- 英
- distigmine
- 化
- 臭化ジスチグミン distigmine bromide
- ラ
- distigmini bromidum
- 商
- ウブレチド、ウブテック
- 関
- 抗コリンエステラーゼ薬、ネオスチグミン
適応
- 経口:重症筋無力症、手術後および神経因性膀胱などの低緊張性膀胱による排尿困難
- 点眼剤:緑内障、や調節性内斜視
禁忌
- 消化管・尿路の器質的閉塞、迷走神経緊張症、脱分極性筋弛緩薬(スキサメトニウム)を投与中の患者
副作用
-臭化ジスチグミン
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/03/27 16:26:29」(JST)
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ジスチグミン臭化物
|
IUPAC命名法による物質名 |
(1-methylpyridin-1-ium-3-yl) N-methyl-N-{6-[methyl-
(1-methylpyridin-1-ium-3-yl)oxycarbonylamino]
hexyl}carbamate dibromide |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
? |
識別 |
CAS登録番号 |
15876-67-2 |
ATCコード |
N07AA03 |
PubChem |
CID 27522 |
ChemSpider |
25613 |
UNII |
T940307O7B |
ChEMBL |
CHEMBL1098285 |
化学的データ |
化学式 |
C22H32Br2N4O4 |
分子量 |
576.322 g/mol |
SMILES
- [Br-].[Br-].O=C(Oc1ccc[n+](c1)C)N(CCCCCCN(C(=O)Oc2ccc[n+](c2)C)C)C
|
InChI
-
InChI=1S/C22H32N4O4.2BrH/c1-23-13-9-11-19(17-23)29-21(27)25(3)15-7-5-6-8-16-26(4)22(28)30-20-12-10-14-24(2)18-20;;/h9-14,17-18H,5-8,15-16H2,1-4H3;2*1H/q+2;;/p-2
Key:GJHSNEVFXQVOHR-UHFFFAOYSA-L
|
ジスチグミン(distigmine)とは、コリンエステラーゼ阻害薬の一つである。 ジスチグミン臭化物(Distigmine Bromide)の製剤が、ウブレチドという商品名で鳥居薬品から販売されている。ウブレチド錠として1968年3月に販売開始された。可逆的かつ持続的なコリンエステラーゼ阻害作用により、排尿筋の緊張を高め、手術後、神経因性膀胱などの低緊張性膀胱による排尿困難を改善する薬剤として用いられている[1]。
重症筋無力症は、骨格筋のアセチルコリン受容体に対する自己抗体が生ずることにより、筋肉の力が弱くなる疾病である。症状としては、上眼瞼が下垂したり、嚥下しにくくなったり、手足に力が入らなることが挙げられている。ジスチグミン臭化物は、この重症筋無力症の治療にも用いられている。神経筋接合部において筋肉を収縮させる伝達物質であるアセチルコリンの濃度を高め、筋力を回復させる。ただし、ジスチグミン臭化物は対症療法薬であるので、病気の原因そのものを治すことはできない。
本剤の投与により意識障害を伴うコリン作動性クリーゼがあらわれることがあるため、特に投与開始2週間以内は、悪心・嘔吐、腹痛、下痢、唾液分泌過多、気道分泌過多、発汗、徐脈、縮瞳、呼吸困難などの初期症状に注意を要すると言われている[1]。
出典
- ^ a b http://www.torii.co.jp/iyakuDB/data/pi/ubr_t/ubr_t.pdf
Japanese Journal
- PP-146 脊髄損傷ラットの排尿筋低活動に対するジスチグミンと排尿筋過反射に対するプロピベリンの併用効果(発表・討論,一般演題ポスター,第99回日本泌尿器科学会総会)
- 安次富 勝博,菅谷 公男,西島 さおり,嘉手川 豪心,山本 秀幸
- 日本泌尿器科學會雜誌 102(2), 427, 2011-03-20
- NAID 110008612519
- P2-122 ジスチグミン臭化物製剤の安全管理に関する実態調査(一般演題 ポスター発表,使用状況調査・意識調査,臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
Related Links
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- 製品名:ジスチグミン臭化物。種別:抗コリンエステラーゼ剤 主な作用: コリンエステラーゼはアセチルコリンを分解する酵素ですが,この薬はその酵素の活性を 抑えることによって,アセチルコリンの作用を強め持続させる作用があります。重症筋 無力症は, ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ウブレチド錠5mg
