- 英
- morning sickness
- 関
- (脱水とケトン尿を生ずれば→)妊娠悪阻 hyperemesis gravidarum、悪阻
妊娠5-6週 ~ 妊娠12週 (第2月初~第4月初)
定義
- 参考1
- 妊娠5-6週より一過性に悪心・嘔吐、食欲不振、食嗜変化などの消化器症状が出現し、妊娠12~16週頃にはほとんど消失するもの ⇔ 重症化したものが妊娠悪阻
疫学
- めざせ外来診療の達人 第3版 p.25
臨床像
- めざせ外来診療の達人 第3版 p.2
- 悪心:早朝空腹時に増悪。食事により軽快し、空腹時に増悪。食欲は落ちない。
治療
参考
- 1. 〔産科合併症とその対策〕妊娠悪阻にまつわる諸問題 - 日産婦誌50巻6号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/50/5006-143.pdf
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/10/18 17:39:20」(JST)
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つわり、または、おそ(どちらも漢字表記は「悪阻」)とは、「妊婦特有の症状」であり妊娠初期に起こる吐き気と嘔吐のこと。
つわりは母体に対し、筋肉・神経系統を挙上させる働きがあるため、むやみに嘔吐感を我慢する必要はない。
目次
- 1 概要
- 2 原因
- 3 症状
- 4 対策
- 5 医学的介入
- 6 関連項目
- 7 脚注
概要[編集]
通常は胎盤が完成する妊娠3、4カ月ほどで自然に治ることが多い。以前は妊娠高血圧症候群に分類されていたが、現在では生死にかかわる症状とは考えられていない。重症の場合は脱水症状が進み尿からケトン体が検出されるほど体力を消耗し、ウェルニッケ脳症の発症を予防するために、輸液やビタミン剤補給などによる入院治療が必要となる。治療が必要になった場合は妊娠悪阻といわれる。
原因[編集]
ホルモンの一種であるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が関係しているとの説[1]、妊娠で体質がアルカリ性から酸性に変わるため、など諸説あるが、医学的には立証にいたっていない。また、症状は心理的な要因にも大きく左右されるとの説もある。
症状[編集]
つわりの症状は多彩で個人差が大きいため、一般的なつわりの症状を記す。
- 吐き気、嘔吐、唾液の増加、全身倦怠感、頭痛、眠気など。
- 匂いに敏感になる(米飯やたばこの残り香など)。
- 食べ物の好き嫌いが変化し、食欲が減退、または増進する。
- ※早朝空腹時に強く出る傾向があると考えられている。このことから英語ではMorning sicknessと言う。
対策[編集]
- 枕もとにクッキーなどをおいて低血糖を防ぐ。
- 好物だけでもよいので水分と食事の摂取を心がける。
- 身の回りから自分の嫌いなものを遠ざけたり、ストレスのたまらない生活を送ること。
- 生姜が嘔気症状の改善に効果があるとの報告がある。[2][3][4][5]
医学的介入[編集]
つわりは妊娠5週頃から出現し、16週頃には軽快するのが通常である。この期間は胎児の器官形成期であるため、安易な薬物投与は胎児奇形を招く(催奇性)リスクがある(代表例として、サリドマイド)。特に吐き気止めとしてよく用いられる消化管機能改善薬のメトクロプラミド(プリンペラン®)ですら、この時期の催奇形性は確認されていないが安全性は確立していない。少量、短期間投与にとどめるべきと考えられている。漢方薬が比較的安全に投与可能といわれており、よく利用されている。点滴治療では維持液にビタメジン、タチオンなどを加えることが多い。
関連項目[編集]
サリドマイド
脚注[編集]
- ^ hCG自体がどのような作用をしてつわりを起こすかは未だ解明されていない。
- ^ Obstetrics & Gynecology, 97(4), April 2001, 577-582,
- ^ Obstetrics & Gynecology, 103(4), April 2004, 639-645,
- ^ Obstetrics & Gynecology, 105(4), April 2005, 849-856,
- ^ Midwifery, 25(6), December 2009, 649-653
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★リンクテーブル★
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- 30歳、1回経産の妊婦。月経は45-60 日型。初産は正常分娩で、児の出生体重は3,450gであった。最終月経は昨年の3月24日から5日間、つわりは昨年6月初めから約1力月あったが、今年1月14日に、まだ陣痛が発来しないため来院した。子宮底長32cm、腹囲99cm、児心音12-11-12。外子宮口は1cm開大しているが、頚管は固く2.5cm残存している。児頭は浮動し、BPDは85mm。尿中エストリオール25mg/day、血中hPL10ug/ml。
- 適切なのはどれか
- a. 帝王切開を行う
- b. プロスタグランジンE2の経口投与により陣痛誘発を行う
- c. オキシトシンの点滴静注により陣痛誘発を行う
- d. デヒドロエピアンドロステロンサルフェイトにより頚管の熟化を図る
- e. 経過を観察する
[正答]
E
- 月経周期が30日型から外れるときは最終月経による妊娠週数の推定はうまくいかない
- 子宮底長、つわり、などから妊娠週数を推定する
[★]
- 英
- morning sickness, morning vomiting, vomiting in the early morning
- 関
- 妊娠悪阻、つわり
[★]
- 英
- hyperemesis gravidarum, hyperemesis
- 関
- つわり
[★]
- 英
- hyperemesis, emesis gravidarum
- 関
- 妊娠悪阻、つわり