甲状腺機能亢進症

出典: meddic

hyperthyroidism
同?
甲状腺中毒症 thyrotoxicosis
甲状腺甲状腺ホルモン甲状腺腫甲状腺機能低下症

定義

  • 甲状腺においてホルモンの合成と分泌が増加し、そのために甲状腺ホルモン過剰の症状が出現している病態

分類

  • グレーブス病 :びまん性 :fT3↑、fT4↑、TSH↓
  • 甲状腺機能性結節 toxic multinodular goitar
  • 甲状腺ホルモン産生癌
  • 甲状腺外
  • TSH産生下垂体腫瘍 :fT3↑、fT4↑、TSH↑
  • 下垂体型甲状腺ホルモン不応症 :fT3↑、fT4↑、TSH↑
  • 胞状奇胎、絨毛腫瘍
  • ヒト絨毛性ゴナドトロピンhCGがTSH様甲状腺刺激物質として作用するため、甲状腺でのホルモン分泌、合成が亢進する。血中甲状腺ホルモンは高値となるが、TSHは低値を示す。hCGは妊娠初期にも分泌され、一過性の甲状腺機能亢進状態になることもある。
  • 卵巣甲状腺腫
  • 卵巣の奇形腫(teratoma)で、腫瘍内に過機能性甲状腺腫が存在し、甲状腺中毒症状を呈す。
  • 外因性甲状腺ホルモン中毒症
  • 甲状腺ホルモンの過剰投与、痩せ薬としての服用などにより、甲状腺中毒症状が出現する。血中TSH値は抑制され、サイログロブリンは低値を示すことが特徴的。

  • 甲状腺破壊による甲状腺中毒症

疫学

参考1
  • 甲状腺機能亢進によるもの
  • 甲状腺機能亢進によらないもの

症状

YN.D-30

  • 全身症状:全身倦怠感、易疲労感、体重減少、体重増加もあり、微熱
  • 消化器症状:食欲亢進、排便回数の増加、軟便、下痢
  • 循環器症状:動悸、息切れ、頻脈、心房細動、高血圧(収縮期血圧上昇、拡張期血圧低下、脈圧増大)
  • 神経筋症状:手指振戦、下肢近位筋の筋力低下、筋萎縮
  • 皮膚症状:発汗過多、皮膚湿潤、色素沈着、脱毛、皮膚掻痒感、手掌紅斑、爪甲剥離(Plummer爪)
  • 精神症状:神経過敏、易刺激性、不眠、多動
  • 性腺症状:月経異常(月経過少、無月経)

甲状腺機能亢進症と褐色細胞腫

  • 血圧:収縮期血圧↑/収縮期血圧↓ ⇔ 収縮期血圧↑/収縮期血圧↑
  • 消化器症状:下痢 ⇔ 便秘

眼症状

  • 甲状腺眼症においては、球後軟部組織の炎症性病変すなわち眼窩症が眼症発症の背景にある。
  • したがって、球後脂肪織炎による眼球突出と、外眼筋炎を伴う眼球突出がある。
  • Basedow病発症のピークを示す20歳前後の世代では脂肪織炎のみによる眼球突出のみによる眼球突出が高頻度に見られるのに対して、もう一つの山である40歳代の中高年層では外眼筋肥大を伴う例が多い。
  • 薬物治療:副腎皮質ステロイドホルモンのパルス療法あるいは漸減法を行う。
  • 特徴的所見:眼瞼後退、Graefe徴候(下方視の際に上眼瞼の下方への動きが遅れる)、Kocher徴候(目が凝視または驚いたように見える状態)


合併症


検査

  • 血液生化学(IMD)
  • Cho:低値
  • ALP: 高値
  • ChE 高値

など

  • Ca:高値  → 甲状腺ホルモンによる骨吸収・骨形成亢進のため? 骨粗鬆症が出現する症例はない、あるいは少ないのか?
  • P: 高値
  • 食後:高血糖
  • AST:上昇
  • ALT:上昇

治療

ICU.762
  • β遮断薬
  • 抗甲状腺薬:メチマゾール(MMI)(PTUより早く血漿fT4濃度を低減させるし、顆粒球減少の頻度がより低い)、プロピルチオウラシル(PTU)
  • ヨウ素剤:重症の場合は抗甲状腺薬に加えて使用する。ヨウ素は甲状腺からのT4放出を抑制する。


参考

  • 1. 甲状腺疾患と 抗TSHレセプター抗体
http://www.thyroid.jp/pdf/dr_TRAb.pdf


uptodate

  • 1. [charged] 成人における甲状腺機能亢進症の臨床症状の概要 - uptodate [1]
  • 2. [charged] 潜在性甲状腺機能亢進症 - uptodate [2]
  • 3. [charged] 甲状腺機能亢進症の原因となる疾患 - uptodate [3]
  • 4. [charged] 小児期および思春期における甲状腺機能亢進症の臨床症状および診断 - uptodate [4]
  • 5. [charged] 甲状腺機能亢進症およびバセドウ病の神経学的症状 - uptodate [5]
  • 6. [charged] 甲状腺機能亢進症の心血管系への影響 - uptodate [6]
  • 7. [charged] 甲状腺機能亢進症の診断 - uptodate [7]
  • 8. [charged] バセドウ病(グレーブス甲状腺機能亢進症)の治療 - uptodate [8]



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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/04/30 16:49:16」(JST)

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和文文献

  • CKDに伴う骨・ミネラル代謝異常 : その病態と治療 (第1土曜特集 CKD診療ガイド2012 ガイドブック) -- (管理法各論)
  • 森 良孝,深川 雅史
  • 医学のあゆみ 243(9), 837-841, 2012-12-01
  • NAID 40019492960
  • 3. 副甲状腺の外科(<特集>内分泌外科の現状と将来)
  • 福成 信博
  • 日本外科学会雑誌 113(6), 490-495, 2012-11-01
  • NAID 110009554101
  • 症例 甲状腺機能亢進症を有し,広範な冠動脈内膜下血腫により急性心筋梗塞に至った若年女性の1例
  • 高木 俊光,堀田 祐紀,玉 直人 他
  • 日本心血管インターベンション治療学会誌 4(3), 200-207, 2012-11-00
  • NAID 40019494512
  • 血清リン濃度に関連した諸問題とリン吸着剤について
  • 山野 茂樹
  • 日本獣医腎泌尿器学会誌 5(1), 37-41, 2012-11-00
  • NAID 40019494283

