アヘンアルカロイド
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Japan Pharmaceutical Reference
販売名
パンオピン
組成
有効成分
禁忌
- 重篤な呼吸抑制のある患者
[呼吸抑制を増強する。]
- 気管支喘息発作中の患者
[気道分泌を妨げる。]
- 重篤な肝障害のある患者
[昏睡に陥ることがある。]
- 慢性肺疾患に続発する心不全の患者
[呼吸抑制や循環不全を増強する。]
- 痙攣状態(てんかん重積症、破傷風、ストリキニーネ中毒)にある患者
[脊髄の刺激効果があらわれる。]
- 急性アルコール中毒の患者
[呼吸抑制を増強する。]
- アヘンアルカロイドに対し過敏症の患者
- 出血性大腸炎の患者
[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢のある患者では、症状の悪化、治療期間の延長をきたすおそれがある。]
効能または効果
- ○激しい疼痛時における鎮痛・鎮静・鎮痙
- ○激しい咳嗽発作における鎮咳
- ○激しい下痢症状の改善及び手術後等の腸管蠕動運動の抑制
- 通常、成人には、1回10mg、1日30mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 心機能障害のある患者
[循環不全を増強するおそれがある。]
- 呼吸機能障害のある患者
[呼吸抑制を増強するおそれがある。]
- 肝・腎機能障害のある患者
[代謝・排泄が遅延し副作用があらわれるおそれがある。]
- 脳に器質的障害のある患者
[呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を起こすおそれがある。]
- ショック状態にある患者
[循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。]
- 代謝性アシドーシスのある患者
[呼吸抑制を起こすおそれがある。]
- 甲状腺機能低下症(粘液水腫等)の患者
[呼吸抑制や昏睡を起こすおそれがある。]
- 副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者
[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。]
- 薬物依存の既往歴のある患者
[依存性を生じやすい。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 新生児、乳児(「小児等への投与」の項参照)
- 衰弱者
[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。]
- 前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者
[排尿障害を増強することがある。]
- 器質的幽門狭窄、麻痺性イレウス又は最近消化管手術を行った患者
[消化管運動を抑制する。]
- 痙攣の既往歴のある患者
[痙攣を誘発するおそれがある。]
- 胆嚢障害及び胆石のある患者
[胆道痙攣を起こすことがある。]
- 重篤な炎症性腸疾患のある患者
[連用した場合、巨大結腸症を起こすおそれがある。]
- ジドブジン(アジドチミジン)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
重大な副作用
- (いずれも頻度不明)
- 連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、せん妄、振戦、全身の筋肉・関節痛、呼吸促迫等の退薬症候があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行うこと。
- 呼吸抑制があらわれることがあるので、息切れ、呼吸緩慢、不規則な呼吸、呼吸異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する。
- 錯乱、せん妄があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫があらわれるとの報告がある。
- 炎症性腸疾患の患者に投与した場合、麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸があらわれるとの報告がある。
薬効薬理
- 本剤はアヘン中の主要なアルカロイドであるモルヒネ、ノスカピン、パパベリン、コデイン、テバイン等の塩酸塩を含有し、これらが拮抗的あるいは協力的に作用するため、作用はモルヒネと全く同一ではない。すなわち、毒性、呼吸抑制作用はモルヒネより弱いが、反射興奮性はモルヒネより強い。
有効成分に関する理化学的知見
性状
- アヘンアルカロイド塩酸塩は白色〜淡褐色の粉末である。水にやや溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。光によって着色する。
★リンクテーブル★
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商品
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- 英
- opiate alkaloid, opium alkaloid
- 化
- アヘンアルカロイド塩酸塩 塩酸アヘンアルカロイド opium alkaloid hydrochloride
- 商
- オピアト、オピアル、オピスコ、パンアト、パンオピン、パンスコ、弱オピスコ、弱パンスコ
- 関
- アヘンアルカロイド系麻薬