リルピビリン
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- 成分(一般名) : リルピビリン塩酸塩 製品例 : エジュラント錠25mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価 区分 : 抗ウイルス剤/逆転写酵素阻害剤(非ヌ系)/抗ウイルス化学療法剤[非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)]
- 2012年6月8日、抗ウイルス化学療法薬のリルピビリン塩酸塩(RPV:商品名エジュラン… ... 10月人気記事 第1位 記者の眼 内山 郁子=日経メディカル 川島なお美と北斗晶、こんなに違った医師の説明
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
コムプレラ配合錠
組成
成分・含量(1錠中)
- リルピビリン塩酸塩27.5mg(リルピビリンとして25mg)、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg(テノホビル ジソプロキシルとして245mg)、エムトリシタビン200mg含有
添加物
- 乳糖水和物、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、アルファー化デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ポビドン、ポリソルベート20、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール4000、トリアセチン、三二酸化鉄、食用青色2号アルミニウムレーキ、食用黄色5号アルミニウムレーキ
禁忌
- リファンピシン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン、デキサメタゾン(全身投与)、セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品、プロトンポンプ阻害剤(オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾール)を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 以下のいずれかのHIV-1感染患者に使用すること。
- 抗HIV薬の治療経験がなく、HIV-1 RNA量100,000 copies/mL以下である患者(「臨床成績」の項参照)
- ウイルス学的失敗の経験がなく、切り替え前6ヵ月間以上においてウイルス学的抑制(HIV-1 RNA量が50 copies/mL未満)が得られており、本剤の有効成分に対する耐性関連変異を持たず、本剤への切り替えが適切であると判断される抗HIV薬既治療患者(「臨床成績」の項参照)
- 本剤による治療にあたっては、患者の治療歴及び可能な場合には薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考にすること。
- 通常、成人には1回1錠(リルピビリンとして25mg、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩として300mg及びエムトリシタビンとして200mgを含有)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。
- 本剤は、リルピビリン塩酸塩、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩及びエムトリシタビンの固定用量を含有する配合剤であるので、リルピビリン塩酸塩、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩又はエムトリシタビンの個別の用法・用量の調節が必要な患者には、個別のリルピビリン塩酸塩製剤(以下「リルピビリン製剤」と略す)、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩製剤(以下「テノホビル製剤」と略す)又はエムトリシタビン製剤を用いること。なお、リルピビリン製剤、テノホビル製剤及びエムトリシタビン製剤の使用にあたっては、それぞれの製品添付文書を熟読すること。
- 本剤の有効成分であるテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩又はエムトリシタビンを含有する製剤と併用しないこと。また、リルピビリンを含有する製剤は、リファブチン併用時以外は併用しないこと。本剤とリファブチンを併用する場合は、リルピビリン製剤を1回25mg 1日1回併用すること。なお、リファブチンの併用を中止した場合は、リルピビリン製剤の投与を中止すること(「相互作用」、「薬物動態」の項参照)。
- 中等度及び重度の腎機能障害のある患者(クレアチニンクリアランス50mL/min未満又は血液透析患者)では、テノホビル製剤及びエムトリシタビン製剤により個々に用法・用量の調節が必要となるため、本剤を投与せず、個別の製剤を用いること(「重要な基本的注意」、「薬物動態」の項参照)。
慎重投与
- 不整脈を起こしやすい患者(低カリウム血症、著しい徐脈、急性心筋虚血、うっ血性心不全、先天性QT延長症候群等)又はQT延長を起こすことが知られている薬剤を投与中の患者[リルピビリン75mg及び300mg投与時にQT延長が認められており、これらの患者ではQT延長により不整脈が発現するおそれがある。(「相互作用」、「薬物動態」の項参照)。]
