- 英
- deferoxamine
- 化
- メシル酸デフェロキサミン deferoxamine mesilate
- 商
- デスフェラール Desferal
- 関
- デスフェリオキサミン、デスフェラール
- キレート剤
- CAS:138-14-7
- C25H48N6O8・CH4SO3
- http://www.genome.jp/kegg-bin/get_entry?dr+D01186
適応
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/05/15 00:52:29」(JST)
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デフェロキサミン
|
|
IUPAC命名法による物質名 |
N-(5-aminopentyl)-N-hydroxy-N'-[5-(N-hydroxy-3-{[5-(N-hydroxyacetamido)pentyl]carbamoyl}propanamido) pentyl]butanediamide |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
? |
投与方法 |
Oral, IV, IM, SQ |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
? |
代謝 |
? |
半減期 |
6 hours |
排泄 |
? |
識別 |
CAS登録番号 |
70-51-9 |
ATCコード |
V03AC01 |
PubChem |
CID 2973 |
DrugBank |
APRD00904 |
ChemSpider |
2867 |
KEGG |
D03670 |
別名 |
N'- [5-(acetyl-hydroxy-amino)pentyl]-N-[5-[3-(5-aminopentyl-hydroxy-carbamoyl) propanoylamino]pentyl]-N-hydroxy-butane diamide |
化学的データ |
化学式 |
C25H48N6O8 |
分子量 |
560.684 g/mol |
デフェロキサミン(英: deferoxamine, desferrioxamine, desferoxamine, DFO, DFOA, desferal)とは体内から過剰な鉄を除去するために使用されるキレート剤の一つで、鉄過剰症及び鉄中毒の治療薬。イギリスでは一般にメシル酸デフェロキサミンとして使用される。
筋肉注射及び点滴静脈注射により投与される。
作用機序 [編集]
デフェロキサミンは血流における遊離鉄と結合し、尿からの排泄を促進する。過剰な鉄の除去によって肝臓のような臓器や組織への傷害を軽減する。
関連項目 [編集]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 鉄剤静注により肝実質細胞にも鉄沈着を認めた二次性鉄過剰症の1例
- 田中 智大,橋本 直明,関川 憲一郎,大久保 政雄,小林 克也,松浦 広,光井 洋,鈴木 丈夫,岸田 由起子,山崎 一人,薬丸 一洋,田村 浩一
- 肝臓 49(12), 574-580, 2008-12-25
- … r細胞のみならず肝細胞内にも著明な鉄の沈着を認めた.患者に輸血歴は無かったが,胃癌術後の鉄欠乏性貧血に対し,鉄剤を断続的に約30カ月間静注された既往があり,その前後でのCT所見に変化を認めた.二次性鉄過剰症(続発性ヘモクロマトーシス)と診断し,デフェロキサミン500 mgの筋肉注射を開始,その後瀉血療法を併用し血清フェリチン値は1199 ng/mlまで改善した.鉄剤静注継続の際に注意すべき病態である. …
- NAID 10023974619
- 蛍光検出高速液体クロマトグラフィーによる生体試料及び飲料水中のアルミニウムの定量 (<特集>健康と分析化学)
- 佐藤 誠,松田 淳,村山 晴喜,辛 能雲,金子 恵美子,四ツ柳 隆夫
- 分析化学 49(6), 429-435, 2000-06-05
- … クエン酸及びデフェロキサミンBは,1000mg/lまで影響を与えない。 …
- NAID 110002905875
- デフェロキサミンによるヘモジデローシス治療中にムコール症を合併した高齢血液透析患者の一例
Related Links
- デフェロキサミン(英: deferoxamine, desferrioxamine, desferoxamine, DFO, DFOA, desferal)とは体内から過剰な鉄を除去するために使用されるキレート剤の一つで、鉄 過剰症及び鉄中毒の治療薬。イギリスでは一般にメシル酸デフェロキサミンとして使用 ...
