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- Baculoviridae
- 関
- バキュロウイルス
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2019/01/28 20:50:14」(JST)
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バキュロウイルス科
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核多核体病ウイルス
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分類(ウイルス)
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群
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:
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第1群(2本鎖DNA)
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科
|
:
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バキュロウイルス科 Baculoviridae
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属
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本文参照
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バキュロウイルス科(Baculoviridae)はDNAウイルスの科。Nucleopolyhedrovirus(NPV:核多角体病ウイルス)とGranulovirus(GV:顆粒病ウイルス)の2属に分けられ、一般にバキュロウイルス(Baculovirus)と呼ばれる。バキュロウイルスは節足動物に感染し、宿主に対する種特異性が高い。大部分はチョウ目の幼虫に感染するが、ハチ、カ、エビに感染するものも知られている。脊椎動物には感染・増殖しない。特定の宿主にしか感染しないが致死性が高く、他の動物には安全なので、生物農薬として利用されるものもある。
性質
ビリオンは大型の棒状。エンベロープを持ち、GVはエンベロープ1個にヌクレオカプシドを1個だけ含むが、NPVにはエンベロープ1個にヌクレオカプシドを複数含むものもある。さらにビリオンはタンパク質(GVではグラニュリン、NPVではポリヘドリン)の結晶(包埋体)に包まれる。GVの包埋体(顆粒体)は小型でビリオンを1個しか含まないが、NPVの包埋体(核多角体)は大型で多数のビリオンを含む。ゲノムは環状二本鎖DNAで、80から180kbpと大きく、遺伝子数も100以上ある。
感染過程
包埋体は虫に食べられたあと、中腸でアルカリ性のため溶解し、感染する。細胞内で複製されたウイルスはまず細胞表面から出芽し、他の細胞に感染して全身感染に至る。次に各細胞内で包埋体が作られる。包埋体型ウイルスは出芽型ウイルスよりも安定性、感染性ともに高い。虫は死んで虫体内部は液状化し、その後皮膚が破れると内部に充満したウイルスがまき散らされ、他の虫に食べられて感染する。
ウイルスの分類(ボルティモア分類) |
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DNA |
I: 2本鎖DNAウイルス (dsDNA) |
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カウドウイルス目 |
- マイオウイルス科
- ポドウイルス科
- サイフォウイルス科
| ヘルペスウイルス目 |
アロヘルペスウイルス科
ヘルペスウイルス科
マラコヘルペスウイルス科 | Ligamenvirales |
Lipothrixviridae
Rudiviridae | 未分類 |
NLCDV: アスコウイルス科
アスファウイルス科
イリドウイルス科
Marseilleviridae
ミミウイルス科
フィコドナウイルス科
ポックスウイルス科
属: Dinodnavirus
- エンベロープ無し: アデノウイルス科
- パピローマウイルス科
- Papovaviridae (廃止)
- ポリオーマウイルス科
- 属: Rhizidiovirus
- Ampullaviridae
- バキュロウイルス科
- Bicaudaviridae
- Clavaviridae
- コルチコウイルス科
- フセロウイルス科
- Globuloviridae
- グッタウイルス科
- Hytrosaviridae
- ニマウイルス科
- Nudiviridae
- Plasmaviridae
- Polydnaviridae
- Sphaerolipoviridae
- テクティウイルス科
- Turriviridae
- 属: Salterprovirus
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| II: 1本鎖DNAウイルス (ssDNA) |
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アネロウイルス科
Bidnaviridae
サーコウイルス科
ジェミニウイルス科
イノウイルス科
ミクロウイルス科
ナノウイルス科
パルボウイルス科
Spiraviridae
属: Bacilladnavirus |
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| RNA |