関連リンク

甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)は甲状腺内組織の活動が異常 に活発になることにより、トリヨードサイロニン(T3)又はサイロキシン(T4)、或いは両方の 甲状腺ホルモンの分泌量(活性)が過剰になる疾患である。甲状腺ホルモンは細胞 ...
2003年2月6日 ... A:甲状腺ホルモンが多すぎるため、いろいろな異常がでる病気です。代表的な病気 としてバセドウ氏病があります。 甲状腺機能亢進症は甲状腺から甲状腺ホルモンが たくさん出過ぎるため、全身の細胞の新陳代謝が異常に高まる病気です。
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★リンクテーブル★
先読み甲状腺腫
国試過去問108D042」「101A037」「104D042」「105D026」「100D014」「100F053」「096F021」「108G046」「095C027」「097F022」「095B079」「097G084」「108H013」「107A001」「099D069」「106E034」「096G094」「101F021」「097H055」「096H021
リンク元重症筋無力症」「高血圧」「バーター症候群」「100Cases 60」「100Cases 14

甲状腺腫」

  [★]

goiter
struma
甲状腺
腫瘍によるものは含めない
  • びまん性甲状腺腫 diffuse goiter
  • 結節性甲状腺腫 multinodular goiter
  • (甲状腺ホルモン正常)


  • epidemic goiter
  • iodineが不足しがちな地域に住んでいる人に多い。人口の10%以上にgoiterが見られたらepidemic goiterと判断できる
  • sporadic goiter
  • 思春期~若い女性に多い
  • 甲状腺ホルモンの合成が傷害されることによる
  • 先天性
  • 食餌性
  • カルシウムやの過剰摂取が甲状腺ホルモンの合成を阻害

参考

  • 1. 甲状腺 DotJP - Thyroid DotJP presented by Sumire Hospital
1. 甲状腺疾患を理解するための基本的な知識
http://www.thyroid.jp/pdf/1.pdf
2. 甲状腺疾患を自分で診断し、治療する c. 甲状腺疾患の自己診断法
http://www.thyroid.jp/pdf/2-c.pdf
明日からの診療に役立つ 甲状腺診療のノウハウ すみれ甲状腺グループ すみれクリニック 院長 岡本泰之
http://www.thyroid.jp/professional/pdf/dr_clinical_practice.pdf
甲状腺疾患と 抗TSHレセプター抗体
http://www.thyroid.jp/pdf/dr_TRAb.pdf]]





108D042」

  [★]

  • 42歳の女性。 2日間の咽頭痛と 40℃の発熱を主訴に来院した。 2か月前に甲状腺機能亢進症と診断され、チアマゾール 30 mg/日を 1か月前から内服している。身長 155 cm、体重 45 kg。体温 40.2 ℃。脈拍 92/分、整。血圧 106/68 mmHg。呼吸数40/分。 SpO2 98% ( room air)。両側の頸部に圧痛を伴う径 1~ 2 cmのリンパ節を数個触知する。咽頭の著しい発赤と腫脹を認める。血液所見:赤血球 468万、 Hb 13.9g/dl、Ht 42%、網赤血球 6%、白血球 1,300(桿状核好中球 0%、分葉核好中球 0%、単球 1%、リンパ球 99% )、血小板 21万。血液生化学所見: TSH 0.03μU/ml未満(基準 0.2~4.0)、 FT3 4.0 pg/ml(基準 2.5~4.5)、 FT4 1.1 ng/dl(基準 0.8~2.2)。 CRP 26 mg/dl。胸部エックス線写真に異常を認めない。
  • 抗菌薬の投与とともに行うべきなのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 108D041]←[国試_108]→[108D043

101A037」

  [★]

  • 75歳の女性。膝と踵との痛みを主訴に来院した。25年前から糸球体腎炎による末期腎不全のため血液透析を受けている。6か月前から歩行時の両膝の痛みを自覚し、最近は踵にも痛みを感じるようになった。血液所見:赤沈40mm/1時間、赤血球360万、Hb10.8g/dl、Ht32%。血清生化学所見:尿素窒素86mg/dl、クレアチニン9.2mg/dl、ALP600IU/l(基準260以下)、Na140mEq/l、K5.3mEq/l、Cl 106mEq/l、Ca1 1.5mg/dl、P6.4mg/dl、PTH880pg/ml(基準10~60)。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.43、PaO2 82Torr、PaCO2 47Torr、HCO3- 28mEq/l。
  • ほかに行う検査として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 101A036]←[国試_101]→[101A038

104D042」

  [★]

  • 24歳の女性。下痢体重減少とを主訴に来院した。半年前から1日2,3回の下痢が始まり、体重が減少してきた。階段を昇るときに動悸を感じるようになった。身長162cm、体重48kg。体温37.2℃。脈拍112/分、整。血圧128/58mmHg。皮膚は湿潤。血液所見:赤血球 410万、白血球 3,500。血液生化学所見:空腹時血糖 98mg/dl、総コレステロール 128 mg/dl、ALP 410IU/dl(基準115-359)。内服治療開始後の臨床指標で重要なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 104D041]←[国試_104]→[104D043

105D026」

  [★]

