ブロモスルホフタレインナトリウム
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- 一般的な検査と並んで、肝臓機能の検査がおこなわれます。肝臓のはたらきは多種多様であるため、検査法も多種多様 ... ICG(インドシアニングリーン色素)、BSP(ブロムスルファレイン色素)を静脈から注射して、ある一定の時間が ...
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- bromosulfophthalein sodium BSP
- 同
- スルホブロモフタレインナトリウム sulfobromophthalein sodium
- ブロムスルファレイン bromsulphalein BSP
- スルホブロモフタレイン sulfobromophthalein
- 商
- ヘパトサルファレイン
- 関
- ブロムスルファレイン試験
[★]
- 英
- bromsulphalein test, bromsulphalein excretion test
- 同
- (国)BSP試験 BSP test
- 関
- ICG試験
概念
- 肝機能検査の一つであり、肝の異物排泄機能検査である。
- 色素の血中消失率(fractional disappearance rate)と血中停滞率(retention rate)を算出する。
- ブロムスルファレインはショックなどの副作用があるため、インドシアニングリーンに取って代わられている。
- それでも、デュビン・ジョンソン症候群の診断には有用である。
生理、動態
- BSPは血中で血漿蛋白質と結合し、70-80%は肝臓に接種され、グルタチオン抱合を受け、胆汁中に大部分が排泄される。(LAB.1356)
- 約2%は腎臓から排泄され、その他は網内系で分解される。(LAB.1356)
- BSP試験は注射後、30分、または45分後の血中停滞率をみるのが一般的。(LAB.1356)
副作用・合併症
- BSPの静注時に血管痛、嘔気、胸痛、めまいなどを来すことがある。
- まれにショック症状をきたすことがある。
方法=
- 体重に応じた量のBSP液を静脈注射。30分後/45分後に対側から採血し、血清を分離。
判定
血中停滞率
基準値
- LAB.1356
- 30分値:0-5%:正常
- 45分値:0-2%:正常
- 45分値の法が用いられる。
LAB.1356
- 5%以上、肝障害
- 15%まで、軽度肝障害
- 15%以上、高度肝障害
5-15%(中等度上昇)
- 検査値の本参考
15%以上(高度上昇)
- 検査値の本参考
疾患との関連
デュビン・ジョンソン症候群
- デュビン・ジョンソン症候群の診断に有用な検査である。
- (おそらく)30, 45, 60, 90, 120分後の採血を行う。
- 45分前まではブロムスルファレインの血中濃度は低下傾向にあるが、45分以降血中濃度が再上昇していく。
- この所見はデュビン・ジョンソン症候群に特徴的な所見とされている
まとめ
|
ICG試験
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BSP試験
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その他
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血中消失率 (K)
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15分血中停滞率 (R15)
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血中停滞率 45分値
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健常者
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0.168-0.206
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0-10%
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正常
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ジルベール症候群
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正常(1)
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デュビン・ジョンソン症候群
|
正常~軽度異常(2)
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低下後再上昇
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ローター症候群
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>70% 70-80(3)
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異常値 45-50%(3)
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黄疸
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ICG排泄異常症
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>70%
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肝機能検査正常
|
慢性肝炎
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0.1-0.15
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10-30%
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肝硬変
|
0.077
|
>30%, 平均35%
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肝臓での処理
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代謝されない
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グルタチオン抱合
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(1) 正常のことが多い(QB.B-267)、正常か時に中等度の異常(LAB.1358)
|
(2)(QB.B-267)、正常(LAB.1358)
|
注意
- 肝細胞での処理がビリルビンと競合するので、血中ビリルビンが3-5mg/dlの場合、検査の意義はない。
[★]
- 英
- rhein
- 関
- アントラキノン
[★]
- 英
- sulfa
- 関
- サルファ
[★]
- 英
- bromine
- 関
- 臭素