前頭側頭型認知症

出典: meddic

frontotemporal dementia FTD
前頭側頭型痴呆
認知症Pick病前頭側頭葉変性症


  • 初期には近時記憶の障害は目立たない (PSY.334)
  • 側頭葉および前頭葉の葉状萎縮。 (PSY.334)
  • 前頭葉優位型:周囲の状況に無関心で自らの慣習的行動に固執する常同行動が目立つ
  • 左側頭葉優位型:言語的意味情報を貯蔵する部位の機能が脱落するために、語彙項目そのものが次第に減少して、音読や復唱が可能な単語の意味が分からない語義失語が特徴的に現れる
  • 右側頭葉優位型:非言語的意味情報が同様に脱落するため、親しい人物の顔を見ても声を聞いても誰だか分からない人物同定の障害、ものを見てもさわっても分からない物品同定の障害が現れる。

UpToDate Contents

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和文文献

  • 前頭側頭型認知症 (特集 認知症) -- (診断・治療の実際)
  • 石川 智久,池田 学
  • 綜合臨床 60(9), 1851-1858, 2011-09
  • NAID 40018976376
  • 認知症の病理学 (特集 認知症)
  • 村山 繁雄,齊藤 祐子
  • 綜合臨床 60(9), 1805-1808, 2011-09
  • NAID 40018976367
  • 老年期に発症した前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia;FTD)の臨床的特徴の検討
  • 井村 まゆ,佐藤 卓也,佐藤 厚 [他]
  • 老年精神医学雑誌 22(7), 841-849, 2011-07
  • NAID 40018923403

関連リンク

前頭側頭型認知症にはピック病(リンク1参照)と呼ばれるものや筋力低下、筋萎縮、 嚥下(えんげ:飲み下すこと)や呂律の障害 ... 前頭側頭型認知症はほとんどが65歳 以下で発症し、性格変化と社交性の消失が初期からみられ、アルツハイマー病(リンク3 参照) ...
前頭側頭型認知症は名前のとおり大脳のうち前頭葉と側頭葉が特異的に委縮する病気 です。この中核 ... このために、現在は認知症の一つで、前頭葉と側頭葉が選択的に 縮んでしまうという特徴だけに限定して「前頭側頭型認知症」と分類するようになりました 。

関連画像

前頭側頭型認知症_FTDイメージ 1イメージ 1前頭側頭型認知症1185-1.1.JPG


★リンクテーブル★
国試過去問103D044」「105D022」「106I014」「107A002
リンク元進行性核上性麻痺」「ピック病」「前頭側頭葉変性症」「変性性認知症」「FTD
拡張検索家族性前頭側頭型認知症
関連記事認知症」「認知」「頭側」「前頭」「

103D044」

  [★]

  • 65歳の女性。物忘れを主訴に家族に伴われて来院した。5か月前から歩行時のふらつきを自覚した。4か月前から物忘れがひどくなり、怒りっぽくなった。3週前から拒食傾向となり体重が減少した。意識レベルはJCSI-1。体温36.5℃。脈拍80/分、整。血圧120/80mmHg。胸腹部に異常を認めない。改訂長谷川式簡易知的機能評価スケールは16点(満点30)である。四肢に軽度の固縮を認め、右上肢に律動的な素早い不随意運動を認める。四肢の腱反射は両側で亢進している。Babinski反射は陰性。歩行は失調性で易転倒性である。血液所見と尿所見とに異常を認めない。頭部CTで軽度の脳萎縮を認める。脳波を以下に示す。
  • 考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 103D043]←[国試_103]→[103D045

105D022」

  [★]

  • 60歳の男性。従来は周囲に対する配慮ができていたが、最近は著しく自己中心的な言動が目立つようになったことを心配した家族に伴われて来院した。 1年前から気力がなくなり、ぽーつとたたずんでいることが多くなった。自室内には、数か月前から収集し続けているペットボトルが山積みになっているという。
  • 最も考えられる疾患はどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105D021]←[国試_105]→[105D023

106I014」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 106I013]←[国試_106]→[106I015

107A002」

  [★]

  • 前頭側頭型認知症の初期に認められるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 107A001]←[国試_107]→[107A003

