- 英
- infectivity、transmissibility、infectiousness、infectiosity、infectious、infective、transmissible、contagious
- 関
- 感染力、伝染性、伝達性、伝播性
WordNet
- of or relating to infection; "infectious hospital"; "infectious disease"
- caused by infection or capable of causing infection; "viruses and other infective agents"; "a carrier remains infective without himself showing signs of the disease" (同)infective
- easily spread; "fear is exceedingly infectious; children catch it from their elders"- Bertrand Russell
- easily diffused or spread as from one person to another; "a contagious grin"
- able to cause disease; "infective agents"; "pathogenic bacteria" (同)morbific, pathogenic
PrepTutorEJDIC
- (病気が)伝染する,伝染性の / (影響などが)感化しやすい,うつりやすい
- (病気が)接触伝染性の / 《補語にのみ用いて》(人が)伝染病の原因になる,伝染病を広げる / すぐ広がる,移りやすい
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/01/15 16:38:10」(JST)
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この項目では、医学上の感染について記述しています。その他の用法については「感染 (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
感染(かんせん、英: infection)とは、生物の体内もしくは表面に、より体積の小さい微生物等の病原体が寄生し、増殖するようになる事[1]。また、侵入等のその過程[2]。 それによっておこる疾患を感染症という。
単細胞生物もウイルスに感染する。また、寄生虫の体長は宿主を超える事もある。
目次
- 1 感染と類似した用語
- 2 感染から発症後までの全体的な流れ
- 2.1 感染の過程
- 2.2 発症までの過程
- 2.3 発症後の流れ
- 3 感染の分類・種類
- 4 脚注・出典
- 5 関連項目
感染と類似した用語[編集]
感染と類似の用語に、伝染と流行がある。これらは時に混同されることが多いが、厳密には
- 感染:一人(一個体)の宿主が対象
- 伝染:二人(二個体)の宿主の片方からもう片方への感染
- 流行(英語:epidemic):複数の宿主の間(社会)における伝染
という区分がなされる。また流行のうち、多国間にまたがって広範囲で起きるものを汎発性流行あるいはパンデミック(英語:pandemic)、それよりも狭い地域で起きるものを地方性流行(英語:endemic)と呼ぶ[3]。
なお、微生物が進入する前(たとえば皮膚表面に付着しただけ)などの場合は汚染といい、区別される[4]。
感染から発症後までの全体的な流れ[編集]
感染の過程[編集]
- 病原体の生体への侵入
- 生体(いわゆる宿主)内の本来は無菌であるべき部位に病原体(いわゆる寄生体)が侵入する。病原体や宿主によって感染が生じる場所(感染部位)は限られており、感染が起きるためには、病原体が特定の入り口(侵入門戸)から特定の感染経路(侵入経路)を経て、感染部位に充分な数だけ到達する必要がある。例えば、食中毒の原因の一つであるサルモネラ菌は、手から食物などを介して口(=侵入門戸)に入り、そこから消化管(=侵入経路)を通る過程で唾液などに含まれる殺菌成分や食道粘膜の白血球、胃液など、生体の持つさまざまな生体防御機構による攻撃を逃れて、感染部位である腸管のM細胞に到達、その後、粘膜を経由し血流へ入り、全身感染する[5]。
- 病原体の生体への定着・寄生