  • 105D026
  • 26歳の女性。会社の定期健康診断で高血圧を指摘され来院した。脈拍72/分、整。血圧(右上肢)176/98mmHg。心音に異常を認めない。上腹部に血管性雑音を聴取する。血液所見:赤血球 450万、Hb 13.4g/dl、Ht 42%、白血球 4,200、血小板24万。血液生化学所見:尿素窒素 16mg/dl、クレアチニン 1.0mg/dl、総コレステロール 160mg/dL、Na 142mEq/l、K 3.0mEq/l、Cl 98mEq/l、アルドステロン 60ng/dl(基準5 -10)、血漿レニン活性(PRA) 16ng/ml/時間(基準1.2-2.5)。CRP 3.8mg/dl。
  • 最も考えられるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105D025]←[国試_105]→[105D027

100D014」

  [★]

  • 58歳の男性。高血圧で通院中、自覚症状はなかったが不整脈が発見された。身長163cm、体重70kg。体温36.5℃。脈拍84/分、不整。血圧142/90mmHg。眼瞼結膜に貧血を認めない。頚部は視診と触診とに異常を認めない。心尖拍動は左鎖骨中線上第5肋間に認める。胸部聴診では心拍の不整を認めるが、呼吸音に異常は認めない。心電図を以下に示す。
  • この患者に必要な検査はどれか。
  • a. 下垂体機能
  • b. 甲状腺機能
  • c. 副甲状腺機能
  • d. 副腎皮質機能
  • e. 性腺機能


[正答]
※国試ナビ4※ 100D013]←[国試_100]→[100D015

100F053」

  [★]

  • 26歳の女性。会社の定期健康診断で高血圧を指摘され来院した。脈拍72/分、整。血圧176/98mmHg。心雑音はない。上腹部に血管雑音を聴取する。血液所見:赤血球450万、Hb13.4g/dl、Ht42%、白血球4,200。血清生化学所見:尿素窒素16mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、総コレステロール160mg/dl、Na142mEq/l、K3.0mEq/l、Cl 98mEq/l、アルドステロン60ng/dl(基準5~10)、血漿レニン活性16ng/ml/時間(基準1.2~2.5)。
  • 考えられるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100F052]←[国試_100]→[100F054

096F021」

  [★]

  • 54歳の男性。7か月前からの後頭部を中心にした頭重感のため来院した。来院前に職場の診療所を受診し鎮痛薬を処方されたが、症状はさほど改善せず、出勤がおっくうな日もある。食欲がなく、熟睡した感じがないと訴えている。意識は清明。体温36.8℃。脈拍62/分、整。血圧108/72 mmHg。項部硬直はない。眼底に異常所見はない。
  • 最も考えられるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 096F020]←[国試_096]→[096F022

108G046」

  [★]

  • 45歳の女性。汗をかきやすいことと体重減少とを主訴に来院した。甲状腺機能亢進症の診断で 1年前から抗甲状腺薬を内服していたが、症状の改善がみられず、本人の希望もあり甲状腺摘出術が施行された。摘出組織の H-E染色標本 (別冊 No. 5A、B)を別に示す。
  • この病変の診断として最も考えられるのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 108G045]←[国試_108]→[108G047

095C027」

  [★]

  • 65歳の男性。朝起きたら左のまぶたが挙がらないと言って来院した。複視を訴える。意識は清明。左眼瞼下垂、左瞳孔散大および左眼の外転位を認める。顔面の感覚は正常。この患者で考えられるのはどれか。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 095C026]←[国試_095]→[095C028

097F022」

  [★]

  • 35歳の女性。半年前から両眼瞼と両側肘部とに皮疹が出現し目立つようになってきたため来院した。アキレス腱の肥厚を認める。眼瞼の写真と皮膚生検H-E染色標本とを以下に示す。考えられる基礎疾患はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 097F021]←[国試_097]→[097F023

095B079」

  [★]

  • 正しい組合せはどれか。
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 095B078]←[国試_095]→[095B080

097G084」

  [★]

[show details] [正答]
※国試ナビ4※ 097G083]←[国試_097]→[097G085

108H013」

  [★]

  • 肢位の写真 (別冊 No. 2)を別に示す。
  • 異常所見を見出すためにこの肢位が最も適しているのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 108H012]←[国試_108]→[108H014

107A001」

  [★]

  • 合併症妊娠と起こりやすい異常の組合せで正しいのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ [ ]←[国試_107]→[107A002

099D069」

  [★]

  • 疾患と自己抗体の組合せで正しいのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 099D068]←[国試_099]→[099D070

106E034」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 106E033]←[国試_106]→[106E035

096G094」

  [★]

  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 096G093]←[国試_096]→[096G095

101F021」

  [★]

[正答]
※国試ナビ4※ 101F020]←[国試_101]→[101F022

097H055」

  [★]

  • 乳汁漏出がみられるのはどれか。
  • (1) 甲状腺機能亢進症
  • (2) Sheehan症候群
  • (3) Chiary-Frommel症候群
  • (4) クロルプロマジン内服
  • (5) ブロモクリプチン内服
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 097H054]←[国試_097]→[097H056

096H021」

  [★]

  • 心房細動を合併しやすいのはどれか。
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 096H020]←[国試_096]→[096H022

重症筋無力症」

  [★]

my asthenia gravi
myasthenia gravis, MG
神経筋接合部
  • first aid step1 2006 p.189,201,294,414

概念

  • 自己免疫疾患 
  • 抗アセチルコリン受容体抗体による神経筋接合部伝達障害
  • アセチルコリン受容体に対する自己抗体が、アセチルコリンの結合を阻害し、アセチルコリン受容体の数を減少させ、あるいは補体系を介した細胞膜破壊を引き起こす。

病因

疫学

  • MGの有病率:1-7/10,000。女性20-30歳代最大に多い。男性50-60歳代に多い。男女比:3:2。(HIM.2672-)

遺伝形式

病変形成&病理

病態

  • 筋脱力、易疲労性と症状の変動(夕方、反復動作で悪化。朝、休息後、睡眠後に軽快)

