全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
リンク元 | 「環椎」「C1」 |
関連記事 | 「頚椎」「第一」「椎」 |
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
概念 | 疫学 | 自覚症状 | 他覚症状 | ||||
頚椎症状 | 神経根症状 | 脊髄症 | 神経根症 | 脊髄症 | |||
頚椎椎間板ヘルニア | 椎間板の退行変性に基づく線維輪断裂部からの椎間板組織の脱出。後方正中ヘルニア→脊髄症。後側方のヘルニア→神経根圧迫 | 30-50歳代。男性。中下位頚椎 | 喉頭・頚部から肩甲背部の疼痛、しびれと頚椎運動制限を呈する。通常頚椎の運動時に増悪し、安静にて軽快する。 | 一側の肩甲背部の疼痛、上肢へ放散する疼痛、しびれと感覚障害、脱力、筋萎縮、筋の線維性攣縮などを呈する | 感覚以上は手指、手掌全体に及ぶしびれ感が主体で、体幹、下肢に広がる。運動系では、手指巧緻運動障害を訴える。下肢痙攣麻痺(ぎこちない歩行、階段下降時に手すりが必要、走れない)。進行すると膀胱直腸障害を自覚 | 神経障害部位に一致した上肢の筋力低下、および筋萎縮、感覚障害、腱反射減弱。Spurlingテスト陽性が多い。 | 上肢に障害髄説に一致した腱反射低下、筋力低下。それ以下は錐体路障害による腱反射亢進(Hoffmann反射、Rossolimo徴候、Mendel-Bekhterev反射、膝・足クローヌス陽性)。手指巧緻運動障害。感覚障害は初期に上肢、故知に体幹・下肢に拡大。腹壁反射、睾丸挙筋反射消失。Babinski反射陽性。排尿障害は軽微 |
変形性頚椎症 | 椎間板の退行変性により、椎間板腔の狭小化、椎体近縁の骨硬化・骨棘形成、椎間関節の狭小化などを生じる。これにより、可動域制限、疼痛、こり感などの局所症状を呈した状態 | 中下位頚椎。高齢者ではC3-4椎間。 | 椎間板および椎間関節の変形などによる頚肩部の疼痛、運動制限 | ||||
頚椎症性神経根症 | 変形性頚椎症に加え、神経根症を呈した状態 | 圧迫に伴う神経根刺激症状として、上肢のしびれ、放散痛、感覚異常(後根)がある。 | Jacksonテスト、Spurlingテスト陽性。神経脱落症状としては、感覚鈍麻、脱失および上肢の脱力、筋萎縮筋の線維束攣縮が見られる。 | ||||
頚椎症性脊髄症 | 頚椎症性神経根症に加え、脊髄症を合併した状態。 | 上肢における巧緻運動障害、myelopathy hand、下肢腱反射亢進、病的反射の亢進、痙性歩行障害などの痙性麻痺および神経因性膀胱などが見られる。 | |||||
頚椎後縦靭帯骨化症 | 椎体および椎間板の後面にあり脊柱管の前壁をなす後縦靭帯が肥硬・骨化し、脊髄を緩徐に圧迫して脊髄症状を引き起こす疾患。 | 後縦靭帯骨化:男性4%、女性2%。 | 頚椎可動性の減少、肩こり、頚部痛が見られる。重要な障害は圧迫による脊髄症の麻痺症状である。一般に脊髄症は緩徐に進行する。外傷を契機に急激に悪化する場合もある。受診時に、多くの患者は種子のしびれや巧緻運動障害、下肢の痙性麻痺による歩行障害を呈する。 |
.