- 宿主はその病原体を排除しようと試みるが、その排除が働かないまたは追いつかなくて定着が持続する。または、宿主が故意に排除せず、宿主と寄生体の共存状態になる。この時点の状態を「寄生」という。宿主と寄生体の関係は宿主=寄生体として成立している。臨床医学的には、この時点を保菌(いずれも英:colonization)と呼んでいる。例えば、常在細菌が生体に寄生した状態は、生体の病原性のある微生物の増殖を阻止するなど、生体にもメリットがある[6]。
発症までの過程[編集]
- 生体での微生物の増殖
- 宿主と寄生体の共存が崩れ、力関係は宿主<寄生体となる。宿主はその微生物を排除・増殖しようと試みたりするものの、抑えることができなくなった状態である[7]。
- 生体での発症
- 病原体による感染が成立、すなわち生体内で安定な増殖を起こしても、必ずしも発病するとは限らない[8]。増殖した微生物のうち宿主にとって病原性(英:virulence)のあるものとないものに分かれており、病原性のあるものによって発症する。発症は宿主と寄生体側の両方の作用によって宿主に何らかの病状をもたらした場合をいう。宿主に病状が出ているため、一般的に感染症として定義される。または、医学用語で顕性感染ともいう[3]。一方、感染は成立しているが、発症しない状態は不顕性感染と呼ばれる[3]。詳細は項目に譲ることとする。
- 生体の免疫能力が不十分であり、寄生体が宿主の組織を破壊したり、宿主の機能に障害を与える。
- 宿主が寄生体の増殖を抑えたり寄生体を排除する仕組み(一般には免疫と呼ばれている)によって、宿主に何らかの病状をもたらす。
発症後の流れ[編集]
病原体による感染が成立して発症した後は、主に3つの流れがある。
- 寄生体が宿主に勝った場合→宿主の死亡
- 宿主が寄生体に勝った場合→宿主による微生物の排除。いわゆる臨床医学的には治癒と呼んでいる。
- 宿主と寄生体の共存関係が維持される。→感染は持続するが、症状が出現しない状態、いわゆる不顕性感染の状態である。感染は持続しているため潜伏感染とも呼ばれる。
という三通りの展開がある[8]。
発病した後、生体の感染防御機構や医療措置などによっても処置できなかった場合には生体防御機構は破綻して、宿主は死の転帰をとる。逆に防御機構側が病原体に打ち勝つと、病原体が体内から排除されて治癒する。このとき同時に、宿主はその病原体に対する免疫を手に入れることも多い[9]。
一方、病原体によっては生体防御機能から逃れて身を隠すことで排除を免れ、長期にわたって感染を継続させることがある。このような感染を潜伏感染と呼ぶ。単純ヘルペスウイルスなど一部のウイルスや結核菌などに見られる。潜伏感染する病原体の多くは、免疫システムの届きにくい神経細胞やリンパ球の細胞内に潜み、また自分自身の増殖や代謝を出来るだけ低く保つことで免疫による監視や排除から逃れているが、別の感染症や老化などにより宿主の抵抗力が低下すると、活性化して再び発病することで、日和見感染の原因になる。中でも特に潜伏感染と発病を繰り返し行う場合を回帰発症と呼ぶ[10]。
感染の分類・種類[編集]
感染症、伝染病の項も参照のこと。
- 病原体による分類[11]:真正細菌、ウイルス、真菌、原生生物、寄生虫、ウイロイド、プリオンなど
- 侵入門戸による分類[6][12]:経口感染、経気道感染、経皮感染、創傷感染、接触感染、尿路感染、粘膜感染、胎盤感染など
- 感染経路による分類[6][12]:食物感染、水系感染、空気感染、飛沫感染、ベクター感染、血液感染、母乳感染、産道感染など
- 発病時期による分類[8]:急性感染、亜急性感染、慢性感染、遅発性感染、持続感染、再発感染、など
- 感染部位による分類[8][13]:全身感染、局所感染、異所性感染、表在性感染、深在性感染、細胞内感染など
- 伝染様式による分類[6]:垂直感染(母児感染)、水平感染
特殊な感染[編集]
- 菌血症、敗血症、ウイルス血症
- 血流中で病原体が侵入することを菌血症、その結果全身での感染を生じる重症疾患を敗血症と呼ぶ。しばしば免疫力の低下や生体防御機構の破綻を背景とする[14]。
- 日和見感染
- 健常人では保菌・定着しか起こさない非病原性あるいは弱毒性の病原体が、宿主の免疫低下に応じて感染を生じるもの[15]。
- 院内感染(病院内感染)、市中感染
- 医療機関での滞在中や治療中に感染源と接触した結果生じた感染を院内感染と呼ぶ。特に薬剤耐性菌や日和見感染が大きな問題となる[16]。この語との対比で、医療機関外の一般環境(市中環境)で起こった感染を市中感染と呼ぶ。
- 内因感染、外因感染
