ブロメライン軟膏

関

ブロメライン、褥瘡、デブリドマン、ゲーベンクリーム

• パイナップル由来の強いタンパク酵素分解作用をゆうするブロメラインを配合した軟膏である。
• 壊死組織を伴う褥瘡や潰瘍で用いられ、壊死組織の除去を目的として用いられる。
• 創部に塗布してガーゼで覆い、適宜ガーゼ交換しながら壊死組織の除去を観察する。
• 壊死組織が除去されたら、継続は不要である。
• 褥瘡周囲の皮膚に付着することで皮膚の障害を来すため、周囲の皮膚は被覆材かワセリンを外用するなどして保護する

UpToDate Contents

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• 1. 深部まで達した熱傷の治療treatment of deep burns [show details]
  … As an example, NexoBrid (EDNX) has specific debriding enzymatic activity that is derived from bromelain raw material extracted from pineapple plant stems . In one randomized controlled clinical trial…
• 2. 入院が必要な浅達性熱傷の治療treatment of superficial burns requiring hospital admission [show details]
  … antibiotic ointment or creme (eg, Polysporin) covered with a nonadherent dressing (eg, Xeroform or Adaptic). When in close proximity to the eyes, we use an ophthalmic ointment without steroids.… bromelain) have been selectively used to debride burn wounds without damage to the normal tissue .…
• 3. ラテックスアレルギー：疫学、臨床症状、および診断latex allergy epidemiology clinical manifestations and diagnosis [show details]
  …significantly reduced in commercially produced latex gloves by treatment with natural proteases (papain, bromelain) following dipping . Even with these procedures that minimize protein content, results of a 2016…
• 4. クラゲ刺傷jellyfish stings [show details]
  …stings . Other remedies – Methylated spirits, ethanol, human urine, ammonia, and meat tenderizer (bromelain) trigger nematocyst discharge after exposure to Australian box jellyfish, sea nettle, or Portuguese…
• 5. 外陰部痛（原因不明の外陰部疼痛）の治療treatment of vulvodynia vulvar pain of unknown cause [show details]
  …lidocaine 2% or 5% ointment can mitigate the pain and discomfort associated vulvodynia, particularly prior to bothersome activities or intercourse. We prescribe 5 percent lidocaine ointment to be applied to …

Japanese Journal

• 症例報告 ブロメライン軟膏により発熱を生じた仙骨部褥瘡の1例

• 近藤 佐知子,小川 智広,鴇田 真海 [他]
• 臨床皮膚科 = Japanese journal of clinical dermatology 70(3), 185-188, 2016-03
• NAID 40020747406

• 陰茎化学熱傷に対し陰茎皮膚植皮術を行った1例

• 細川 幸成,岸野 辰樹,小野 隆征,大山 信雄,上甲 政徳,百瀬 均
• 泌尿器科紀要 48(10), 615-616, 2002-10
• … 7歳男.先天性小人症で成長ホルモン補充療法を受けていたが,職場で上司に暴行を受け,便器洗浄剤サンポールを陰部にかけられた.陰嚢内容及び尿路に障害を認めなかったため,ステリクロンによる消毒とブロメライン軟膏塗布を行ったが,1ヵ月後に勃起時痛,排尿時の包皮のバルーニングが明らかとなった.陰茎背側左側を中心に包皮の瘢痕化を認め,瘢痕部と亀頭部の癒着が強く疑われた.手術所見で,瘢痕部と亀頭部の癒着 …
• NAID 120002142361

• 難治性褥瘡に対するブロメライン軟膏の使用経験

• 中山 樹一郎
• 西日本皮膚科 = The Nishinihon journal of dermatology 62(2), 261-262, 2000-04-01
• … 平成11年7月再び壊死除去術を施行,その後蛋白分解酵素製剤のブロメライン軟膏を塗布。 … ブロメライン軟膏の塗布による褥瘡周囲の発赤などの刺激症状はみられなかった。 … 褥瘡治療において,エレース^®-C軟膏が製造中止された現在,ブロメライン軟膏はエレース^®-C軟膏にかわる強力な蛋白分解酵素製剤と考えられる。 …
• NAID 10019141599

Related Links

• ブロメライン軟膏の効果と副作用【壊死組織除去剤】 | 医師監修

ブロメライン軟膏（一般名：ブロメライン）は1974年から発売されている外用剤（塗り薬）になります。ブロメラインは皮膚に塗るお薬になりますが、タンパク質を分解するという面白い作用を持っています。この作用から、主に皮膚の ...