- その結果,デフェロキサミンの鉄含有型であるフェ. リオキサミンが,この抑制物質である ... 1962年にデフェロキサミン(DFO)が登場したことによ. り,輸血による鉄過剰患者の ... 生体から鉄を除去するためにデフェロキサミンを 用. できるのではないかという結論に ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
デスフェラール注射用500mg
組成
成分・含量
- 1バイアル中デフェロキサミンメシル酸塩(日局)500mg
禁忌
- 無尿又は重篤な腎障害のある患者(透析中の患者を除く)〔金属錯体の約半分は腎を介して排泄されるため、無尿又は重篤な腎障害のある患者では、排泄が遅延する。なお透析膜は通過するので透析患者には投与可能である。〕
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 下記疾患における尿中への鉄排泄増加
- 原発性ヘモクロマトーシス
- 続発性ヘモクロマトーシス
- 本剤1バイアル(デフェロキサミンメシル酸塩として500mg)を通常、日本薬局方注射用水5mLに溶解して使用する。通常、慢性鉄過剰症に対しては、1日量デフェロキサミンメシル酸塩として1000mgを1〜2回に分けて筋肉内に注射する。維持量としては、効果発現の程度に応じて、適宜1日量デフェロキサミンメシル酸塩として500mgに減量する。
患者が特に重篤であったり、あるいはショックの状態にあるときには、1回デフェロキサミンメシル酸塩として1000mgを毎時15mg/kgの速度で徐々に点滴静注し、1日量が80mg/kgを超えない範囲とする。
慎重投与
- 腎機能障害のある患者(透析中の患者を含む)〔眼障害、聴力障害等の副作用があらわれやすい。〕
- 血清フェリチン値の低い患者〔血清フェリチン値が2,000ng/mL以下の患者では眼障害、聴力障害等の副作用があらわれやすい。〕
- 重篤な肝障害のある患者〔肝機能が悪化するおそれがある。〕
- 糖尿病患者〔網膜病変があらわれやすい。〕
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明)
- ショック、アナフィラキシー様症状、血管浮腫があらわれることがある。観察を十分に行い、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
眼障害
- 水晶体混濁、視力低下(0.5%未満)、夜盲、色覚異常、視野欠損、霧視、網膜色素変性、視力消失、視神経炎、暗点、角膜混濁(頻度不明)があらわれることがある。観察を十分に行い、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「慎重投与2.」の項参照)
聴力障害
- 難聴等の聴力障害(0.5%未満)、耳鳴、高音域での感音性難聴(頻度不明)があらわれることがある。観察を十分に行い、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「慎重投与2.」の項参照)
エルシニア感染症(0.5%未満)
- エルシニア敗血症等の感染症(Y.enterocolitica,Y.pseudotuberculosisによる)を起こすことがある。発熱、下痢、腹痛等の症状があらわれた場合には投与を中止し、抗菌剤を投与するなど適切な処置を行うこと。
ムーコル症(頻度不明)
- ムーコル症等の重症真菌感染症があらわれることがある。観察を十分に行い、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎不全、腎尿細管障害(頻度不明)
- 急性腎不全、腎尿細管障害があらわれることがある。観察を十分に行い、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 3価の鉄イオンと結合して安定な水溶性のフェリオキサミンBを形成する。その安定度恒数は1031であり、EDTA(1025)よりも強い(in vitro)。5,6)理論的にはデフェロキサミンメシル酸塩100mgは3価の鉄イオン8.5mgと結合する。
- フェリチン及びヘモジデリンから鉄を除去するが7)、ヘモグロビン鉄とは反応せず(in vitro)、ミオグロビン又は呼吸系酵素中のポルフィリン鉄とは反応しないと考えられている。5)また、生体内ではトランスフェリンからの鉄はほとんど除去しない。8)
- 肝実質細胞内でフェリチンもしくはヘモジデリン鉄と結合し、胆汁を介して排泄され、肝細胞外では網内細胞由来の鉄と結合し、腎を介して排泄されるが、この肝細胞外での鉄結合はトランスフェリンの鉄結合能飽和後においてのみ認められる(ラット)。9)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- デフェロキサミンメシル酸塩(Deferoxamine Mesilate)
