ジクロフェナク
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Japanese Journal
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ブレシン錠25mg
組成
- ブレシン錠25mgは、1錠中に日局ジクロフェナクナトリウム25mgを含有する。
添加物として、カルナウバロウ、カルメロースCa、結晶セルロース、酸化チタン、三二酸化鉄、ステアリン酸Mg、トウモロコシデンプン、乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、マクロゴール6000を含有する。
禁忌
- 消化性潰瘍のある患者〔消化性潰瘍を悪化させる。〕(ただし、「慎重投与」の項参照)
- 重篤な血液の異常のある患者〔副作用として血液障害が報告されているため血液の異常を悪化させるおそれがある。〕(「副作用」の項参照)
- 重篤な肝障害のある患者〔副作用として肝障害が報告されているため肝障害を悪化させることがある。〕(「副作用」の項参照)
- 重篤な腎障害のある患者〔腎血流量低下作用があるため腎障害を悪化させることがある。〕
- 重篤な高血圧症のある患者〔プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため血圧をさらに上昇させるおそれがある。〕
- 重篤な心機能不全のある患者〔プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため心機能を悪化させるおそれがある。〕
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等により誘発される喘息発作)又はその既往歴のある患者〔重症喘息発作を誘発する。〕
- インフルエンザの臨床経過中の脳炎・脳症の患者(「その他の注意」の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- トリアムテレンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
- 下記の疾患ならびに症状の鎮痛・消炎
関節リウマチ、変形性関節症、変形性脊椎症、腰痛症、腱鞘炎、頸肩腕症候群、神経痛、後陣痛、骨盤内炎症、月経困難症、膀胱炎、前眼部炎症、歯痛
- 通常、成人にはジクロフェナクナトリウムとして1日量75〜100mg(本剤3〜4錠)とし原則として3回に分け経口投与する。また、頓用する場合には25〜50mg(1〜2錠)とする。なお、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
- 手術ならびに抜歯後の鎮痛・消炎
- 通常、成人にはジクロフェナクナトリウムとして1日量75〜100mg(本剤3〜4錠)とし原則として3回に分け経口投与する。また、頓用する場合には25〜50mg(1〜2錠)とする。なお、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
- 下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
- 通常、成人にはジクロフェナクナトリウムとして1回量25〜50mg(本剤1〜2錠)を頓用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとし、1日最大100mg(4錠)を限度とする。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
慎重投与
- 消化性潰瘍の既往歴のある患者〔消化性潰瘍を再発させることがある。〕
- 血液の異常又はその既往歴のある患者〔血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。〕
- 出血傾向のある患者〔血小板機能異常が起こることがあるため出血傾向を助長するおそれがある。〕
- 肝障害又はその既往歴のある患者〔肝障害を悪化又は再発させることがある。〕
- 腎障害又はその既往歴のある患者〔腎血流量低下作用があるため腎障害を悪化又は誘発することがある。〕
- 腎血流量が低下しやすい患者〔心機能障害のある患者、利尿剤や腎機能に著しい影響を与える薬剤を投与中の患者、腹水を伴う肝硬変のある患者、大手術後、高齢者等では有効循環血液量が低下傾向にあり、腎血流量が低下しやすいので、腎不全を誘発するおそれがある。〕
- 高血圧症のある患者〔プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため血圧をさらに上昇させるおそれがある。〕
- 心機能障害のある患者〔プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため心機能を悪化させるおそれがある。〕
- SLE(全身性エリテマトーデス)の患者〔SLE症状(腎障害等)を悪化させるおそれがある。〕
- 過敏症の既往歴のある患者
- 気管支喘息のある患者〔気管支喘息患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれており、それらの患者では重症喘息発作を誘発する。〕
- 潰瘍性大腸炎の患者〔症状が悪化したとの報告がある。〕
- クローン病の患者〔症状が悪化したとの報告がある。〕
- 食道通過障害のある患者〔食道に停留し食道潰瘍を起こすおそれがある。〕(「適用上の注意」の項参照)
- 高齢者及び小児〔副作用、特に過度の体温下降・血圧低下によるショック症状があらわれやすい。〕(「重要な基本的注意」、「高齢者への投与」、「小児等への投与」の項参照)
- 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者(ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。)
重大な副作用
- 以下のような副作用があらわれることがある。
このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- ショック(胸内苦悶、冷汗、呼吸困難、四肢冷却、血圧低下、意識障害等)、アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、血管浮腫、呼吸困難等)
- 出血性ショック又は穿孔を伴う消化管潰瘍
- 再生不良性貧血、溶血性貧血、無顆粒球症、血小板減少
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens‐Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)
- 急性腎不全(間質性腎炎、腎乳頭壊死等)(症状・検査所見:乏尿、血尿、尿蛋白、BUN・血中クレアチニン上昇、高カリウム血症、低アルブミン血症等)、ネフローゼ症候群
- 重症喘息発作(アスピリン喘息)
- 間質性肺炎
- うっ血性心不全、心筋梗塞
- 無菌性髄膜炎(項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等)〔特にSLE又はMCTD等のある患者では注意すること。〕
- 重篤な肝障害(劇症肝炎、広範な肝壊死等)
- 急性脳症(特に、かぜ様症状に引き続き、激しい嘔吐、意識障害、痙攣等の異常が認められた場合には、ライ症候群の可能性を考慮すること)
- 横紋筋融解症(急激な腎機能悪化を伴うことがある)(症状:筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等)
- 脳血管障害
薬効薬理
- 実験的急性炎症、例えばラットのカラゲニン浮腫に対してはインドメタシンと同様、またモルモットの紫外線紅斑に対してはインドメタシンやフルフェナム酸よりも強い抑制作用を示す。持続性浮腫、肉芽嚢腫、アジュバント関節炎など、ラットの実験的慢性炎症や肉芽形成に対してすぐれた抑制作用を示す。
- 動物実験やヒトの歯髄電気刺激法による試験で痛覚閾値の有意な上昇(鎮痛効果)が認められている。
- 動物実験ですぐれた解熱作用を示す。
- ウシ精嚢ミクロソーム分画におけるプロスタグランジンの合成を低濃度で阻害し、その作用はインドメタシン、ナプロキセンより強い。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ジクロフェナクナトリウム(Diclofenac Sodium)
化学名
- Monosodium 2‐(2,6‐dichlorophenylamino)phenylacetate
分子式
分子量
性状
- ジクロフェナクナトリウムは白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(95)に溶けやすく、水又は酢酸(100)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。吸湿性である。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- diclofenac
- 化
- ジクロフェナクナトリウム diclofenac sodium
- 商
- ボルタレン Voltaren、アデフロニック、アナバン、イリナトロン、サフラック、サビスミン、サンナックス、ジクロード、ジクロスター、ジクロフェナック、スタフルミン、ソファリン、ソレルモン、ダイスパス、チカタレン、ナボール、フェナシドン、ブレシン、プロフェナチン、ベギータ、ボナフェック、ボラボミン、ボルマゲン、ボンフェナック、メリカット、ヨウフェナック、レクトス
- Cataflam, Voltaren
- 関
- 非ステロイド性抗炎症薬、NSAID。眼科用剤
概念
適応