症状

  • 筋脱力
  • 眼  :眼瞼下垂、複視
  • 舌  :舌筋の萎縮
  • 喉頭 :言語障害
  • 咽頭 :嚥下障害
  • 横隔膜:呼吸困難
  • 肋間筋:呼吸困難
  • 四肢 :歩行障害(近位筋優位・上肢優位の筋脱力)

HIM.2672-

  • 主要な症状は筋脱力と疲労性。筋肉の反復使用で悪化。急速や睡眠で改善。MGの経過は様々(個人差が大きいってことか)。発病から2,3年は緩解したり発症したりする。まれに完全に緩解する。全身疾患や未治療の感染症があると筋脱力が悪化したりmyasthenic crisisを起こしたりする。。
  • 筋脱力の分布は特徴的。頭部特に眼瞼や外眼筋にみられる。複視や眼瞼下垂が普通の最初の訴えである。
  • 表情筋の筋脱力で笑おうとしたときに"snarling"を生じる。咬筋の筋脱力は咀嚼を長い間したときに認められる。
  • Speech may have a nasal timbre caused by weakness of the palate or a dysarthric "mushy" quality due to tongue weakness. *Difficulty in swallowing may occur as a result of weakness of the palate, tongue, or pharynx, giving rise to nasal regurgitation or aspiration of liquids or food
  • Bulbar weaknessはMuSK antibody?positive MGのときにとくに著明となる。
  • 85%までの患者で筋脱力が全身性となる。3年以上、筋脱力が外眼筋に限局している場合、筋脱力が全身性になることはない。→ ocular MG
  • MGの筋脱力は近位部であり、非対称性である。深部腱反射は保たれる。筋脱力が呼吸筋におよび呼吸補助が必要になったら、その患者はin crisisと呼ばれる。

重症筋無力症と関連する疾患。(HIM.2672-)

  • MG患者の~75%が胸腺の異常を有している。
  • 40歳以上の患者で胸腺が肥大していたら胸腺腫が疑わしい。
  • 患者の3-8%が甲状腺機能亢進症を有しており、重症筋無力症の症状を悪化させる。
  • 甲状腺機能検査はMGを疑う患者すべてに行うべき。
  • どんな慢性感染症でもMGを悪化させる。
  • 呼吸機能検査はやる価値がある。MGでは頻繁にそして重度の呼吸機能低下をきたす。
  • 胸腺の疾患:胸腺腫、胸腺過形成
  • 他の自己免疫疾患:橋本病、グレーブス病、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、自己免疫性の皮膚疾患、他の家族性の自己免疫疾患
  • 重症筋無力症を悪化させる疾患:甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、潜在性の感染症、治療中の他の疾患
  • 治療に干渉する疾患:結核、糖尿病、消化性潰瘍、消化管出血、腎疾患、高血圧、ぜんそく、骨粗鬆症、肥満

診断

鑑別診断

(CASES)
上位and/or下位
運動ニューロン
motor neurone disease
運動ニューロン疾患
線維束性攣縮。進行例では筋力低下
muscular dystrophy
筋ジストロフィー
ある種の筋肉が選択的に筋力低下する。家族歴がある。
dystrophia myotonica
筋強直性ジストロフィー
咬筋、側頭筋、胸鎖乳突筋の筋萎縮、四肢遠位端の筋萎縮。顔貌が特徴的(前頭部脱毛、無表情、窪んだ頬)。家族歴ある。筋電図が診断に有用(急降下爆撃音)。
polymyositis
多発筋炎
普通は皮疹と関節痛が出現。CKが上昇。筋生検が診断に有用
myopathy
ミオパチー
甲状腺中毒性ミオパチー、甲状腺機能低下症によるミオパチー、クッシング症候群によるミオパチー、アルコール性のミオパチー
神経筋接合部 non-metastatic associations of malignancy
(paraneoplastic syndrome(傍腫瘍性症候群 = 腫瘍随伴症候群)のこと)
胸腺腫の症例の10%に重症筋無力症がみられる。ランバート・イートン筋無力症症候群は小細胞癌と関連がある。
     
(HIM.2674)
神経筋接合部 congenital myasthenia syndrome
先天性筋無力症症候群
 
神経筋接合部 drug-induced myasthenia
薬剤性筋無力症
重症筋無力症の誘発:ex. ペニシラミン(強皮症や関節リウマチの治療薬。筋力低下は軽度で拭くよう中断で改善)
重症筋無力症の悪化:ex. アミドグリコシド系抗菌薬、プロカインアミド
神経筋接合部 Lambert-Eaton myasthenic syndrome
ランバート・イートン筋無力症症候群
全身の筋肉が冒されるが、特に下肢の近位筋が冒される。MGと同じように~70%の患者で脳神経所見(眼瞼下垂、複視など)が認められる。MGと違うのは(1)反射が消失・減弱すること、(2)自律神経系の変化(口渇、勃起不全)を生じる、(3)神経刺激検査で漸増(waxing)が見られることである。病因は神経筋接合部のP/Q type calcium channelsに対する抗体の出現であり、85%の患者で見いだされる。治療はMGのように血漿交換や免疫抑制薬が使われる。3,4-DAPやpyridostigmineは症状に対する治療のために用いる。前者は運動神経の終末部でカルシウムチャネルをブロックし活動電位を延長させる。後者はアセチルコリンエステラーゼを阻害してシナプスにおける神経伝達物質の濃度を上げる。
精神疾患 neurasthenia
神経衰弱症
歴史的な用語。器質的な障害を伴わない筋無力症のような脱力を伴う症候群。患者は筋脱力や疲労を訴えてやってくる。筋肉の検査では器質的変化は認めないが"jerky release"あるいは"give-away weakness"が認められる。患者の主訴は反復動作による筋力低下よりむしろ疲労や感情鈍麻である。
内分泌疾患 hyperthyroidism
甲状腺機能亢進症
MGが疑われる患者にはthyroid function testをルーチンにやる。甲状腺機能異常は筋無力症の筋力低下を大きくすることがある。
神経筋接合部 botulism
ボツリヌス症
ボツリヌス毒素はシナプス前膜からの神経伝達物質の開口分泌を妨げる。症状はbulbar weakness (複視、構音障害、嚥下困難)。感覚障害はない。深部腱反射は初期には保たれている。進行すれば反射は見られなくなる。筋脱力は全身性。呼吸困難に陥ることがある。精神状態は正常。自律神経症状(麻痺性イレウス、便秘、urinary retention、瞳孔の散大、瞳孔の反応性低下、口渇)。確定診断は血清中の毒素の検出だけど、見つかることはまれ。神経伝導検査(nerve conduction studies):compound muscle action potentials (CMAPs)の低下。高頻度の刺激で振幅が増加。治療:intubation for airway protection、呼吸補助、aggressive inpatient supportive care(e.g., nutrition, DVT prophylaxis)。馬の抗毒素を検査結果が帰ってくる前に投与する(?)。
上位運動ニューロン intracranial mass lesions
頭蓋内占拠病変
複視はintracranial mass lesionが外眼筋の神経を圧迫することにより生じる。
progressive external ophthalmoplegia
進行性外眼筋麻痺
外眼筋の筋脱力を伴う。四肢の近位筋の筋力低下やそのほかの全身症状を伴うことがある。ミトコンドリアの異常を有する。