進行性核上性麻痺」

  [★]

progressive supranuclear palsy PSP
進行性核上麻痺スティール・リチャードソン・オルゼウスキー症候群 スティール-リチャードソン-オルシェウスキィ症候群 Steele-Richardson-Olszewski syndrome
パーキンソン症候群
[show details]

概念

  • 難病であり、特定疾患治療研究事業の対象疾患である。
  • 大脳基底核や脳幹が障害され、核上性注視麻痺とパーキンソニズムを中核症状として呈する慢性進行性変性疾患
  • 中年期以降男性に好発し、易転倒性、核上性注視麻痺、パーキンソニズム、認知症などを特徴とする原因不明の疾患である。病理学的には淡蒼球視床下核、小脳歯状核赤核黒質、脳幹被蓋の神経細胞が脱落し、異常リン酸化タウ蛋白が神経細胞内およびグリア細胞内に蓄積が見られる。(参考1)

症状

後方への転倒傾向(歩行障害。姿勢反射障害に基づく) が特徴
  • 1. 項筋の緊張亢進:頭部背屈(項部ジストニア)
  • 2 垂直性核上性眼球運動障害(垂直方向、特に下方への眼球運動制限)
  • 下方注視障害により階段を降りることが困難。末期には水平運動も障害される。
  • 3 パーキンソニズム:筋強剛が前景に出る(振戦は稀)。動作緩徐、姿勢反射障害
  • 4 精神障害:皮質下性認知症(前頭側頭型認知症に類似)
  • 5 偽性球麻痺:構音障害、嚥下障害
※ すくみ足が前景に出る場合はpure akinesia またはPSP-Pと呼ぶ

検査

  • MRI:中脳被蓋部橋被蓋の萎縮、第三脳室の拡大、矢状断ではハチドリに似た所見(humming bird sign)
  • SPECT:前頭葉の血流低下

治療

  • L-ドーパやドパミンアゴニストなどのドパミン作動薬は無効
  • 三環系抗うつ薬が有効であるという報告がある。アミトリプチリン

参考

  • 1. パーキンソン病関連疾患 (1)進行性核上性麻痺 - 難病情報センター
[display]http://www.nanbyou.or.jp/entry/276
  • 2.
[display]http://www.jsnp.jp/cerebral_14.htm


ピック病」

  [★]

Pick disease, Pick's disease
Pick病
前頭側頭型認知症認知症

概念

  • 前頭葉・側頭葉の限局性の萎縮による認知症

症状

ピック病とアルツハイマー型認知症

参考1より引用
  アルツハイマー型認知症 ピック病
病気部位 側頭葉、頭頂葉 前頭葉、側頭葉
症状 「記憶の障害」 「行動の障害」
昼食を摂ったことを忘れるなど 同じことを同じ時間に繰り返すなど
診断治療 100年ほど前に発見され、原因の究明や治療の開発が不十分ながらも進んでいる 100年ほど前に発見されるが、世界共通の診断基準すらなく、発生頻度も不明
発病年齢 高齢になるほど増える 40代以降65歳頃までに発病することが多い
性差 女性にやや多い 性差なし

参考

  • 1. 認知症
[display]http://www.ninchisho.jp/kind/04.html
  • 2. emedicine
[display]http://emedicine.medscape.com/article/1135504-overview
  • 3. wikipedia en
[display]http://en.wikipedia.org/wiki/Pick%27s_disease


前頭側頭葉変性症」

  [★]

frontotemporal lobar degeneration
前頭側頭型認知症
痴呆家族性痴呆症意味性痴呆
HBN.930
  • 広義のピック病
  • 前頭葉・側頭葉が神経細胞脱落によって萎縮する疾患群。Pick小体の有無を問わない。

臨床型


変性性認知症」

  [★]

degenerative dementia, degenerative dementia
認知症


  • 変性認知症


FTD」

  [★]


家族性前頭側頭型認知症」

  [★]

familial frontotemporal dementia
前頭側頭型認知症
  • 第17 染色体遺伝子に連鎖しパーキンソニズムを伴う家族性前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia and parkinsonism linked to chromosome 17)(FTDP-17)の病因はMAPT遺伝子の変異。


