高カリウム血症
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Japanese Journal
- がん治療に伴う電解質異常 (特集 Onco-Nephrology : がん治療の最新フロンティア) -- (がん治療と腎障害)
- 湯浅 健
- 臨床泌尿器科 = Japanese journal of clinical urology 69(7), 559-562, 2015-06
- NAID 40020487999
- NST回診日誌(第60回)電解質異常症例をどうみる? : 高カリウム血症の原因
- NST回診日誌(第59回)電解質異常症例をどうみる? : 高カリウム血症
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- 次の文を読み、25~27の問いに答えよ。
- 64歳の女性。労作時呼吸困難と下腿の浮腫とを主訴に来院した。
- 現病歴 : 20年前から蛋白尿を指摘され、その時の腎生検でIgA腎症と診断された。近医で治療を受けていたが、最近、階段昇降時や買い物に行ったときに息苦しさを感じるようになった。
- 既往歴・家族歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 意識は清明。身長162cm、体重48kg。脈拍92/分、整。血圧180/96mmHg。眼瞼結膜は蒼白。両側下肺にcoarse crackles を認める。下腿に浮腫を認める。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白3+、糖(-)、沈渣に赤血球10~20/1視野。血液所見:赤血球230万、Hb7.8 g/dl、Ht22%、白血球7,500、血小板30万。血清生化学所見:総蛋白6.0g/dl、アルブミン3.8g/dl、尿素窒素80mg/dl、クレアチニン8.2mg/dl、尿酸7.6 mg/dl、総コレステロール190 mg/dl、Na138mEq/l、K6.5mEq/l、Cl100mEq/l、Ca7.9mg/dl、P6.0mg/dl、動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.32、PaO2 98Torr、PaCO2 30Torr、HCO3 -15mEq/l。
- a. 低エネルギー
- b. 低蛋白
- c. 低脂質
- d. 低ナトリウム
- e. 高カリウム
[正答]
※国試ナビ4※ [098C024]←[国試_098]→[098C026]
[★]
- 英
- pseudohyperkalemia, pseudohyperpotassemia
- 関
- 高カリウム血症
- 生体内の血清カリウムは正常であるが、血液検査上、血清カリウム濃度の見かけの上昇が見られるもの。
- ICU.534 SPE.201
- 1. 静脈穿刺時の外傷性溶血、あるいは採血後の何らかの原因による溶血
- 2. 血球成分の異常:白血球増加(5万/ul以上)、あるいは血小板増加(100万/ul以上)により採血管内で血液凝固して細胞からカリウムが漏出する場合と、細胞数が多い場合に血球分離時に細胞が崩壊しやすくなりカリウムが漏出する場合がある。
- 3. 採血献体の不適切な保存:採血後3時間放置した検体を血球分離した場合、あるいは長期間冷蔵保存した検体では、細胞内からカリウムが移動する。
[★]
- 英
- primary hyperkalemic periodic paralysis
- 関
- 高カリウム性周期性四肢麻痺、家族性高カリウム血性周期性麻痺
[★]
- 英
- hyperkalemic
- 関
- 高カリウム血症
[★]
高カリウム性周期性四肢麻痺
[★]
- 英
- potassium
- 同
- K+
- 関
- 高カリウム血症、低カリウム血症、腎 Kと酸塩基平衡の異常
- 植物の灰(pot-ash)が由来らしい
- アルカリ金属
- 原子番号:19
- 原子量:39.10
カリウム濃度を調節する要素
- PT.481-482
-
- 血中K+が細胞内、細胞内H+が細胞外へ移動→低カリウム血症、K排泄↑
- 血中H+が細胞内、細胞内K+が細胞外へ移動→高カリウム血症、K排泄↓
-
- レニン・アンジオテンシン系の亢進 or 細胞外K+濃度の上昇 のいずれかにより副腎皮質からアルドステロンが放出される
- Na/H交換体、Na-K-2Cl共輸送体、Na/K-ATPaseを活性化。
- β2受容体を介してKの取り込みを促進。Na-Kポンプの活性化による。
例外
- 水・電解質と酸塩基平衡 改訂第2版 p.153
- 水素イオンと共に投与される陰イオンが細胞内に移行しうる場合、電気的中性は保たれるのでカリウムイオンは細胞外に移動しない。
- (細胞内に移行する)乳酸イオン、酢酸イオン ⇔ (細胞内に移行しない)塩素イオン
基準値
- LAB
- 出典不明
尿細管での再吸収・分泌
- QB.E-128
- 再吸収 :近位尿細管、ヘンレループ
- 分泌・吸収:集合管(QB.E-128)、遠位尿細管(QB.E-130)、皮質集合管の主細胞(参考1)
調節するファクター
- 1. アルドステロン
- 2. 集合管に到達するナトリウムイオン:集合管では能動的にナトリウムが再吸収されるが、電気的中性を保つために受動的にカリウムが管腔側に移動する。(参考1)
臨床関連
-
- 尿中カリウム < 20mEq/L:腎外性喪失
- 尿中カリウム > 40mEq/L:腎性喪失
参考1
- 1. [charged] Pathophysiology of renal tubular acidosis and the effect on potassium balance - uptodate [1]