トリコフィトン属
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/11/13 13:52:19」(JST)
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白癬(はくせん)とは、皮膚糸状菌によって生じる皮膚感染症の一つである。原因菌は主にトリコフィトン属(英語版)(白癬菌属)に属する種いわゆる白癬菌と呼ばれる一群の真菌によって生じる。
目次
- 1 菌の種類
- 2 病型
- 3 検査
- 4 治療
- 5 関連項目
- 6 脚注
- 7 外部リンク
菌の種類
Trichophyton rubrum・Trichophyton mentagrophytes・Trichophyton tonsurans・Microsporum canis・Microsporum gypseum・Trichophyton verrucosumなどがある。
- Trichophyton rubrum・Trichophyton mentagrophytesが一般的な白癬菌感染症の原因菌である。
- Trichophyton tonsuransは、近年10代の柔道・レスリング選手を中心に流行している原因菌である。試合などで皮膚が接触したりすることにより感染が広まっている。
- Microsporum canisは、猫に寄生しているため、小児・猫飼育者による感染報告が多い。
- Microsporum gypseumは、土壌に寄生しているため、土いじりを好む小児に感染しやすい。
- Trichophyton verrucosumは、牛に寄生しているため、酪農業を営む人に感染しやすい。
病型
腕に生じたタムシ。
Trichophyton mentagrophytesの感染で生じた。
- 体部白癬(たむし)
- 被髪頭部・手・足・股以外に生じる白癬菌感染症。Trichophyton rubrumが最も原因菌として多い。次にTrichophyton mentagrophytesが多い。
- 股部白癬(いんきん)
- 股に生じる白癬菌感染症。Trichophyton rubrumが最も原因菌として多い。次にTrichophyton mentagrophytesが多い。頑固な白癬菌という意味で「頑癬」とも呼ばれる。
- 足白癬(水虫)
- 足底・足の指の間に生じる白癬菌感染症。Trichophyton ruburumが最も原因菌として多い。次にTrichophyton mentagrophytesが多い。Trichophyton rubrumの場合は、角化型の白癬で痒みが少なく、高齢者に多い特徴がある。一方、Trichophyton mentagrophytesの場合は、小水疱を主とする病変で小水疱型白癬とも呼ばれる。この場合、痒みが強く比較的若年者に多いという違いがある。また水疱型白癬とよく似た症状で痒みの伴わない掌蹠膿疱症がある、こちらは無菌性で白癬とは関係がない。
- 爪白癬(爪水虫)
- 手の爪・足の爪を侵す白癬菌感染症。一般的に「爪水虫」と呼ばれる。ほとんどがTrichophyton rubrumが原因であり、Trichophyton mentagrophytesによるものは少ない。
- 頭部白癬(しらくも)・ケルズス禿瘡
- 頭部に生じる白癬菌感染症。毛嚢を破壊し難治性の脱毛症を生じるものはケルズス禿瘡と呼ばれる。Microsporum canis・Trichophyton verrucosumが原因の比率が高いため、猫飼育者・酪農家は注意が必要。その他、Trichophyton rubrum・Trichophyton mentagrophytes・Trichophyton tonsuransがある。
検査
病院にて、皮膚の表面をこすり、落屑を顕微鏡で見る皮膚真菌検査という検査方法が一般的である。実際は、落屑を苛性カリ溶液を加えて皮膚を溶かし、溶けずに残る白癬菌を確認する。
治療
白癬菌を殺す働きのある抗真菌薬を使用するのが一般的。抗真菌薬の外用剤は病院・診療所や薬局・ドラッグストア(店舗販売業)で手に入れることができる。また、爪白癬や広範囲の真菌感染症の場合は内服薬を使用する。内服薬の服用には医師の診断が必要であり、病院・診療所で診察を受け、その医療機関で交付を受けるか、処方せんに基づき薬局で入手することになる。
関連項目
- 皮膚科学
- 皮膚糸状菌症
- アトピー性皮膚炎 - 真菌が原因である場合もある。その場合、保湿やステロイドなどの治療によって悪化することがある。
脚注
外部リンク
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ウィキメディア・コモンズには、白癬に関連するカテゴリがあります。 |
- 頭部白癬(しらくも) - 法研 「家庭医学大全科・医者からもらった薬がわかる本 検索サービス」
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Japanese Journal
- 症例 両下顎に硬結性局面を生じた白癬菌性毛瘡の1例
- 白癬菌による皮疹形成の機序 (第110回日本皮膚科学会総会 : 世界に貢献する日本の皮膚科) -- (教育講演 皮膚真菌症をめぐる最近の話題)
Related Links
- 白癬はカビの一種 白癬は、体の細胞の構造や機能が、高等な動物や植物に匹敵するほどの分化をした、カビの仲間です。 現在では生物界を「動物界」「植物界」に二分するのではなく、最も発達した核をもつ真核生物とよばれる生物群を ...
- タケダ健康サイト「水虫(白癬菌)」のページです。水虫(白癬菌)に関する原因・予防法・対処法などを掲載しています。 ... ビタミン剤 ドリンク剤(指定医薬部外品) かぜ薬 鎮咳去たん薬 口腔咽喉薬(指定医薬部外品) 鼻炎用薬 外皮用 ...
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- Trichophyton
- 同
- 白癬菌、Trichophyton属、白癬菌属、トリコフィトン
- 関
- 皮膚糸状菌
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- ラ
- Trichophyton
- 関
- 白癬菌、トリコフィトン属、白癬菌属
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- 英
- ringworm
- ラ
- tinea, trichophytia
- 関
- 真菌、表在性真菌症、皮膚糸状菌症、みずむし(水虫)
起因菌
感染部位
生存部位による区分
- 浅在性白癬 tinea superficialis
- 深在性白癬 tinea profunda
体部位による名称の違い
[★]
- 英
- fungus、fungi、microbial
- 関
- 菌類、真菌、真菌類、微生物