- 英
- mitotane
- 同
- o,p
- 商
- オペプリム
- 関
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/05/20 15:33:21」(JST)
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ミトタン
|
IUPAC命名法による物質名 |
(RS)-1-chloro-2-[2,2-dichloro-1-(4-chlorophenyl)-ethyl]-benzene |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
|
投与方法 |
oral (500mg tablets) |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
40% |
血漿タンパク結合 |
6% |
半減期 |
18 to 159 days |
識別 |
CAS番号 |
53-19-0 |
ATCコード |
L01XX23 |
PubChem |
CID 4211 |
DrugBank |
APRD00494 |
化学的データ |
化学式 |
C14H10Cl4 |
分子量 |
320.04 g/mol |
ミトタン(英: mitotane)あるいはo,p'-DDDとは稀な疾病である副腎皮質癌の治療に使用される薬物[1]。ミトタンは化学的にはDDTの異性体であり、DDD誘導体[2]。日本では「オペプリム®(Opeprim®)」の商品名でヤクルト本社が販売する。
作用
副腎皮質の細胞のミトコンドリアを選択的に阻害することで、薬理的に副腎排除を行う。手術適応とならない重度のクッシング症候群や副腎癌に用いられる。ミトタンはコレステロールオキシダーゼも阻害するので、服薬すると高脂血症を起こしやすい。
獣医学領域
ミトタンはイヌの下垂体性のクッシング症候群の治療にも使用される。この投薬により副腎組織の破壊を制御し、コルチゾール産生抑制を促す[3]。
脚注
- ^ Hahner S, Fassnacht M (April 2005). "Mitotane for adrenocortical carcinoma treatment". Current opinion in investigational drugs (London, England : 2000) 6 (4): 386–94. PMID 15898346.
- ^ Information from PubChem
- ^ Canine Cushing’s Syndrome: Diagnosis and Treatment
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Japanese Journal
- Androgen, Cortisol, Aldosterone の産生を認めた副腎癌の1例
- 横畠 絵美,和田 典男,小原 慎司,柳澤 克之,富樫 正樹,関 利盛,笹野 公伸
- 日本内科学会雑誌 99(5), 1049-1051, 2010-05-10
- NAID 10026331434
- 浅井 聖史,柳原 豊,佐々木 豊和,尾澤 彰,西田 智保,菊川 忠彦,池田 哲大,島本 憲司,青木 克徳,丹司 望,横山 雅好,清水 公治
- 西日本泌尿器科 72(3), 119-122, 2010-03-20
- NAID 10026433765
Related Links
- ミトタン(英: mitotane)あるいはo,p'-DDDとは稀な疾病である副腎皮質癌の治療に使用 される薬物。ミトタンは化学的にはDDTの異性体であり、DDD誘導体。日本では「 オペプリム®(Opeprim®)」の商品名でヤクルトが販売する。
- ミトタン(オペプリム)は副腎皮質を壊死させたり、副腎皮質が過剰に作り出すステロイド ホルモンを抑える作用があります。副腎皮質から生じたがんに対する縮小効果、副腎の 過剰なホルモン分泌によって起こるクッシング症候群などに対する治療効果を示します。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
オペプリム
組成
1カプセル中:ミトタン含量
1カプセル中:添加物
- カプセル内容物:セラセフェート、ステアリン酸Mg、タルク
1カプセル中:添加物
禁忌
- 重篤な外傷のある患者
[副腎抑制を起こすおそれがある。]
- スピロノラクトン、ペントバルビタールを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
- 副腎癌
- 手術適応とならないクッシング症候群
- 通常成人1回1カプセル〜2カプセル1日3回経口投与から開始し、有効量まで漸増し、以後、症状、血中・尿中ステロイド濃度、副作用等により適宜増減する。
慎重投与
- 副腎皮質からの転移腫瘍以外の肝疾患のある患者
[代謝が妨げられて蓄積するおそれがある。]
重大な副作用
胃潰瘍、胃腸出血
- 胃潰瘍(0.21%)、胃腸出血(0.21%)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
紅皮症
- 紅皮症(0.41%)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
痴呆、妄想
- 痴呆(0.21%)、妄想(0.21%)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
副腎不全
- 副腎不全(2.49%)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
低血糖
- 低血糖(0.83%)があらわれることがあるので、低血糖症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
腎障害(尿細管障害)
- 腎障害(尿細管障害)(0.21%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、ALPの著しい上昇等を伴う肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
細胞毒作用6)
- 副腎組織の変化は皮質に選択的であり、とくに皮質の束状層、網状層の萎縮や壊死がイヌにおいて認められている。
ステロイド合成阻害作用7)〜12)
- ステロイド分泌量の低下が認められるが、その合成阻害部位は、まだ決定されていない。種々の実験による推定阻害部位は、次の反応段階である。
コレステロール側鎖切断の段階
- 副腎癌及びクッシング病患者各6例、イヌ(in vitro)
3位脱水素の段階
- 副腎癌及びクッシング病患者各6例、ウシ(in vitro)
21位水酸化の段階
11位水酸化の段階
18位水酸化の段階
ステロイド代謝への作用(外国人データ)13)
- コルチゾールの代謝物のうち、6β‐ヒドロキシ体を増加させる。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 1,1‐Dichloro‐2‐(2‐chlorophenyl)‐2‐(4‐chlorophenyl)ethane
分子式
分子量
融 点
性 状
- 白色〜微黄白色の結晶で、わずかに特異なにおいがあり、味はない。クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリル又はシクロヘキサンに溶けやすく、エタノール(95)又はイソオクタンにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- Cushing disease, Cushing's disease
- 同
- (国試)Cushing病
- 関
- クッシング症候群
- first aid step1 2006 p.253
概念
検査
- 選択的下垂体静脈洞サンプリング/海綿静脈洞サンプリング
- 内分泌検査
治療
- modality:手術療法、薬物療法、放射線療法
- 経蝶形骨洞下垂体腺腫摘出術(ハーディ手術)が第一選択である。
- その他、放射線療法、ステロイド合成阻害薬による薬物療法(メチラポン、ミトタン、トリロスタン)を行い、これらの治療法に抵抗性の場合に両側副腎摘除を行う。