検査

HIM.2672-

  • 画像検査:胸部のCT, MRI → 胸腺腫のスクリーニング
  • 血清学的検査:全身性エリテマトーデスのスクリーニング検査、抗核抗体、リウマトイド因子、抗甲状腺抗体
  • 甲状腺機能検査
  • PPD skin test:結核の検査
  • 胸部X線検査:結核の検査
  • 空腹時血糖検査:耐糖能異常(糖質コルチコイドの副作用)
  • 肺機能検査:重症筋無力症の病態把握
  • 骨密度検査(老人):糖質コルチコイドの副作用

治療 IMD.1075

  • 薬物療法
  • 抗アセチルコリンエステラーゼ薬
  • 適応:眼症状のみ、高齢者
  • 糖質コルチコイド ← (CASES p.36によると第一選択らしいが)
  • 適応:症状が強く全身性で、血清抗AChR抗体高値、かつ胸腺腫
  • 免疫抑制薬
  • 適応:難治例
  • 手術療法
  • 胸腺摘除
  • 適応:症状が強く全身性で、血清抗AChR抗体高値、かつ胸腺腫。良い適応は診断後5年以内かつ胸腺腫が無い場合(CASES.36)。
  • 適応:難治例
  • 放射線療法
  • 適応:悪性胸腺腫か胸腺異所迷入例であって胸腺摘除後

HIM.2672-

  • 薬物療法:コリンエステラーゼ、グルココルチコイド、免疫抑制薬、免疫グロブリン製剤
  • 手術療法:胸腺摘出術
  • その他の治療:血漿交換

禁忌

医療禁忌マニュアル
  • ベンゾジアゼピン系薬などの筋弛緩作用を有する薬物の投与により呼吸不全の危険がある ex. ミダゾラム
  • アミドグリコシド系抗菌薬は神経接合部作用があり、重症化の恐れ
  • インターフェロンα:クリーゼを起こしたという報告があり、一旦起こると薬物を中止しても進行し重症化しうる。

予後

  • ほとんどの患者が適切な処置によりfull productive livesに復帰できる。(HIM.2672-)

国試

参考

  • 1. [charged] Treatment of myasthenia gravis - uptodate [9]



高血圧」

  [★]

hypertension, HT, high blood pressure
(国試)高血圧症
低血圧

定義

  • 収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上 (1999年改正)

原因による分類

高血圧の病因

PHD.319

exogenous cause

  • 1. エストロゲン(避妊薬などに含まれる):肝臓でのアンジオテンシノゲンの産生量を増加させる。)
  • 2. 糖質コルチコイド:鉱質コルチコイド作用
  • 3. シクロスポリン
  • 4. エリスロポエチン:赤血球を増加させることで、血液の粘稠度が上昇したり、末梢の虚血性の血管拡張が解除される事による。
  • 5. 交換刺激刺激薬:例えば、普通感冒薬
  • 6. コカイン・慢性のアルコール過剰摂取:どちらも交感神経の活動性をあげる。

renal cause

mechanical cause

endocrine cause

高血圧のリスクファクター

  • 年齢、ナトリウム過剰摂取、飲酒、肥満、運動不足、妊娠中の高血圧、家族歴

高血圧による病変

PHD.323

  • 通常は無症候であるが、多くの臓器(血管、心臓、網膜、腎臓)に多大な影響を及ぼす

高血圧による細動脈変化 BPT.356

  • 急激な血圧上昇をきたす病態に特徴的(例えば、悪性高血圧(拡張期血圧120mmHg以上))
  • 組織的には細動脈のonion-skinningが特徴的。血管平滑筋の増生、基底膜の肥厚による(血管の構造→血管)
  • 悪性高血圧ではこれらの過形成的な変化に加えて、フィブリノイドの沈着と血管壁の壊死(necrotizing arteriolitis)が特に腎臓で顕著に見られる。

症候

身体所見

  • 胸部:II音の亢進(IIA音)、心基部の収縮期雑音

検査

心電図

  • 左室肥大 ← 求心性左室肥大 ← 後負荷に打ち勝って左室が収縮できるように。
097D017
[show details]

重症度と治療(QB.C-324)

重症度 血圧 治療
I度高血圧 140/90mmHg ライフスタイルの改善、半年-1年で改善しなければ降圧薬投与
II度高血圧 160/100mmHg 降圧薬投与(経口)
III度高血圧 180/110mmHg 降圧薬投与(経口)
高血圧緊急症 臓器障害(脳、心臓、腎臓など) 降圧薬投与(経静脈)

