出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/01/12 18:29:55」(JST)
脳: 中心後回 | |
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ヒトの脳を横から見たところ。色のついた所が中心後回。中心溝のすぐ後ろに位置する。中心溝をはさんで反対側は中心前回(一次運動野)となっている。
ブロードマンの脳地図における3、1及び2野。3野は赤、1野は緑、2野は黄色で示している。
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名称 | |
日本語 | 中心後回 |
英語 | Postcentral gyrus |
ラテン語 | gyrus postcentralis |
略号 | PoG |
関連構造 | |
上位構造 | 頭頂葉 |
画像 | |
アナトモグラフィー | 三次元CG |
Digital Anatomist | 左側面 右側面 |
関連情報 | |
Brede Database | 階層関係、座標情報 |
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中心後回(ちゅうしんこうかい、英: Postcentral gyrus)は大脳の外側面にある脳回の一つ。頭頂葉の最も前側に位置し、特徴的な構造として大脳表面の分類の重要な目印となる。体の各部位から体性感覚の入力を受け取る領域であり、機能的な分類では一次体性感覚野と呼ばれる。この領域は元々ペンフィールドによる表面刺激の研究によって定義された。細胞構築学的な分類では、この領域はブロードマンの脳地図における3、1、2野におおよそ当たる。ただカース (Kaas) は最近の研究で、他の感覚受容野との相同性から、3野のみを"一次感覚野"とするべきである、としている。これは3野が感覚入力領域からの視床皮質投射の情報の大部分を受けているためである。
中心後回の外側部は以下の構造に囲まれている。
この領域は一次体性感覚野であり、触覚の主要な感覚受容野である。他の感覚野と同様に、この領域にはホムンクルスと呼ばれる感覚空間の地図が存在し、一次体性感覚野にあるホムンクルスは感覚のホムンクルスと呼ばれる。感覚のホムンクルスの少々想像的で非常に模式的な図は右に示してある。
ブロードマンの脳地図における3、1、2野はヒトの脳の一次体性感覚野を包含している。ブロードマンは脳を少し斜めにスライスして番号をつけたので、ブロードマンの脳地図では、吻側から尾側に向かって、3、1、2野の順で並んでいる。
皮質のこの領域はワイルダー・ペンフィールドらによって示されたように、ホムンクルスと呼ばれるパターンを形成している。その配置は、脚と胴体が正中線付近、腕と手が中央、顔が外側となっている。また、唇と手に相当する領域は、大脳皮質の神経細胞の多くがこの領域からの情報を処理する大きなものとなっている。
この領域の細胞は二次体性感覚野へと投射している。
一次体性感覚野の損傷は、内側毛帯経路の三次ニューロンが皮質に投射できなくなるため、agraphesthesia、立体感覚失認(astereognosia)や、振動覚や固有受容や微妙な触覚の喪失を引き起こす。非優位性半球での損傷は半側空間無視が起きる可能性もある。
他にも痛覚や温覚の減退が起きる可能性がある。しかし、他の脳領域 (島皮質や帯状回参照) で処理された脊髄視床路からの情報は残っているので他の症状に比べて関連性は低い。
ブロードマンの脳地図における3、1、2野。上が外側面、下が内側面。
感覚のホムンクルス。図中の皮質の各領域が、対応する体の各部位からの入力を受けている。
左大脳半球の外側面。色の付いた所が中心後回。
左大脳半球外側面を横から見た図。色の付いた所が中心後回。
左大脳半球を上から見た図。色の付いた所が中心後回。
頭蓋骨と脳の関係を示した図。黄色い部分の一番前(図で言えば一番右)が中心後回。
実際のヒトの脳の左大脳半球外側面の写真。中心後回は写真中央付近、図中番号13。
同じく実際のヒトの脳の写真。これは少し上から見ている。図中番号15。
ヒトの脳の感覚のホムンクルス
ホムンクルスを中心後回の上に重ねてみた図。
ウィキメディア・コモンズには、中心後回に関連するカテゴリがあります。 |
表・話・編・歴
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外側面 | 外側溝内部 | 内側面 - 上部 |
上前頭回
中前頭回
弁蓋部
+
三角部
+
眼窩部
ll
下前頭回
中心前回
中心後回
上頭頂小葉
下頭頂小葉
ll
縁上回
+
角回
後頭回
上側頭回
中側頭回
下側頭回
|
島回
横側頭回
|
舌状回
楔部
楔前部
中心傍小葉
帯状回 (前部+後部)
上前頭回
脳梁
梁下野
梁下回
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脳底部 - 眼窩面 | 脳底部 - 側頭葉下面 | 内側面 - 下部 |
眼窩回
直回
嗅球
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鉤
下側頭回
紡錘状回
海馬傍回
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歯状回
紡錘状回
鉤
海馬傍回
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リンク元 | 「痛覚の中枢」 |
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SI、SII、前部島皮質、前部帯状皮質、補足運動野
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