- 32歳の男性。嘔吐、腹痛および下痢を主訴に来院した。5月の連休中、1泊旅行した帰途、朝食後3時間で悪心、嘔吐、腹痛および下痢が突然始まった。体温37.1℃。脈拍88/分、整。血圧118/68mmHg。心・肺に異常所見を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認める。肝・脾を触知しない。神経学的所見に異常を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球550万、Hb17.0g/dl、白血球8,000、血小板35万。血清生化学所見:総蛋白7.0g/dl、クレアチニン1.0mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST38単位、γーGTP40単位(基準8~50)、Na145mEq/l、K4.0mEq/l、CRP0.2mg/dl。輸液を行い帰宅させた。2日後に再来院した時点で症状は軽快していた。原因として最も可能性が高いのはどれか。
[正答]
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[★]
- 27歳の女性。持続する咳を主訴に工場の健康管理室を受診した。患者は研究開発部門に勤務しており、外国から来日した研修生に対し、暗室で電子顕微鏡の操作を2か月前まで指導していた。この研修生は咳と微熱による体調不良で欠勤がちになり、6か月の研修期間の半分を残して帰国してしまった。その後患者自身も咳と倦怠感とを感じるようになり、夕方には37.2℃の微熱もあることに気付いた。身長160cm、体重42kg。呼吸数24/分。脈拍84/分、整。胸部聴診では異常所見はない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤沈42mm/1時間、赤血球430万、白血球8,800、血小板30万、血清生化学所見:総蛋白6.4g/dl、尿素窒素16mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、AST28単位、ALT32単位、Na144mEq/l、K3.7mEq/l、Cl 100mEq/l。免疫学所見:ツベルクリン反応14×12/28×25、CRP2.0mg/dl、喀痰塗抹検査で一視野に数個の抗酸菌を認める。胸部エックス線写真で左上肺野に径2cmの辺縁不鮮明な陰影を認める。医師の対応として適切でないのはどれか。
- a. 患者への入院指示
- b. 保健所への届け出
- c. 勤務職場の消毒指示
- d. 労働災害補償保険の申請指導
- e. 職場同僚の胸部エックス線撮影指示
[正答]
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[★]
- 36歳の女性。1か月前からの全身倦怠感を主訴として来院した。大学卒業後、24歳で結婚し、主婦をしている。15歳時、交通事故で輸血を受けた。喫煙は24歳から1日15本。飲酒は30歳から夕食時ビール小ピン1本/日。身長160cm、体重45kg。体温36.4℃。呼吸数22/分。脈拍68/分、整。血圧128/76mmHg。胸部と腹部とに異常所見はない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球380万、Hb12.1g/dl、Ht35%、白血球8,200、血小板20万。血清生化学所見:空腹時血糖80mg/dl、総蛋白7.6g/dl、アルブミン3.9mg/dl、総ビリルビン1.0mg/dl、直接ビリルビン0.6mg/dl、AST150単位、ALT180単位。胸部エックス線写真と上部消化管造影写真とに異常を認めない。最も考えられるのはどれか。
[正答]
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