治療

  • まず生活指導を行った上で、薬物治療の必要がある場合にこれを開始する。ただし、高リスク群に関しては直ちに薬物治療を開始する。
  • 生活習慣の修正(参考1より)
1. 減塩(→ナトリウム) 6g/日未満
2. 食塩以外の栄養素 ・野菜・果物の積極的摂取*
・コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える
・魚(魚油)の積極的摂取
3. 減量 ・BMI<25未満
4. 運動 ・心血管病のない高血圧患者が対象で、中等度の強度の有酸素運動を中心に定期的に(毎日30分以上を目標に)行う
5. 節酒 ・エタノールで男性は20-30ml/日以下、女性は10-20ml/以下
6. 禁煙  
 生活習慣の複合的な修正はより効果的である
*重篤な腎障害を伴う患者では高K血症をきたすリスクがあるので、野菜・果物の積極的摂取は推奨しない。糖分の多い果物の過剰な摂取は、特に肥満者や糖尿病などのカロリー制限が必要な患者では勧められない。

降圧目標

参考1
  診察室血圧 家庭血圧
若年者・中年者 135/85mmHg未満 125/80mmHg未満
高齢者 140/90mmHg未満 135/85mmHg未満
糖尿病患者
腎臓病患者
心筋梗塞後患者
130/80mmHg未満 125/75mmHg未満
脳血管障害患者 140/90mmHg未満 135/85mmHg未満

注:診察室血圧と家庭血圧の目標値の差は、診察室血圧140/90mmHg、家庭血圧135/85mmHgが、高血圧の診断基準であることから、この二者の差を単純にあてはめたものである。

JNC-7

  • 一般的:140/90mmHg未満
  • DM,CKD:130/80mmHg未満

幼児・小児の高血圧

参考2 参考3
健診用の高血圧基準
  収縮期血圧
(mmHg)
拡張期血圧
(mmHg)
乳児(注) ≧110 ≧70
幼児 ≧120 ≧70
小学校 低学年 ≧130 ≧80
高学年 ≧135 ≧80
中学校 男子 ≧140 ≧85
女子 ≧135 ≧80
高等学校 ≧140 ≧85
  • 注:乳児の値は検診用の基準かは不明

参考

  • 1. 高血圧治療ガイドライン
[display]http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html
  • 2. 高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)
[display]http://www.jpnsh.org/manuscript080920.html
  • 3. 高血圧 日本高血圧学会高血圧治療GL作成委員会/医療・GL(09年)/ガイドライン 第10章 小児の高血圧
[display]http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0019/1/0019_G0000180_0063.html

高血圧と糖尿病を合併する病態

救急外来での高血圧

研修医当直御法度 第5版 p.33

救急

準急球

  • 拡張期血圧115以上であるが、臓器障害がない。
→ 経口降圧薬を処方し外来受診。


収縮期高血圧 動脈コンプライアンス低下 動脈硬化
大動脈の人工血管置換術後
心拍出量の変化 大動脈弁閉鎖不全症
甲状腺機能亢進症
発熱
動静脈瘻
動脈管開存症
過動心症候群
拡張期高血圧 体液量の増加 腎実質性高血圧 糸球体腎炎
糖尿病性腎症
慢性腎盂腎炎
多発性嚢胞腎
膠原病
など
副腎皮質疾患 Cushing症候群
原発性アルドステロン症
薬物性 経口避妊薬
副腎皮質ステロイド
エリスロポエチン
レニン-アンジオテンシン系の亢進
(循環血液量・末梢血管抵抗の増大)
腎血管性高血圧 腎動脈硬化症
線維筋性異形成
レニン産生腫瘍
血管抵抗の増大 交感神経系の亢進 褐色細胞腫
急性ストレス反応
薬物中断症候群
多発性神経炎
大血管の狭窄・閉鎖 大動脈狭窄症
解離性大動脈瘤
原因不明(多因子) 本態性高血圧





バーター症候群」

  [★]

Bartter syndrome, Bartter's syndrome
Bartter症候群
ギテルマン症候群 Gitelman症候群

概念

  • 常染色体劣性遺伝 AR
  • RAA系の亢進 にもかかわらず 正常血圧、浮腫の欠如
  • 低カリウム血症、代謝性アルカローシス
  • 傍糸球体細胞の過形成
  • 多飲、多尿 ← アルドステロンのエスケープ現象(尿濃縮脳の障害)。これにより血圧上昇がキャンセル?
  • ヘンレループ太い上行脚にあるループ利尿薬の標的輸送体の機能異常 → 常にフロセミドが効いた状態と考えてみる

病因

  • 遺伝子異常
  • 1つは、NKCC2をコードしているSLC12A1の遺伝子異常

原因遺伝子

  Location Phenotype Phenotype Gene/Locus Gene/Locus
MIM number     MIM number  
1 15q21.1 [[10]] Bartter syndrome, type 1 601678 [[11]] SLC12A1 600839 [[12]]
2 11q24.3 [[13]] Bartter syndrome, type 2 241200 [[14]] KCNJ1 600359 [[15]]
3 1p36.13 [[16]] Bartter syndrome, type 3 607364 [[17]] CLCNKB 602023 [[18]]
4A 1p36.13 [[19]] Bartter syndrome, type 4, digenic 602522 [[20]] CLCNKB
1p32.3 [[21]] Bartter syndrome, type 4a BSND 606412 [[22]]
Sensorineural deafness with mild renal dysfunction
4B 1p36.13 [[23]] Bartter syndrome, type 4b, digenic 613090 [[24]] CLCNKA 602024 [[25]]

病態

uptodate.1
  • 尿希釈能低下:ヘンレループ上行脚と遠位曲尿細管の療法は尿希釈に重要な部位であり(ADHの作用がない条件下で、水の移動なしにNaClを再吸収できるので)、本疾患では尿希釈能の低下をきたす。
  • 尿濃縮能低下:尿濃縮にはループヘンレの正常な働きととADHが必要 → 本疾患では尿濃縮能の低下をきたす ⇔ ギテルマン症候群ではnot substantially impaired