- B型及び/又はC型肝炎ウイルス重複感染患者[リルピビリン製剤の外国臨床第III相試験において、肝臓関連有害事象(臨床検査値異常を含む)の発現頻度が非重複感染患者より高かった(「重要な基本的注意」の項参照)。]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
重大な副作用
腎不全等の重度の腎機能障害
頻度不明注1)
- 急性腎不全、腎不全、腎尿細管壊死、ファンコニー症候群、近位尿細管腎症、間質性腎炎(急性を含む)、腎性尿崩症等の重度の腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、臨床検査値に異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤が投与されている患者では注意すること。
膵炎
頻度不明注1)
- 膵炎があらわれることがあるので、血中アミラーゼ、リパーゼ、血中トリグリセリド等の検査値の上昇がみられた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
乳酸アシドーシス
頻度不明注1)
- 乳酸アシドーシスがあらわれることがあるので、このような場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害
頻度不明注2)
- AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序20)、21)
リルピビリン
- リルピビリンはジアリルピリミジン骨格を有し、HIV-1に作用するNNRTIである。リルピビリンは、HIV-1逆転写酵素(RT)を非競合的に阻害し、ヒトDNAポリメラーゼα、β及びγを阻害しない。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩
- テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩は、アデノシン一リン酸の非環状ヌクレオシド・ホスホン酸ジエステル誘導体である。テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩からテノホビルへの変換には、ジエステルの加水分解が必要であり、その後細胞内酵素によりリン酸化を受け、テノホビル二リン酸となる。テノホビル二リン酸は、HIV-1逆転写酵素の基質であるデオキシアデノシン5’-三リン酸と競合すること及びDNAに取り込まれた後にDNA鎖伸長を停止させることにより、HIV-1逆転写酵素の活性を阻害する。哺乳類のDNAポリメラーゼα、β及びミトコンドリアDNAポリメラーゼγに対するテノホビル二リン酸の阻害作用は弱い。
エムトリシタビン
- エムトリシタビンは、シチジンの合成ヌクレオシド誘導体であり、細胞内酵素によりリン酸化されエムトリシタビン5’-三リン酸となる。エムトリシタビン5’-三リン酸はHIV-1逆転写酵素の基質であるデオキシシチジン5’-三リン酸と競合すること、及び新生ウイルスDNAに取り込まれた後に、DNA鎖伸長を停止させることにより、HIV-1逆転写酵素の活性を阻害する。哺乳類のDNAポリメラーゼα、β、ε及びミトコンドリアDNAポリメラーゼγに対するエムトリシタビン5’-三リン酸の阻害作用は弱い。
抗ウイルス作用(in vitro)20)、22)
リルピビリン
- T細胞株に急性感染させた野生型(WT)HIV-1実験室株のIIIBに対するリルピビリンの50%有効濃度(EC50)の中央値は、0.73nmol/L(0.27ng/mL)であった。
リルピビリンはHIV-1臨床分離株のgroup Mに対して0.07〜1.01 nmol/L(0.03〜0.37ng/mL)、group Oに対して2.88〜8.45 nmol/L(1.06〜3.10ng/mL)のEC50値を示した。
リルピビリンは、NRTI/NtRTI(アバカビル、ジダノシン、エムトリシタビン、サニルブジン及びテノホビル)、プロテアーゼ阻害剤(アンプレナビル、アタザナビル、ダルナビル、インジナビル、ロピナビル、ネルフィナビル、リトナビル、サキナビル及びtipranavir)、NNRTI(エファビレンツ、エトラビリン及びネビラピン)、融合阻害剤(enfuvirtide)及びCCR5阻害剤(マラビロク)との併用により相加作用を示した。NRTIであるラミブジン及びジドブジン、インテグラーゼ阻害剤であるラルテグラビルとは相加又は相乗作用を示した。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩
- HIV-1の実験室株及び臨床分離株に対するテノホビルの抗ウイルス活性を、ヒトリンパ芽球様細胞株、単球/マクロファージ初代培養細胞及び末梢血リンパ球において評価した。テノホビルのIC50値は、0.04〜8.5μMの範囲であった。
エムトリシタビン
- ヒトリンパ芽球様細胞株、MAGI-CCR5細胞株及び末梢血単核細胞を用いて、HIV-1の実験室株及び臨床分離株に対するエムトリシタビンの抗ウイルス活性を評価した。エムトリシタビンの50%阻害濃度(IC50値)は、0.0013〜0.64μMの範囲であった。
リルピビリン+テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン
- リルピビリン、テノホビル及びエムトリシタビンの3剤併用は、in vitroにおいて相乗的な抗ウイルス活性を示した。
薬剤耐性17)、20)
リルピビリン
- 異なる由来及びサブタイプのWT又はNNRTI耐性HIV-1株を用いたin vitro耐性獲得試験において、リルピビリン耐性株が出現した。この耐性株で最も高頻度で出現したアミノ酸変異はL100I、K101E、V108I、E138K、V179F、Y181C、H221Y、F227C及びM230Iであった。
生物学的カットオフ値(BCO)を超えるFC値[表現型耐性の指標であるEC50値の比(各種分離株に対するEC50値/WT HIV-1株に対するEC50値)]を示した株を、リルピビリン耐性とした。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩
- テノホビルに対する感受性が低下したHIV-1分離株をin vitro試験により選択した結果、これらのウイルスは逆転写酵素遺伝子にK65R変異が発現しており、テノホビルに対する感受性が3〜4倍低下していた。
エムトリシタビン
- In vitro及びin vivoにおいてエムトリシタビン耐性HIV-1株を得た。これらの分離株の遺伝子型解析により、エムトリシタビンに対する感受性の低下と、HIV-1逆転写酵素遺伝子のM184V/I変異との間に関連性が認められた。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン
- エムトリシタビンとテノホビルのin vitroでの併用により、両剤に対する感受性が低下したHIV-1株を選択した。これらの分離株での遺伝子型解析の結果、ウイルス逆転写酵素遺伝子にM184V/I及び(あるいは)K65R変異が認められた。また、テノホビルに対する感受性が低下しK70E変異が認められたHIV-1株において、アバカビル、エムトリシタビン、テノホビル、ラミブジンに対する感受性のわずかな低下が認められた。
リルピビリン+テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン(未治療のHIV-1感染患者)
- ラミブジン/エムトリシタビン関連耐性が出現した患者数について、エファビレンツ投与中よりも、リルピビリン投与中のウイルス学的失敗例の方が多かった。
In vitro及びin vivoでの検討結果から、ベースライン時にK65R、K70E、K101E、K101P、E138A、E138G、E138K、E138Q、E138R、V179L、Y181C、Y181I、Y181V、M184I、M184V、Y188L、H221Y、F227C、M230I及びM230L、L100I+K103Nのアミノ酸変異を有する株は、本剤の抗ウイルス効果に影響を及ぼす可能性があると考えられた。
リルピビリン製剤の第III相試験(C209試験及びC215試験)で背景治療にテノホビル/エムトリシタビン製剤を投与された患者を対象とした48週目の併合耐性解析では、耐性解析集団中でウイルス学的失敗例は62例認められ、このうち54例の耐性情報が得られた。解析結果より、高頻度に出現したNNRTI耐性関連のアミノ酸変異は、V90I、K101E、E138K/Q、Y181C、V189I及びH221Yであった。しかし、ベースラインにおけるV90I及びV189I変異は効果に影響はなかった。リルピビリン治療中は、E138K変異(多くはM184I変異を伴う)が最も高頻度に認められた。治療期間中に3例以上の患者で認められたNRTI耐性関連変異は、K65R、K70E、M184V/I、K219Eであった。
リルピビリン群において48週間を通して、ベースラインHIV-1 RNA量>100,000 copies/mLの患者(262例中29例)よりもベースラインHIV-1 RNA量≦100,000 copies/mLの患者(288例中5例)の方が、耐性関連変異及び/又はリルピビリンに対する表現型耐性が出現した患者数は少なかった。リルピビリンに対する耐性が発現した患者において、ベースラインHIV-1 RNA量≦100,000 copies/mLの患者5例のうちの2例及びベースラインHIV-1 RNA量>100,000 copies/mLの患者29例のうちの28例で、他のNNRTIに対する交差耐性が認められた。
リルピビリン+テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン(既治療のHIV-1感染患者)
- GS-US-264-0106試験で本剤への切り替え後に遺伝子型及び表現型耐性のデータが得られた患者数は、ベースライン時に本剤に切り替えた患者では317例中7例、24週時に本剤に切り替えた患者では152例中0例であった。耐性解析の結果、ベースライン時の本剤への切り替えの後に遺伝子型及び/又は表現型耐性の発現が認められた患者数は、切り替え後24週までが2例、切り替え後48週までに2例追加され、合計4例であった。主に発現したアミノ酸変異は、逆転写酵素におけるM184V/I及びE138K変異であった。全例でテノホビルに対する感受性を維持していた。
ベースライン時にK103NのNNRTI関連アミノ酸変異が認められた24例のうち、ベースライン時に本剤に切り替えた群18例中17例では本剤への切り替え後48週まで、ベースライン時の治療を継続した群6例中5例では本剤への切り替え後24週までウイルス学的抑制が維持された。