化学名
- N-[5-(Acetylhydroxyamino)pentyl]-N'-(5-{3-[(5-aminopentyl)hydroxycarbamoyl]-propanoylamino}pentyl)-N'-hydroxysuccinamide monomethanesulfonate
分子式
分子量
性状
- 白色〜微黄白色の結晶性の粉末である。水に溶けやすく、エタノール(99.5)、2-プロパノール又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
融点:約147℃(分解)
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- thalassemia
- 同
- 地中海性貧血 Mediterranean貧血症 Mediterranean anemia、サラセミア症候群 thalassemia syndrome
- 関
- 重症型サラセミア、軽症型サラセミア、クーリー貧血
概念
- ヘモグロビンの量的な異常による。
- ヘモグロビンを構成するグロビン鎖の合成障害により特定のグロビン鎖の合成が抑制されて発症する先天性溶血性貧血
疫学
- 参考1
- 九州大などの地域限定の新生児臍帯血スクリーニング調査報告によればサラセミアの発症頻度は0.1%
- 九州や西日本に多い。
- IMD
- 地中海沿岸地域、アフリカ全土、東南アジアなどに多い。
- 日本ではβサラセミアは1,000人に1人の頻度、αサラセミアはそれより頻度が低い。
病型
病因による分類
- αサラセミア:α鎖グロビンの産生低下:HbBart's(γ鎖4量体)、HbH((β鎖4量体)
- βサラセミア:β鎖グロビンの産生低下:HbA2(α鎖2量体/γ鎖2量体)、HbF((α鎖2量体/δ鎖2量体)
- δβサラセミア:
- ヘモグロビン構造変異型
遺伝子型による分類
臨床症状による分類
βサラセミア
- 重症型 thalassemia major: 輸血依存
- 中等症型 thalassemia intermedia: 中等度
- 軽症型 thalassemia minor: 無症候、キャリアー
病態
- 産生抑制されたグロビン鎖の代わりに、抑制されていないグロビン鎖が過剰に産生され、赤血球・赤芽球内に変性沈殿。これらが網内系で破壊される → 溶血
- 代償的な赤血球の産生が増加、および骨髄内での無効造血の増加によりさらに骨髄での赤血球産生が高まり骨変形を来す。
症候
- 貧血:皮膚・粘膜が蒼白。
- 溶血・無効造血:黄疸、肝脾腫、骨変化(サラセミア顔貌)、病的骨折、精神および身体の発育障害。
- 二次的変化:Fe過剰による皮膚色素沈着、感染症による下腿潰瘍、扁桃炎、胆道感染など。
検査
- 血漿鉄交代率 PIT:低下
- PIDT1/2:低下 ← 鉄の代謝回転が早い。投与した59Feは赤芽球に取り込まれても、無構造血により再び末梢に出現するため、血清からの消失速度が低下する?
- %RCU:低下 ← 赤血球鉄利用率のことで、投与した59Feが赤血球中にヘム鉄として取り込まれるかどうかをみる。無構造血により骨髄などに59Feが分散して%RCUが低下する。
治療
参考
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/645
OMIM
- 1. ALPHA-THALASSEMIA/MENTAL RETARDATION SYNDROME, CHROMOSOME 16-RELATED
- Gene map locus 16pter-p13.3
- http://omim.org/entry/141750
- 2. ALPHA-THALASSEMIA/MENTAL RETARDATION SYNDROME, X-LINKED; ATRX
- Gene map locus Xq13
- http://omim.org/entry/301040
- http://omim.org/entry/613985
uptodate
- 1. [charged] サラセミアの臨床症状および診断 - uptodate [1]
- 2. [charged] αサラセミアの病態生理 - uptodate [2]
- 3. [charged] βサラセミアの病態生理 - uptodate [3]
- 4. [charged] βサラセミアの治療 - uptodate [4]
[★]
- 英
- desferrioxamine
- 関
- デフェロキサミン、デスフェラール、メシル酸デフェロキサミン
[★]
デフェロキサミン deferoxamine、メシル酸デフェロキサミン