ジクロフェナク
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- ダイスパスとは。効果、副作用、使用上の注意。熱を下げる効果、痛みを鎮める効果、炎症を抑える効果がともに強力な薬です。代表的なジクロフェナクナトリウム製剤は、インドメタシンと並んで炎症を抑える効果、リウマチの症状 ...
- ダイト株式会社のダイスパス錠25mg(ジクロフェナクナトリウム)について、薬価、写真、作用・効果、副作用、保管方法、医療者によるお薬の評価などを掲載しています。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ダイスパスSRカプセル37.5mg
組成
販売名
成分
含量(1カプセル中)
添加物
- 白糖、トウモロコシデンプン、ポビドン、ヒドロキシプロピルセルロース、グリセリン脂肪酸エステル、タルク、その他2成分
カプセル本体:ラウリル硫酸ナトリウム、ゼラチン、酸化チタン
禁忌
消化性潰瘍のある患者
- [消化性潰瘍を悪化させる。](ただし、「慎重投与」の項参照)
重篤な血液の異常のある患者
- [副作用として血液障害が報告されているため血液の異常を悪化させるおそれがある。](「副作用」の項参照)
重篤な肝障害のある患者
- [副作用として肝障害が報告されているため肝障害を悪化させることがある。](「副作用」の項参照)
重篤な腎障害のある患者
- [腎血流量低下作用があるため腎障害を悪化させることがある。]
重篤な高血圧症のある患者
- [プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため血圧をさらに上昇させるおそれがある。]
重篤な心機能不全のある患者
- [プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため心機能を悪化させるおそれがある。]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等により誘発される喘息発作)又はその既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
トリアムテレンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
- 下記の疾患並びに症状の消炎・鎮痛
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群
- 通常、成人にはジクロフェナクナトリウムとして1回37.5mg(本剤1カプセル)を1日2回食後に経口投与する。
慎重投与
消化性潰瘍の既往歴のある患者
血液の異常又はその既往歴のある患者
出血傾向のある患者
- [血小板機能異常が起こることがあるため出血傾向を助長するおそれがある。]
肝障害又はその既往歴のある患者
腎障害又はその既往歴のある患者
- [腎血流量低下作用があるため腎障害を悪化又は誘発することがある。]
腎血流量が低下しやすい患者
- [心機能障害のある患者、利尿剤や腎機能に著しい影響を与える薬剤を投与中の患者、腹水を伴う肝硬変のある患者、大手術後、高齢者等では有効循環血液量が低下傾向にあり、腎血流量が低下しやすいので、腎不全を誘発するおそれがある。]
高血圧症のある患者
- [プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため血圧をさらに上昇させるおそれがある。]
心機能障害のある患者
- [プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため心機能を悪化させるおそれがある。]
SLE(全身性エリテマトーデス)の患者
- [SLE症状(腎障害等)を悪化させるおそれがある。]
過敏症の既往歴のある患者
気管支端息のある患者
- [気管支喘息患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれており、それらの患者では重症喘息発作を誘発する。]
潰瘍性大腸炎の患者
クローン病の患者
食道通過障害のある患者
- [食道に停留し食道潰瘍を起こすおそれがある。](「適用上の注意」の項参照)
高齢者
- [副作用、特に過度の体温下降・血圧低下によるショック症状があらわれやすい。](「重要な基本的注意」、「高齢者への投与」の項参照)
非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者
- [ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能又は効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。]
重大な副作用