- 宿主に常在している微生物によって症状を起こす場合を内因感染(内因性感染)と呼ぶ[14]。易感染宿主に起こる日和見感染、菌交代症、異所性感染がこれに該当する。これに対し、生体外から進入した微生物によって感染が起こるものを外因感染(外因性感染)と呼ぶ[14]。
- 一次感染、二次感染
- 最初にある病原体による感染が起こった後で、別の病原体による感染が起こった場合、前者を一次感染、後者を二次感染と呼ぶ。二次感染は日和見感染である場合が多い。また伝染病において見られる、最初の宿主での感染を一次感染、そこから次の宿主に伝染して起こった感染を二次感染と呼ぶ場合もある[17]。
- 混合感染(複合感染、多重感染)
- 二種類以上の病原体が同時に感染する[18]。
- 持続感染、慢性感染、潜伏感染
- いずれも長期にわたって感染が続くもの[19]。感染中にほぼ完全に病原体の増殖が止まり無症候である場合を潜伏感染、病原体の増殖がゆるやかに続く場合を持続感染、長期にわたって何らかの症候が出つづける場合を慢性感染と呼ぶが、必ずしもこれらの使い分けは明確ではない。
- 局所感染、全身感染
- 局所感染 (local infection) は体の一定の部分のみに感染が限局している場合をいい、これに対し、病原体が血液中を流れ全身に広がっている場合を全身感染 (generalized infection) という[8]。
- 異所性感染
- 常在細菌が本来の定着部位と別の場所で感染すること。尿管における大腸菌の感染や、レンサ球菌による心内膜炎などが知られている[6][20]。
- 細胞内感染
- 病原体が細胞の内部に感染すること。ウイルス、クラミジア、リケッチアなどの偏性細胞内寄生体の他、チフス菌、レジオネラ、リステリア、結核菌など一部の細菌にも見られ、これらの細菌を細胞内寄生細菌と呼ぶ[21]。
脚注・出典[編集]
- ^ 柳下徳雄. “感染”. 日本大百科全書(小学館). Yahoo!百科事典. 2013-04-07閲覧。
- ^ “感染”. マイペディア(日立ソリューションズ). コトバンク (2010年5月). 2013-04-07閲覧。
- ^ a b c 矢野郁也(編集)、熊沢義雄(編集)、内山竹彦(編集)、『病原微生物学』、53ページ、東京化学同人、2002年11月
- ^ Jacquelyn G. Black著、林英生・岩本愛吉・神谷茂・高橋秀実監訳、『ブラック微生物学 第2版』、408ページ、丸善(株)出版事業部、2007年1月
- ^ 矢野郁也(編集)、熊沢義雄(編集)、内山竹彦(編集)、『病原微生物学』、75ページ、東京化学同人、2002年11月
- ^ a b c d e 東匡伸、小熊惠二、『シンプル微生物学』、42ページ、南江堂;改訂第3版、2000年10月
- ^ 東匡伸、小熊惠二、『シンプル微生物学』、44ページ、南江堂;改訂第3版、2000年10月
- ^ a b c d e 東匡伸、小熊惠二、『シンプル微生物学』、43ページ、南江堂;改訂第3版、2000年10月
- ^ 綿貫勤(編集)、並木恒夫(編集)、若狭治毅(編集)、大西義久(編集)、『シンプル病理学』、59ページ、南江堂; 改訂第3版版、1999年03月
- ^ 東匡伸、小熊惠二、『シンプル微生物学』、249ページ、南江堂;改訂第3版、2000年10月
- ^ 綿貫勤(編集)、並木恒夫(編集)、若狭治毅(編集)、大西義久(編集)、『シンプル病理学』、59~61ページ、南江堂; 改訂第3版版、1999年03月
- ^ a b 矢野郁也(編集)、熊沢義雄(編集)、内山竹彦(編集)、『病原微生物学』、58ページ、東京化学同人、2002年11月
- ^ 矢野郁也(編集)、熊沢義雄(編集)、内山竹彦(編集)、『病原微生物学』、125ページ、東京化学同人、2002年11月
- ^ a b c 矢野郁也(編集)、熊沢義雄(編集)、内山竹彦(編集)、『病原微生物学』、59ページ、東京化学同人、2002年11月
- ^ 中島泉(著)、吉開泰信(著)、高橋利忠(著)、「シンプル免疫学』、144~147ページ、南江堂; 改訂第2版、2001年02月
- ^ 東匡伸、小熊惠二、『シンプル微生物学』、77ページ、南江堂;改訂第3版、2000年10月
- ^ 鳥取県公式ページ
- ^ Yu Shi, and Osamu Tokunaga, Multiple Infections and Atherosclerosis: Co-infection of Chlamydia Pneumoniae, and Herpesviruses in the Aorta is Related to Atherosclerosis J. Jpn. Coll. Angiol., 2003, 43: 667-671.