症候および検査異常

uptodate.1
しかし、出典不明の情報では、RAA系の亢進による血圧上昇がプロスタグランジンE2による血圧低下で相殺され、血圧正常とあるが、、、どうなの?出典はYNらしい。
  • 発育遅滞、精神発達遅滞   ←  幼小児で発見されるきっかけ?
  • 低カリウム血症
  • 代謝性アルカローシス
  • 多尿、多飲 ← 尿濃縮能低下
  • 尿中カルシウム:正常~増加
  • 血清マグネシウム:正常~軽度低下
  • (時に)低リン酸血症 ←  二次性副甲状腺亢進症による

鑑別診断

IMD.1003
  カリウム 血圧 レニン アルドステロン pH その他
Bartter症候群 低カリウム血症 正常 高値 高値 代謝性アルカローシス  
原発性アルドステロン症 低カリウム血症 高血圧 低値 高値 代謝性アルカローシス  
二次アルドステロン症 低カリウム血症 高血圧 高値 高値 代謝性アルカローシス  
尿細管性アシドーシス 低カリウム血症       代謝性アシドーシス  
甲状腺機能亢進症 低カリウム血症          
Liddle症候群 低カリウム血症 高血圧 低値 低値   ACTH高値


バーター症候群とギテルマン症候群

出典不明
  バーター症候群 ギテルマン症候群
異常部位 ヘンレの太い上行脚 遠位曲尿細管
共通点病態 二次性アルドステロン症
低カリウム性アルカローシス
RAA系亢進
正常血圧
診断時年齢 6歳以下 学童~成人
成長障害 多い 無し~少ない
羊水過多 44% 0%
テタニー 少ない 多い
尿中カルシウム 正常~増加 減少
低マグネシウム血症 40% 100%
低ナトリウム血症 多い 少ない
遠位尿細管Cl再吸収 高度低下 軽度~中等度低下
多飲・多尿・脱水 中等度~高度 無~中等度

参考

uptodate

  • 1. [charged] バーター症候群およびギテルマン症候群 - uptodate [26]
  • 2. [charged] 原因不明の代謝性アルカローシスおよび低カリウム血症:嘔吐;利尿薬;ギテルマンまたはバーター症候群 - uptodate [27]

OMIM

  • 1. BARTTER SYNDROME, ANTENATAL, TYPE 1
[display]http://omim.org/entry/601678
  • 2. BARTTER SYNDROME, ANTENATAL, TYPE 2
[display]http://omim.org/entry/241200
  • 3. BARTTER SYNDROME, TYPE 3
[display]http://omim.org/entry/607364
  • 4. BARTTER SYNDROME, TYPE 4A
[display]http://omim.org/entry/602522
  • 5. BARTTER SYNDROME, TYPE 4B
[display]http://omim.org/entry/613090

国試



100Cases 60」

  [★]

attend
vt.
~に出席/参列する、(学校に)行く(go toより堅い語)
The normal ECG and chest X-ray when he attended hospital after an episode do not rule out an intermittent conduction problem.
(結果として)~に伴う
~に同行/同伴する、付き添う、仕える。往診する。~の世話をする、~に気をつける、見張る
vi.
出席/参列/出勤する(at)
留意/注目/傾聴する(to)。身を入れる、勢力を注ぐ、心を傾注する(to)。世話をする、気を配る(to)
仕える、付きそう(on)。(危険困難などが)伴う(on)
productive
  • adj
outflow
  • n.
obstruction
  • n.
the clinical picture suggests obstruction to outflow from the stomach.(この臨床像は胃流出障害示唆している)
obstruction to outflow
流出障害
  • ex.
the clinical picture suggests obstruction to outflow from the stomach.(この臨床像は胃流出障害示唆している)
aqueous outflow from the eye (眼球からの房水流出)
retain
re + tent (tineo=teneo) = to hold back
  • vt.
  • 保持する、保有する、保留する、持ち続ける、維持する。(使用のために)確保しておく
  • (ある場所に)保つ、保持する。(熱などを)保っている、失わないでいる
  • 忘れないでいる、覚えている
  • (弁護士気腫・召使いなどを)雇っておく、抱える
  • 使用/実行し続ける。(廃止しないで)そのままにしておく
palliation
n.
寛解、緩和
volvulus
腸捻転
bezoar
胃石
malrotation
腸回転異常
intussusception
腸重積
succussion
n.
強く揺り動かすこと、強く揺れること
splash
n.
はね返し、はねかけ。はねかす音。
どっと流れる水。
unit
1 unit = 10 ml of ethanol
□350ml アルコール5%
350x0.05/10=1.75 unit
http://pohwa.adam.ne.jp/you/hobby/ryori/sake2.html
1unitの量が国によって違う。純エタノール換算で、1英unitは8g=10ml(英糖尿病協会採用の数値)、1米unitは15g(20ml弱:1drinkとも)で、日本では10~14g程度(代謝熱量80Kcalが基準食品成分表5訂版,2002)や20ないし23g(日本酒1合分)を1unitとしている。日本医学界では1unit=20g(体積に換算すると25ml)を採用することが多いので、ここでもそれに従う。この基準(1unit=20g=25ml)で計算すると、40度のウィスキー1ショット(=1オンス:英液量オンスで28.41ml、米液量オンスで29.57ml日本の1ショットで30ml)が約0.5unitとなる。5度のビールなら500mlでだいたい1unit(この、日本酒1合≒ウィスキーダブル≒ビール500cc≒1unitという関係は、覚えておくと便利かもしれない:ワインなどは日本酒に準じるので、1本750mlがだいたい4unit強である)。
主訴体重減少
(主訴にまつわる症状)
 ・4ヶ月で10kg減少、食欲の減少、嘔吐(頻度次第に増えてきている。嘔吐物と量:何時間も前に食べたものを多量嘔吐する)
(主訴以外の症状)
 ・一ヶ月前から脱力感(部位:特に下肢で著しい(丘に登ったり、階段を上ったりするとき))
嗜好歴:喫煙 20/day飲酒 10units/week (ビール 6本弱)
家族歴:なし
既往歴高血圧(2年間β遮断薬治療、4ヶ月前に服薬中止)
身体所見 examination
バイタル:82/分、血圧 148/86 mmHg
全身やせ、体調が悪そう(unwell)。
呼吸器心血管系に異常なし
腹部:腫瘤触知せず、圧痛なし、振盪音/振水音を認める
検査所見 investigations
低値ナトリウムカリウムクロライド尿素
高値重炭酸
Q
1. これらの所見の説明は?
2. もっともな診断は?
A
 胃流出路の閉塞 = 食後嘔吐 + 胃の振水音
 高BUN + 低CRE → 脱水
 低Na,Cl,H+ → 嘔吐
 HCl喪失 → 代謝性アルカローシス
  H:細胞内→外
  K:細胞外→内
  従って、低カリウム血症 → 筋力低下脱力
 胃流出路の閉塞原因胃癌とか胃潰瘍による瘢痕
 診断には上部消化管内視鏡生検(組織診)、その後にCT(局所浸潤、転移巣検索)
 治療法:腫瘍だったら腹腔鏡による腫瘍摘出術。その他の場合手術をしたり、薬物療法をしたり、、、
学習ポイント
嘔吐嘔気 nausea and vomiting DIF.321, vomitus DIF.449 IMD.351
解剖で考えよう。縦に解剖、横に病因
鼻咽頭 扁桃、外来異物
食道 アカラシア、逆流性食道炎、食道癌 ・・・嚥下困難があるはず
胃 胃炎消化性潰瘍胃癌幽門部病変(ポリープ、癌、潰瘍;胃の出口閉塞させる)。子供だったら幽門狭窄症
十二指腸潰瘍十二指腸炎、Billroth II法による輸出脚の閉塞、Billroth I/II法によるダンピング症候群。胆汁性胃炎原因となる。
小腸小腸閉塞(腸重積腸回転異常症、胃石症、癌腫限局性回腸炎)
結腸潰瘍性大腸炎、アメーバ症、腫瘍男。腸間膜動脈血栓症
消化管全体:Strongyloides, Ascaris, Taenia solium
・β遮断薬の服用中止で何が起こる?
 狭心症発作性高血圧
 なんでやめたんだろう? → 副作用:(1%程度に)めまい全身倦怠感、頭痛徐脈出現
振盪音
 腹水胃内容物貯留によって聴取される。
BUN高値、Cre低値
suggest a degree of dehydration

