ブシラミン
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/02/12 05:08:08」(JST)
[Wiki ja表示]
ブシラミン
|
IUPAC命名法による物質名 |
2-[(2-methyl-2-sulfanylpropanoyl)amino]-3-sulfanylpropanoic acid
|
臨床データ |
AHFS/Drugs.com |
International Drug Names |
法的規制 |
|
投与方法 |
経口 |
薬物動態データ |
半減期 |
1.03 hr |
排泄 |
尿中排泄 |
識別 |
CAS番号 |
65002-17-7 |
ATCコード |
M01CC02 |
PubChem |
CID: 656604 |
ChemSpider |
570965 |
UNII |
R80LRA5WTF |
KEGG |
D01809 |
ChEMBL |
CHEMBL80830 |
化学的データ |
化学式 |
C7H13NO3S2 |
分子量 |
223.31302 g/mol |
SMILES
-
O=C(O)[C@@H](NC(=O)C(S)(C)C)CS
|
InChI
-
InChI=1S/C7H13NO3S2/c1-7(2,13)6(11)8-4(3-12)5(9)10/h4,12-13H,3H2,1-2H3,(H,8,11)(H,9,10)/t4-/m0/s1
-
Key:VUAFHZCUKUDDBC-BYPYZUCNSA-N
|
ブシラミン(Bucillamine)は、関節リウマチ治療薬のひとつ。 チオプロニン(tiopronin)からの誘導体。日本で開発され、日本と韓国でしか用いられていない。しかし、日本発のメソトレキセートとの比較・併用の研究結果[1]などによりエビデンスに基づきAランクの薬剤と認められている。[2]日本での商品名は「リマチル」(参天製薬)が代表的。
目次
- 1 化学構造
- 2 適応症
- 3 副作用
- 4 用法・用量
- 5 脚注
化学構造
ブシラミンはシステインの誘導体でもある。同様に関節リウマチ治療薬でありSH製剤であるD-ペニシラミンとの違いはSH基の数である。(D-ペニシラミンはひとつ。ブシラミンは2つ)
適応症
副作用
蛋白尿、皮疹、黄色爪症候群、味覚障害、間質性肺炎、骨髄障害など。
- 蛋白尿は薬剤性膜性腎症によるものもある。蛋白尿はブシラミン服用者では、常に留意すべきであり、受診のたびに検尿を行なうことがすすめられる。[3]
用法・用量
1回100mgを1日3回(300mg)食後に経口投与する。1日最大用量は300mgとする。
脚注
- ^ Ichikawa Y etal., Mod Rheumatol 15: 323-328, 2005.
- ^ 三森経世: 関節リウマチの診療マニュアル(改訂版), 2004, 84-98.
- ^ 伊藤 聡, 日内会誌 100: 2937, 2011.
|
この項目は、薬学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:薬学/Portal:医学と医療)。 |
|
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
- 1. 膜性腎症の原因および診断 causes and diagnosis of membranous nephropathy
Japanese Journal
- Industrial Info. 「抗リウマチ剤リマチル錠」について
- Industrial Info. 抗リウマチ薬--ブシラミン錠(リマチル錠)
Related Links
- リマチルとは?ブシラミンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:病気別版) ... 概説 関節リウマチを治療するお薬です。 作用 リウマチは、体の免疫系がかかわっている膠原病の一種です。関節に強い炎症を生じ ...
- リマチル(関節リウマチの治療薬 )について主な作用 副作用 用い方と注意点を説明します ... 主な作用 関節リウマチの原因はまだ不明ですが、免疫異常説などが有力です。活動性の症状の患者に投与すると、免疫反応や炎症反応を抑制する ...