- ^ 矢野郁也(編集)、熊沢義雄(編集)、内山竹彦(編集)、『病原微生物学』、53および60ページ、東京化学同人、2002年11月
- ^ 神戸大学 腸管外病原性大腸菌(ExPEC)における病原因子の特定に資する研究のページ
- ^ 東匡伸、小熊惠二、『シンプル微生物学』、46ページ、南江堂;改訂第3版、2000年10月
関連項目[編集]
- 感染症/伝染病
- 微生物/真正細菌/真菌/原生生物/ウイルス
- 免疫/生体防御機構
- 日和見感染
- 院内感染
- 感染管理
- 感染制御学/感染症学/微生物学/ウイルス学/細菌学(口腔細菌学)/真菌学/免疫学
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- リンパ囊胞およびその感染の取り扱い (特集 がん患者支援とがんサバイバーのQOL)
- プライマリケア・マスターコース 症状別診療ガイド 不明を解明! 不明熱のココを診る(第4回)感染症で考える不明熱とは? : 結核,感染性心内膜炎,膿瘍に注意
- プライマリケア・マスターコース 日常診療ケーススタディ 子どもを診る12の方法(CASE 10)感染性胃腸炎の食事療法 : お腹に優しいのは?
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
サーバリックス
組成
製法の概要
- 本剤はHPV-16型及び18型の組換えL1カプシドたん白質抗原を含有する。L1たん白質は、型別に組換えバキュロウイルス発現系を用い、無血清培地を使用して製造する。イラクサギンウワバ由来細胞内でL1をコードする組換えバキュロウイルスが増殖すると、細胞質中にL1たん白質が発現する。細胞を破壊してL1たん白質を遊離させ、一連のクロマトグラフィー及びろ過によって精製する。精製工程の最後に、L1たん白質は会合してウイルス様粒子(VLP)を形成する。次いで、精製された非感染性のVLPを水酸化アルミニウムに吸着させる。AS04アジュバント複合体はグラム陰性菌Salmonella minnesota R595株のリポ多糖の非毒性型誘導体である3-脱アシル化-4′-モノホスホリルリピッドA(MPL)と水酸化アルミニウムからなる。本剤は各HPV型の吸着VLPをAS04アジュバント複合体及び賦形剤と配合して調製する。また本剤は製造工程で、ウシの乳由来成分(カザミノ酸)を使用している。
組成
- 本剤は、0.5mL中に下記の成分・分量を含有する。
有効成分
- ヒトパピローマウイルス16型L1たん白質ウイルス様粒子 20μg
ヒトパピローマウイルス18型L1たん白質ウイルス様粒子 20μg
添加物
- 3-脱アシル化-4′-モノホスホリルリピッドA 50μg
水酸化アルミニウム懸濁液(アルミニウムとして) 500μg
塩化ナトリウム(等張化剤)、リン酸二水素ナトリウム(緩衝剤)、pH調節剤
禁忌
(予防接種を受けることが適当でない者)
- 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
- 明らかな発熱を呈している者
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
- 本剤の成分に対して過敏症を呈したことがある者
- 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
効能または効果
- ヒトパピローマウイルス(HPV)16型及び18型感染に起因する子宮頸癌(扁平上皮細胞癌、腺癌)及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)2及び3)の予防
- HPV-16型及び18型以外の癌原性HPV感染に起因する子宮頸癌及びその前駆病変の予防効果は確認されていない。
- 接種時に感染が成立しているHPVの排除及び既に生じているHPV関連の病変の進行予防効果は期待できない。
- 本剤の接種は定期的な子宮頸癌検診の代わりとなるものではない。本剤接種に加え、子宮頸癌検診の受診やHPVへの曝露、性感染症に対し注意することが重要である。
- 本剤の予防効果の持続期間は確立していない。
- 10歳以上の女性に、通常、1回0.5mLを0、1、6ヵ月後に3回、上腕の三角筋部に筋肉内接種する。
- 本剤の接種上、やむを得ず接種間隔の変更が必要な場合は、2回目の接種は1回目の接種から1〜2.5ヵ月の間で、3回目の接種は1回目の接種から5〜12ヵ月の間で調整すること。
他のワクチン製剤との接種間隔
- 生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上、また他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上間隔を置いて本剤を接種すること。
慎重投与
(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
- 被接種者が以下に該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
