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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
フィブリノゲンHT静注用1g「ベネシス」
組成
有効成分〔1瓶中〕
添加物〔1瓶中〕
- クエン酸ナトリウム水和物 588mg,L-アルギニン塩酸塩 800mg,水酸化ナトリウム 適量,塩酸 適量
添付溶剤
備考
- 凝固性たん白質は,ヒト血液に由来する.
(採血国:日本,採血の区別:献血)
効能または効果
- 先天性低フィブリノゲン血症の出血傾向
- 注射用水に溶解し,静脈内に注入する.通常1回3gを用いる.なお,年齢・症状により適宜増減する.
- 輸注速度が速すぎるとチアノーゼ,心悸亢進又は血管内凝固による栓塞を起こすおそれがあるのでゆっくり注入すること.
慎重投与
- 溶血性・失血性貧血の患者〔ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない.感染した場合には,発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある.〕免疫不全患者・免疫抑制状態の患者〔ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない.感染した場合には,持続性の貧血を起こすことがある.〕
重大な副作用
アナフィラキシーショック(頻度不明)
- 本剤の投与によりアナフィラキシーショックを起こすことがあるので,観察を十分に行い,呼吸困難,喘鳴,胸内苦悶,血圧低下,脈拍微弱,チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
血栓塞栓症(頻度不明)
- 血栓塞栓症(深部静脈血栓症,腸間膜血栓症,肺塞栓症等)があらわれることがあるので,血中フィブリノゲン濃度,血小板数,血液凝固能(プロトロンビン時間等)等の血液検査を行うなど,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,適切な処置を行うこと.
薬効薬理
- フィブリノゲンは先天性低フィブリノゲン血症に対する補充療法剤で,血漿中のフィブリノゲン濃度を高めることにより重篤な出血を阻止する.その作用機序は,フィブリノゲンがたん白分解酵素トロンビンに対する基質として働き,トロンビンの作用を受けてフィブリノペプタイドを遊離し,フィブリン(フィブリン・モノマー)に変わる.このフィブリン・モノマーが更にポリマーとなり,XIII因子,Ca2+の存在下でフィブリン塊を作り血液を凝固させると考えられている2,3).
★リンクテーブル★
[★]
凝固性たん白質(乾燥人フィブリノゲン)
- 関
- フィブリノゲン、人フィブリノゲン
[★]
- 英
- fibrinogen, Fbg Fib
- 同
- 凝固第I因子 第I因子 factor I、フィブリノーゲン、線維素原
- 商
- フィブリノゲンHT
- 関
- フィブリン、血液凝固因子、血液凝固
- トロンビンより分解を受け、フィブリンモノマーを生じる。
- 肝臓で産生さて、血漿中に存在
- 340kDa
- 血中半減期:3-4日
機能
分解されるまでの過程
- フィブリンやフィブリノゲンはプラスミンにより分解されフィブリン/フィブリノゲン分解産物(FDP)となり、網内系で処理される。
フィブリノゲンの量に影響を与える要素
減少
- 産生の低下
- 出血に対する止血による消費
- プラスミンによる分解な
増加
- (急性相反応性物質)炎症(感染症など)、悪性腫瘍
- 妊娠
フィブリノゲンの解釈
低値
- 先天性疾患(先天性の低フィブリノゲン血症、フィブリノゲン異常症、無フィブリノゲン血症)
- 後天性疾患(重症肝臓疾患:産生低下、播種性血管内凝固(DIC):消費亢進)
高値
[★]
- 英
- desiccation、drying、drought、exsiccation、dry、desiccate、arid
- 関
- 乾固、乾性、地震、除湿、乾いた、干ばつ、不毛、洪水、ハリケーン、自然災害