セボフルラン
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Related Links
- 血液/ガス分配係数は0.63と低い値を示します。(in vitro). 麻酔の導入・覚醒は迅速に 行えます。 セボフレン. 麻酔深度の調節性・安定性に優れています。 上気道の刺激性は 少なく、円滑な導入が行えます。 アドレナリンによる不整脈誘発閾値は高い値を示します ...
- プレセデックス. Booklets · Case reports. ブレビブロック. Booklets · Case reports. ニトプロ注. Case reports · 学会案内 · ライブラリー · リンク集. PDFデータをご覧になる ためにはAcrobat Readerが必要です。 セボフレン症例紹介. セボフレン吸入麻酔液 ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
セボフレン吸入麻酔液
組成
- 本品1mL中セボフルラン1mL含有。
(本剤は化学的に安定なため、安定剤は添加されていない。)
禁忌
- 以前にハロゲン化麻酔剤を使用して、黄疸又は原因不明の発熱がみられた患者[同様の症状があらわれるおそれがある。]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
導 入
|
セボフレン吸入麻酔液(セボフルラン)と酸素もしくは酸素・亜酸化窒素混合ガスとで導入する。また、睡眠量の静脈麻酔剤を投与し、セボフレン吸入麻酔液と酸素もしくは酸素・亜酸化窒素混合ガスでも導入できる。本剤による導入は、通常、0.5〜5.0%で行うことができる。 |
維 持
|
患者の臨床徴候を観察しながら、通常、酸素・亜酸化窒素と併用し、最小有効濃度で外科的麻酔状態を維持する。通常、4.0%以下の濃度で維持できる。 |
慎重投与
- 肝・胆道疾患のある患者[肝・胆道疾患が増悪するおそれがある。]
- 腎機能障害のある患者[腎機能がさらに悪化するおそれがある。]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照。]
- スキサメトニウム塩化物水和物の静注により筋強直がみられた患者[悪性高熱があらわれることがある。]
- 血族に悪性高熱がみられた患者[悪性高熱があらわれることがある。]
- てんかんの既往歴のある患者[痙攣があらわれるおそれがある。]
- 心疾患及び心電図異常のある患者[心停止、完全房室ブロック、高度徐脈、心室性期外収縮、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動があらわれるおそれがある(「重大な副作用 6.」の項参照)。]
- セントラルコア病、マルチミニコア病、King Denborough症候群のある患者[悪性高熱があらわれるおそれがある(「重大な副作用1)の項参照)。]
- 筋ジストロフィーのある患者[悪性高熱、横紋筋融解症があらわれるおそれがある(「重大な副作用1)、2)」の項参照)。]
- ※※アドレナリン含有製剤を投与中の患者[併用により心筋のアドレナリンに対する感受性が亢進することが知られており、頻脈、不整脈等を起こすおそれがある(「相互作用」の項参照)。]
重大な副作用
- 悪性高熱(0.1%未満):原因不明の終末呼気二酸化炭素濃度上昇・頻脈・不整脈・血圧変動、過呼吸、二酸化炭素吸収剤の異常過熱・急激な変色などの初期症状、急激な体温上昇、筋強直、血液の暗赤色化(チアノーゼ)、発汗、アシドーシス、高カリウム血症、心停止、ミオグロビン尿(ポートワイン色尿)等を伴う重篤な悪性高熱があらわれることがある。本剤を使用中、悪性高熱に伴うこれらの症状を認めた場合は、直ちに投与を中止し、ダントロレンナトリウム水和物の静脈内投与、全身冷却、純酸素での過換気、酸塩基平衡の是正など適切な処置を行うこと。なお、本症については麻酔後にもみられることがあるので、患者の状態に注意すること。また、本症は腎不全を続発することがあるので、尿量の維持を図ること。
- 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って高カリウム血症、心停止、また急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
- ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明):ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、頻脈、皮膚発赤、蕁麻疹、気管支喘息様発作、全身紅潮、顔面浮腫等異常があらわれた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
- 痙攣、不随意運動(頻度不明):周術期に痙攣、不随意運動(主としてミオクロヌス様)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の減量又は中止、あるいは他剤を併用するなど適切な処置を行うこと。
- 肝機能障害、黄疸(頻度不明):AST(GOT)、ALT(GPT)等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
- 重篤な不整脈(頻度不明):心停止、完全房室ブロック、高度徐脈、心室性期外収縮、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動があらわれることがあるので、異常が認められた場合には本剤の減量又は中止、除細動、心肺蘇生等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- セボフレン吸入麻酔液(セボフルラン)のヒトでのMAC(minimum alveolar concentration:最小肺胞内濃度)は下記の薬効薬理の表の通りである。
気道刺激性は少なく、麻酔の導入及び覚醒は円滑かつ速やかで、麻酔深度は容易に調節できる。
- 麻酔中の脳波変化は急速導入時、急速に徐波パターンとなり、ついで大徐波があらわれ、その後は紡錘波主体に徐波が混在する脳波像へ移行する。緩徐導入時では、麻酔が深くなるにつれて速波があらわれ、ついで紡錘波群発主体の脳波像からこれに徐波が混じり急速導入時の最終パターンと同様になる。
- 呼吸数は麻酔導入とともに増加し、1回換気量は減少する。分時換気量はほぼ一定している。麻酔の深度にほぼ平行して呼吸抑制傾向を示すが、適当な補助若しくは調節呼吸により換気を適正に保つことができる。麻酔後の呼吸抑制はハロタンに比し軽微である。心拍数は不変ないし減少の傾向を示す。収縮期血圧は麻酔導入によって低下するが、その後安定する。不整脈の発現も少ない。イヌでの実験ではアドレナリンに対する心筋の感受性を高めるが、ハロタンに比し軽度であった。また、イヌでの実験で、AV伝導、特にヒスプルキンエ伝導系にはほとんど影響を与えなかった。
有効成分に関する理化学的知見
- −般名:セボフルラン(Sevoflurane)
- 化学名:1,1,1,3,3,3−Hexafluoro−2−(fluoromethoxy)propane
- 分子式:C4H3F7O
- 分子量:200.05
- 沸点:約58.6℃
- 比重d20・20:1.510〜1.530
- 蒸気圧:15℃;124.OmmHg,20℃;156.9mmHg,25℃;197.OmmHg,30℃;245.5mmHg,36℃;316.6mmHg
- 蒸発熟:7.90kcal mol−1(=39.5cal g−1)
- 比 熱:0℃;0.291cal/g・℃,20℃;0.300cal/g・℃,40℃;0.314cal/g・℃
- 分配係数(37 ℃):血液/ガス0.63,水/ガス0.36,オリブ油/ガス53.9,豚脂/ガス48.7
- 性 状:無色澄明の流動しやすい液である。
水に極めて溶けにくい。
エタノール(99.5)と混和する。
揮発性で、引火性はない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- general anesthetic
- 関
- 全身麻酔薬
商品
[★]
- 英
- sevoflurane
- 商
- セボフレン、セボネス
- 関
- 吸入麻酔薬
- イソフルランよりMACが高いが、臭気なくセボフルランがよい例がある。
- 悪性高熱症は少ないが起こりうる。
- 肝臓でわずかに代謝を受ける(3%)。