- 血小板減少症や凝固障害を有する者[本剤接種後に出血があらわれるおそれがある。]
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
- 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者
- 過去に痙攣の既往のある者
- 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への接種」の項参照]
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー
(頻度不明注1))
- ショック又はアナフィラキシーを含むアレルギー反応、血管浮腫があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
急性散在性脳脊髄炎(ADEM)
(頻度不明注1))
- 急性散在性脳脊髄炎(ADEM)があらわれることがある。通常、接種後数日から2週間程度で発熱、頭痛、痙攣、運動障害、意識障害等があらわれる。本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
ギラン・バレー症候群
(頻度不明注1))
- ギラン・バレー症候群があらわれることがあるので、四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射の減弱ないし消失等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 癌原性HPVは子宮頸癌(扁平上皮細胞癌及び腺癌)の発症に関連しており、HPV-16及びHPV-18がもっとも多い型で、世界的には次いでウイルスの型が近縁のHPV-45及びHPV-31が多い。HPV-16及びHPV-18が子宮頸癌の約70%、HPV-16,18,31及び45を合わせて子宮頸癌の78.5〜80.3%7),8)に関連している。
子宮頸癌及びその前癌病変に進行する危険性は、HPVの持続的な感染により増加すると考えられている。
本剤は、HPV-16型及びHPV-18型の主要カプシドL1たん白質で構成されるウイルス様粒子(VLP)を精製した非感染性の組換えワクチンである。本剤投与によりL1 VLPに対する液性免疫及び細胞性免疫を惹起され有効性を示すことが、動物モデルを用いた試験より示唆されている。
本剤の作用メカニズムとしては、本剤により誘導された血清中抗HPV IgG抗体が子宮頸部粘膜に滲出し、子宮頸癌の主要原因である癌原性HPVの持続的な感染を予防していると考えられている。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- communicability、infectious、epidemic、transmissible、communicable、contagious
- 関
- 感染性、伝達性、伝播性、流行、流行性、流行病、伝染病
[★]
- 関
- contagion、contagious、infectiosity、infectious、infectiousness、infective、infectivity、spreading、transmissible
[★]
- 関
- contagion、contagious、infectiosity、infectious、infectiousness、infective、transmissibility、transmissible
[★]
- 関
- contagion、contagious、infectious、infectiousness、infective、infectivity、transmissibility、transmissible
[★]
- 英
- transmissibility、transmissible、spreading
- 関
- 延展、感染性、感染力、伝染性、伝達性、伝播
[★]
- 英
- compromised, susceptibility to infection
- 1. 反復感染
- 2. 重症感染
- 3. 持続的感染
- 4. 日和見感染
[★]
- 英
- keratosis follicularis contagiosa
- 関
- モロー・ブルック症候群
[★]
- 英
- transmissible gastroenteritis of swine
- 関
- ブタ伝染性胃腸炎
[★]
- 英
- infectious hepatitis
- 関
- 伝染性肝炎、流行性肝炎
[★]
- 英
- infectious skin disease
- 関
- 伝染性皮膚疾患
[★]
- 英
- infection
- 関
- 定着、感染症、不顕性感染、顕性感染。サブクリニカル感染
- 細菌が宿主の体表面、体内や組織内に付着して増殖し、定着している状態。
- 感染の成立には微生物(定着能、増殖能、細胞内進入能、毒素産生能などを総合した病原性)と宿主(排除能、殺菌能などの生体防御機構)の力関係が崩れたときに生じる