認知症」

  [★]

dementia
痴呆痴呆症器質痴呆 organic dementia
amyotrophic lateral sclerosisハチンスキー虚血スコア

定義

  • いったん正常に発達した知的機能が持続的に低下し、複数の認知障害があるために社会生活に支障をきたすようになった状態。(参考1)
  • 1. 知的機能が脳の器質性障害によって低下
  • 2. 認知機能が選択的に障害された状態(PSY.312)
  • 3. 記憶と判断力の障害を基本とする症候群(PSY.312)

認知症の概念

認知症と区別すべき病態

など

認知症の分類

  • 変性認知症
  • ピック病:行動の障害、人格変化。Pick球やPick細胞が存在

原因疾患

  • 一次性
  • 二次性

認知症症状

1. 中核症状

  • 認知機能障害:思考・推理・判断・適応・問題解決
  • 記憶障害:初期には記銘力、短期記憶から障害される。早期:エピソード記憶 → 重症:意味記憶
  • 判断力低下
  • 見当識障害
  • 言語障害(失語)
  • 失行
  • 失認

2. 周辺症状

  • 不安
  • 抑うつ
  • 徘徊
  • 不眠
  • 妄想

認知症と老化現象との違い

  • 老化現象
  • 体験の一部を忘れる ← ヒントを与えられると思い出せる
  • 名前や日付などをとっさに思い出せる
  • 日常生活に支障はない
  • 物忘れに対して自覚がある
  • 認知症
  • 体験した全てを忘れる。最近の記憶がない ← ヒントを与えられてても思い出せない
  • 時間や自分のいる場所が分からない
  • 日常生活を営むことが困難
  • 物忘れに対して自覚がない

検査

診断

  アルツハイマー病 脳血管性認知症 ピック病
認知症 全般的認知症 まだら認知症 アルツハイマー病に類似。
早期には人格、注意力が障害され、
次第に記憶力も障害される。
人格 晩期に人格障害 保たれる 早期に人格障害
病識 なし(初期にはあり) あり なし
経過 進行性 動揺性、階段状に進行性 進行性
基礎疾患 特になし 高血圧、糖尿病、心疾患 特になし
画像検査 対称性の脳溝開大 脳実質内に脳梗塞巣 側頭葉と前頭葉の萎縮
機能画像検査 側頭葉、頭頂葉での代謝低下 前頭葉を中心とした多発性の脳代謝低下 前頭葉、側頭葉での代謝低下

認知症高齢者を対象とした事業・施設

相談体制 保健所 地域保健法が定める事業内容「母性及び乳幼児並びに老人の保健に関する事項」による老人精神衛生相談事業
高齢者総合相談センター 厚労省が都道府県レベルに設置している高齢者に関する相談窓口
在宅介護支援センター 老人福祉法により市町村が実施の主体となっている施設であり、在宅の要介護高齢者やその介護者の要望に対応した適切なサービスが円滑に提供されるように市町村や関連機関との連絡・調節などを行っている。
認知症疾患医療センター  
在宅対策 介護 訪問介護 ホームヘルプサービス
通所介護 デイサービス
短期入所生活介護 ショートステイ
認知症老人向け毎日通所型デイサービスセンター  
認知症対応型老人共同生活介護 グループホーム
老人認知症疾患デイ・ケア施設  
福祉 訪問指導
施設対策 介護 介護療養型医療施設
介護老人保健施設
介護老人福祉施設
医療 老人性認知症疾患治療病棟
福祉 養護老人ホーム
特別養護老人ホーム

国試





認知」

  [★]

cognition
認識 recognition
認知症



  • 認知
二次感覚野
 ↓
判断:感覚連合野
 |    ↓
 |   記憶:辺縁系・扁桃核
  |    ↓   
意志:運動連合野
 ↓
二次運動野
認知症ではこの認知が傷害される



頭側」

  [★]

rostralcranialcephaladcephalad
頭蓋吻側尾側


前頭」

  [★]

foreheadfrontal
前額、先端、前面前頭部


症」

  [★]

sis, pathy
  • 検査や徴候に加えて症状が出ている状態




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