ショック(胸内苦悶、冷汗、呼吸困難、四肢冷却、血圧低下、意識障害等)、アナフィラキシー(蕁麻疹、血管浮腫、呼吸困難等)
(頻度不明)
出血性ショック又は穿孔を伴う消化管潰瘍
(頻度不明)
再生不良性貧血、溶血性貧血、無顆粒球症、血小板減少
(頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)
(頻度不明)
急性腎不全(間質性腎炎、腎乳頭壊死等)(症状・検査所見:乏尿、血尿、尿蛋白、BUN・血中クレアチニン上昇、高カリウム血症、低アルブミン血症等)、ネフローゼ症候群
(頻度不明)
重症喘息発作(アスピリン喘息)
(頻度不明)
間質性肺炎
(頻度不明)
うっ血性心不全、心筋梗塞
(頻度不明)
無菌性髄膜炎(項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等)
(頻度不明)
- [特にSLE又はMCTD等のある患者では注意すること。]
重篤な肝障害(劇症肝炎、広範な肝壊死等)
(頻度不明)
急性脳症(特に、かぜ様症状に引き続き、激しい嘔吐、意識障害、痙攣等の異常が認められた場合には、ライ症候群の可能性を考慮すること)
(頻度不明)
横紋筋融解症(急激な腎機能悪化を伴うことがある)(症状:筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等)
(頻度不明)
脳血管障害
(頻度不明)
薬効薬理
1.抗炎症作用6)
1)急性炎症に対する作用
- ジクロフェナクナトリウムは、カラゲニン浮腫(ラット)に対してインドメタシンと同等の抑制作用を示し、紫外線紅斑(モルモット)に対してはインドメタシンまたはフルフェナム酸より強い抑制作用を示す。また酢酸投与による毛細血管透過性亢進(マウス)に対しインドメタシンと同等の抑制作用を示す。
2)亜急性炎症に対する作用
- ジクロフェナクナトリウムは、持続性浮腫、肉芽嚢腫、肉芽腫、アジュバント関節炎等の実験的慢性炎症および肉芽形成に対し、優れた抑制作用を示す(ラット)。これらの作用は、インドメタシンおよびプレドニゾロンに匹敵するものであり、フルフェナム酸、メフェナム酸あるいはフェニルブタゾンより明らかに強い。
2.鎮痛作用6)
- ジクロフェナクナトリウムは、Tail pinch法(モルヒネ負荷マウス)、酢酸ストレッチ法(マウス)、Randall-Selitto法(ラット)等で、多くの場合インドメタシンおよびフルフェナム酸より強い鎮痛効果を示す。また、ヒトでの歯髄電気刺激法による経口投与試験で、ジクロフェナクナトリウム50mg投与群では、30分値で初期値の平均値に対して疼痛閾値の有意の上昇が、またプラセボ投与群に対しても30分値で有意に高いことが認められた。
3.解熱作用6)
- ジクロフェナクナトリウムは酵母による発熱(ラット)を低用量で抑制し、その作用はフェニルブタゾンより明らかに強く、インドメタシンよりやや強い。また、直腸内投与により、ラットおよびウサギにおけるイースト発熱、リポポリサッカライド発熱に対し優れた解熱作用を示し、その作用はインドメタシン(直腸内投与)より強い。成熟動物と幼若動物の間に効果の差異はなく、正常体温にもほとんど影響を及ぼさない。
4.プロスタグランジン合成阻害作用6)
- ジクロフェナクナトリウムはウシ精嚢ミクロソーム分画におけるプロスタグランジンの合成を低濃度で阻害し、その作用はインドメタシン、ナプロキセン等より強い。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ジクロフェナクナトリウム(Diclofenac Sodium)
化学名
- Monosodium 2-(2,6-dichlorophenylamino)phenylacetate
分子式
分子量
性状
- 白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノール又はエタノール(95)に溶けやすく、水又は酢酸(100)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
吸湿性である。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- diclofenac
- 化
- ジクロフェナクナトリウム diclofenac sodium
- 商
- ボルタレン Voltaren、アデフロニック、アナバン、イリナトロン、サフラック、サビスミン、サンナックス、ジクロード、ジクロスター、ジクロフェナック、スタフルミン、ソファリン、ソレルモン、ダイスパス、チカタレン、ナボール、フェナシドン、ブレシン、プロフェナチン、ベギータ、ボナフェック、ボラボミン、ボルマゲン、ボンフェナック、メリカット、ヨウフェナック、レクトス
- Cataflam, Voltaren
- 関
- 非ステロイド性抗炎症薬、NSAID。眼科用剤
概念
適応