BUN

==検査値の異常 (異常値の出るメカニズム第5版 p.144)==
===BUN上昇===

100Cases 14」

  [★]

☆case14 複視
glossary
diplopia n. 複視
筋力低下筋無力筋脱力 muscle weakness, muscular weakness
sunken
vt. sinkのpp.
adj.
沈没した、沈んだ、水中の
沈下した、一段低いところにある
落ち込んだ、くぼんだ
3,4-ジアミノピリジン 3,4-diaminopyridine 3,4-DAP K+チャネル阻害薬;ランバートイートン筋無力治療
症例
43-year-old woman
cheif complaint: diplopia
present history: diplopia and holding her head up ; more marked in the evenings, for the last 3 months. difficulty of chewing. voice has become quieter. weight loss (3kg / 6months). non-smoker. drinks about 15 units/week. no regular medication.
past history: no significant previous medical illnesses.
family history: lives with her husband and three children.
診察 examination
looks well.
organ systems: normal; cardiovascular, respiratory, and abdominal systems.
muscle power; grossly normal. decrease after testing a movement repetitively.
motor function: normal; tone, coordination, reflexes and sensation.
bilateral ptosis. exacerbated by prolonged upward gaze
eye: normal; pupillary reflexes, eye movements, and funduscopy
■答え
diagnosis: myathenia gravis
differential diagnoses:
CASES
上位and/or下位運動ニューロン motor neurone disease 運動ニューロン疾患線維束性攣縮進行例では筋力低下
muscular dystrophy 筋ジストロフィー:ある種の筋肉選択的筋力低下する。家族歴がある。
dystrophia myotonica 強直性筋ジストロフィー咬筋側頭筋胸鎖乳突筋筋萎縮四肢遠位端の筋萎縮顔貌特徴的(前頭部脱毛、無表情、窪んだ頬)。家族歴ある。筋電図診断有用(急降下爆撃音)。
polymyositis 多発筋炎普通皮疹関節痛出現CK上昇筋生検診断有用
myopathy ミオパチー:甲状腺中毒性ミオパチー甲状腺機能低下症によるミオパチークッシング症候群によるミオパチーアルコール性のミオパチー
神経筋接合部non-metastatic associations of malignancy (paraneoplastic syndrome(傍腫瘍性症候群 = 腫瘍随伴症候群)のこと):胸腺腫症例の10%に重症筋無力症がみられる。ランバートイートン筋無力症候群小細胞癌関連がある。
HIM.2674
Treatment with penicillamine (used for scleroderma or rheumatoid arthritis) may result in true autoimmune MG, but the weakness is usually mild, and recovery occurs within weeks or months after discontinuing its use.
 重症筋無力症の誘発ペニシラミン(強皮症関節リウマチ治療に用いられる)。
  mildだし、薬剤中断改善する。
Aminoglycoside antibiotics or procainamide can cause exacerbation of weakness in myasthenic patients; very large doses can cause neuromuscular weakness in normal individuals.
 重症筋無力症の悪化:アミドグリコシド系抗菌薬、プロカインアミド
  MG患者筋脱力悪化する。
参考文献
HIM = Harrison's Principles of Internal Medicine 17th Edition
CASES = 100 Cases in Clinical Medicine Second edition
IMD = 内科診断学第2版



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