GS-US-264-0111試験でEFV/TDF/FTC配合錠から本剤に切り替えた49例全例に、48週の投与期間を通して耐性の発現は認められなかった。
交差耐性17)、20)、23)、24)
リルピビリン
- リルピビリンは、RTにK103N及びY181C等のNNRTI耐性関連アミノ酸変異を1個導入した67株のうち64株(96%)に抗ウイルス作用を示した。リルピビリンへの感受性の低下をもたらした単一のアミノ酸変異はK101P、Y181I及びY181Vであった。K103Nのアミノ酸変異は、単一でリルピビリンに対する感受性が低下しなかったが、K103N及びL100Iの二重変異では、リルピビリンに対する感受性が7倍低下した。Y188L変異により、リルピビリンに対する感受性が臨床分離株と比べて9倍、部位特異的変異株に比べて6倍低下した。
エファビレンツ及びネビラピンのどちらか一方若しくは両方に耐性を示す4786株のHIV-1組換え型臨床分離株のうち62%の株は、リルピビリンに対して感受性を維持(FC値≦BCO)していた。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩
- K65R、K70E変異により、アバカビル、ジダノシン、ラミブジン、エムトリシタビン、テノホビルに対する感受性が低下するが、ジドブジンに対する感受性は維持される。
RTにM41L又はL210Wを含む3つ以上のチミジン系薬剤耐性関連変異が存在するHIV-1感染患者では、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩に対する応答が低下した。
T69S変異の後に2アミノ酸が挿入されるRT変異を有する多剤NRTI耐性HIV-1では、テノホビルに対する感受性の低下が認められた。アバカビル/エムトリシタビン/ラミブジン耐性に関連するM184V変異を有するHIV-1患者に対するテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩のウイルス学的応答は低下しなかった。
K103N、Y181C又はリルピビリン関連変異を持ちNNRTIに対し耐性を示すHIV-1は、テノホビルに対して感受性を示した。
エムトリシタビン
- エムトリシタビン耐性株(M184V/I)はラミブジン及びザルシタビンに対して交差耐性を示したが、ジダノシン、サニルブジン、テノホビル、ジドブジンに対してはin vitroで感受性を維持した。サニルブジンに対する感受性低下をもたらす変異、ジドブジン関連変異(M41L、D67N、K70R、L210W、T215Y/F、K219Q/E)又はジダノシン関連変異(L74V)を有するウイルスは、エムトリシタビンに対する感受性を維持した。非核酸系逆転写酵素阻害薬耐性と関連づけられるK103N変異を有するHIV-1は、エムトリシタビンに対して感受性を示した。
リルピビリン+テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン(未治療のHIV-1感染患者)
- リルピビリン耐性HIV-1変異株とテノホビル又はエムトリシタビンとの交差耐性、及びテノホビル耐性又はエムトリシタビン耐性変異株とリルピビリンの間に明らかな交差耐性は示されていない。
リルピビリン製剤の第III相試験(C209試験及びC215試験)で背景治療にテノホビル/エムトリシタビン製剤を投与された患者を対象とした48週目の併合耐性解析では、耐性解析対象集団にウイルス学的失敗時の表現型耐性のデータが得られた54例、エムトリシタビンに対する感受性が低下した37例、リルピビリンに対する感受性が低下した29例及びテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩に対する感受性が低下した2例が含まれていた。これらの患者のうち、ラミブジンに対する感受性の低下が認められた患者は37例、エトラビリン耐性は28例、エファビレンツ耐性は26例及びネビラピン耐性が12例に認められた。アバカビル及び/又はジダノシンに対する感受性低下を示した症例も認められた。
リルピビリン+テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン(既治療のHIV-1感染患者)
- GS-US-264-0106試験で本剤が投与された469例のうち4例で、リルピビリン、テノホビル又はエムトリシタビンのうち少なくとも1有効成分への感受性の低下が認められた。このうち4例すべてでエムトリシタビンへの感受性低下が認められ、2例でリルピビリンへの感受性低下が認められた。エムトリシタビンに耐性を示した患者は、ラミブジンに対しても耐性を示した。リルピビリンに耐性を示した患者では、他のNNRTI(エファビレンツ、ネビラピン、delavirdine)に対して交叉耐性を示したが、エトラビリンに対しては2例中1例で感受性が維持された。
有効成分に関する理化学的知見
性状
溶解性
- 水 112mg/mL
アセトニトリル 4mg/mL
酢酸イソプロピル 0.3mg/mL
融点
分配係数
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3
[★]
- 英
- rilpivirine
- 化
- リルピビリン塩酸塩 rilpivirine hydrochloride
- 商
- エジュラント
- 関
- 抗ウイルス剤
[★]
- 英
- hydrogen chloride
- 同
- 塩化水素
- 関
[★]
- 英
- hydrochloride
- 関
- ハイドロクロライド