組成
成分・含量
添加物
- 乳糖水和物
トウモロコシデンプン
バレイショデンプン
タルク
ステアリン酸マグネシウム
禁忌
消化管又は尿路の器質的閉塞のある患者
- 〔消化管機能を亢進させ、症状を悪化させるおそれがある。また、尿の逆流を引き起こすおそれがある。〕
迷走神経緊張症のある患者
脱分極性筋弛緩剤(スキサメトニウム)を投与中の患者
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 手術後及び神経因性膀胱などの低緊張性膀胱による排尿困難
- ジスチグミン臭化物として、成人1日5mgを経口投与する。
- 重症筋無力症
- ジスチグミン臭化物として、通常成人1日5〜20mgを1〜4回に分割経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
- 効果が認められない場合には、漫然と投与せず他の治療法を検討すること。
- 重症筋無力症の患者では、医師の厳重な監督下、通常成人1日5mgから投与を開始し、患者の状態を十分観察しながら症状により適宜増減すること。
慎重投与
高齢者
腎障害のある患者
- 〔本剤は腎臓から排泄されるため、血中濃度が上昇するおそれがある。〕
コリン作動薬やコリンエステラーゼ阻害薬を服用している患者
- 〔相互に作用を増強し、副作用が発現しやすくなるおそれがある(「相互作用」の項参照)。〕
気管支喘息の患者
甲状腺機能亢進症の患者
徐脈・心疾患(冠動脈疾患、不整脈)のある患者
- 〔心拍数低下、冠動脈の収縮、冠れん縮による狭心症、不整脈の増悪、心拍出量低下を起こすおそれがある。〕
消化性潰瘍の患者
- 〔消化管機能を亢進させ潰瘍の症状を悪化させるおそれがある。〕
てんかんの患者
パーキンソン症候群の患者
- 〔パーキンソン症候群の症状を悪化させるおそれがある。〕
重大な副作用
コリン作動性クリーゼ1)〜3) (自発報告につき頻度不明)
- 本剤の投与により意識障害を伴うコリン作動性クリーゼ(初期症状:悪心・嘔吐、腹痛、下痢、唾液分泌過多、気道分泌過多、発汗、徐脈、縮瞳、呼吸困難等、臨床検査:血清コリンエステラーゼ低下)があらわれることがある(コリン作動性クリーゼは投与開始2週間以内での発現が多く報告されている)。このような場合には、直ちに投与を中止し、アトロピン硫酸塩水和物0.5〜1mg(患者の症状に合わせて適宜増量)を静脈内投与する。また、呼吸不全に至ることもあるので、その場合は気道を確保し、人工換気を考慮すること。
狭心症、不整脈(自発報告につき頻度不明)
- 狭心症、不整脈(心室頻拍、心房細動、房室ブロック、洞停止等)があらわれることがある。このような場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ジスチグミン臭化物は、可逆的にコリンエステラーゼを阻害しアセチルコリンの分解を抑制することにより、間接的にアセチルコリンの作用を増強、持続させ、副交感神経支配臓器でムスカリン様作用を、また、骨格筋接合部でニコチン様作用を示す。
コリンエステラーゼ阻害作用6)
- 本品100μg/kg及びネオスチグミン100〜400μg/kgをラットに1回腹腔内投与したとき、血中コリンエステラーゼ活性はそれぞれ約80%及び30〜60%阻害された。
====アセチルコリン作用の増強6)
==
- ラットの血涙反応では、対照値のアセチルコリンED50値を1/5に減ずるに要する用量は、本品で8.6μg/kg、ネオスチグミンで16.6μg/kgであった。また本品の作用は、投与後2時間で最大となり、少なくとも48時間以上持続した。
抗クラーレ作用6)、7)
- 抗クラーレ作用を知る目的で、非処理でのd-ツボクラリンのED50値を100%増加せしめる量をラット腹腔内投与で求めたところ、本品では30.5μg/kg、ネオスチグミンでは88.5μg/kgであった。また、本品の作用は24時間後にも認められた。
有効成分に関する理化学的知見
分子式
一般名
- ジスチグミン臭化物 Distigmine Bromide(JAN,INN)
化学名
- 3,3'-[Hexamethylenebis(methyliminocarbonyloxy)]bis(1-methylpyridinium)dibromide
融点
性状
- 本品は白色の結晶性の粉末である。本品は水に極めて溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、無水酢酸に溶けにくい。本品の水溶液(1→100)のpHは5.0〜5.5である。本品はやや吸湿性である。本品は光によって徐々に着色する。
★リンクテーブル★
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ジスチグミン
- 関
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