• ブロメライン軟膏5万単位/g | マルホ株式会社

壊死組織除去剤ブロメライン軟膏は、アルギニンとアラニン、アラニンとグルタミンのアミノ酸結合を加水分解することにより蛋白質を分解し、創傷面の壊死組織の分解・除去・清浄化に働きます。

• マルホ株式会社 皮膚科学領域での卓越した貢献を

皮膚を科学するブティックカンパニーを目指す製薬会社。健康に対して質の高い貢献を行うことを企業使命にしている。大阪市北区。

Japan Pharmaceutical Reference

薬効分類名

• 壊死組織除去剤

販売名

ブロメライン軟膏5万単位/g

組成

成分・含量（1g中）

• ブロメライン…50,000ブロメライン単位

添加物

• マクロゴール4000、マクロゴール400

効能または効果

• 熱傷・褥瘡・表在性各種潰瘍・挫傷・切開傷・切断傷・化膿創などの創傷面の壊死組織の分解、除去、清浄化およびそれに伴う治癒促進

• ガーゼ、リントなどに適量の軟膏をのばし、潰瘍辺縁になるべく触れないようにして塗布。1日1回交換する。
  創傷面が清浄化し、新生肉芽組織の再生が認められた場合は使用を中止する。

慎重投与

• 粘膜面［蛋白分解作用に基づく刺激作用のため］

重大な副作用

アナフィラキシーショック（頻度不明）：

• アナフィラキシーショック（不快感、血圧低下、呼吸困難、全身紅潮等）を起こすことがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

薬効薬理

• ウサギに実験的に作成した第3度火傷面にブロメライン軟膏5万単位/gを塗布した結果、良好な痂皮除去効果が認められた¹⁰⁾。
• ウサギ及びブタの実験的火傷にブロメラインの粉末をペースト状にして用いたところ、局所に損傷を与えることなく、壊死組織を除去でき、また全身的な障害も認められなかった¹¹⁾。

有効成分に関する理化学的知見

• パインアップルの果汁又は葉茎の搾汁より製したもので、たん白分解力がある酵素剤である。

一般名

• ブロメライン（Bromelain）

分子量

• 約33,000

等電点

• ｐＨ9.55

至適pH

• 基質により異なるが、通常5〜7

活性化

• SH型酵素といわれ、システイン、Ｈ₂Ｓ、NaCNにより活性化され、Hg⁺⁺、Ag⁺により不活性化される。

性状

• 淡黄色〜淡灰褐色の粉末で、わずかに特異なにおいがある。
  水に大部分溶け、メタノール、エタノール（95）、アセトン、ジエチルエーテル又はクロロホルムにほとんど溶けない。

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★リンクテーブル★

関連記事	「ブロメライン」「軟膏」「ライン」

「ブロメライン」

　　[★]

英

bromelain

同

ブロメリン bromelin

商

ヘモナーゼ配合、エデマーゼ、キモタブS

• パイナップルの根茎または果実から抽出したタンパク分解酵素群の総称で、ステムブロメライン、フルートブロメラインがある。
• 前者は分子量28,000の塩基性糖タンパク、後者は分子量31,000の酸性単純タンパクであり、最適pHはそれぞれ前者が5、後者は8-8.3を示す。
• SH基を含む活性周辺の構造はパパインと相同性を有する。
• 手術後および外傷後の腫脹の緩解、気管支疾患の喀痰喀出困難として用いられていた。
• 現在では褥瘡や創傷に対するブロメライン軟膏と痔核に対してヘモナーゼ配合(トコフェロール酢酸エステルとの配合剤)にしか用いられていない。
• ブロメライン軟膏は、壊死組織を蛋白分解することで除去する(化学的デブリドマン)目的で使われる。

「軟膏」

　　[★]

英

ointment, unction, unguent

ラ

unguentum

関

軟膏剤、ペースト

「ライン」

　　[★]

英

line

関

裏打ち、系統、線