- 参天製薬株式会社のリマチル錠100mg(アレルギー用薬)、一般名ブシラミン(Bucillamine) の効果と副作用、写真、保管方法等を掲載。 ... リマチル錠100mg 薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用を ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
リマチル錠50mg
組成
有効成分
含量(1錠中)
添加物
- カルナウバロウ、硬化油、精製白糖、沈降炭酸カルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポビドン、D-マンニトール、メチルセルロース
禁忌
- 血液障害のある患者及び骨髄機能が低下している患者
[骨髄機能低下による重篤な血液障害の報告がある]
- 腎障害のある患者
[ネフローゼ症候群等の重篤な腎障害を起こすおそれがある]
- *本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- **関節リウマチ
- 本剤は消炎鎮痛剤などで十分な効果が得られない場合に使用すること。通常成人、1回ブシラミンとして100mgを1日3回(300mg)食後に経口投与する。なお、患者の年齢、症状、忍容性、本剤に対する反応等に応じ、また、効果の得られた後には1日量100〜300mgの範囲で投与する。1日最大用量は300mgとする。
慎重投与
- 血液障害の既往のある患者[骨髄機能低下による重篤な血液障害を起こすおそれがある]
- 腎障害の既往のある患者[ネフローゼ症候群等の重篤な腎障害を起こすおそれがある]
- 肝障害のある患者[肝機能検査値の上昇等を起こすおそれがある]
重大な副作用
再生不良性貧血(頻度不明)、赤芽球癆(頻度不明)、汎血球減少(頻度不明)、無顆粒球症1)(頻度不明)、血小板減少(0.04%)
- 再生不良性貧血、赤芽球癆、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあるので、投与中は毎月1回血液検査を実施し(「重要な基本的注意」の項参照)、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、投与前は必ず血液検査を実施し、血液障害のある患者や骨髄機能の低下している患者には投与しないこと(「禁忌」の項参照)。
過敏性血管炎(頻度不明)
- 過敏性血管炎があらわれることがあるので、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(0.03%)、好酸球性肺炎(頻度不明)、肺線維症2)(0.03%)、胸膜炎(頻度不明)
- 間質性肺炎、好酸球性肺炎、肺線維症、胸膜炎(胸水貯留)があらわれることがあるので、呼吸困難、咳嗽等の呼吸器症状並びに発熱等がみられた場合には投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施し、適切な処置を行うこと。
急性腎不全(頻度不明)、ネフローゼ症候群(膜性腎症等)3)(0.1%)
- 急性腎不全、ネフローゼ症候群(膜性腎症等)があらわれることがあるので、投与中は毎月1回尿検査等を実施し(「重要な基本的注意」の項参照)、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害(1.6%)、黄疸(頻度不明)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、投与中は定期的に肝機能検査を実施し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)(頻度不明)、天疱瘡様症状4)(頻度不明)、紅皮症型薬疹(0.01%)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、天疱瘡様症状、紅皮症型薬疹があらわれることがあるので、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重症筋無力症5)、筋力低下、多発性筋炎6)(いずれも頻度不明)
- 重症筋無力症、筋力低下、多発性筋炎があらわれることがあるので、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
*ショック、アナフィラキシー様症状(いずれも頻度不明)
- ショック、アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、紅斑、発疹、嘔吐、呼吸困難、血圧低下等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
疾患モデルに対する作用
RAの疾患モデルであるラットのアジュバント関節炎13)、タイプIIコラーゲン関節炎14)、MRL/lマウス15)の関節病変の治療効果を認めた。また、I〜IV型アレルギー反応モデルに対しても抑制効果を示した16)、17)。
免疫系に対する作用
RA患者において低下したサプレッサーT細胞比率の上昇作用18)、リウマトイド因子の改善作用、免疫グロブリン(IgG、IgA、IgM)の低下作用を有している12)。
また、in vitroの試験でもT細胞のヒト血管内皮細胞への付着抑制作用19)、T細胞増殖抑制作用20)、B細胞のIgM産生抑制作用21)等が認められている。
炎症等に対する作用
ステロイド剤及び非ステロイド性消炎鎮痛剤とは異なり、実験的急性及び亜急性炎症モデルに対してはほとんど影響を与えない。しかし、in vitroにおいてコラゲナーゼ活性及びアルカリフォスファターゼ活性に対する阻害作用13)、マクロファージ遊走阻止作用16)等を有している。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- (2R)-2-(2-Methyl-2-sulfanylpropanoylamino)-3-sulfanylpropanoic acid
分子式
分子量
性状
- 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。
本品はメタノール又はエタノール(95)に溶けやすく、水に溶けにくい。
融点
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- bucillamine
- 商
- ブシラミン、ブシラント、ブシレート、リマチル、レマルク
- 関
- 抗リウマチ薬