後壁が健側に引っ張られて見える。
- 一側性の咽頭筋麻痺による。
- 舌咽神経と迷走神経の障害が示唆される。嚥下障害と嗄声も見られるはずである。
- http://www.chukai.ne.jp/~myaon80/ofcurtainsympton6.jpg
[★]
- 英
- voice、vocal
- 関
- 音声