III: 2本鎖RNAウイルス (dsRNA) |
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- Amalgaviridae
- ビルナウイルス科
- クリソウイルス科
- シストウイルス科
- Endornaviridae
- ハイポウイルス科
- Megabirnaviridae
- パルティティウイルス科
- Picobirnaviridae
- Quadriviridae
- レオウイルス科
- トティウイルス科
|
| IV: 1本鎖RNA+鎖 ((+)ssRNA) |
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ニドウイルス目 |
- アルテリウイルス科
- コロナウイルス科
- Mesoniviridae
- ロニウイルス科
| ピコルナウイルス目 |
Comoviridae (廃止)
Dicistroviridae
Iflaviridae
Marnaviridae
ピコルナウイルス科
Secoviridae
Sequiviridae (廃止)
属: Bacillarnavirus
Labyrnavirus | ティモウイルス目 |
アルファティモウイルス科
ベータティモウイルス科
ガンマティモウイルス科
ティモウイルス科 | 未分類 |
アルファテトラウイルス科
Alvernaviridae
アストロウイルス科
Barnaviridae
Benyviridae
Bromoviridae
カリシウイルス科
Carmotetraviridae
Closteroviridae
フラビウイルス科
Flexiviridae (obsolete)
ヘペウイルス科
Leviviridae
Luteoviridae
Narnaviridae
ノダウイルス科
Permutotetraviridae
Potyviridae
テトラウイルス科 (廃止)
トガウイルス科
Tombusviridae
Virgaviridae
属: Cilevirus
Higrevirus
Idaeovirus
Ourmiavirus
Polemovirus
Sobemovirus |
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| V:1本鎖RNA-鎖 ((−)ssRNA) |
---|
モノネガウイルス目 |
- ボルナウイルス科
- フィロウイルス科
- Nyamiviridae
- パラミクソウイルス科
- ラブドウイルス科
| 未分類 |
アレナウイルス科
ブニヤウイルス科
Ophioviridae
オルトミクソウイルス科
属: デルタウイルス属
Emaravirus
Tenuivirus
Varicosavirus |
|
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| 逆転写 |
VI: 1本鎖RNA逆転写ウイルス(ssRNA-RT) |
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- メタウイルス科
- シュードウイルス科
- レトロウイルス科
|
| VII: 2本鎖DNA逆転写ウイルス (dsDNA-RT) |
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カリモウイルス科
ヘパドナウイルス科 |
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 細胞生物学的アプローチによるバキュロウイルス研究 : 感染に伴う細胞核機能及び構造の質的変貌
- バキュロウイルス概説 : 特集「展開するバキュロウイルス・バイオサイエンス」にあたって
- 1993年に西日本で発生した養殖クルマエビの大量死:電顕観察による原因ウイルスの検出
Related Links
- バキュロウイルス科(Baculoviridae)はDNAウイルスの科。Nucleopolyhedrovirus( NPV:核多角体病ウイルス)とGranulovirus(GV:顆粒病ウイルス)の2属に分けられ、 一般にバキュロウイルス(Baculovirus)と呼ばれる。バキュロウイルスは節足動物に 感染 ...
★リンクテーブル★
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バキュロウイルス科
- 関
- baculovirus
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- 英
- virus
- 同
- ウイルス粒子 virus particle、ビリオン virion
- 関
- 微生物学、抗ウイルス薬、国試に出がちなウイルス
感染経路による分類 SMB.374
学名
目(order, -virales), 科(family, -viridae), 亜科(subfamily, -virinae), 属(genus, -virus), 種(species)
増殖過程
- 吸着 absorption
- 侵入 penetration
- 脱殻 uncoating
- ゲノムの複製 replication、遺伝子発現 transcription
- ウイルス粒子の組み立て assembly
- 放出 release
感染の分類
持続時間
ゲノム
- 一本鎖RNA(-)をゲノムとするウイルスはウイルス粒子内にRNA依存性RNA合成酵素を有する。
[★]
- 英
- family
- 関
- 家族、系統群、ファミリ、ファミリー
[★]
- 英
- baculovirus、baculoviral
- 関
- バキュロウイルス科
[★]
- 英
- solder
- 関
- はんだ、鑞着